HARD BLOW !

WBCユース世界ライト級王座決定戦

tsukasa0040.jpg


このWBCのユース王座というタイトル、日本人の第一号はあの真教杉田選手であり、獲得後ほどなくして国内では認められなくなった…という歴史があったようですね。
よってその後ずっと、日本人選手にとって無縁なタイトルだったわけですが、昨年から一転、国内でもユースタイトルの試合が認められるようになり、亀田和毅、黒木優子、渡邉卓也といった選手が獲得しています。
近年は、IBFやWBOで騒いでた頃が可愛く思えるくらいに、世界王座というものの価値に疑問符がついています。同一階級に王者三人がデフォルトになっているWBAはもはや末期症状ですが、そこにWBCのシルバーやユース、ダイヤモンドに名誉王者なんてのが加わってくると、いよいよ混乱してきます。
業界の方に伺うと、こうしたタイトルは興行を活性化する意味では大いに意義がある、今はタイトルそのものが権威であるという考え自体が古臭い、ということのようですが…少しは頭を柔らかくして今どきの事情に理解を示そうと思っても、感覚的にどうしても違和感があるという面は否めません。

さあそこで今回、斉藤司選手がライト級のユース王座決定戦に出場することになりました。この王座は、前述した渡邉卓也選手が獲得し、その後返上した王座を争うものです。対戦相手が、特に目立った戦績のないタイ人選手ということで、一般のファンからは評価を得るのは難しいだろうというのが正直なところですが、そうであればこそ、万に一つもミスをしないよう緊張感を持って試合に臨む必要があるでしょう。

で、いきなり結果をお話ししますが、2回1分58秒で斉藤選手TKO勝ち。体格差もあり、スピード、パンチともに斉藤選手が圧倒しましたが、勝ったことだけを以って「バンザーイ!」というつもりはありません。立ち上がりを見て、ああこれは力の差があるな、と思いましたので、あとは斉藤選手がどれくらいの仕上がりでこの日を迎えてるか、に興味がうつりました。
この試合に向けて、斉藤選手は何度か宮田ジムに出稽古に行き、細川バレンタイン選手等とのスパーリングを重ねてきました。八千代まではそうそう足を運べない私たちも、宮田ジムまで来てるとなると、ついつい覗きに行きたくなり、何度か練習を見させてもらったのです。

私は調子のいい日と悪い日、それぞれ一回ずつ見せてもらいましたが、良かった方の日は、松信トレーナーが「これが実戦だったら止まってますね(TKO)」というくらいバレンタイン選手を圧倒してましたね。以前から非常にキレのあるパンチに定評がありますが、この日はそれに加えてパワー面でも迫力満点で、階級を上げた分の力強さが感じられました。
しかし今晩の試合で感じたのは、やはりキレのよさですね。最初のダウンを奪った右ショートストレートは非常に鋭くアゴをとらえました。また、キビキビとしたフットワークも良かったのですが、これは相対的な見え方というのもありますからね。中村トレーナーが、私たちと話していると、一日に何回も「スピードです、スピードです」と口にしますが、まだまだこれからレベルアップしていくでしょう。

そしてその翌週は立場がまったく逆の展開で、力一杯の強打ではないものの、優れた当て勘があり、また斉藤選手のタイミングを完全に読んでいたバレンタイン選手のパンチを何発も浴びてしまいました。この時は、減量を進めながら体をイジメぬくピークの時期で、かなり疲労があったようです。
スパー後、様子を見に行った中村トレーナーによると、本人は相当落ち込んでいたようですが、シャワーを浴びて帰り仕度を整えて出てきた時にはいつもの斉藤選手に戻っていて「試合までには完全に仕上げていきます!」と言ってくれましたが、そのコンディショニングが不安材料…とまではいかなくとも、懸念材料ではありました。
しかし、中村トレーナーも大ベテランなら、斉藤選手もプロのキャリアを積んできた中で、初の敗戦等も含めて様々な経験をしてますから、それは杞憂に終わりました。

こうして、まずはきっちりと結果を出した斉藤選手。陣営も私たちも、当然「次」を意識しながら見ていたわけですが、今回は控室での取材の現場にもお邪魔させていただきましたので、その時の声を次稿で紹介します。
※ちなみに、けっこうな枚数の写真を撮ったのですが、私のスキル不足により、タイムリーにアップすることができません(汗)。そのうちのっけますのでご勘弁を。

(ウチ猫)

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://boxing2012.blog.fc2.com/tb.php/93-63a2ae5f