HARD BLOW !

小國vs芹江 生観戦リポート! by旧徳さん

関西在住の旧徳さんより、東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ、小國以載vs芹江匡晋の観戦リポートを頂きました。
プロキャリアはまだ8戦しかないものの、ガスカ、大橋を連破し急上昇中のチャンピオン小國に対し、国内同階級の有力選手との戦いを悉く制し、6度防衛の日本同級王座を返上してこの試合に臨む芹江。
前評判では、その実績もさることながら、やりづらい芹江の変則スタイルが若い王者を苦しめるのでは?という予想が多かったかと思いますが、観戦できない身としては「グダグダの塩試合の末、ジモハン防衛とかは勘弁でっせ」なんてケシカランこと考えたりしてましたが、素晴らしい試合となったようです。

では以下、試合当日の夜に頂いたリポートです。

◆◆◆

先ほど帰宅しました。 播州赤穂は遠い!しかしそんな便利とは言えない地方都市(失礼)なのに会場は満員でした。神戸でやった真正のツニャカオ×本田よりよっぽど入ってました。小国をサポートする播州赤穂の地元のみなさんの熱意もさることながら、芹江というトップファイターを東京から呼んだマッチメイクの冒険も見逃せない要素でしょう。実際帰りの電車には会場から流れてきた男の客が結構いました。

アンダーはセミもセミセミも睡魔と戦うのが大変というレベルの試合でかなりゲンナリしましたが、メインはさすがチャンピオン同士。見事な試合でした。
まずは芹江がセコンドを従えず一人で入場。奇妙なダンス(?)をひとしきり踊ってリング下で松ヤニのケースに足を入れたまま四方に一礼。リングに上がっても野生動物のようにリング上を徘徊。一方小國は法螺貝を吹く僧侶を先頭に三味線のBGMで入場。この時点でかなりの異空間。

1Rは芹江が変則ムーブで出入りして小國は手数が出ず。様子を見ているのか、狙いが絞れないのか?

2Rも序盤は小國は手が出ずセリエはクネクネとサークリングしながら要所で飛び込んでボディにフックを決める。「これは小國ジャブ当てるのも苦労するかなあ」と思った瞬間、小國の右ストレート一発で吹っ飛ぶように芹江がダウン。足元もおぼつかずこれは効いてる?がさすが百戦錬磨の芹江、ラッシュに来た小國に近距離から見えない角度でフックを入れて逆に腰を落とす。ダウン寸前の一撃に普段は余りボクシングを見ないであろう播州赤穂の善男善女も「あらまー危ない」と芹江の実力を警戒。

3R芹江は回復しまた小國は手数が減る。が芹江も出入りのタイミングを読まれ距離を支配され始める。

4R小國のジャブが当たり始め芹江は密着、接近戦に活路を求める。
中間採点は3-0で小國。芹江の攻撃はジャッジにアピールしてないようで三者とも3~4ポイント差。

そしてポイント差を意識してか密着して乱打乱撃に持ち込まんとする芹江。その接近戦のさなか、小國の左フックでまたも芹江が吹っ飛ぶ。ダウン二回とも芹江の倒されっぷりが凄い。そこから小國はラッシュするも詰めきれず。
ここで芹江は遠距離で右、近距離で左と倒されて手詰まりに。小國は芹江の変則フックにオーバーハンドクロスを合わせたり驚くような勝負勘を見せる。
芹江は苦し紛れに頭を合わせてボディーを叩くが小國はフィジカルでも押し負けずコンパクトなボディーアッパーで応戦。芹江はヘッドハントを警戒してかボディーががら空きで、ボディーを打たれて目に見えて減速。

試合後半は芹江は打開策を見つけられず離れてジャブ、密着してボデイアッパーともらい続け、相打ちすらなかなかとれない。小國は無理せず冷静に芹江を攻略し最終ラウンドはクルージング。この辺の試合運びもただもんじゃない。

採点は三者とも当然の大差。芹江応援団はさぞ焦れたことでしょう。インタビューを受けた小國くんは2Rのダウンについて「びっくりしてうわっ!ってなりました」という天然コメントで会場の笑いを誘う。勿論これはおとぼけでかなり芹江の動きは研究してたと思います。特に接近戦は素晴らしい対応力でした。

ジム設立わずか二年で東洋王者を出し日本チャンプも倒した高嶋穣会長はかなりの策士とお見受けしました。大学を中退させて獲得したという小國の才能を見抜いた眼力もただもんじゃないですな。このジムは台風の目になるでしょう。板宿っていう神戸の渋い下町にあるんですよ。

小國くんは思うようにヒットが取れなかった序盤も辛抱強くタイミングを待てたあたり非凡さの証明ですね。技術に自信があって尚且つ胆力がないとなかなかあのダウンは取れないですよ。会場に激励に来てた井岡くんに似てると思いました。集中力があって焦らない。ボクサーだけど切れるパンチでダウンも取れる選手です。

◆◆◆

これは驚きましたね。小國選手、とんでもない大化けの可能性を感じられます。で、後日、この試合までの道のりに密着した、地元テレビ局の番組の映像を紹介してもらいました。
いやー、小國君は気持ちのいいナイスガイで、鮮明な試合映像もあるんですが…ジムの会長がちょっとブッとんでますね(笑)。
旧徳さんも言ってましたが、宮田・内藤コンビの後を継ぐ、名コンビとなりそうです。

  「俺が一番心配しとるんは…ベルトが有料らしいんや」

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