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いよいよ最後の戦いか? 亀田とJBCが法廷で直接対決した当事者尋問傍聴記 PART1

もはやすっかり話題に上ることもなくなった感の強い、亀田プロモーションがJBCとJBC理事を訴えた民事訴訟ですが、当然ですがまだ和解せず継続中です。

先日6月11日に、亀田興毅氏と、JBCの浦谷信彰事務局長と秋山弘志理事長が出廷して、原告被告双方の当事者尋問が行われました。

というわけで東京地裁にて、尋問を傍聴して参りましたのでその様子をお伝えします。

ちなみにその日は、本当に偶然ですが、袴田巌さんの再審が開始されるか否かの判断が東京高裁で下されるという日。裁判所前では多くの支援者の方が、激しい雨に打たれながらアピールを行っていました。その前を通ったときには、再審が認められないとはよもや思っていなかったので、尋問が終わった後に決定を知ったときは唖然としました。司法や警察への信頼を損なうような決定がなぜ出たのか、理解に苦しみます。

この日の尋問のタイムスケジュールは、原告の亀田興毅氏が主尋問と反対尋問がそれぞれ45分づつ、被告JBCの浦谷氏が15分づつ、秋山氏が30分づつという順番。傍聴席は報道もおらず、10席ほどしか埋まっていませんでした。

JBC側の弁護士は『七人の弁護士』-1の6人という大弁護団。ですが、発言してたのは、ほぼお一人で、あとの方は何で居るのかしら?という感じでした。報酬はJBCが負担してるのでしょうに財政に余裕があるんでしょうかね?

一方亀田サイドは、おなじみ北村晴男弁護士ともう一人川口弁護士という方の二人体制。

まずは年若い川口弁護士が質問に立ち、興毅氏への主尋問から。

リボリオ・ソリス戦後の、IBFタイトルを巡るゴタゴタが原因で亀田ジムの吉井会長と嶋マネージャーのライセンスが止まったあとの経緯が、興毅氏自身の口から順を追って語られました。

当時丁度三兄弟同時世界王者になっていた時期ということで、またとないチャンスを逃したくない興毅氏は、遅滞無く競技生活が続くように新しい会長を立てるべく、ますは元協栄ジムのチーフトレーナーだった大竹重幸氏を会長に迎える方針を固めます。

「人望があり、エディ賞受賞という実績もある大竹氏は適任だと思った」という興毅氏の発言は、多くのファンも首肯するところでありましょう。

興毅氏の証言では、説得に応じて会長就任を承諾した大竹氏は、「今回のトラブルは選手は悪くないから、兄弟はボクシングに専念しろ。ゴタゴタは全部俺が片付けてやる」と請合って、自ら業界内の根回しへと動いたのだそうです。
帝拳ジムの本田会長や長野マネージャー、ワタナベジムの渡辺会長など業界内の重鎮といわれる人たちに亀田ジムの会長につくことを報告し承諾をえたという大竹氏は、JBCに行き秋山氏にも面談し(秋山氏は否定)、協会から会長就任の内諾を得た旨を報告したと興毅氏に伝えたのだそうです。
これで新会長の下、競技活動を再開できると考えた興毅氏でしたが、大竹氏の会長就任は協会によって却下されてしまいます。以前のインタビューではその背景に、某会長の強硬な反対があったと伺っていますが、まあそれも亀田兄弟の現在の状況見たら、なんでやねんとなる話ですね。(当時の状況についてはこちらのインタビューをご覧下さい→K3 BOX&FIT GYM 訪問記 亀田興毅選手インタビュー PART1

(大竹氏は会長就任を断念しますが、その時「興毅君には『お世話になりました』と言ってもらった。ぜひ4階級王者を目指してほしい」というコメントを残しています)

新会長案を潰された興毅氏は、次は既存のジムへの移籍を模索します。まずは古くからの知り合いだった、実業家(だと思ってたら振り込め詐欺で最近捕まった)加藤竜太氏が実質的なオーナーを務めていたUNITEDジムへの移籍を模索しますが、契約書類に書かれた名義上の会長だった三好渥義氏のサインが自筆ではない、ということなどを問題視されてJBCから移籍の許可おりずに移籍が却下されたとのこと。当時は「世界戦をした経験の有無などの、JBCが架していた条件をクリア出来なかったため」と言った理由が、スポーツ紙などで報じられていましたが、なんのことはない書式が原因とはなんとも小さな話であります。

ちなみに当時はJBCが移籍のガイドラインを決めていると複数のスポーツ紙やネットメデイアが報じていました。こちらのTHE PAGEの本郷陽一記者の記事にもその旨がしっかり書いてあります→亀田興毅、極秘移籍交渉に失敗)。JBCによるとこの記事は誤報と言うことですね。

加藤氏が詐欺事件で逮捕されるというその後の顛末を考えると、結果的には良かったんじゃないかな?と思えなくもないですが、UNITEDジムへの移籍は不可能になります。加藤氏とはそれ以来没交渉になったのだそうです。

その後亀田サイドは、新日本木村ジムや角海老宝石ジムと言った伝統のあるジムとも移籍交渉をしますが、一旦は上手く行きかけても最終的には決裂する、という形で悉く頓挫。

「その背景に何があると思うか?」と弁護人に問われた興毅氏は、JBCから徹底的に敵視されたことで移籍候補だったジムの側が尻込みしたのではないか?という観測を語ります。

亀田サイドは大竹氏の会長就任や移籍交渉に関して、何度か秋山氏や浦谷氏と面談したり、電話で交渉したりしています。

その話し合いの中で、JBCサイドは興毅氏に対して再三「吉井会長と嶋マネージャーに下した処分を受け入れないかぎり、新会長も移籍も認めない」「北村弁護士を通じてやっている法的な動きも止めろ」という趣旨の発言をしています。

しかし体重超過ではIBFのタイトルが移動しないことはIBFのルールブックに明記されており、亀田サイドが工作をした変更を加えたというようなものではないし、法治国家において弁護士が民事係争に介入することは当たり前のことです。それともJBCは弁護士が介入すると困ることでもあるのでしょうか?

結局新会長も、ジム移籍も出来なくなった興毅氏は打つ手がなくなります。JBCの秋山氏は「選手の現役期間は限られているのだから」「選手に罪はないのだから」と、口では言っているのですがやってることはライセンスの発給を阻害する動きばかりです。

興毅氏はJBCに対して、吉井氏と嶋氏に対するJBCからの処分を受け入れる代わりに、自分のライセンスを発給するという交換条件を出しますが、そのことについて合意書と言う形で書面を残すことを提案し拒否されてしまい(秋山氏はそのこと自体を否定)、移籍の道も事実上断たれてしまいます。

ここまで聞いてJBC側の対応は取り付く島もないという感じでありますが、私には物凄く無意味な主張に感じられます。なぜかと言うと、その後の裁判で吉井氏と嶋氏のライセンス差し止めは撤回されており、要はこのときのJBC側の処分に適法性がないことが分かっているからです。(ライセンス復帰を報じるサンスポの記事→亀田ジム・吉井会長らライセンス再交付へ JBCと和解/BOX

裁判で否定されている理由を、今更根拠にしているJBC側の主張は、私には説得力が感じられませんでした。

ライセンスの停止によって生じた損害の請求額については、証拠として提出されている興行の収支票や確定申告書が根拠になっているとのこと。収支表はコンサルタントが作成し、それを元に税理士によって確定申告書が作成されているということで、それをもとに逸失利益を算定していると言う説明がなされました。

ライセンス停止によって陥った経済的苦境について問われた興毅氏は
「折角三兄弟同時世界王者になり、様々なプランがあったのに、選手活動が出来なくなってファイトマネーや放映権料が入ってこなくなった」
「仕方なく海外で活動したが、国内のジムと交流できないのでスパーリングすら出来す、フィリピンに行ったりパートナーを日本に呼んだりしたので練習に余計な経費がかかった」
「亀田が悪いと言う宣伝をされて練習生も思ったように集まらなかった」
「ジムの家賃や経費が出て行く一方で、苦しかった」
「国内で活動出来ていれば、経済的にここまで苦しまなかったので、自分も弟の大毅も引退していなかったと思う」


と訴えました。途中、当時を思い出して悔しかったのか、感極まって言葉に詰まる場面もありました。

最後に主任弁護人の北村氏が質問に立ち、興毅氏がJBCに対して強い不信感を抱くに至った根拠について質問。

北村氏が

「JBC職員T氏が世界戦の舞台裏で亀田興毅氏と和毅氏から『監禁・恫喝・暴行』を受けたという虚偽の情報をフリーライターに流してブログに捏造記事を書かせ、同様の内容の記者会見をするということがあり、名誉毀損で賠償を命じられましたが未だに解雇されていない。この事件が不信感の背景にあったのではないか?」

と尋ねると興毅氏は

「それは関係がある。今もT氏はJBCで普通に働いているので信用できない」と返答。片岡亮氏が拳論に書いたデマ記事が、ここまでJBCとの関係性がこじれた遠因だと法廷で認めました。

JBC職員T氏は、この件ですでに自身の不法行為を認めており、自身の軽挙妄動で自分が所属するJBCを裁判で苦境に立たせることになりました。そして片岡氏の記事は、結果的に裁判で亀田を利する根拠になっています。二人とも、短絡な行動で敵に塩を送ったのと同じだけだったようです。

さらに北村氏は「T氏の裁判や安河内氏の地位確認裁判でのJBC側の敗訴が、協会のJBCに対する考えを変えるきっかけにもなったのではないか?」と質して、JBCのガバナンスの問題点を指摘。


主尋問の最後に、わざわざこの問題に言及したことは、T氏と片岡氏の問題点をずっと指摘してきた私にとっては非常に印象深いものでした。

というわけで今回はここまで。次回は興毅氏に対する反対尋問と、浦谷氏秋山氏に対する尋問の様子をお送りします。

久々に沢山記事を更新してつかれた(旧徳山と長谷川が好きです)

Comment

says... ""
拳論片岡氏とタッグを組んで亀田の前に裁判でボロ負けしたリングアナの富樫氏は法曹関係者らしいですが本当でしょう
か?本当なら妄想と現実の境が解らなくなったのでしょうか?
それとも亀田史郎さんに首掴まれて恨んだ浦谷氏の命令だったのしょうか?
いくら亀田嫌いで共通しても片岡氏のオウム信者カンボジア逃亡説(笑)の真偽を知ってれば組むことも無かったでしょうに。
類は友をなんでしょうかね。
虚偽捏造との因果関係が原告からあえて?提示されたと言う事はこれ刑事事件に相当すると?
としたらですが、この民事裁判は北村弁護士にとっては楽勝でしょうに。
2018.06.14 00:55 | URL | #- [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
油断はできません
2018.06.14 00:59 | URL | #- [edit]
says... ""
浦谷秋山体制で争った裁判は安河内氏の地位確認裁判その他和解含めて一つも勝てなかったの
ですよね?
全て個人が団体相手に起こした地位確認裁判においてですよね?
和解も団体としては妥協ですから、個人としてはなかなかあり得ない勝率と言えますでしょう。
浦谷秋山体制の脆弱と言うよりも尋常ではない現況の証拠と思えますが。
2018.06.14 01:41 | URL | #- [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
これだけ負け続けても未だに同じ弁護士で同じ方針でやってるんですよね
2018.06.14 12:14 | URL | #- [edit]
監視団 says... "ドロ沼の連敗"
一応jbc弁護士の戦績を記しておきます。
安河内氏 三戦三敗(最高裁)
他のjbc職員 二戦二敗(一審判決後和解)
※安河内氏の判決は、判例として法曹関係の雑誌に掲載されるほどの敗戦でした。
そして、1億近い健保金の行方が裁判費用に費やされたと曖昧な言い方をされていますが、この超大型弁護団の弁護士費用にいくら使われたのでしょうか。

これらのjbc弁護団を形成するのは、
株式会社東京ドーム 専務取締役執行役員 谷口好幸 弁護士(社内弁護士)
株式会社東京ドーム 社外監査役 堤淳一弁護士(丸の内中央法律事務所)
丸の内中央法律事務所 石田茂弁護士、友成亮太弁護士らです。

谷口弁護士は安河内氏の失脚や懲戒解雇に深く関与しており、谷口、堤、石田弁護士は先日の亀田選手の尋問においてもjbcのリーガルアドバイザーであることが明確にされました。即ち、彼らは安河内裁判においても亀田裁判においても訴訟の原因となる行為の形成に深く関与しています。
jbc は訴訟の原因を作り、敗訴し続ける彼らにいったいいくら払っているのでしょうか。ボクサーのファイトマネーから徴収された健保金になるはずのお金がまわりまわってどこにいったのでしょうか。

最後に、安河内裁判結審後に新たにjbcの理事になられた方がおります。
石田茂弁護士です。
裁判に敗訴し続けると理事に就任できる不思議な組織ですね。
2018.06.14 12:17 | URL | #- [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
詳しいですね(笑)

弁護士の先生は自分がもうかりゃいいんでしょうかね?
2018.06.14 13:38 | URL | #- [edit]
says... ""
JBCは五戦全敗ですか。
あり得ない数字ですね。
しかも東京ドーム関連とは!
普通の企業なら全員クビですよ。
ヤバい会社ですね。


2018.06.14 14:37 | URL | #- [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
東京ドームもなかなか凄いですよ
2018.06.14 15:10 | URL | #- [edit]

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