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大沢宏晋が世界ランカーに苦闘判定勝ち 12・24 大阪東和薬品RACTABドーム

大沢宏晋選手についての過去記事はこちらから→大沢宏晋

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 さる12月24日クリスマスイブに、東和薬品RACTABドームというやたら長い名前に変わった、大阪府立門真スポーツセンターで行われた大沢宏晋選手対アレクサンドル・メヒア選手の試合レポートをお送りします。大沢宏晋選手は現在WBAフェザー級11位で、一方はるばるニカラグアからやってきたアレクサンドル・メヒア選手は、WBAスーパーバンタム級12位。最近は国内じゃめっきりなくなった世界ランカー同士のノンタイトル戦であります。

 不景気風が吹き荒れる関西のボクシング興行事情を考えれば、中南米の世界ランカーを一年に二人呼んで試合した大沢陣営の路線は、極めて異彩を放っています。ファイトマネーはもとより渡航費だけでも相当な出費だと思われますが、金銭面以外でも選手の情報も乏しく、対戦そのものがかなりリスキーであります。

 中南米の世界ランカーとのノンタイトル戦といえば、当HARD BLOW!的に忘れられないのは、2010年に行われた、大沢選手と同じフェザー級の榎洋之選手とアルベルト・ガルサ選手の試合。榎選手はガルサの巧妙な反則ヒジうちの餌食となりTKO負けし、結局これが最後の試合になりました。当ブログは榎さんから提供していただいた映像素材を使って反則検証も行いました。以下はそのときの記事です。
   ↓
HARD BLOW!の原点
 ガルサ選手の反則ヒジ打ちを使ったダーティーなスタイルは、アウェイで勝つ為には手段を選ばない中南米選手の気質の一面を表していると思います。実際今回の大沢選手の試合も、メヒア選手の手段を選ばぬ勝利への執念に大いに霍乱される内容となりました。

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メヒア陣営はよく声が出てました。
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大沢陣営はロマンサの田中会長、金井選手、中島トレーナーのいつもの布陣。


 メヒア選手はYOUTUBEの試合映像では前後の出入りが速く、テンポのいいボクシングをするな、という印象。スピードはありますが、スタイル自体は正攻法かなというイメージでした。

 1Rは大沢得意のハードジャブが何発か当たり、距離が詰まればボディと言う定石どおりの攻めでよい滑り出し。メヒアの入り方はビデオ映像のとおり直線的でしたが、ただ上体の動きは良く、避ける技術は独特なものがあります。2Rには戦意旺盛なメヒアに強い左ボディが当たって効いたように見えました。

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 この時点では「このままボディ削っていけば、じきにメヒアの足が止まるかな」と楽観していましたが、メヒアは頭を低くしてもぐりこみ、ジャブとボディを避けながらの乱戦に作戦変更。ひたすら密着しての押し合いに持ち込んで、体力勝負の展開になります。大沢もフィジカルは強い選手なので、一階級下のメヒアのこの戦略は自殺行為ではないか?と思いきや、メヒアが押し勝つ場面が多く、大沢はロープを背負う場面が増える。ロープ際での左ボディでメヒアが失速する場面もあるのですが、すぐに回復し低い姿勢で接近してはしつこく連打を出してきます。

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メヒアの頭の低さをレフェリーにアピールする場面も

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 大沢がロープに詰まると、セコンドからは「押し返せ!」「回って広いところに出ろ!」と言う指示が出るのですが、メヒアのしつこい連打と旺盛なスタミナでなかなか思うような場面が作れず我慢の展開。大沢がいいレバーブローを当てても、メヒアは返しの頭へのパンチを上体の動きで交わして密着をキープし距離を潰す執念を見せる。この泥臭いファイトスタイルはビデオ映像とは全く違うもので、メヒアの試合を投げない勝利への執念と、近距離のデイフェンス技術、戦術の引き出しも見事。試合としては膠着していますが、両者の勝利への執念がぶつかり合う激しい展開となります。

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 12Rの最後大沢がラッシュを見せて見せ場を作って終了。判定は僅差2-0(96-96、97-96、96-95)で辛くも大沢の勝利となりました。メヒアの手数が評価された厳しい判定となりましたが、私の目にはメヒアの作戦は序盤のジャブとボディを受けての、苦し紛れのスタイル変更に見えました。あの作戦を、再三ボディを打たれながら10R完遂した執念と体力は凄いですが、勝ちはないと思います。

 メヒア陣営はセコンドもやる気充分で、「どんな手段を使っても勝つ」という勝利への執念を存分に見せてくれました。やはり勝負はこうでないといけません。大沢選手にとっては、意欲のある世界ランカーとの試合を辛くも勝ち残ったことで得たものは、かなりあったと思います。

 この勝利でランキング上昇は確実で、来年は勝負の年になります。ランカーと試合してなくてもランキングが上がっていく選手や、試合してなくてランキングが落ちない選手とは違う路線で再起ロードを駆け上がる大沢選手に、当方は来年も注目して行きます。ご期待ください。
 
 あメインの辰吉寿以輝選手は勝ちました!詳細についてはスポーツ紙や専門誌をごらんください。

 今年の生観戦は12回だった(旧徳山と長谷川が好きです)

Comment

B.B says... ""
今年もたくさんの取材、記事執筆、本当にお疲れ様でした。

メヒア選手の体躯は大きいですね。
長いリーチをたたんでのアッパー、フックはしつこくてやりづらかったでしょう。
大沢選手の圧勝を期待しましたが、ハードなマッチメーク連続で生き残った事は大きいですね。
激闘続きでしたから、疲れを抜いて来年の再びの飛翔に期待です。
2017.12.28 17:33 | URL | #bH1htKmU [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
メヒアがビデオと全く違う戦略をとったので驚きました。
向こうの選手は色んなことが出来ますね。そしてしつこくて、執念深い。
試合としては膠着が多くて面白みが低かったかも知れませんが、なかなか見応えがありました。
2017.12.29 12:02 | URL | #- [edit]
フィールズ翔 says... "本年度もどうもありがとうございました"
本年度も取材、執筆活動ありがとうございました。特に大沢選手へのインタビュー関係では熱があり、個人的に聞きたいような質問をしてくれて、何よりも大沢選手と相互に信頼しているのが伝わってきてまさに理想的なメディアと選手の関係だと思いましたし、読後に爽快感がありました。

また、関係が近いだけでなく、前回の調子の悪かった試合でダメな点はしっかりダメと指摘するし、私は公平な観戦記だと感じました。

来年度の大沢選手の活躍とシジミさんの事前インタビューと観戦記を楽しみにしています。
2017.12.30 02:19 | URL | #U4QAN.3M [edit]

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