HARD BLOW !

大沢宏晋選手帰国後初インタビュー ラスベガスで掴んだ自信と課題 PART2

前回の続きです。PART1は以下のリンクから。
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大沢宏晋選手帰国後初インタビュー ラスベガスで掴んだ自信と課題 PART1
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 この記事の写真は全て大沢宏晋選手から提供した頂いたものです。ありがとうございます!
大沢選手がリングで相対したオスカル・バルデスは、今まで戦った誰とも違う異次元の強さを持ったボクサーでした。

HARD BLOW!(以下HB) 「コンデイションも万全で落ち着いてたし、テレビで見た限りでは一ラウンドは巧く戦っていいスタートが切れたように見えました。バルデスの強さもイメージどおり。ジャブも巧くてフッカーで色んな軌道のパンチが打てると。戦前の作戦では中島さんはそこにショートカウンターを合わせると。大沢さんご本人はジャブがポイントやろうと。それがなぜ巧く行かなかったと思いますか?

大沢選手 「ジャブは一発目がバーンと当たったら二発目打つ前に距離を微妙に変えるんですよ。」
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ジャブから連打を当てるのは至難だった

HB 「それはステップが巧いということですか?」

大沢選手 「位置取りがうまいです。バルデスはオリンピック出てますけど、プロ向きのタイプやったんやと思いました。やっぱり一線級のオリンピアン(17歳で北京五輪・21歳でロンドン五輪出場、2009年世界選手権銅メダル)は凄い。ロマチェンコとやったら多分僕グチャグチャにされてたと思います。」

HB 「日本では体験したことのないテクニックでしたか?」

大沢選手 「それはもうアジア人にはおらんテクニックやと思います。あいつメキシカンでも最近よくいるタイプじゃなくて、アマのスタイルとメキシカンのスタイルを巧く合わせた、ニューメキシカンスタイルという感じやないですかね。」

HB 「ステップワークとかはアマのいいところを取り入れつつ、メキシカンの攻撃的なスタイルも残しつつという感じですね。」

大沢選手 「パンチ力はそんなに感じなかったんですよ。ただ当て勘はむちゃくちゃいい。ピンポイントでどこ狙ってどこ当てるかという精度が無茶苦茶高い。」

HB 「左フックの印象が強かったんですけど。」

大沢選手 「一発一発じゃなくて、やっぱり削って来ますね。後は詰めですね。最後の嗅覚はすごいなと思いました。一線級の選手です。」

HB 「ストップのタイミングにも納得してますか?」

大沢選手 「止められたときには『えーっ?』と思って、映像でもそういう顔写ってると思います。でも後で映像で見たら『これは止められるわ』と思いました。」

HB 「客観的に見たら納得ですか」

大沢選手 「余裕でアウトです。」

敗れたとはいえ、本場のリングで素晴らしい選手と戦えたことは何物にも変えがたい経験だったようです。完敗となった試合後、大沢選手にさらなる驚きの体験が訪れます。

大沢選手 「見た人からは『相手が悪かった』とか言われるんですけど、アイツと渡り合えたことが嬉しいというか。」

HB 「退場の時にメイウェザーに声かけられたという話ですけど」

大沢選手 「びっくりしましたよ」

HB 「見に来てる事は知ってたんですか?」

大沢選手 「知らなかったんですよ。退場の時に『終わってもうたな』と思って歩いてたら中島さんが 『大沢!大沢!』って呼ぶから見たらメイウェザーがシュっと立ってて。メイウェザーが手招きするからそばに行ったら、腕もたれて肩さすられて『You are very t
ough!』って『お前はタフで勇敢や。よう逃げずに戦ったな』みたいに言われて。そしたら周りの観客の人もめちゃ賞賛してくれて。もうそこで『目の前におるのメイウエザーやんな...』って何がなにやら分からなくなって。」

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 『ザ・マネー』メイウェザーと大沢選手 耳うちで通訳しているのが中島マネージャー

HB 「やっぱり正面からバチっと行って戦術的に逃げるようなこともなかったというのにメイウェザーが何か感じたんですかね?」

大沢選手 「そういうところが目に留まったのかも分からないですね。アジア人嫌いやって聞いてたからそこも意外で。」

HB 「そう言ったらそうですね。憧れの選手でスタイルを真似たりしてたんですよね?」

大沢選手 「昔はしてたんですけど、あれはあの人にしか出来ないスタイルですよね。あっちは黒人こっちはアジア人で、やりたいことと自分に合ってることは違うよなと思って。自分の売りはやっぱりハートのタフさフィジカルのタフさで、メキシカンのスタイル、
マルケス、ジョニゴンとかあの辺がめっちゃ好きやから意識して練習するようになって。」

HB 「勝敗についてはやるだけのことはやった、納得してるという感じですか。」

大沢選手 「それはもう、バルデスは強かったと素直に認めるべきやと思います。ただ僕が弱かっただけです。」

HB 「足りないと感じた部分はどこですか?」

大沢選手 「オフェンスですね。もっと連打で打てるような。スタミナは問題ないんですけど、アグレッシブに展開を作っていける癖をつけたいなと。だから今後は一ヶ月とかの期間でアメリカに拠点置いて。アメリカの人間がどういうトレーニングしてるのかを実際に肌で感じてオフェンスを強化したいなと思ってます。今しか出来ないですから。」

HB 「今回行ったことでアメリカのボクシングに興味がわいたんですね。」

大沢選手 「思い描いてた通りやな、やっぱり本場は面白いなと。」

HB 「アメリカですごした時間は選手冥利尽きるという感じでしたか?」

大沢選手 「やっぱりロマンサにおったから、中島さんが海外で顔が広いから出来たというのは確実にありますね。」

HB 「やっぱり向こうで歓待されたりとかありましたか?」

大沢選手 「いや、中島さんと田中会長の凄さアメリカ行って改めて分かりましたよ(笑)。パッキャオとかブラッドリー、ロデル・マヨール、マイダナとか普通に来るんですよ。」

HB 「そういうところも華やかですよね。松原の小さいジムがそういうリングに繋がってるんですね。」

大沢選手 「違う国やけど同じ地球の上やんという、そういうところもアメリカは新鮮で楽しかったですね。」

負けはしましたが、負けた相手を称え次のステップを語る大沢選手の姿にはやるだけのことはやったという清清しさを感じました。

というわけでPART3に続きます。

亀田との裁判でJBCが展開してる主張内容を聞いて眩暈がした(旧徳山と長谷川が好きです)

Comment

幻 says... ""
大沢選手のインタビュー記事のコメント欄で申し訳ないんですが、(ありきたりな感想ですが、インタビューはとても面白いです。)
旧徳さんの最後の亀田裁判に触れてた件ですが、数ヶ月前に現代ビジネスの記事で、今秋(もう冬ですが)に大詰めを迎えるとありましたが、その件でしょうか?
2016.12.12 23:54 | URL | #- [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
本日は旧亀田ジムの会長とマネージャーのライセンスについての地位確認裁判の期日で、証人尋問があったのですが、JBCの主張はかなり支離滅裂だったようです。

判決は来年早々にも出るのではないでしょうかね?
2016.12.13 00:06 | URL | #- [edit]
B.B says... "記事感謝です!"
記事の1枚目の写真、大沢選手の左ジャブですが、この遠い距離から延びて当てるのか!と先ず目が引かれました。
大沢選手が吐露されているように実力は数段バルデスが上でしたし、試合をコントロールしたのも王者。
しかし、そのひとコマひとコマに大沢選手の精神力と力が垣間見えた思いです。

戦前の予想で、どんなタイプの相手にも必ず合わせて来る(バルデスの)あの左フックは何なのか?と注目していました。
バルデスのサンデーパンチが左フックであるのは間違いない。
それが不発に終わった試合があれば、そこから攻略の糸口が見えると考えて、過去の試合映像を何度も見ましたが、それが不発で終わったものはありませんでした。
そこに「削る」という作業の伏線があってあれは起こるのだと記事を読んで解りました。
ただそれだけでもない。
特殊なレバーブロウには驚きましたが、軌道の変わるパンチ。
軌道が変わるで思い出すのは、リナレスを1ラウンドで葬ったサルガドの左フック。
会場で観ていた僕はラッキーパンチと思いましたが、現役選手に聞くと「あれは真っすぐと思わせて軌道を変えた左フック」と。
そういえば全盛期の内藤大助選手はこの逆で、右フックの打ち出しから真っ直ぐに切り替える荒業?を見せて対戦者の度肝を抜きましたが、ジムメイトの間では一時それが流行ったのだと聞きました。
一見荒々しく見えるメキシカンファイターの攻撃は先ずオリバレスやウンベルト・ゴンサレスを思い出しますが、これらが旧タイプとすると、アマキャリアで洗練されたバルデスは、なるほどニューメキシカンスタイルと。
バルデスに見るメキシカンの将来と共に非常に興味深い記事だと思いました。
今回は引き立て役になってしまった大沢選手ですが、これに遭遇した事は本当に大きな財産になる事と思います。
それは大沢選手だけでなく、後に続く日本人選手にも。

もっとも大沢選手は彼の地に行って「アジア人」という言葉を使いましたね。
このイベントのテーマがアジアであったとしても、大沢選手の心の発露としてアジアがあるのだなとも感じました。
こてこての大阪人やないか!とも思いますが(笑
2016.12.13 07:05 | URL | #bH1htKmU [edit]
B.B says... ""
JBC裁判の傍聴は行って来ましたので記事にしますが、新しい争点は無かったです。
その両者の争点を整理をしたいので少し時間をくださいませ。
ま、しかし、これまで裁判はほぼ全敗のJBCです。
ここで負けたら本当に終わりと感じたのか、帰りがけの弁護団に「何とかしろ!」と叱咤した秋山さん。
次の証人尋問で何とかしないといけないのは秋山さんご本人なんですけどねぇ・・
2016.12.13 07:22 | URL | #bH1htKmU [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
大戦末期の帝国陸軍みたいですぬ
2016.12.13 09:46 | URL | #- [edit]
ポジショントーク says... ""
長谷川の引退に関してさえも皆さん何の感想もなしですか・・・
憎悪やマイナスの感情はそれだけで人間の心を埋めて、他のこと考える余裕も奪ってしまうんですかね。
2016.12.13 09:59 | URL | #sSHoJftA [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
あなたのコメントにはマイナスの感情が溢れてますよ(笑)
2016.12.13 10:31 | URL | #- [edit]
初海外 says... ""
いやー、初海外でしたが本当に楽しい時間でした。
試合前の大沢選手に話しかける事は控えましたが
中島マネージャーとお話させていただき、
何時頃からここにいれば世界チャンピオン達が
来ますよスポットを教えていただきレジェンドから現役世界チャンピオン
まで十数人と写真を撮る事ができました。
スポットまでわざわざ十数分かけて案内してくださり
その道程で色々な!となるような方々から声をかけられて
いたマネージャー、ファンとしては驚きでした。
また某世界王者の部屋に案内していただきチームジャケットを
半ば強奪して頂き、サインまで入れてもらい感謝しきれません。
何か御礼を!と言っても去りながら「大沢の応援を」。
かっこよすぎましたよ。
2016.12.14 01:24 | URL | #- [edit]
いやまじで says... ""
バルデスのボクサーとしての分析、
うわーっと思いました。
戦ったものとして敗れた悔しさは勿論あるでしょうが、
感情論に堕さずにあの一戦、彼我の力の差を振り返っているところがかえってエキサイティングです。

アメリカのボクシングへの興味とトレーニングへの意欲、
読んでいるこちらもワクワクしました。

次回も楽しみです。
2016.12.16 17:50 | URL | #Twj7/TDM [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
>初海外様

ほんと選手もファンも現場に行かないと分からないこと沢山ありますね。大沢選手に帯同して多くの方が会場で触れたことが日本のボクシングの明日の財産になると思います。

>いやまじで様

大沢選手物凄く率直で衒い無く話してくれました。強い男は虚勢を張ることもないし親切です。
2016.12.17 21:39 | URL | #- [edit]

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