HARD BLOW !

大沢宏晋選手帰国後初インタビュー ラスベガスで掴んだ自信と課題 PART1

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この記事で使われている写真は全て大沢宏晋選手より提供していただいたものです。大変ありがとうございます。


 大変長らくお待たせしました。ラスベガスでのバルデス戦の敗戦からおよそ一ヶ月、大沢宏晋選手にお話を聞くことが出来ました。あいさつ回りなども落ち着いて、練習も再開しているという大沢選手。帰国後は福島県に炊き出しに行ったり、プライベートでも婚約を発表されたりと忙しくすごして来られたようです。ラスベガスの大舞台を経験して感じたこと、試合のこと、これからのことなど率直に語って頂きました。

 まずは時系列に沿って、試合前の話から。

HARD BLOW!(以下HB) 「まず試合前の話から伺います。記者会見があって、フェイスオフがあって、計量があって、グローブチェックがあってという流れがありますが、日本との違いはありましたか?」

大沢選手 「基本的にはあまり変わりないですけど、何かと盛大にやりますよね。」

HB 「ショーアップというか…。」

大沢選手 「そうですね。実際にそういう本場の舞台にたった時は『自分が追い求めてた場所にやっときたんやな』と思いました。ただスーパースターが試合する場所も、裏側から見たら『意外と普通やな』とも感じましたね。」

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                   記者会見の様子

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           減量は順調でコンデイションも良かったという計量時

HB 「日本国内の試合と流れ自体は一緒ですか?」

大沢選手 「それは変わりないです。全然コンディションも問題なかったですし」

HB 「あっちで体動かしたりは出来たんですか?」

大沢選手 「それはもう全然。ホテルのスポーツジムあったし。カード一枚持って行けば、営業時間中は使い放題でなんの問題もなく。」

HB 「じゃ減量もうまいこと行って、コンディションは万全だったと。」

大沢選手 「そうですね。最後の日なんか、食べながら動いてるのに700アンダーとかになってしまって。」

HB 「ちょっと落としすぎたくらい(笑)」

大沢選手 「口の渇きもないのに計ってみたら落ちすぎてて『えーっ?』てなって。夜は結構でかい炭酸一本飲んでも全くしんどくもならず。向こうではコロンビアのトゥト・サバラっていう、一位のミゲル・マリアガのマネージャーがおって。」

HB 「勝った方がやるという契約になってた選手のマネージャーですね」

大沢選手 「その人です。その人が今回はサポートしてくれて、色々やってくれて。」

ところがメディカルチェックでちょっとしたトラブルがあったそうです。

大沢選手 「(コミッションに提出する)CTスキャナーの写真が日本で撮ったやつがダメだと言われて。」

HB 「そうなんですか?」

大沢選手 「英語の表記がないからアカン、撮り直しやって言われて。」

HB 「あーなるほど、日本語じゃ本当に本人の写真か確認できんがなと。」

大沢選手 「そうですそうです。それで病院連れて行かれて。」

HB 「面倒ですけど、それくらい厳密にやってるということですよね。」

大沢 「それはもうめっちゃしっかりしてます、ネバダのコミッションは。うちの中島(利光)マネージャーが一二を争うほど厳しいと言うてたんで。」

HB 「試合順がなかなか確定しなかったじゃないですか。テレビ中継があるんかないんかとか。決まったのは直前ですか?」

大沢選手 「試合の前日ですよ。日本のスポンサーにも『まだちょっと分かりません』とか連絡して、試合直前やのになんでこんなことで気が散らなアカンねんと思ったんですけど(笑)。結局ドネアの後やってなって。トップランクはバルデスを売り出したかったんですよね。」

 続いては実際に体験したラスベガスのトップランク興行のスケールはどうだったのか?グローブを交えたオスカル・バルデスは一体どんな選手だったのか?試合当日の話を伺いました。

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              控え室の様子
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   スタンド上部から見下ろしたトーマス&マックセンター

HB 「トップランクの興行というのは体験してみてどうでした?」

大沢選手 「それはもう全てにおいて違いすぎますね。パッキャオ、ドネアというカードの本物のトップランクの興行に立てたということが、他の日本の選手色々いますけど、多分一生かかっても出来んようなことが出来たんとちゃうかな?と思いましたね。」

HB 「まあ間違いなく日本初ですよね。」

大沢選手 「これで自分のボクシング人生の扉って大分開けたやろうなと、まあそれが早いか遅いかと言われたら分からないですけど、このタイミングで開ける時が来たんかなと。本当は勝ってというのが理想ですけど、バルデスは頭三つ四つ抜けてるチャンピオンやったなと」

HB 「僕もあの強さはビックリしましたね。」

大沢選手 「映像見る限りは振り回し系かな?と思ったんですけど、実際対戦してみたら、アイツ角度変えるのめちゃめちゃ巧いですよ。感覚が掴めないというか。普通やったら癖とか見て読んでいくんですけど、バルデスはちょっと読めなかったですね。」

HB 「あれ上体が立ってて堅く見えるけど、軸回転のためには理に適ってるんですよね」

大沢選手 「それプラスね当てるところで曲げてくるんですよ。映像見てもらったら分かりますけど、ガードしてる内側に入ってくるんですよ。なんやねんコイツと思って。」

HB 「反応も速いわけですね。相手のリアクション見てパンチの軌道も変えて…」

大沢選手 「そうです、そうです。順応性がメチャクチャ凄いんですよ。こっちがやったことに二歩三歩先を読んできてるんですよ。ただね僕あれだけパンチもらったのにダメージ全く無かったんですよ。僕首が太いから、壊れるような打たれ方はしなかったですね。」

HB 「グラドビッチとかルエダは一方的にやられてましたからね」

大沢選手 「最後あれ左フックでグラついてやられたように見えたでしょ?」

HB 「違うんですか?」

大沢選手 「あれね、フックの前のパンチなんですよ。みんなレバーってまっすぐ打つでしょ?あいつ裏殴ってきたんですよ。あれで腹が効いたところに顎にもらって、そこで一気に詰められて。」

HB 「4Rでダウンとられた後に、5R入ってワンツーで立て直そうとしたじゃないですか?」

大沢選手 「はいはい」

HB 「そしたらバルデスがスイッチしてきたじゃないですか。あれ見て『ああこいつ頭いいな。引き出し多いな』と思ったんですけど。」

大沢選手 「アイツ賢いですね。瞬間瞬間で冷静な判断できるんで。あれがトップ選手ですよね。ただ後で聞いたんですけど、中島マネージャーが『あいつ鼻の腫れ方が変やったからやってるかもな。でも骨折の腫れ方じゃないな』って言うてたんですけども、あとで海外の記事読んだら、あんまり聞かないんですけど鼻の骨を脱臼してたらしくて。」

 ダウンの原因となったレバーブローは大沢選手にとって、未知の技術だったようです。また、バルデスは技術だけでなく、クレバーさも兼ね備えていました。次回引き続き、大沢選手が試合で体験して感じたこと、試合後の反響、今後の想定されるプランなどをお伝えします。

 試合後も話を聞けて理解が深まったと感じる(旧徳山と長谷川が好きです)


Comment

ウチ猫 says... ""
競技経験がない人間にとっては、どんなボクサーの方の話も大変興味深いんですが、ラスベガス興行となるともう完全に未知の世界ですね。

鼻を痛めたということは、バルデスが試合後に「今までで一番パンチが強かった」と語ったコメントはリップサービスではなく、「キツイの一発食らっちまったな」ということだったんですかね。

続きが非常に楽しみです。
2016.12.11 17:52 | URL | #gnBYJsCU [edit]
いやまじで says... ""
まだ続きがあるようですが、バルデスという選手と戦えたことがいろいろな意味で大きかったなと思いますね。
2016.12.11 19:19 | URL | #Twj7/TDM [edit]

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