HARD BLOW !

津江章二氏が陳述書で語ったJBCの意思決定システムとは…

 さてさて現代ビジネスの告発記事はYAHOOニュースにも転載されたりとそこそこ話題になったようで、ようやくボクシング協会の内部からもJBCに対する抗議の声が上がり始めました。大金がすでに溶けた後なので、正直ちょっと遅いわけですが金額を確定し、責任の所在を明らかにせよと言う声が上がるのは、ひとまず良いことであります。
 
 現代ビジネス記事へのリンク
   ↓
 日本ボクシング界の内紛をスッパ抜く!~名門ジムの会長らが、現体制への怒りを表明

 某週刊誌もこの事案に興味を示しているとかいないとか…。

 当ブログでも既報のとおり、緑ジムの松尾会長が呼びかける形で健保金の保全と責任の追及を求める署名活動も始まっています。緑ジム発ということで、中部地区ではすでにかなりの署名が集まっており、元WBCバンタム級チャンピオン薬師寺保栄会長も署名済みだそうです。もと世界王者なら恐らく納付した健保金も何百万と言う額でありましょう。まさかの時の選手の為の医療費としておさめた金を、目的外で使われればそれは頭に来るでありましょう。

 
 記事の末尾に掲載された、健保金の減少や財政悪化について聞かれた浦谷信彰統括本部長(笑)のコメントを以下に引用いたします。

「近年、和解金など一時金が必要になった関係で支出が増加しましたが、あくまでも臨時の支出でありますので、恒常的に著しい財務の悪化は認められません、また、健康管理見舞金は適切に管理しており、ずさんに管理しているなどの事実は一切ありません」(引用以上)

 公表されている財務諸表(財務諸表へのリンク)を見れば財政の悪化は明らかであり、「答えになっていないな」と言う印象。どうも何が問題なのか?と言うことすら分かっていない風であります。そもそも高額な和解金は浦谷氏が首謀者だと名指しされた違法行為の代償です。自分自身に責任があるということが分かっていないのでありましょうか?

 なんにせよ急激な財政悪化の原因は度重なる裁判であり、その責任は違法行為を繰り返したJBCの幹部職員とそれに連なる一部の人脈の皆様に帰するものでありましょう。

 一連の解雇した職員との地位確認裁判や、狂言JBC職員と人気捏造ライター片岡亮氏が亀田兄弟に訴えられた裁判は連戦連敗で終結しましたが、JBCは亀田ジムとの裁判を、あと2つ抱えています。ひとつは会長とマネージャーのライセンスを停止したことに対して、その処分の撤回を求められている地位確認裁判。もうひとつはJBCと理事11人が「不当なライセンスの停止によって、活動停止を余儀なくされたことで生じた損害の回復をせよ」と求められている、総額6億6千万円の請求訴訟です。その6億6千万円訴訟についての、JBCの理事にして共同通信編集委員でもある津江章二氏による記事中のコメントを以下に引用いたします。

 「亀田興毅や大毅はJBCの処分のために日本のリングに立つことなく引退を余儀なくされた。まだ現役を続ける和毅に兄たちと同じ無念を味わわせて良いわけがない。亀田ジムに関する今回の騒動を受けて、私はJBCの理事として、また資格審査委員会兼倫理委員会の一委員として反省するところが多々あり、JBCという組織を再生する必要性を強く感じています」(引用以上)

 さらに津江氏は

東京地裁に陳述書を提出し、亀田大毅のタイトルマッチにおけるJBCの対応の不手際を告発している。(引用以上)

とも書かれています。JBCの理事は総勢12人ですが、津江氏は亀田ジムのライセンスを停止した際の決定の間違いを認め、亀田サイドに立って陳述書を提出することで被告から外れている為に被告は11人となっています。11人の被告に対して6000万円の損害賠償を求めた結果総額が6億6千万円になったということです。

 この陳述書は果たしていかなる内容なのか?当方が裁判資料を閲覧して入手したその中身をご紹介致します。

 亀田ジムのライセンス停止の決定に関与したと言う津江氏は、陳述書を提出するに至った動機を以下のように語ります。

亀田ジムに関する今回の騒動を受けて,私はJBCの理事,かつ,資格審査委員会兼倫理委員会の一委員として反省するところも多々あり,JBCという組織を再生する必要性を強く感じています。当初は,組織の一員である私がこのような陳述書を提出することを躊躇していましたが,私が長年応援してきたボクシング界の将来が少しでも良くなることを願って,陳述書を提出することを決めました。(引用以上)

 では、果たしてライセンス停止はどのような手順で行われたのか?津江氏はその手続きのおかしさを指摘していきます。

私は,吉井氏,嶋氏の代理人である弁護士から平成27年10月に,JBCに提出した陳述書3通,再審議に関する意見書2通,乙1の1号証から乙19号証のコピーを送付して頂きました(かなりの量の資料でした。)が,私はこれらの資料を審議の中で見た記憶がありません。審議の場に,これだけの量の資料が出て来た記憶もありません。審議の際に配布されたのは,吉井氏,嶋氏の行動が時系列で記載された資料等,数枚程度だったと記憶しています。
また,審議の過程で,吉井氏,嶋氏の側が指摘する「通訳のH氏がルールミーティング内でルールについて通訳をしていないこと」や,「試合終了後にIBFのタッカー氏が,前日の発言を翻して『大毅選手がIBF王座を保持する』と発言した理由」について議論がなされたこともありません。
以上の事実から,私を含む委員会の大半のメンバーは,吉井氏や嶋氏から提出された陳述書や証拠を見せてもらっていないことは間違いないと思います。従って,私達委員は,吉井氏や嶋氏の側がJBCの事実認識と異なるどの様な事実主張をしているのか,その根拠となる証拠資料がどの様なものであるかを知らないまま,JBC(秋山さん)が示す事実のみを前提にライセンスの更新拒絶という処分を決定したことになります。
(引用以上)

なんと亀田サイドの提出した資料は一切理事に開示せずに処分を決めたというじゃないですか。これでは理事は、公平で正確な裁定を下せと言われても、土台無理な話であります。

さらに決定書の作成過程も驚くべきものです。更に引用します。

決定書に捺印する際,私達委員は,秋山さんから,完成した決定書の回覧を受けて捺印を求められましたが(なお,私は決定書の作成には一切関与しておらず,決定書を見たのはこの時が初めてでした。),この時,秋山さんから一方的に決定書を示され,決定書の内容について議論をするような雰囲気ではなく,実際に決定書の内容について議論することもなかったと記憶しています。決定書には吉井氏,嶋氏側が提出した証拠も乙号証として引用されているとのことですが,極めて短時間に決定書を一読して捺印をする過程で,「乙号証の中身は何か」という疑問を持つこともできませんでした。(引用以上)

 理事は決定書の文案の作成に関与していないし、採決も異義を認めない雰囲気で捺印だけを求められたようです。この話が事実なら、確かに秋山氏のやり方は強引ではありますが、津江氏ら理事にしたところで「いい大人が『雰囲気で判子ついちゃいました』で済むのか?」と感じる話でもあります。選手の生活や未来がかかっている決定に対して、JBCサイドは最初から亀田に対する敵意むき出しで処分ありきとしか見えず、理事サイドはその責任に対してあまりに思慮が浅いように感じます。なんにせよ理事制度が機能してるとは言いがたい状況が見えてきます。

 『負けても王者問題』の原点になった亀田大毅×リボリオ・ソリス戦のルールミーテイングについての記述もあります。以下に引用します。

 私は,ルールミーティングに出席したJBC職員は,その職責として,ルールミーティングを仕切って,大毅選手が勝った場合・負けた場合のIBF・WBA両王座の取り扱いについて,出席者皆の前でルールをまとめ,認識を共有する作業を行うべきだったと考えています。今回ルールミーティングに出席したJBC職員はこれを怠ったわけですから,吉井氏,嶋氏の責任云々を言う前に,まずJBCはこの点について,真摯に落ち度を認めるべきだと考えています。
  私はこのような意見を,上記委員会の中でも述べましたが,秋山さんは,「ルールミーティングのことは重要ではない」,「多数決で決める」等と発言し,聞き入れてくれませんでした。そして,秋山さんは,反対意見を募ることなく,挙手を求める方法等により賛否の決を採ることもなく,審議を終了してしまいました。
  また,私は,ルールミーティングに出席したJBC職員のSさんに直接,「ルールミーティングを仕切って,ルール(特に大毅選手が勝った場合・負けた場合のIBF・WBA両王座の取り扱い)について,皆の前でコンセンサスをとるべきだった」旨を伝えたところ,S
さんからは,「そうするべきでしたかね?」という意外な応えが返ってきました。私はこの時,SさんはローカルコミッションとしてのJBCの役割を全く理解していないのかな,と大変驚いたことをよく覚えています。
(引用以上)

JBCがルールミーテイングの意味についてよく理解していないというのは、高松でのグローブを巡るトラブルでも露呈していたことであります。ベテラン記者である津江氏から『ローカルコミッションとしてのJBCの役割を全く理解していないのかな』と言われてしまうようなS氏はJBCの関西事務局所属で、高松のグローブ問題と『監禁・恫喝・暴行狂言騒動』、大毅×ソリスの試合後のドタバタ両方に深く関与しています。職能に疑問が生じるのも無理からぬことでありましょう。

とはいえ津江氏も含めて理事の側も明らかに熱意や責任感が不足しており、正直言ってJBCが暴走したのは理事側にも責任があるんじゃないのと感じた次第。時によってはボクサーの命すら懸かる重責であります。意欲のない人は辞めてもらった方がいいんじゃないの?と感じました。

そういう点で理事を被告にした亀田ジムサイドの訴訟戦術は大変効果的であり、JBCの制度への厳しい突っ込みにもなっているなあと感じました。

まあいろんな意味でもう手遅れかも知れませんけどね...。

何年もおんなじようなこと書いてて厭きてきた(旧徳山と長谷川が好きです)


 

Comment

幻 says... ""
話にならなすぎて
何から指摘すればいいのか分からない感じですね。

まあ、敗訴職員の件などでJBCが異次元に狂った組織というのは知ってましたけど。
2016.07.07 19:56 | URL | #- [edit]
東日本の善良な市民 says... ""
>あくまでも臨時の支出でありますので、恒常的に著しい財務の悪化は認められません

臨時にでかい支出があって、収入が現状維持以下なら、財務は著しく悪化するんです。

>健康管理見舞金は適切に管理しており、ずさんに管理しているなどの事実は一切ありません

その使途に認識のずれがあるから、JBCの言う「適切」は協会の「不適切」なんです。
このことをJBCにわかっていただく以前の問題として、まず協会サイドのコンセンサスをしっかり固めておく必要がありますね。

協会の最も貴重な財産、宝である選手たちの自由意思を封殺せず、それをストレートに確認したい。『ボクサーの権利を守る署名活動』はそれを可能にする手段です。

選挙資格は18歳に引き下げられ、プロテスト受験資格は16歳にまで下がりました。JBCはボクサーに無理矢理自己責任を押し付けようとしていますが、「事故があっても自己責任ですよ」と言われて「そうなんですか?」とわかったふうな顔をしてしまったら、やがては受け入れたことにさせられてしまいます。

納得できないものははねつけていきましょう。未来への決定権は、JBCにお金を納めてきたボクサーや関係者の皆さんの手の中にあります。自由意思=決定権を放棄せず、一人一票を行使することで未来を切り開いてほしいと思います。

秋山さんの手続きは決議ではなく報告ですね。
以前は刑法における法人の地位はあいまいでしたが、10年前に「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」ができたことで、法人の加害行為は積極的に認定し処罰しましょう、被害は保護しましょう、という立場が一般化してきました。そういうことも、健保金からたくさん授業料をお支払いしている弁護士さんに教えていただいてるでしょうが。
2016.07.07 20:55 | URL | #7SPhLgiM [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
本来は安河内氏の一審判決が出た時点で大問題になってないといけなかったんですよ

そのために元検事だの弁護士だのなんだのが入ってるんでしょ?

新聞見たら職員が名誉毀損で負けた裁判のことも出てるでしょ?

結局この人たち自分が理事してる団体のことなんにも知らずに、破綻寸前になって自分に裁判で火の粉がかかってきたら、ちょろっと出てきてね

もうこんなんなら理事の制度いらんでしょと思います

現状では意味がない
2016.07.07 23:27 | URL | #- [edit]
超変革 says... ""
このルールミーティングに出席していた関西事務局職員Sは、高松の一件でもリングアナと連名で、「亀田に監禁、暴行された」とJBCに報告書を提出しています。リングアナは裁判の中で、「報告書はS主導によって書かれた」と主張しています。この数年前には自身がレフェリーとして裁いた試合で開頭手術事故が発生したにもかかわらず、ボクシングマガジンが選ぶ西日本ベストレフェリー賞に選出されています。大沢選手の一件にも深く関与しており、Sは大沢選手らは当時未公認のWBOに関与したことではなく、「JBCに虚偽の報告をした」のが処分理由だと言っています。呆れてものも言えませんね。
2016.07.08 07:00 | URL | #- [edit]
いやまじで says... ""
理事側にも責任があるというのはその通りだと思います。
彼らは無給で名誉職的なところがあったり、
理事会では、多大な労を費やす秋山氏への信や負い目から疑義を呈すのを躊躇ったのかもしれません。

しかし、これまでほとんど音無しというのはあまりに無責任です。

とりわけ健保金問題で協会有志が抗議した際、
当時協会長と理事を兼務した大橋氏は何をしていたのでしょうか。

安河内氏が判決確定の記者会見で「理事会を実効性のあるものにする」ことを
改革の案件に挙げていたのも、この理事会の機能不全を問題にしていたからです。

変な言い方ですが、理事会がもう少しまともに機能していれば、
秋山氏にしろ浦谷氏にしろ、ここまでひどいことをせずに済んだのです。
2016.07.08 07:16 | URL | #Twj7/TDM [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
>変な言い方ですが、理事会がもう少しまともに機能していれば、
秋山氏にしろ浦谷氏にしろ、ここまでひどいことをせずに済んだのです。

理事職は名刺に書ける肩書き、くらいに思ってる人が関与してもなんもいいことないですね。

>超変革様

S氏には大変問題があると当方も思います。

2016.07.08 09:35 | URL | #- [edit]
東日本の善良な市民 says... ""
>Sは大沢選手らは当時未公認のWBOに関与したことではなく、「JBCに虚偽の報告をした」のが処分理由だと言っています。

それが受理される前の段階で、彼は選手側から報告を受けていましたね。
だからそれを後付けで「虚偽」だと言うことになるなら受理すべきではなかったし、「虚偽」にしないための助言や指導をどこかでするべきだったと思います。
対応がお粗末すぎます。
2016.07.08 10:16 | URL | #7SPhLgiM [edit]
谷川しゅんき says... ""
私の和解した裁判では、Sのパワーハラスメントの有無についても争われていたことを付け加えておきます。それの内容とか、成り行きに関しては「和解」である限り、私は何もいえません。最終的な措置として、組織に感謝しているだけです。ただ、裁判を傍聴された方もおられると思いますので、どういう内容だったか、知ってられる方はおられると思います。
2016.07.08 22:09 | URL | #/OUezYRM [edit]

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