HARD BLOW !

HARD BLOW!恒例 高山勝成選手ジムワークレポートin仲里ジム 

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バンデージを巻く高山選手とその後ろで野村健太選手を指導する中出トレーナー

 さてすっかり恒例となりました、高山勝成選手の試合直前調整の模様をお送りします。

 年末大平剛選手を倒して獲得したWBO王座は防衛せずに返上し、再びIBFの単独王者となった高山選手。返上したWBO王座については中部のホープ田中恒成選手が決定戦に進むことになりました。まあこの辺の経緯については批判的な向きもあろうかとは思いますが、田中選手が勝って知名度を上げたうえで機運が高まった場合再度統一戦をすれば良いのではないか?と個人的には感じます。

 というわけで今回の試合はIBF単独の選択防衛戦。対戦相手はタイのファーラン・サックリンjrとなりました。ファーランは減量失敗で計量時フラフラだった宮崎亮選手にKO勝ちし、井上拓真選手に判定負けしたと言う日本でもお馴染みの選手。本来はライトフライの選手でミニマムでのランキングは8位。宮崎戦はライトフライで井上拓真との試合は50キロ契約、今回はミニマムと長身ながら階級を選ばないと言う印象です。タイ人ながらボクシング専業でスタイルもアップライトのオーソドックスということで高山選手にすればやりにくい選手ではないと言う印象ですが、体格差が気になるところでございます。ということで仲里ジムにお邪魔して来ました。

 既報どおり、スパーリングは少なくしてジムワーク中心の調整ということでこの日の練習もスパーリングは無し。ただ仮想サックリンとして、ジムメイトで試合直前の野村健太選手(一戦一勝、身長175センチ)をパートナーにしたマスボクシングが3R行われました。中出トレーナーは高山選手がウォームアップしている間、野村選手相手にスタンスやジャブのフォームをチェックして、視野の取り方、フットワーク、実戦的なコンビネーション、フットワークからプレッシャーのかけ方など矢継ぎ早に指導。その言葉を目の前で実践して次々吸収していく野村選手の様子はまさにプロボクサーが作られていく現場と言う感じであります。

 さて高山選手のアップも整い、まずはシャドーから。練習前に高山選手に伺ったところによると「少し体が大きくなってますが、暖かくなってくると思うのでウエイトは大丈夫です」とのことで減量も順調なよう。フィジカルの調整は相変わらず抜かりなしと言う印象です。

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 その後野村選手がリングに呼び込まれ、サックリンを想定したマスへ。長身の野村選手の懐に入ってパンチをまとめるイメージですが、フットワークは軽快でジャブからのつなぎもスムース。長身選手への対策も抜かりなしと感じました。
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練習を見守る仲里義竜会長
 
 マス終了後、中出トレーナーに「小野→ロドリゲス→大平と変則の選手との対戦が続いていたので、今回のサックリンは比較的やりやすい相手じゃないですか?」とたずねると「うんそれはそうやなあ」という返答でした。

 その後は再びシャドーからバッグ打ちで練習は終了。バッグ打ちは相変わらず迫力充分で、野村選手も「圧倒されます」と言う感想を漏らしていました。

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 その後クールダウン中、メディカルチェックの話から高山選手が定期的に脳神経外科で検査を受けていると言う話になったのですが、ご本人によると「今年の検査で切れていた脳神経がまた延びているって言われたんですよ。これ多分高校で勉強してるのが関係していると思うんですよ」という驚きの発言が。その発言を受けて仲里義竜会長が「高山君はもう世界レベルでやって10年やろ。俺の同世代でアマでもプロでも世界のトップクラスに入ってやってたら体がどこかおかしくなるもんやけど、高山君は変わらんもんな~。凄いわ。」と感嘆していたのが印象的でした。定期的な脳の検査の重要性は元協栄→帝拳の佐々木基樹さんも言及していましたが、高校に通うことも安全管理に繋がると言うのは新鮮な見解でありました。

 練習後、高山選手に大平戦の展開について気になっていた点を一つ尋ねてみました。
HB「大平戦の4Rの最後にビッグパンチが入りましたがあれはダメージあったんですか?」
高山「あれは見えてたパンチなんですよ。見えたから咄嗟にスゥエーしたらパンチで飛ばされたように見えたみたいで」
HB「そうか~。大平選手コーナーに帰るときガッツポーズしてたけど5Rから高山さんがギア上がったからびっくりしたでしょうね」
高山「一回下げてあげました(笑)」

 試合成立の4Rまでは抑えて5Rから上げるというゲームプラン通りに戦えたと言うあの試合、4Rの最後のあのパンチで試合の興趣が上がったのは間違いないところでありましょう。

 というわけで今回のレポートはおしまいです。22日の試合を楽しみに待ちたいと思います。

まだコタツをしまっていない(旧徳山と長谷川が好きです)
 

Comment

B.B says... ""
いまやJBC検証ブログと化してしまった?ところにホッとする記事、ありがとうございます(笑
たまにはボクシングの話し大いにやりましょう!

にしても学力の方じゃ無くて、神経が延びた!
2015.04.15 18:03 | URL | #bH1htKmU [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
聞いた話を書くの忘れてました。

フィジカルトレーニングでスタミナ強化に力を入れていると言う報道について、中出トレーナーは

「それは今後も長く続けるため。今はもうどんな競技でもトップクラスは40になっても現役バリバリとか当たり前でしょ」と。そうした意識が結果的に安全の確保にも繋がると感じました。

それとWBA・IBOチャンプのブドラーとの対戦も視野にあるとのこと。ブドラーは激闘タイプでテクニックもあるので実現すれば面白い試合になるだろうと思います。
2015.04.16 00:12 | URL | #- [edit]
B.B says... ""
今日の山中選手も32歳にして、あと2年がピークと言ってましたね。
長く出来るのはそれだけでも素晴らしい。
先日、渡辺会長に伺いましたが河野選手も30過ぎてから、また一段と伸びているそうで、37までは出来る!とのこと。
内山選手もそうですが、長く出来る選手はとにかくストイックですね。
2015.04.16 21:15 | URL | #bH1htKmU [edit]
B.B says... ""
記事とは外れますが、ボクシングネタということでご勘弁。
昨晩の山中選手、見事なTKO勝利でしたが“神の左”のフレーズに思う事様々。

佐々木基樹さんのブログが面白いです。
http://ameblo.jp/sasakimotoki/
2015.04.17 07:33 | URL | #bH1htKmU [edit]
中立的ファン says... ""
佐々木基樹さんのブログは文才があって面白いですね。
山中選手、亀田興毅選手の強みが書いてあって大変興味深かったです。
2015.04.17 09:55 | URL | #- [edit]
B.B says... ""
昨日はねぇ、「神の左」てのやめてくれ!って自分のSNSで暴れてまして、変な親父だと思われてもいいかっ!でも言いたいと(笑

山中選手の左はたしかに凄まじい破壊力と誰もが認めてる訳で。
折角のゴールデンで一般視聴者もたくさん観てるわけですから、神の左などという抽象的な言葉で無くてちゃんと技術として説明して欲しかったんです。
だって、ボクシングを一般の人にも理解して貰うチャンスじゃないですか。
神の左で一般視聴者が理解出来ますか?って話し。
まだあの「ノーモーション!!」の方が説明は出来てる。
スピード、角度、フェイント、足の位置など、だから山中選手は凄いんだと。
「神の左」それが選手を称える言葉として相応しいか、実況も安易な言葉で手抜きしてるんじゃないか?と甚だ疑問なのです。
ボクシングをスポーツとしてちゃんと伝えて欲しいと思うんです。
あ、すいません!また熱くなっちゃった(笑
2015.04.17 21:38 | URL | #bH1htKmU [edit]
says... ""
山中はトモキにも勝てそうな感じですね。
2015.04.18 15:16 | URL | #- [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
山中選手ははっきり言って防衛戦を続けることには倦んでおられるのではないかと想像いたします。良くモチベーションを保っているなあと感じます。

しかしスライマンjrのヨイショはシラけましたね。

辰吉jrは本当に新人王戦に出るのでしょうか?もしそうなら凄いと思います。

左の強さは印象的でしたね。
2015.04.18 17:26 | URL | #- [edit]
says... ""
辰吉Jr.は今はまだ技術もスタミナもないですが試合を重ねていったら凄い選手になる可能性はありますね。まぁ常に親父と比較される事はプレッシャーでしょうが頑張ってほしい
2015.04.19 10:32 | URL | #- [edit]
B.B says... ""
むしろ「注目されるのは有り難い」と言ってましたから、ハートも強そうですね。
新人王戦に出る?これは応援したい。
2015.04.19 10:41 | URL | #bH1htKmU [edit]
B.B says... ""
中立的ファンさん、
佐々木さんのブログ面白いでしょ?
往年の名世界王者フレイタスとのスパーなんかワクワクしました(笑
2015.04.19 10:47 | URL | #bH1htKmU [edit]
B.B says... ""
井岡一翔vsレベコ、高山勝成vsファーラン 計量パス
http://boxingnews.jp/news/25192/
2015.04.21 17:25 | URL | #Qfc7vF1E [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
高山選手計量前日の昨日もけっこうしっかりとジムワークしたそうです。
2015.04.21 21:06 | URL | #- [edit]
B.B says... ""
高山選手が初回から飛ばしてたので驚きました。
一週間前にスパーで瞼の上カットして縫合してたのだそうで。
高山選手のフィジカルとキャリア、中出さんの戦略お見事でしたね!
しかし、挑戦者のアッパーがガチンッ!と。怖かった。
それにしてもジャッジ一人のフルマークには?

井岡選手はほぼ完ぺきな防御とフットワーク、試合全体を支配したジャブには、もう見とれてしまいました。
身長は低いもののリーチ長く強打を併せ持つ相手に、遠い距離からのボディ攻撃も見事。
どうしても負けられない試合、あれだけ戦えれば充分と思いました。
井岡選手のテクニカルボクシング好きだわぁ。
ちなみに僕の採点は6ポイント差をつけましたが、それはない?(笑
2015.04.23 14:10 | URL | #bH1htKmU [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
ファーランは高山選手の出入りに対処出来ず、ロープを背負っての一発狙いになりましたが最後までパンチは死んでなかったですね。それだけにスリルのある良い試合になりました。しかしフィジカルのアドバンテージは相変わらず歴然でしたね。とかくセンスのあること、気の効いたことが良いとされるスポーツ界ですが、高山選手の試合には愚直に鍛錬することの大切さが詰まっていると思います。

井岡の試合は緊張感のある技術戦で本当に面白かった。腐してる奴はボクシングの面白さが分かってないんじゃないの?と思います。まあそういう人はうわごとのように「ローマンから逃げた」と言い続けて死んできゃいいのです。

井岡は素晴らしいボクサーです。彼の試合からも技術を鍛えることの素晴らしさが伝わって来ます。
2015.04.24 06:54 | URL | #- [edit]
やわらか says... ""
悲しいことに未だにロマゴンから逃げただの3買級だの言ってる馬鹿がいるから困りもんですよね。素晴らしい緊張感のある試合だと思いました。自分は会場で見てましたけど2ポイント井岡かなぁと。レベコ陣営が試合後判定に不服で一時籠城してたみたいですね。確かにアルゼンチンならもしかしてレベコかな?という試合内容でもありました。ダイレクト再戦もありなんじゃないでしょうか?
2015.04.24 08:16 | URL | #- [edit]
いやまじで says... ""
サックリン選手はパンチがよく伸びディフェンスもいい選手ですが、
高山選手と比べるとまだ体ができていないなと感じました。
高山選手は瞼の負傷が癒えぬままの試合だったようですが、
連打、スタミナ、ディフェンスはいつも通りで、
危なげない勝利だったと言えるのではないでしょうか。

井岡選手は勝つための戦略に徹した試合だったと思います。
中間距離で連打が止まらないレベコに対して踏込の威力が効かない位置を取り続けた。
接近戦では相手の左が下がる瞬間をとらえ続けた。
レベコがバランスを崩して前に出る姿は、アムナット戦での井岡選手自身の姿と重なります。
彼は敗戦から学んだのではないかと思います。
この試合は彼のキャリアで一つの区切りになるでしょうが、
まだ上手く強くなると思うので、
この日の勝利で今後が楽しみになりました。
(彼は生き残った…。)
2015.04.24 08:21 | URL | #Twj7/TDM [edit]

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