HARD BLOW !

JBC裁判傍聴記 20140411

 はじめに。
 平成24年3月頃、安河内氏復権の噂を聞いた時、いいようのない不快感を覚えたことを私は思い出す。
◆◆◆◆
 4月11日、午前10時、東京地裁にて、原告側証人尋問が行われた。安河内氏、安田氏、鮫島氏の順で、個別に行われた。各人冒頭、真実を述べる旨の宣誓を行った。
 以下は各人の証言内容である。

■■■■
 安河内氏。
 (証人に対して、被告側弁護人、原告側弁護人、裁判官の順で質問。)
 まず降格問題について。
 平成23年4月の怪文書送付後、5月12日、JBCの調査委員会の設置が伝えられると、某職員は「自分たちの疑惑の指摘だけで十分ではないか」と難色を示し、某試合役員は安河内氏に対し「おまえが決めろ、今やめろ」と2時間に渡りテーブルを叩きながら激しい口調で、試合のボイコットをちらつかせながら、私(安河内氏)に退職を迫った。〔因みにこの発言は裁判記録の中に録音テープの反訳がある。〕。
 怪文書は個人の家庭の事情なども含まれていたことから、内部の人間によって書かれたものと考えられた。
 6月10日、コミッショナー示達で代行補佐として復職するが、某理事と出勤すると、某職員がエレベーターホールでロックアウト。出勤ができない。
 6月23日、試合役員と職員の有志が会見を開く。騒動を大きくしてプレッシャーを強めようとした。ブラフである。
 6月28日、事務局長降格が発表されるが、既に27日に示達の内容は伝えられていた。有無を言わさぬ態度に、反論すれば解雇されると感じた。解雇されれば内部で改革を行うことはできないと思い、従った。他の職場への配転はやめるよう要請した。
 経理の一本化など改革の実績の自負もあったので徹底調査を望み、実際、調査報告書では不正は認められなかった。しかし問題は怪文書の疑惑から雇用契約問題等へとすり変わっていた。
 被告が挙げるような信頼喪失は存在しない。あるとしたら怪文書の事実でない疑惑によるものである。

 懲戒解雇について。
〔JBCは鮫島氏が使用していたJBCのパソコンからメールを入手。その内容から、安河内氏、鮫島氏、安田氏他数名の共謀によるJACなる第2コミッション設立の画策を事由に懲戒解雇ないしは解雇を行った。〕
 各メールは異なる場面・状況のものである。
 某マッチメーカーが第2JBC設立を望んだことはあるかもしれないが、自分は難しいと思っていた。メールからはJACなる団体の立ち上げの具体的な事実は認められない。JACについて原告はビジョンはあったが設立を試みることは考えていなかったし、その事実も認められない。
 メールで3名が「共謀」しているとのことだが、排除・疎外されていることもあり、「仲間意識」から、また情報共有のために、メールをCCで送信していた。
 鮫島氏の公益通報はガバナンスの崩壊したJBCに対して、組織を慮る気持ち、組織に対する問題提起が動機である。メールもそれに関するものであるから業務に関係する。問題提起してもコミッショナーに届いているのかどうか疑問だった。
 IBF会長との電話(スカイプ)は数分、挨拶程度のもので、込み入った重要な話ができるような状況ではなかった。また新コミッション設立に言及したとのJBCに対する同会長からの書面回答は、前提となる質問が提出されていないため意味が確定しない。質問を提出・明示してほしい。
◆◆◆◆
 午後。安田氏。(経理担当)
 怪文書を見て、経理に関する記述があったので、経理を担当する自分は、内部の人が書いたものという印象を持った。
 これまでも怪文書はあったが、写真が添付されたものは初めてだった。また試合役員や職員が騒ぐこと自体初めてだった。彼らは会議室に籠もって出てこず、電話があるたびに呼びにいかなければならなかった。
 日頃「ボクサーのために」という安河内氏の考えを大切にしていたので、試合ボイコットというボクサーを盾にする行為は考えられない、やってはいけないことだと思った。
 厚労省所属の人がレフェリーをしていた問題では、JBC内のパソコンの経歴が改ざんされていたことを確認。しかし事務局からは何も説明がなかった。それで公益通報を行った。
 安河内氏が事務局長降格になってからは、職場が乱れ、事務局長に諸問題について直訴するが「安河内の気持ちがわかる」と言うだけで具体的な対応を取ってもらえなかった。某関係者からは「ふつうの会社だったらみんなクビだよ」と言われた。
 安河内氏については信頼は損なわれていないと感じた。
(安河内氏のキス写真についてどう思うかと問われ)個人のプライベートの問題なのでどうでもいいと思った。(「気にならなかった?!」)気にならなかった。
 新しい経理の方が入ってきた。某試合役員から「これから仕事がすごく楽になるよ」と言われ、業務の説明をしたが、その数時間後に自宅待機を命じられショックを受けた。数日後解雇された。
 賞与の査定規準はない。組織としては毎年収入が一定していた。
◆◆◆◆
 鮫島氏。(経理担当)
 (ワタナベジムからの安河内事務局長の試合会場立入拒否の文書について)前日計量の際、某職員が渡辺会長に既にできあがった文書を渡しサインを促した。あらかじめ渡辺会長の名前が入っている文書で、それにあらためて渡辺会長のサインを入れさせようとした。渡辺会長は怪訝な顔をしつつ、「事態が改善しない限り」との但し書きを付けてサインした。
 某職員は有給申請しなかった。繁忙期に無断欠勤して他の職員からも不満が出ていた。本人も休み明けに謝罪していた。
 某職員の契約変更は更新が前提だった。退職金積み立てが継続していたことからもそれは明らか。
 安河内氏降格について説明はなかった。谷川氏への解雇通告(本部事務局長には関西事務局職員の解雇権がないことから後に撤回)から不安を覚え、また7月6日以降の試合会場への立入禁止(従来業務から除外)等、職場で疎外されていると感じ、改善を訴えていた。
 4月12日解雇される。1,2回の遅刻とパソコンの持ち出し、公益通報を繰り返したことが理由だった。公益通報は客観的資料に基づく文書による組織に対する問題提起だった。認められたものもあった(実際に組織内の不正が見つかった)が、当該人物に対して就業規則に沿った処分は行われず口頭注意で終わった。安河内氏への処分に比べ軽いと思った。
 JBCの弁護士も鮫島氏がガバナンスを慮ったことを認めた。(公益通報9、10)。
 安河内氏の1回目の解雇後、自分もクビになるかもしれないと不安だったので、キックのコミッション参加は少し考えた。
 メールに毒~、ハゲ、うすら、等の侮辱的なあだ名を使ったのは安河内氏からも度々注意されていたが、よくなかったと反省している。
 意見具申では解雇されるおそれがあったので公益通報という手段をとった。
 安河内氏から事務局長への業務の引き継ぎについては、安河内氏から指示されていたが、10月に事務局長から電話で「引き継ぎは次の事務局長としてもらう」と断られた。
◆◆◆◆
 筆者から見たJBC側の弁護士。
 安河内氏が某職員の有給休暇問題について、休んだ後でも有給休暇を申請できる期間があり就業規則にも明記されているが、申請は行われず、社労士にも相談の上で欠勤扱いにしたと説明すると、JBC側弁護士は、「その社労士は誰ですか」と問う。安河内氏は 「JBCが契約している社労士です。今も契約しているはずですよ」
 安田氏が某職員の勤務状況についてドームの食堂〔社員食堂?〕で昼寝をしているところを写真にとったという話について、JBC側弁護士が「盗撮したんですか!?」と訊く。安田氏は「一日だけなく連日、椅子を並べて、JBCのジャンパーを着て昼寝をするのは、場所をお借りしている立場としてひどいと思った。問題として報告するにも客観的資料として必要だったから撮影した。それ以前に他の人も面白がって撮影していた。」と答え他の職員の名前を挙げた。
 JBC側弁護士が安田氏に質問。あなたは某職員が「職場に盗聴器がしかけられているかもしれない」と騒いだ時に、「自分がそういうことを考えているから他の人もそうすると考えてしまうのだろう」と〔陳述書で?〕書いているが、メールの中で事務局長との話し合いの録音を考えているとあるけれど、これはどういうことなのか。(あなたも同じこと考えているのではないか。)これに対して安田氏は「後で言った言わないの話になるのはいやだったので、事務局長に了解をとって録音しようと考えた。しかし結局録音はしなかった。」
 またJBC側弁護士は、高山選手を「IBF所属ボクサー」と紹介し、「所属というのとはちがうと思う。」と安田氏に言い返され、安田氏から説明を受けるが得心がいかないようすだった。
 被告組織やボクシング界についてどこまで理解された上で被告の弁護を担当されているのか疑問だった。
◆◆◆◆
 安河内氏の説明の中では、降格直後から3か月程公益法人関係の仕事をほとんどしなかったと指摘された点についてあまり合理的に、あるいはわかりやすく説明ができていなかった。降格の理不尽さや組織自体が方向性を決めないと動きようがない等の事情は理解できた。
 安田氏は全く問題のない人(純然たる被害者)に思えた。嫌疑を次々に却下していた。
 鮫島氏は声が小さかったが主張すべきところはしっかり主張していた。後半「権限外の行為」については答えにくそうなようすに見えた。
◆◆◆◆
 原告側は降格について、調査委員会が調査すると言っているのにもかかわらず、とにかく辞めさせようとする試合役員、職員の行動の不可解さを重点的に指摘した。
 懲戒解雇については、一連のメールが組織への問題提起を動機とするものであるとの正論を軸に回答していた。 
 被告側弁護士は、状況証拠(不正を疑われる事実)を積み重ね、最後にドーンと何かを主張するのかと思いきや、最後まで何もなかったように思えた。言葉尻を捉えて矛盾を突くのが精一杯に見えた。
 傍聴席にJBC関係者の姿が見られないことは不審だった。JBCはこの裁判で勝つつもりがどこまであるのか疑問に感じられた。
 裁判官が組織内の状況をより詳細に聞き出そうとしていたのが印象的だった。
◆◆◆◆
 17時終了予定で、私は16時50分に退席。その時点でJBC側の尋問は続いていた。
■■■■
以上

by いやまじで

Comment

やわらか says... ""
いやまじで さんありがとうございます。何度も読み返しさせていただきました。

次回も是非お願い致します
2014.04.20 13:45 | URL | #- [edit]
B.B says... ""
プロローグですね。
注目して頂きたいと思います。
2014.04.20 17:19 | URL | #bH1htKmU [edit]
いやまじで says... ""
こちらこそ、お読みいただきありがとうございます。
2014.04.20 19:29 | URL | #Twj7/TDM [edit]

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://boxing2012.blog.fc2.com/tb.php/288-e6704094