HARD BLOW !

もう一つのJBC裁判 谷川俊規氏の場合 傍聴編

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というわけでやって来ました大阪地方裁判所。

我々も記事で触れた関係上「あれって一体どうなったの?」と聞かれることも多い、解雇職員によるJBCに対する地位保全訴訟でありますが、現在も東京と大阪の各地裁で審理は継続しています。いよいよ結審が近づく中、4月11日に東京地裁で、4月14日に大阪地裁でそれぞれ公判が行われました。私はそのうちの大阪の方、原告の谷川俊規氏と被告側証人のJBC関西事務局の職員に対する尋問を傍聴して参りましたので読者の皆様に報告したいと思います。

 世間では裁判の傍聴を趣味にされている方というのも結構いらっしゃるようでございますが、私にとっては初めての体験。開廷時間とともに法廷内に足を踏み入れると、そこは二時間ドラマで見るようなイメージどおりの法廷で、「裁判長ってほんとにマント着てるんだな」なんて感心しつつ当の谷川氏を探すと、原告席ではなく傍聴席でスタンバイしているが見るからにナーバスな様子。一方のJBCサイド、被告席には4人の弁護士(公判中話していたのはほぼお一人で四人もいるんかいなと思いました)がデンと控えている。「東京から多分グリーン車だよなあ。4人で来てプラス出廷の日当に、前泊だとしたらホテル代もいるよなあ。それも東横インとかスーパーホテルじゃねえよなあ。一体幾ら使ってるんだろう?」と下世話な想いがムクムクと…。年間二千万の赤字や健保金の話が否応無く想起されます。「ではそろそろ」という雰囲気ながら、自分の後ろの傍聴席のドアが開きっぱなしなのだが…。「いやこれって裁判が開かれたものだからきっと敢て開けたままにするもんなんだ!うんきっとそうだ!」と一人で納得してると、裁判長が「あドアが開いてますね。誰か閉めてください」と指示するのを聞いて気持ちのドアも一緒に閉まる。ほんと世の中知らないことだらけですね!

まずは被告側証人のJBC職員氏に対する証人尋問からスタート。原告の谷川氏はパワハラやJBCの労務管理の問題点を指摘し、逆にJBC側は谷川氏の職能の無さや問題行動と思われる行為(『勝手に同僚の業務用のPCの電源を入れて盗み見しようとした』『仕事中の会話を録音しようとした』などの疑惑モロモロ)を指摘。双方が質問を終えると裁判長が証人に不明点を尋ねるというのが一連の流れのようで、裁判長の「事務からクレームと言うのは具体的にどういうことですか?ああ事務じゃなくてボクシングのジムね。すいません分かりました」という小ボケがあって終了。この部分で個人的に気になったのはJBC職員がしきりに「自分は谷川氏の上司ではなく同格の職員だ」ということを強調していたところ。自分にとっては不可解だったのであとで尋ねると「上司と部下と言う関係じゃないからパワハラじゃないといいたいんじゃないか」という分析でありました。でも当時ほぼ二人っきりの部署で向き合って仕事して先輩後輩ならそりゃ肩書きはあんまり意味無いんじゃねえ?と思いました。それと谷川氏が「(JBC職員の)指示を守らない」ということしきりに指摘するのですが、命令出来るなら上司じゃないの?と言う疑問も湧きました。谷川氏が担当していた広報誌の記事作成業務についても「選手へのコメント取材はいらない」ということをしきりに言うのですが、それって業務上の個人的な裁量の範囲内じゃないのかいな?大体命令する職権がないんじゃなかったっけ?とまたも疑問が…。谷川氏の勤怠部分の指摘では「昼飯の時に12時52分に出て1時56分に帰って来た(注:4分遅いから時間にルーズと言う趣旨)」などの指摘がなぜか異常に詳細に記されていて、原告弁護人が「なぜこんなに詳細なのか?」と尋ねると「その場でメモを取ってあとで日記のように記録していた」と言う返答でこれもうーん。高松での亀田の録画や谷川氏の録音(をしていたと言う疑惑)に対しては随分過敏なのに逐一メモを取るのはいいのか…???一体何が違うんだ???とナゼの嵐。勿論これは谷川氏を支援してきた私の感想であり被告人の立場から見ればなんら問題ないことなのかも分かりません。読者の皆様もそこはご留意下さいませ。

さて休憩を挟んで今度は谷川氏の本人尋問。従前より「(証人の)JBC職員に会うと、在職当時の息が詰まるような感じを思い出してきっと体調がおかしくなる」と言っていた谷川氏ですが、休憩中も廊下に座り込んで緊張を隠し切れない。しかし意を決して法廷に戻ると宣誓して尋問スタート。まずは谷川氏側弁護人がパワハラの経緯や新コミッション構想への関与が無いこと、就業中に私用のPCを使ったかどうかなどを質問し、続いてJBC弁護士による反対尋問がスタート。JBCサイドは東京事務所で解雇された職員とのメールのやり取りから谷川氏の新コミッション構想への関与を追及。またIBFやWBOへの働きかけの証拠として、ジョイとの二戦目の対戦交渉時の高山陣営の居酒屋でのミーテイングの会話記録を読み上げて谷川氏を追及します。反対尋問では谷川氏はやや感情的で時として吐き捨てるような返答もしていましたが、ある質問によって思わず声を荒げます。

某ジムで脳内に出血が見つかりプロになる道を閉ざされた選手がジムを移籍して名前も変えてデビューしようとしていることを知った谷川氏は東京事務所の元職員(東京地裁側の地位保全訴訟の原告の一人)と連携を取り、当時そのジムの実質的な責任者だった人物に対して「その選手はデビューさせませんよ。事故が起きたらどうするのですか?」と警告することでプロテストを断念させたと言う事件がありました。解雇された職員同士のメールのやり取りから発覚したその事件について、JBCサイドの弁護士が「外部の人間である『実質的責任者』に選手の情報を伝えたことが情報漏えいに当たるのではないか?」と質問したその時、谷川氏は感情をあらわにし「あなたは何を言ってるんだ!どうなってたと思っているんだ!」と答えました。これは「安全のためにやっていることじゃないか。放置して事故になったらどうするんだ」という当然の感情の発露であります。その時傍聴席の逆サイドから低く笑う声が聞こえました。そちらを見ると傍聴席にいた証人とは別のJBC職員が声を荒げた谷川氏の様子を見て笑っていました。「法廷で感情的になって仕方が無いやつだな」と思ったのかも知れませんが、少なくともにやつくような話題ではないだろうと思いました。

先立って行われた4月11日の東京地裁の公判では、JBC側の弁護士が安河内事務局長の資質を問う為なのか「安河内の解任を求めた試合役員はボイコットまで考えたそうですよ。そんな人望が無い人にトップの資質がありますか?」という趣旨の質問をしたそうです。それに対して原告の元職員は「選手は厳しい練習をして、減量をして試合に備えています。それが分かっていれば試合を人質にとるようなことは出来ないはずです」と返答したそうです。こうした一連の質問姿勢について個人的に感じるのは、JBC側が組織防衛を優先するあまり、ボクシング競技がどうあるべきかと言う視点が欠けているのではないかということです。安全管理や試合の開催という一番大事な部分すら闘争・攻撃材料とするような姿勢には疑問を感じました。

勿論谷川氏の返答も歯切れが良いとは言え無い部分も多々あり、事実関係については不明な点が多いです。反対尋問の後、裁判長から個人所有のPCから送信されたメールについて送信時の状況や文面の表現についてかなり細かい質問も飛びました。解雇職員同士のメールのやり取りに何か関心があるのではないかという印象を自分は受けました。

それも踏まえた上でファンの皆さんにも是非生の情報に触れて、自分の感覚でこの一連のJBCの内紛について考えていただきたいと思います。

5月28日には東京地裁で森田健事務局長と斉藤慎一元専務理事の証人尋問が行われます。ファンの皆様も是非実際に法廷に足を運んで傍聴していただきたいと思います。

 裁判の傍聴が大変勉強になった(旧徳山と長谷川が好きです)

Comment

B.B says... ""
お疲れ様でした。
自分は11日の東京地裁に行って来ました。
改めてあの騒動について考えさせられる事もあり、裁判傍聴日記として思うところを近々書こうと思います。
書かなければならないと思います。
2014.04.16 04:36 | URL | #bH1htKmU [edit]

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