HARD BLOW !

勇気の人。 ある元選手からのメッセージ 

佐々木基樹さんのブログ  
記事タイトル<「死亡事故根絶に向けて今すぐできること」とりあえず完成>
http://ameblo.jp/sasakimotoki/entry-11748782169.html#cbox



最近というか半年くらい前からソーシャルネットワークサービスなるものを利用し始めた。
「仕事上でも役に立つから使った方がいい」と女房に薦められてアカウントだけは2年ほど前に作ったが、対面での営業が主力の自分にはどうも性に合わず休眠状態。
元々自ら友達を作るタイプではないし、ある程度の歳を重ねると自分の型が決まってしまってそれ以上を望む事も無い。
しかし、ことボクシングに関してだけは熱が冷めず、むしろ死ぬまでにどうしても言いたい事がある、伝えたいと言う感情が抑え切れなくなった。
ただ、それはひたすらボクシングが好きだ!ということだけなのだが。

仲間内でボクシングファンのブログをやろう!という話しになった時も個々でSNSからの発信という形もアリではないか?という意見があったが、直情型の自分は理論的でないし要点をまとめて簡潔に発信する事が不可能に思えた。
しかし、考えてみれば匿名個人ブログとはいえ、レスポンスを頂くたびに不特定多数の人たちに読んでいただくのだから感情の垂れ流しだけでは申し訳ないと反省。
自己証明が可能で責任のより重いSNSで意見発信しながら勉強してみようと一念発起。
おそるおそるで始まったが、これがおそろしく機動力が高くまた情報も速いことに気付いた。
とはいえ自分にとってはほとんどがボクシングに関する事なのだが・・。

前置きが長過ぎた。
一昨日、友人がひとつの情報をシェアしていた。
ある元ボクサーからの赤裸々なメッセージだった。
自分にとっては衝撃的な事だった。
そこにはこのブログでも悲報として伝えた昨年12月20日に起こったリング上の事故について書かれていた。

これまでボクサーの宿命ともいえる頭部へのダメージや網膜剥離の問題、健保金の問題、そして選手の意識や取り巻く環境について僅かながらの取材をして来たが、OBや現役選手の答えは一様に「みなそれをすべて覚悟の上でリングに上がっている」というものだった。
ボクシングファンとしてそれは充分に理解出来るし、その心情も容易に想像は出来た。
しかし、幾度も起こる悲劇にその都度心を痛めどうしたら良いのか、ボクシングは「あってはならないもの」なのではないか?と正直思い悩んだ。

しかし、ボクシングは魔性だ。
この世に生を受け、ひたすら己の存在証明のすべてを賭けて戦う崇高な若者に観客は再び日常を忘れ陶酔する。
誤解を恐れずに言えば、選手にとっても観客にとっても、それはあくまでも非日常であり狂気と倒錯の世界でもある。
それは栄光と悲劇は表裏一体である事を一時的にも忘れさせてしまう。
いや、忘れる事は無い。
本能的に忘却しようとしているか、眼を背けているだけなのだ。
ボクシングがひたすら好きだと言うおまえは我が子を差し出せるのか?
これを書いている今も自己嫌悪に陥り辛くてたまらない。

しかし、これまで取材させて頂いたボクシング関係者の中には
「確かにボクシングには人を取り憑かせてしまう魔性がある。だからこそ冷徹な目が必要なんです」
「しかし、それでもボクシングは素晴らしいスポーツだと信じます。少しでも不幸な出来事を無くす為に、これまで蓄積されて来た膨大なデータやノウハウを綿密に整理して共有する事、考え得る限りの(医療的)環境を整える事。すべての選手の為にやる事はまだまだたくさんあるんです」
これを聞いた時、僕らには一縷の希望が湧いて来た。

そして元選手の“彼”はメッセージの冒頭にこう書いていて、思わず目を奪われた。

まず俺にできることは何か。
知識をシェアすること。


そうなんだ、感傷論なんか何の役にも立たない。
貴重な生の経験談が今こそ必要なのだ。
彼はリスクを恐れず勇気を持って告白し発信してくれた。
選手とボクシングを守る為に・・

感謝の意を伝えると“彼”はメッセージの返信にこう書いてくれた。
「誰が悪い、悪くない」ではなく自分に「何が出来るか、何をするべきか」が一番大切な事です、と。

皆さん一緒に考えて下さい。そして伝えて下さい。

佐々木基樹さんのブログ
http://ameblo.jp/sasakimotoki/entry-11748782169.html#cbox

「死亡事故根絶に向けて今すぐできること」とりあえず完成

<文・B.B>

Comment

榎 says... ""
これの何処に勇気があるのか?教えてください。
2014.01.16 16:10 | URL | #- [edit]
やわらか says... ""
Twitterだけやってます。たまにディレイ放送の結果がわかってしまうのがタマにきずなんですが重宝してます。

MRI検査を義務づけるのはどうでしょうか?経費がかかりすぎますかね?MRI保険適用かどうかすらわかってません…情けないことに。
2014.01.16 19:22 | URL | #- [edit]
B.B says... ""
榎さん、どうもご無沙汰です!

佐々木基樹さんのメッセージは普通に勇気のいる事だと思いますよ。
現役を終えて問題意識を持ちながらも黙ってしまうOBは多いです。
佐々木さんがという訳ではありませんが、例えば障害が残った状態を発信するという事は仕事上で不利になるとか、対人関係等で誤解を生むリスクもあるでしょう。
一般人だって社会的に不利益を被る事をわざわざ発信はしませんね。
むしろそれは現代社会では隠すべき個人情報になる場合もあるでしょう。
保険に入る時も就職をする時にも、あるいは昇進の時には不利になる事もある。
ここまでは一般論。
元選手はどうか?
「覚悟を決めてリングに上がった訳だから、今さら怪我だとか何だとか言うのは潔くない」という人もいます。
心情は解ります。
プロボクシングに携わって生きて行こうとする人は村社会といわれるボクシング業界の中で、波風を立てる事を嫌いますし、リング上の事故についてあえて語ろうとする人は少ないです。
想像ですけど年末から世界戦などで盛り上がっている時にボクシングの「反社会的なイメージは困る」と考える業界人は多いでしょう、それで喰ってる訳ですから。
それだけでなく、リング上の事故に関わった当事者にすれば何十年もそのトラウマに苦しむ人もいますね。

また、自分の事だけで無くこれから自分がやろうとしている事業や活動に賛同し協力してくれる人にまで迷惑が掛かる事があるかも知れない。
社会で生きて行こうとする時にはこうしたリスクを恐れるものです。
そのリスクは家族や自分だけではないから。

それを知った上で佐々木さんはご自分の体験をもとに「何が出来るか?」と発信された。
ブログを見ると飄々とされている印象ですが、事故を無くす為にという思いから相当の覚悟を持ってメッセージされたと思います。

僕が一番に目を引かれたのは「知識をシェアする事」といわれた事。
これはこれからのひとつの潮流になって行かなければならないと思います。

榎さんの体験された事も僕らの活動の原点になっています。
当事者の勇気ある発信が何かを変えて行くと信じています。
2014.01.19 16:30 | URL | #bH1htKmU [edit]
B.B says... ""
やわらかさん、どうもです。

今日の中出さんのブログ
http://boxing.seesaa.net/article/385552809.html
高山選手がfacebookで対抗王者に対戦をアピール!
やるなぁ・・(笑

以前、取材させて頂いた中で「選手の為に専門の診療所を」と言われた方がいました。
この時はボクサーの減量について、選手の怪我などのデータを集積した施設、CT検査を無料で、等々の環境整備を提言されました。
これはいつかまとめて記事にしなければならないと思っています。
MRIは保険利かないようですが、抜け道もあるようですね。
それでも高い。何らかの補助金も可能ではないかと思います。
2014.01.19 16:43 | URL | #bH1htKmU [edit]
榎 says... ""
勇気ではない。これ言って誰かに何か言われる訳でもないし。逆に教えてくれてありがとうとは言われると思うけど。
2014.01.19 22:12 | URL | #- [edit]
B.B says... ""
榎さんらしいなぁ・・(笑

感じ方はそれぞれですが、一般論として言いますね。(いや、これも僕の想像でしかないかも知れないが・・)
皆が思っている事、感じている事を普通に言える人とリスクを考えて言えない人がいます。
世の中の事で簡単に言えば強い人は言える、弱い人は言えないという事です。
リスクとは簡単に言えば自分にとって損になるか否かです。
つまり損得勘定ですね。
「何者をも恐れない」という人にだって守るべきものがあれば、多かれ少なかれそれはあるでしょう。
リスク(損失)が大きければ、人は黙ります。
普通の人はそれを考えて毎日を生きているんじゃないでしょうか?
損得勘定なんて一分も無いと本心から言える人は明日死んでも良いという覚悟の人だけじゃないかな。
ぶっちゃけた話ししていいですか?
すべてではないですけど、キャリアの長い選手ってこういう事を経験しているから、往々にして一般の人とは感覚のズレが生じます。
しかし、社会を経験する事で本心(それが良い悪いじゃなくて、むしろ僕はそこに畏敬を感じる)は別としても、それに合わせようとしてるんじゃないでしょうか。

それでは勇気とは何か?を考えましたが、感覚的に解っているつもりでしたが文章にすると中々まとまりません。
で、ネットで検索してみました。改めて考えている人は意外に少ないですね。
まぁ、これだろうなぁと思えたものを紹介しておきます。
「勇気という言葉のとらえ方」最後は結局それぞれの感じ方になるということですが。

http://d.hatena.ne.jp/job_joy/20111225/1324739105
2014.01.20 06:13 | URL | #bH1htKmU [edit]
榎 says... ""
この場合のデメリットを教えて下さい。
2014.01.20 07:18 | URL | #- [edit]
B.B says... ""
榎さん、おはようございます。
しっかし、榎さん相変わらず容赦しないですねぇ(笑
榎さんの前でみんな黙ってしまうの何でか解ります?
怖いからです。
怖いというのは前にも書きましたけど鋭く本質を突いて来るからです。
新年の挨拶もしてなかったので、後で電話しようと思ってましたがこれは良い機会、突っ込んで話しましょう。

具体的なデメリットやリスクは本人にしか解りませんので自分には答えられません。
一応、ブログで紹介させて頂きますと断りを入れましたが、こうなると佐々木さんの本意で無い方向になるかも知れないので、もしかしたら、そうかも知れないという僕の想像という事で受け取って下さい。
佐々木さんが迷惑だと思えば削除依頼が来るかも知れません。
それでもそのメッセージの背景にはとても重要な事があると思うので、自分も腹決めます。

まず、リスクと思われる事について。
リング上の事故について、あるいは選手の実情実態について当事者として発言する事には憚られる理由があると思います。

興行主体の業界ですから、それらボクシングのネガティヴな側面が表面化する事は一般のファンを減らすという考え方。
実際に年末の大手さんの世界戦の興行の直前にルール問題などで紛糾して、なんて事してくれるんだ!という怒りの声が聞こえて来ました。誰がとは言いません。今のボクシング界を支配している象徴的な人たち。
もうこれだけでこのブログも潰されるんじゃないでしょうか?ああコワイ・・なわけないか(笑

選手個人の実情を公表する事でボクサー全体のイメージを低下させるという考え方。
世間の誤解を生むかも知れない。「余分な事を言いやがって」と批判されるかも知れない。

引退後、ジムを経営したい、トレーナーになりたい人たちは、正しいことを言ったとしても狭い業界の中で「波風立てるヤツ」と言われたらハブられるんじゃないか?という考え方。
こうしたリスクの惧れがこれまで選手の口を封じて来たのではないかと想像する訳です。

あれ?これって某E選手もさんざん経験したんじゃないか・・
しかし、あの「おかしいことはおかしい」という主張は至極もっともで僕らも納得した訳です。
E選手の訴えは僕らも色んなところで話しましたが、ちゃんと聞いてくれる人も中にはいます。
何より選手が「今のヒジだ!」とアピールして正しいジャッジに結び付いた試合が去年ありました。
2014.01.20 09:20 | URL | #bH1htKmU [edit]
B.B says... ""
で、いつものように取りとめのない話しになってますが、言いたい事は・・選手会を作る事。
選手の環境や待遇についても普通に言わなければならない事が、今のジム制度や慣習の中では言えない社会になっているという事。
力のある一部の人たちの意向で右にも左にも行ってしまう中で、ババを引くのはいつも選手だという事。
ボクシング界だけでは無いですが、時代に取り残された一つの社会がここにあるという事。
そうであれば、誰が言い、誰が変えて行くのかということ。
OBは実はみんなその事に気付いていると思います。
当たり前ですよね、だって当事者だったんですもの。

圧力組織とかじゃなくて、興行のはざまや経営者の苦しみや努力を選手は近くで見て来た訳ですから、利益相反する中でも協調しながら選手とボクシングのあるべき姿を模索出来ると思うんです。時間は掛かる。

ここで佐々木さんを引き合いに出すのは本意ではないが、「知識をシエアすること」に目を奪われたのはそうした背景をも見据えているのではないか?と感じたからです。
他にもOBから選手の声を集約するべきという声は実は沢山あります。
こんな小さなブログで言ったところで大した影響もないでしょうけど、その芽を潰すような勢力?もあるんじゃないでしょうか。
僕の言う最大のリスクはそれです。

ひとえに選手の為にという思いはOBだけでなくファンも考えるところ。
時期が早いということならば、即刻削除します。
しかし、このままでは絶対にダメです。
2014.01.20 09:47 | URL | #bH1htKmU [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
アマチュアもノーヘッドギアになって、事故対策はますます重要になりますね

深刻事故があればきちんと事後も調査して医学的な知見が蓄積されていかなければならないと思います

論理的な禁止論に、「好きなんだ」「やりたいんだ」では対抗できないと思うので

2014.01.20 20:58 | URL | #- [edit]
榎 says... ""
デメリットを本人に聞けばいいと思うけど。
2014.01.20 22:40 | URL | #- [edit]
B.B says... ""
榎さん、了解しました。
2014.01.21 07:12 | URL | #bH1htKmU [edit]
B.B says... ""
旧徳さんもこれ読みましたか?

代表的なボクシング禁止論のまとめ
http://plaza.umin.ac.jp/kodama/appliedethics/boxing.html

これについて有効な反論を自分は見た事がありませんし、自分もまた持っていません。
実は何年もの間これについての反論を、また先日も書いたり消したりしていたのですが・・
結局のところ自分も最後の自由主義的同意論に行きついてしまう。

しかし、ファンも含めてボクシングに関わる全ての人が目を背けてはならないし、将来も避けては通れないと思います。
だからこそ、現状での健康管理、安全管理、環境整備を訴えるものです。
選手の危険性に対する「知識のシェア」も本当に重要です。
2014.01.21 08:25 | URL | #bH1htKmU [edit]

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