HARD BLOW !

斉藤司、再起2戦目も圧巻のKO勝利!

いつものごとく斉藤司選手の観戦記なわけですが、まず最初に謝らなければならないのは、今回写真がありません!ということです。途中まで「いやまじで」氏にカメラマンを頼んでいたんですが、セミセミあたりでまさかの電池切れ(涙)。
しかしまあ、今夜の試合は写真があっても伝わり切れないほどのインパクトでございました。

対戦相手の岩下幸右選手、私は嶋田雄大選手に敗れた試合しか見ておりませんが、その試合も「まんまとヤラれた」という内容ではありましたが、最後まで諦めず手を出し、決してねじ伏せられたわけではありません。
前回の神崎選手に続き、肩書の上では格下ながら、全力でランク獲りに来るであろうベテランということで、楽な相手ではない。しかしそういう選手に完勝してこそ、その先が見えてくるということで、結果も内容も求められる一戦です。

第1ラウンド、斉藤司応援団がまずドキドキさせられるのがこの初回。攻撃のエンジンが暖まらないというならまだしも、動きが固いまま余計な被弾をするというのが一番心配な斉藤選手。
今日も軽い右で岩下選手をのけ反らせて先手を取ったと思った刹那、さほど強いとも見えなかった右をテンプルに喰らい、たたらを踏んでロープまで後退。
なんだなんだ?バランスを崩しただけなのか、それとも…
と、次の瞬間、また軽い右を正面からもらって、下半身がガクガクと泳いでしまっている。ヤバい、完全に効いてるじゃん!

彼はどんなピンチになろうとも勝利を諦める男ではないが、しかし、どんなに闘志にあふれ、意識がしっかりした状態で立っていても、「この選手はダメージから回復してない」とみなされたら終わってしまうのがボクシング。前々回の負けでそれは学んだはずなので、こんな初回の1ポイントくらいくれてやっても、まずは回復に専念して欲しいところ。

この最初の一発からしばらくの間、やはり本人もパニックに陥ったようでセコンドの声も聞こえなかったとのこと。ただ「ここで倒さなきゃいつ倒す」というほどの決定機でもないので岩下選手も無理には攻めず、何とか1ラウンドは乗り切った。

2ラウンド、インターバルでのセコンドの指示は聞き取れなかったが、出ていく前に何度も屈伸をして足の感触を確かめている。まずはよく動いてダメージを抜いてというところだろうか。
岩下陣営もそう予想していたか、セコンドからも「この回相手は動いてくるよ。慌てて当てにいかないよ、ジワジワ行くよジワジワ」との声。

さてさて、ジワジワ対チョコマカの戦いになるかな、と思っていたら、斉藤選手の右クロスが突如火を噴き、岩下選手の顎を捉え、崩れるようにダウン!
私は彼の試合をどんだけ観たかわかりませんが、これだけ見事なダウンシーンは、新人王東日本決勝あたりまで遡らないと記憶にないですね。
これで8割~9割方趨勢は決まり、直後の二回目のダウンでもう勝負あり。レフェリーのストップかタオルが入ってもおかしくなかったですが、右が直撃して仰向けに倒れた三度目のダウンで試合終了となりました。

試合後、すっかり肝を冷やされたことをからかいながら話を聞くと、初回半ばでそこそこ立て直しは完了しており、その直後からは岩下選手の穴を分析することに専念し、「これは右クロスが当たる」というところまで読んでいたらしいから大したもの。
これは師である中村トレーナーも見抜いており、実際に二回開始直後、再三「クロス当たるよ、右クロス狙えるよ」と声が飛んでいました。それを聞き「いや、それで当たればそんなに苦労はしな…」と言いかけたところで本当に炸裂したので、非常に驚きましたね。

初回に一発喰らった時点で、まず反省材料となるのは当然ですが、その後きちんと立て直しが出来たということでは、いい経験・ノウハウとして蓄積されたんじゃないでしょうか。
ただしこれからもっと上に行くにつれ、その一発で眠らされることもあるわけですから、さらなる精進が必要でしょう。

さて敗れた岩下選手。二度目のダウンで止めてもいいと書きましたが、少なくとも三度目のダウン直前にラッシュされてる場面ではタオルを入れるべきではないか、という印象でした。
それでも続行させたということは、もしかしたら「今回負けたら引退します」なんていう決意だったんじゃなかろうか、だからセコンドは最後まで…なんてことを想像していたのですが、しかーし!

しばし横になって回復した岩下選手、斉藤選手の手を上げて勝利を讃え、赤コーナーまで挨拶に来たついでに、その後ろにいる三谷ジム応援団の客席に向かって「また這い上がります!」と元気いっぱいに宣言。拍手喝采を浴びておりました。うーむ、なんというナイスガイ!
30戦以上のキャリアなので、まず体のチェック、ケアを充分にして、まだまだ行けるとなったら存分に頑張って欲しいと思います。

私のボクシング観戦時のテクニカルアドバイザーの「M信氏」によると、「丸山戦でも思ったけど、たとえ格下であっても、A級でそれなりのキャリアのある選手に対し、言い方は悪いけど、外国人咬ませ犬とやった時のような倒し方で勝つというのは並の選手ではできない」との評価。
確かに序盤のミスもあり「完璧」とは言えないながら、あの最初のダウンを取ったパンチはちょっとビビリましたね。

このままいけば来年あたり、日本タイトルも見えてくるんじゃないでしょうか。ただ、こういう試合が続くと対戦相手が決まらなかったり、また今日も、パンフではライト級9位とあり、再起戦はいいKO勝ちだったのに場内コールではなぜか12位になってたりと、なんだかよくわからないこともありますので、なんなら来年は最強後楽園に出てもいいんじゃないですかね。
ともかくますます今後に期待です。

(ウチ猫)

Comment

B.B says... ""
1ラウンドは肝を冷やしましたね~
だけど、これがボクシングですねぇ。
2013.11.09 19:11 | URL | #- [edit]
いやまじで says... ""
斉藤選手、リングインの様子を見る限りコンディションは良さそうでしたね。初回の被弾にはヒヤリとさせられましたが、コントロールの難しい中見事逆転KOに繋げました。課題も収穫もあった一戦と言えそうです。これから上に行くにつれ一瞬のミスが命とりになるでしょうから、ディフェンスへの技術・意識の向上は必須でしょうね。

この日はセミセミで長井選手が敗れてしまいましたが、見ていて相手の左を再三喰って、それを修正できなかったことが敗因と見ました。もったいなかったですね。スウェーでもヘッドスリップでもスリッピング・アウェーでも、ブロック、パリングでも、あるいは立ち位置を変えるなど、対応策はいくらでもあると思うのですが、そういう技術で対応するところを見たかったですね。それもボクシングだと思うので。

この日の興行、特に前半数試合、なかなか互いに手が出ず、テレビで言えば放送事故のような、プロレスで言えば前田vsアンドレみたいな試合があったので、選手にはもうちょっと頑張ってほしかったですね。

真剣勝負ですし、相性もありますから、必ずしも派手な打ち合いばかりを期待するわけではありませんが、それなりの金を払って見に来ている客が「何じゃこりゃ」と思うようなお見合い、もみ合いばかりの試合はさすがに勘弁してほしい。

ボクサーがたがいに最初の一手をどう出すかの難しさを感じていることは分かります。ただ、パンチを当てるためには相手の重心を崩すことから始めないといけない。相手が勝手にスキを見せてくれるならそれは世話はないのですが、そうならないのが普通ですから、そうなると自分から餌を撒くなりして動いて相手のスキを作らないといけない。それはフェイントだったり捨てパンチだったりするんでしょうが、そういう仕掛けを少なくとも見せてほしいところですね。

タイ選手の戦い方にしても勝った選手がかわいそうという意見もありますが、まずは金払って見に来ている客(私)がかわいそうですよ。

長井祐太vs増田靖之、斉藤司vs岩下幸右でスリリングなボクシングの攻防を楽しめたことで救われたこの日の興行なのでした。(コーヤ佐藤vs横手太一も良かったです。)
2013.11.09 19:41 | URL | #Twj7/TDM [edit]
面白モンキー says... ""
お疲れ様です!
久し振りに投稿します!!

記事を見て試合を見に行けなかった事をかなり後悔??悔しい気持ちになりましたm(_ _)m

いやぁ自分も生で見たかった(涙)
これからも司選手の事これからも応援していきます(//∇//)
2013.11.11 01:26 | URL | #/2CD/BNk [edit]
B.B says... ""
面白モンキーさん、どうもです!

スリリングな試合でしたが、最後は豪快な右フックでした。
やっぱり斉藤選手パンチありますねぇ。
次回はぜひご一緒しましょう。
2013.11.11 14:59 | URL | #bH1htKmU [edit]

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://boxing2012.blog.fc2.com/tb.php/232-7eb963bd