HARD BLOW !

20130713 清田祐三、ドイツで見せた良質の戦い

●ロバート・スティグリッツ(44〔25KO〕-3〔2KO〕-0) vs 清田祐三(23〔21KO〕-3〔1KO〕-1)

…WBO世界Sミドル級タイトルマッチ(2013/07/13, ドイツ,ドレスデン)

スティグリッツはAアブラハムからタイトルを奪還して初の防衛戦。

清田はOPBFのSミドル級王座を6度防衛後に返上。今回は初の世界挑戦。

序盤スティグリッツは前に出ながら左リード、左右のコンビネーションを繰り出す。清田はガードを高く保ち、左リードからワン・ツー・スリーとつなげる。

スティグリッツがハンドスピードとパンチの多彩さでヒット数に勝りポイントを重ねる。ただしパンチを当ててはクリンチの繰り返しで、サッカーで言えば「とにかく最後はシュートで終わる」的なその徹底ぶりは、清田のパワーと体の強さを警戒しての対応に見えた。清田はディフェンスしながら攻めを試みるが、攻防分離気味なのとスピードで劣る分なかなか有効打を打てない。

ところで私は清田選手の試合を見るのは初めてだが、日本人の重量級ボクサーとしては機動力がある。ガードを高く保ちながらのスウェーやダッキングからは、下半身の強さとバランスの良さ、要は身体能力の高さを感じた。

4R、スティングリッツの右が清田の顎をとらえ、清田がピンチに。何とか逃れるもこれ以降ペースはスティグリッツに大きく傾く。

清田も反撃を試みるが、ダメージのためパンンチに威力を欠き、またスティグリッツのクリンチ攻撃にあってなかなか反撃機会をつくれない。

8Rに清田が左目をカット。もともと右目も視界が悪く、左目も視界が限られたため反撃が困難に。10R途中にドクターストップ。TD(テクニカル・デシジョン)でスティグリッツの勝利。(後日、カットがパンチによるものと認められ10RTKOに変更。)



スティグリッツはパンチを当てるテクニックに優れ、試合巧者でもある。被弾の危険を最小限に抑え確実に勝利を収めた。

清田選手、敗れはしたが、落ち着いて自分のボクシングをしようとし、それを貫いた。そのことに感銘を受けた。彼の動きは最後まで緩みを見せなかった。十分な準備をし、心技体を仕上げてきたことがこの日の彼の体とボクシングから感じられた。とにかくこの階級でこれだけの体の強さを持った日本人ボクサーはなかなか現れないだろう。

ポイント的にはワンサイドだが、内容はそれほどで離れてはいなかった。清田が良いパンチを決めるものの、スティグリッツの反撃に遭いリードを覆されたラウンドもいくつかあった。その意味で内容ある戦いであり、自身のクオリティを示した試合だった。今後再挑戦のチャンスもあるだろう。それまで機動力をさらに高め、ボクシングの幅を広げておいてほしい。

by いやまじで

付記
 エキサイト・マッチで同日放送されたのがサキオ・ビカ(マルコ・アントニオ・ペリバンとの決定戦でWBCのSミドル級王座獲得)。清田とやれば打ち合いという意味では非常に面白い試合になるだろう。清田が勝てるかどうかは別として。

Comment

B.B says... ""
何故か動画が見られませんでしたが・・

清田選手もデビューから11年経つんですねぇ。
痛い取りこぼしもありましたが、このクラスでの世界挑戦まで辿り着いた事は素晴らしいと思います。
一発当たれば思い切った連打の出来る清田選手だけに世界奪取の可能性はあったと思いますが、さすがにスティグリッツは隙がありませんでしたね。
クリンチワークも老獪で、頭を自分からスッと前に出したり、清田選手の首をロックして回したりロープに詰めて肘をグイグイと押しつけたりと、いやらしい面もあって僕は余り好きなスタイルではありませんが。

サキオ・ビカは強いし、タフでしぶとい選手ですね。
来日経験もありますし、清田選手はWBC傘下のOPBF王者ですからマッチメークの筋道としてはありですよね。
しかし、やっと獲った世界タイトル。米国を主戦場に移しているビカとしては有名どころとやりたいでしょうね。
2013.08.19 20:58 | URL | #bH1htKmU [edit]

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