HARD BLOW !

斉藤司 復帰戦はKO発進!

今年3月、WBCユースタイトルの防衛戦で、フィリピンのジョー・マグシャンに生涯初のKO負けを喫した斉藤司が復帰戦を迎えた。
某筋からは「角海老の杉崎(由夜)らしい」なんて声も聞こえてきて、それは復帰初戦としては厳しいだろうと思っていたら、実際の相手は同じ角海老の神崎宣紀。
厳しすぎる相手もどうかとは思うが、かといってどこかの外国人を連れてきたのでは「ただリングに立っただけ」になってしまうので、これはまずまずの人選。
前回の敗戦で落ちたとはいえ、まだライト級10位に位置するランカーである以上、格下相手の場合は常に狙われる立場にある。そういう相手に対して「当たり前に、いい内容で勝つ」ことが出来るか。

2年前の10月、つまり前回の「敗戦明け」の時は、上り調子のランカー丸山が相手ということで心配も大きい半面、「まあ相手も強いし、今回は勝敗抜きで」なんていう勝手な言い訳を自分の中で作り上げていたが、今回はそれより相手が楽な分「もしここで落としたら…」という不安が出てくるんだからファンというものは楽ではない。
また、今回も試合2週間前にスパーを見学する機会に恵まれたが、丸山戦の時と同様に出来があまりよくない。
しかし1週間前には本人から必勝宣言のメールももらったし、この際、「スパーの不出来は吉兆」と決めつけて観戦に臨むことに(笑)。

司入場

そしていざゴング。
さて調子は如何に、と注目したが、いつになく軽い動きの立ち上がり。
ややスロースターター気味であり、昔は「一発もらってから目が覚める」なんてことも言っていた彼にしてみれば上々の滑り出しだ。

試合後に中村トレーナーから話を伺ってわかったことだが、今回の試合にあたって、陣営としては特に決めた作戦はなく、「伸び伸びと自分らしくボクシングをしなさい」という指示だったようである。例の本人からのメールにも「今回のテーマは“斉藤司を出す”です!」と書いてあった。
特にユースタイトルマッチを戦っていた頃は、それぞれにテーマや目標を以って臨むものの、なかなか試合中にそれが自然に出せない、でもいつの間にか相手は転がっている、といった具合で、どうにも消化不良の感があったようである。
傍目でも、体が重そうな、チグハグに見えることが多々あった。

ところが今日は初回から、足もよく動くし手もよく出る。
彼の持つ潜在的なスピードは、中村トレーナーも常々「いの一番」に伸ばすべきポイントに挙げているが、これだけ躍動感のある動きは久しぶりだ。これだけ動ければ並のA級ボクサーにはつかまらないだろう。
神崎からすると、捕まえられないし避けられない、といった状態が続き、ラウンドが進むにつれ差が開いていく。
普段よりジャブもよく出ており、左ボディ、左アッパー、右ストレートを中心にダメージを与えていく。顔面も腹も効きだしていよいよつらくなった4回56秒、神崎が棒立ちになったところでレフェリーが試合を止めた。

DSCN2091.jpg

相手が相手であるので「勝って嬉しい」と喜ぶわけにはいかないが、まずはきっちり結果を残せたし、復活の為の手ごたえはつかめたのではないかと思う。
ボクサーとしての斉藤司の、いわゆる「センス」の部分は自分にはわからないが、岩をも貫く鋼のような気持ちの強さ・闘争心は文句なしの一級品。
かつてのように、全身から闘志をビンビンに放つことはなくなったが、彼の秘めたるキラーインスティンクトは大仕事をしでかす可能性を大いに感じる。
リング上で「まず日本、東洋を目指す」と宣言していたが、いよいよ本格的に国内のサバイバルに参戦するとなると、これから真価が問われることになる。
これからに期待したい。

(ウチ猫)

Comment

いやまじで says... ""
この日の司選手の動きは、相手の動きに対して非常に的確で、なおかつ自然だったと思います。また非常に落ち着いて見えました。

彼の最も良い時がどんな状態なのかは分かりませんが、押す時に押し、引く時に引く、それが極めてスムーズにできていました。

ユースタイトルを獲る前にKOで勝った試合では一発で倒したと思いますが、その時は荒々しさと力強さが印象的でした。ただ、そのボクシングを強豪相手にどこまでやれるかという疑問もありました。

今回の試合は力強さを感じなかった分、巧さが目立ちました。逆に勢いや荒々しさが消えたことが少し心配になるぐらいです。

前戦の敗北は理解不能なぐらい意外なものでしたが、今回の再起戦も、こんなに変わるんだなあと嬉しい驚きを感じました。

次の試合が楽しみになりました。彼もそうなのではないでしょうか。
2013.08.09 07:46 | URL | #Twj7/TDM [edit]

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