HARD BLOW !

高山勝成選手のJBC復帰について思うこと

 トレーナーである中出博啓氏のサイトにおいて、6月22日付けで発表されていたIBFミニマム級チャンピオン高山勝成選手のJBC復帰ですが、時事通信や主要スポーツ紙でも続々と報じられてきています。当のJBCからのアナウンスがまだ無いので、決定とはいえない段階ですが、ほぼ本決まりと思って間違いないのでしょう。

http://boxing.seesaa.net/archives/201306-1.html

http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2013062200177
http://www.nikkansports.com/battle/news/f-bt-tp0-20130622-1146028.html
http://www.sanspo.com/sports/news/20130622/box13062211440000-n1.html

 様々な困難を乗り越えて、日本人としては21年ぶりの海外奪取という偉業を果たした高山選手が、日本のファンの前でボクシングが出来る環境に戻れたことはまずは大変喜ばしいことだと私は思います。

 つまらない方の月刊誌がお題目のように唱えてる、いわゆる『業界の秩序』を破ってIBF認可の直前に海外で戴冠した事については、業界内には異論・雑音もあるかと思いますが、ファンとしては「勝って運命を開いた」と言うシンプルな側面にこそまず感応してしまいます。  

 思えば野茂英雄が近鉄バファローズを任意引退扱いで退団し、メジャーリーグに挑戦した際も偏狭な球界OBや報道人から様々な批判が起きたものでした。曰く「我がまま」「秩序破壊」「フォームが変則だから通用しない」(実際は変則ゆえに活躍出来た)「四球と盗塁で自滅する」(実際は二回のノーヒッターを達成)等々。その後野茂が「通用する」どころでない活躍を見せ始めると、批判者がコロッと掌を返したのは御記憶の通りです。

 決して我を曲げない生き方で批判者を沈黙させた生き方は、彼のピッチングにも通じる愚直なものでした。その感性は高山勝成選手にも通じるものであると私は思います。海外の世界戦でなぜ日本人は勝てないのか?高山選手と陣営のチャレンジは、日本のボクシング業界の商慣行からすれば、一見して「無謀な」ものなのでしょう。しかしそういう無謀さに挑む感性と、リング上での強さには相関があるのではないか?というのが従前よりの私の仮説であります。空気を読んで、八方美人でいる人間には決して出来ない仕事があるのではないかと。

 多くのNPBの選手達が、野茂のつけた道を通って、チャッカリと彼とは比較にならないような大型契約を結んでいきました。江夏豊氏が「野茂以外は全員カネや」と喝破したように、野茂が冒したリスクは特別なものでした。一人の人間の挑戦が地殻変動を起こし、業界のルールすら変えてしまった。野茂の活躍によって、ファンも選手も業界人もマスコミも「日本以外にも広大な野球の世界がある」ことを知ってしまった。知ったからこそ戻れなくなったということでしょう。
 
 高山勝成陣営の冒険は日本のボクシング史においてはとても重要な事件であり、それを記憶して語り継いでいくことが本来はメディア・著述者の仕事ではないのかと今一度言っておきたいと思います。そして復帰後の冒険の続きを、一ファンとして注視して待ちたいと思います。

 それと、当HARD BLOW!としてはやはり高山選手が「新コミッション構想に連座した」とJBCに名指しされたことに言及しないわけにはいきません。当時選手・陣営ともブログ等ではっきりと否定はされていますが、未だに安河内・谷川両氏の裁判は継続中です。この奇妙な事件の実相はどうだったのか?現時点での高山陣営の見解はどうなのか?ということを聞いてみたい。

 高山選手の競技生活が最優先であり、その他の舞台裏のゴタゴタはもうええねんという心境かも知れませんが、高山陣営の肉声によって霧が晴れることは多々あるかと思います。是非なんらかの情報発信をお願いしたいです。

 ジョイとの再戦と言うカードも見てみたい(旧徳山と長谷川が好きです)


Comment

榎 says... ""
JBC ジャパンバカコミッション
彼らはしょうがないすっよ。
騒がれたらやっと動くルールらしいです、俺が抗議した時、林、元プロモータが言ってました。
2013.06.25 22:13 | URL | #- [edit]
榎 says... ""
JBCは昔っからあるルールもろくに守れない、騒がれて都合が、悪くなったら変える、そのJBCを守ろうとする専門雑誌、まるで何処かの独立国だから、常識が通じない。
2013.06.26 07:57 | URL | #- [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
榎様 いつもありがとうございます

IBFの世界タイトル持ってる選手をコミッションが「ライセンスが無いからプロボクサーじゃない」と言ったら世界の笑いものだと思うのですが、そういう常識は通用しないみたいですね。濡れ衣着せたんだから、高山に謝って戻ってもらうくらいじゃないとおかしいと思いますけどね
2013.06.26 22:55 | URL | #- [edit]
榎 says... ""
JBCは謝らない、認めない、ルールがあるから、謝らないと思います。 自分から頭をさげる事が出来ない集団だから。ボクシングの権威を守るためとか言って、ただ反省が出来ない集団のあつまり。ルール守れない集団に権威なんて守れない。
2013.06.27 13:47 | URL | #- [edit]
B .B says... ""
まったくです。
それと関連する別件では、いわば冤罪(と言っても良いと思う)をマスメディアとの共同作業で作り上げた疑いがある。
誤った情報発信は単なる思い込みや取材不足などで無く、何らかの思惑から恣意的に行われたと先日話題になった専門誌記事を読んで僕は考えています。
当事者、また第三者への取材や係争中の民事裁判資料からも、あまりに多くの整合性に欠ける点があるからです。
もし整合性に欠けるという司法判断があった場合、誤った報道をしたメディアは謝罪するだけでなく、何故それは起こったのかという原因究明をし公表しなければならない。
それが出来なければ記者はペンを折るべきと思います。
逆に今回の問題ではそれは勿論の事、僕らのブログにも言える事だと思います。

さて、整合性の欠如で思い出されるのは19年前の今日に起こった長野松本市サリン事件での冤罪未遂事件。
冤罪被害者を作ったのは警察当局は勿論ですが、メディアの報道が被害を甚大なものにしました。
当事者の家宅捜索からはサリンを生成出来る科学薬品はまったく見つからないにも関わらず、「サリンはバケツと農薬さえあれば素人でも出来る」といったまるで根拠の無い一部の人の発言で、報道は一気に過熱。
この風評について当時のほとんどのマスメディアは裏取りさえしなかったと聞きます。
そして結局、こぞって犯人像を作り上げ、週刊誌、テレビはスキャンダル報道に終始といった騒ぎに実態は過ぎなかった。
これを最終的に冤罪未遂にしたのは県警の執拗な自白強要や市民からの脅迫にも「如何なる事にも屈しない」という当事者の強い意志、一部捜査員の正義感、一部記者の報道倫理を守るという使命感があってこそでした。それと「内通者からのリーク」これが無ければ早期の真犯人確定は無かったかも知れません。
それと同じような構造の一部が顕わになりつつあります。

松本サリン事件で「毒ガス事件発生源の怪奇家系図」などと個人を誹謗中傷する記事を書いた某週刊誌などは当事者から、「事件解決後も最後まで謝罪も無かった」と暴露されましたが、人間性の欠片も無いこんな媒体は信じてはなりません。
似非ジャーナリストや記者ゴロは自らを上手に賛美する傾向があります。
謙虚を装いながらも上から目線なのは「読者はいつでも簡単に騙せる」事を知っているからです。
彼らの言い訳は常に「愚かな読者が勝手に判断して想像を膨らませただけ」という事。

しかし、そんな事より学ばなければならないのは「根拠も無くいとも簡単に人が陥れられてしまう」という事。
そして僕らが行動し発言する理由は、それがボクシングの世界で起こっている問題で、それがもしも冤罪ならば、それは「晴らさなければならない」という人としても当たり前の事だからです。
2013.06.27 22:53 | URL | #bH1htKmU [edit]
ウチ猫 says... ""
一連のサリン事件は、犠牲者・被害者の数の多さや、その動機のくだらなさ加減から、近年稀にみる凶悪犯罪だと思いますが、松本の事件の方はその「冤罪ぶり」が、目を覆う酷さでした。

私もさっきウィキペディアで概要を見なおしてみましたが、BBさんが「冤罪未遂」と書いている通り、逮捕や起訴をされていないから厳密には冤罪事件ではない、ということのようです。
しかしこんなものは言葉遊びのレベルのこと。こういう場合にはその言葉の本当の意味なんぞに関係なく、「冤罪」と表現すべきです。

警察にしろマスコミにしろ、犯罪の検挙・予防や報道の自由という大義の名のもとに、多少のミスは目をつぶらなきゃいけないという面は確かにあります。全てにおいて完璧を期すことなどできませんから、極端にビビって本業がいい加減になっても困るわけで。
しかしあの事件は、あとから色々と聞くにつけ、明らかにただの「数の暴力」ですよ。
ショッキングな事件で関係者にも異様なテンションがあったと推察しますが、「誰が犯人か?」を追い求めるのではなく、「犯人をどう罵ってやろうか」ということにしか考えが向かなかったとしか思えません。

だからあのタイミングでポッと現れた容疑者の会社員氏に対し、事実の検証はそっちのけで、ありとあらゆる罵詈雑言が投げつけられましたね。それはもう活字の記事からテレビのコメンテイターまで。
敢えてひどい表現をさせていただきますが、もう性欲が溜まりまくってる男たちの前に、無防備な女性が現れたようなものです。あの時の一部の警察・メディアはただの強姦野郎と同じ。正義感など皆無です。相手が何を言おうと関係なく、自分たちがやりたいようやるだけですから。

私があの会社員氏だったら、もう警察庁長官から県警本部長、全マスコミの社長が揃って土下座しても絶対許しませんが、当時はそのような謝罪を見た記憶がありません。
これもウィキペディアによると、野中広務氏がひっそりと謝ったらしいですが、そんなもんで半年以上も全国民から人殺し呼ばわりされたことがチャラになるわけがない。
前述のように警察やマスコミは、間違ったからといっていちいち謝ってられない、というのは仕方ないともいえますが、これほど酷い「作られた冤罪」事件においては、ある程度の国民の目に触れるかたちで「明確に」謝罪すべきであったと考えます。特にこの暴走が本当に「正義感ゆえ」のことであったなら。

この事件は、誰でも冤罪被害者になるということを世に知らしめたと思ったし、あれだけ犯人扱いして謝罪もなしかよ!とまだ若かった私はものすごく憤ったものですが、当時会社員だった私の周囲では、そんな話をしても特に目立った反応がありませんでした。
最近では痴漢冤罪の書物なども多く出ておりますので、電車通勤の皆さんなどは特に意識を持っておられるでしょうが、あの頃は事件が解決した時点で興味を失っていたような空気があり(オウムというカルトに対する興味は皆ありましたが)、なぜそんなに無関心でいられるか不思議でなりませんでした。まあ皆さん私と違って仕事に専念していたんでしょう(笑)。

また、物事は一方からの情報ではわからない、ということも肝に銘じました。どんなに凶悪な事件であっても、あくまで自分の中では情緒的に判断することなく、納得のできる理由がみつかるまで判断は留保しようと。
ですので、それなりに文献にあたって調べた袴田巌氏の事件は、私は冤罪だと確信していますが、たとえば和歌山毒カレー事件などは、あの女性が絶対犯人だ、とは思っていません。と同時に犯人でない、とも断言できません。
死刑が確定した以上は、相当に疑わしい状況なんだろうなとは思いますが、それを言ったら袴田氏だって死刑が確定していますからね。

もうBBさんよりも長い長い前フリになってしまいましたが(笑)、私たちが取り上げているボクシング界の問題でも似た構図がありますね。いやこの件では、当事者及びそこに媚びへつらう腰巾着雑誌の連中が「故意に事実を歪曲し、捏造記事を書いた」疑いが非常に濃いという点で余計にタチが悪い。
その他メディアに関しても、松本事件のように皆一斉にバッシング記事こそ書かなかったものの、このことは当然記者として書いてもいいんじゃないか、という事実を「書かないという選択をした」ということを以って、やはり一定の責任があると考えます。

しかし半面、物事は両面から見なければと学んだつもりの私も(いかに情報がなかったとはいえ)、このボクシング界の件については事実を見誤っていたわけですから、これからも着実に検証を進めていきたいと思います。
本題部分が非常に少ない文章でしたが(笑)、それはまたおいおい発表させていただくことになろうかと思いますので、よろしくお願いします。
2013.06.30 02:22 | URL | #nZcYMxmY [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
安河内さんや谷川さん、高山選手に汚名を着せた人間達が、一方で袴田事件に抗議してるってどう捕らえたらいいんでしょうね?

その週刊誌、今週号にも亀田史郎がIBF総会やWBO総会に出席してたと書いてましたが事実なんでしょうかね?困った時の亀田リンケージで、今度は『新コミッション構想』と亀田一家を無理やり結びつけるような印象操作をするのかな?安河内さんもなぜか亀田と関連付けられましたからね。別に安河内さん辞めた後も亀田の試合の判定ってずっとおかしいんですけど、不思議と現体制は「癒着してる」って言われないですね?こういう無原則は不思議です
2013.06.30 11:00 | URL | #- [edit]
B.B says... ""
>汚名を着せた人間達が、一方で袴田事件に抗議してるって

「悪人でもたまには良い事をする」と言う方がいましたね。
生き方の問題で、その一貫性の無さに普通の人は呆れてしまう訳ですけど。
それ以上突っ込みたくもありませんので、まぁそういう事なんだろうと僕は理解していますけどね。
2013.06.30 14:48 | URL | #bH1htKmU [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
西山事件も週刊新潮か~。赤報隊の告白といい、松本サリン事件と言いさすがリーク媒体ですね。まあクラブに入ってない週刊誌はある意味リークが命で、取材手法自体は否定しませんが、報道姿勢が基本的にいいとこつきで、腰巾着感は高いからな~。ゲリラメディアなんだからアナーキーなところもないとね。新潮社は書籍はいい本出してるのにねえ。
2013.06.30 14:56 | URL | #- [edit]
B .B says... ""
>ゲリラメディアなんだからアナーキーなところもないとね。

同感です。
西山事件なんかは国家と戦ったというところで、凄かったなと感じる訳ですけど、今はそれに迫るどころか、基本と自分の立ち位置が解って無くて、アンチテーゼなんか発信出来る訳がないですからね、ゴシップどまりが関の山で。
まぁ週刊誌やオレンジの夕刊紙なんかはそれでもいいんですけど、驚くのはそうした空気がメディア全体にまで波及している事と読者自身が区別出来ていない。

例の専門分野の雑誌なんか「提言」みたいにかっこつけてますけど、その実ゴシップですよあれは。
ファンをリードするのが使命なのに、これでは読者が混乱はするのも仕方ないか。

一部に加担してた自分が言える事ではないんですけどね、反省も込めて。
2013.06.30 15:41 | URL | #bH1htKmU [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
西山事件の週刊新潮は西山氏とネタ元が愛人関係である事を暴露した側で、言わば佐藤政権の番犬的立場でした。

原発事故以降いわゆるプライムメデイア(新聞・テレビ)の問題点が槍玉に上がってるのもあって、裏取りしてないゴシップ紙とちゃんと取材してる媒体がもはやゴッチャゴチャですね。
2013.06.30 16:14 | URL | #- [edit]
B.B says... ""
そうだ、西山記者は毎日新聞でした。
2013.06.30 16:24 | URL | #bH1htKmU [edit]
榎 says... ""
>汚名を着せた人間達が、一方で袴田事件に抗議してる件について 好感度アップだけの為にあのイカサマ記者は抗議やってるだけ。そのイカサマ記者はJBCの文句を安河内いたときまでは書いてたけど、安河内降ろし成功したらやめた、ずっとまえからJBCの誰かと仲良し。 JBCの文句書いてたからすげぇーとおもったけど。JBCの中に安河内降ろしたい友達いる。インチキ記者は協力しただけ。
2013.06.30 21:22 | URL | #- [edit]

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