HARD BLOW !

もう一つのJBC裁判 谷川俊規氏の場合14

 谷川氏への取材無しに悪意の記事を書いた上に、トンチンカンな説教までかましたボクシングマガジン誌(以下BM誌)の記者氏はなぜにそこまでJBCにベッタリの取材姿勢なのでしょうか?現在訴訟が進行しているという事実を踏まえれば、一方的な視点で記事を書くことはメディアにとっては本来リスキーなはずですが、BM誌の中ではきっと司法の判断を待つまでも無くJBCの正しさは立証されているのでありましょう。

 社会常識をフライングするハードルが異常に低い、刺激に満ち溢れたBM誌の過激さに、こちらも負けてはおれません。緻密な取材をしているであろうBM誌の執筆陣の皆様に一歩でも近づくべく、私も現在まで知りえた事を前提にここまでに至る背景を推理してみたいと思います。素人探偵の憶測ではありますが、座興と思ってお付き合い下さい。

 昨年6月、谷川氏の解雇理由となった新コミッションの構想に絡んで、高山勝成が夕刊紙上で事実でない「新団体のエース報道」をされました。谷川氏の解雇を正当化するべくJBC中枢と近い御用記者が撃った援護射撃だと私は睨んでいます。ライセンスを返上している高山はJBCにとっては部外者であり、その時点ではまさか認可前にIBFのタイトルを取るとは予想されていなかった選手。叩いたところでJBCは痛くも痒くもないはずでした(結果的には高山がIBFタイトルとってJBCは大失態になりましたが…)。高山陣営は谷川氏とも旧知であり表面上は説得力もあります。しかしそれに対して高山陣営が反論し、JBCサイドは谷川氏の解雇理由を失います。事実でない事を堂々と書けば、反論を受けるのは当り前とは思うのですが、この辺の見通しの甘さは不可解ですらあります。高山とIBFのラインが解雇理由としては根拠薄弱となり、困ったJBCが解雇の正当性を維持するための新たないけにえにしたのが大沢陣営ではないか?と私は推察します。大沢陣営に対してJBCはライセンスの発給という生殺与奪権を握っており、非常に強い立場にあります。過去に類似した事例があるとは言え大沢サイドが未承認タイトルを保持していたというのは事実であり、徹底抗戦してJBCに睨まれるのは得策ではないという判断も働く。しかし一年のライセンス停止という処分は余りに過去の事例と整合性がない。とはいえ軽い処分では、「谷川氏が解雇に足る悪事を働いた」と法廷で主張する論拠とならない。谷川氏の解雇を正当化するためには、大沢陣営のやったことは悪質でなければならず、処分は重くなければならないのです。そこでBM誌が大沢陣営に対するサスペンドを正当化する世論形成(まああくまでボクシング村内の世論ですが)をするべく、「大沢は谷川氏の新コミッション構想に巻き込まれた」と問題職員と自称マッチメイカーの悪質さを強調する援護射撃を行った、とこういう筋書きを私は想像します。さらに係争中の谷川氏が選挙に出ると聞けば、子飼いのゴシップライターを使っての妨害工作で出馬を潰して、対立している相手の人生を徹底妨害し裁判を側面支援までする。これらの事例におけるマスコミとの華麗な連携振りはさすがと言うほかありません。ただこういう手法は総会屋の発行する機関紙とか、極左の中傷ビラのようなセンスであり、商業誌に掲載される報道記事としていささか志が低いのではないでしょうか?

 BM誌の記者として大沢問題を取材してる記者の中には、日本で一番権威のあるノンフィクションの賞の候補になった方がいるということも、私は聞き及んでおります。そのような実績のある方が平気でイエロージャーナリズムのような手法を使っていると知った時は、文筆の世界に少なからぬ幻想を持っていた私には大変ショックでありました。(この項続く)

 当連載は連休明けまで休載いたします。再開までしばらくお待ちください。

 連休は家族をほったらかして遊んでくる(旧徳山と長谷川が好きです)

 
 

Comment

capricieux says... "日本で一番権威のあるノンフィクションの賞の候補になった方"
ご本人は否定されているようですが?
2013.04.27 23:48 | URL | #- [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
否定されるのは自由だと思います。そもそもボクマガの大沢問題記事は署名原稿ではないですしね。署名原稿では無いので、あの記事についてはマガジン編集部に文責が生じます。雑誌の見解と取られる場所であんないい加減の記事を載せてしまう度胸はなかなかのもんだと思います。
2013.04.28 01:00 | URL | #- [edit]
グローバル小倉さん says... "それにしても"
このブログこそいい加減な記事を載せてしまう度胸はなかなかのもんだと思います。匿名やイニシャルで書いてれば法的に問題ないとでも?谷川氏の話をすべて鵜呑み、そこに矛盾が生じていることも気づかないのでしょうが、あなたはJBCや記者に言い分を取材したんですか?まさか調子いいときだけ素人だから取材はしないとでも?
2013.05.01 10:09 | URL | #- [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
>グローバル小倉さん

ご愛読ありがとうございます。
運送屋が片手間で書いてるブログに、専門誌並の期待を寄せて頂き身が引き締まる思いです。

ご不明な点などは出来る限りお答えします。ただメディア関係者の方は文筆のプロなのですからご自分の筆名で堂々反論されるのがスジであろうと思います。

しかしこんな投稿があると、某ブログのように座を盛り上げる自演してるみたいですね。


2013.05.01 10:42 | URL | #- [edit]
B .B says... ""
この件でもやっと議論が始まるかと期待しましたが、なんだかなぁ・・
出来れば根拠を明かした上で反論して頂きたいと思いますね。
「記者に言い分を取材したのか?」にはまさに「?」が付く訳で戸惑う訳です。
しかしJBCについてはその通りで当然にその準備をしているところですが、それはファンの持つ数々の疑問としての立場ですね。

その為にと言っても良いと思いますが、現在の取材対象は谷川氏のようにJBCを解雇された人だけでなく、やむなく自主退職に追いやられた方々、あるいは職を追われた業者さんらがいて吐露される言葉には重みがあります。今はそちらに時間が取られているのが現状ですね。

並行してマスコミとの意見交換も始まりました。
それは双方の取材という形ですが、多岐に渡っていてとても興味深い。
何故ならそこに生身の人間がいるからです。
こちらも積極的にやって行きたいとは思いますが、しかし、僕らが追っているのは、そして今興味があるのはあくまでも人間の中の真実だけです。
僕らの記事の目指すもの、そして行き着く先はおそらくここにならなければならないと思います。

プロの記者さん達に反論があるならば事実だけを追い、そしてその成果を明確な根拠を元に発信すれば良いだけの話ですし、実際行われている裁判では事実の認定はそこで明らかになる。
ただそれだけの話です。
2013.05.01 13:52 | URL | #bH1htKmU [edit]
B .B says... ""
それと旧徳さんが(僕らもですけど)専門誌に対する不信感を露わにするのは根拠あっての事です。
某夕刊紙やメディアが本人取材も無く「新団体エース」などとまことしやかに書いてしまって当事者から反論されたのは記憶に新しいですが、これはゴシップ記事ですから第三者には「ご愛敬」でも済まされる。
しかし、当事者からしたらたまったもんじゃありません。

で、ファンの方からのご意見メール頂きましたが、もう言葉もありません。
別にメディアの営業妨害をしたいわけじゃありません。
みんなそれぞれ生活があるんだから、そこだけは理解します。納得は勿論しませんけど。
だけどメディアは影響力があるんだから、まっとうに取材して事実を書いて欲しい、それを基にして正しい論評をして欲しいとひたすら願うだけです。

さて頂いたご意見メールというのは今度はボクシング専門誌について述べられた箇所なんですが、中出トレーナーのブログを参照されています。
「これが実態、ジャーナリズムの欠片も見えない」というご趣旨。

どうぞ参考までに検索してご覧になってください。



2013.05.01 17:05 | URL | #bH1htKmU [edit]
いやまじで says... "BM誌の高山記事について"
BM誌2013年5月号の高山記事は外国人記者のテクストを翻訳してそのまま使っていますね。海外での試合ですが自国の選手ですし、なぜ本人なり関係者なりに確認しないのか不思議です。

またこの号には「高山勝成の王者承認は宙にいまだ浮いたままだが…」というサブタイトルで「IBF加盟」に関するM記者の署名記事が出ていますが、この中で高山選手について、今回の3団体目のタイトル獲得自体は「気高く賞賛されるべき」としながら、次にように述べています。

 >ただ、きちんと根回しして引退届を出し、その上でWBOタイトルに挑んだ石田順裕(グリーンツダ)と高山のケースは異なる。高山側は独自のルートを開拓し、日本のボクシング界とはまったく別路線で、今回のタイトル獲得にまでつなげたのだ。つまり日本から一時的に完全に離脱しているのである。その間には日本未公認のままIBFタイトルに2度も挑戦している。/わかりやすさを求めるのなら、一刻も早い高山のタイトル獲得の承認ということにもなるのだろうが、日本国内のルールを遵守して、あえて遠回りを選んだ選手がいるとしたら、事情は十分に議論されなければならない。(以上引用)

 この文章を読んで、私は高山選手がJBCに引退届を出していなかったのか、そうか私の記憶違いだったのかと思わず調べ直してしまいました。また高山選手の海外での活動を問題行動であるかのように書いていますが(「2度も挑戦している」って何か悪いことしているという意味にしかとれません)、何が問題なのか私にはわかりません。「日本のボクシング界とはまったく別路線」とありますが、そのために高山は引退届を出したと思うのですが。 石田選手とのちがいは「根回し」の有無ということでしょうか?

 BM誌には私のようなライトなファンにもわかるような説明をしてほしいですね。そうでないと高山選手について執拗にネガキャンしているようにしか見えないのです。
2013.05.01 21:55 | URL | #Twj7/TDM [edit]
ウチ猫 says... ""
いやまじでさんのご指摘の部分、私も何度読んでも意味がわかりません。
パッと読んだ第一印象では、「石田は筋を通して遠回りしたのに、高山は好き勝手やってきたんだから、勝ったからOKではなく、それなりのオトシマエをつけるべきだろう」という風に感じたんですが、そういうことを言いたいんでしょうか?

私が「プロの」ボクシングを、厳密にはスポーツとは言い難いと思ってる根拠として、しばしば興行の論理が「必要以上に」幅を利かせている、ということがあります。多少の差はあれど、最低限の公平さを以って機会が与えられることがスポーツとしての最低条件だと思ってますので。

そんな私の感覚はどうでもいいのでおいときますが、ともかく現状のプロボクシングの世界では、「独自のルートの開拓」なんてことは、有力選手を抱えているマネージャーとしては当然考えることであり、その自ら開拓したルートから挑戦者決定戦→王座挑戦までこぎ着けたんだとしたら、むしろ皆のお手本として賞賛されるべきだと思いますけどね。
老舗の大手仲介業者にしこたまマージン取られて、選手にろくすっぽファイトマネーも払えないような世界戦組むよりよほど夢がありますよ。

そうした陣営の努力に応え、三度目の正直で戴冠した高山選手も、また、カークランド戦の一発で、日本人としてあの階級で二度の世界挑戦のチャンスを掴み取った石田選手も、どちらも日本のファンとしては誇りに思う選手ですが、いったいどこに違いがあるんでしょうか。

特に当該記事の最後の方の、

>…どういう形であっても、JBC、協会、そして高山陣営それぞれが自ら手を上げて、ライセンス承認の手順を追っていただきたい。それが高山の幸せなボクサー生活にもつながるはずだ。(以上引用)

これなんて半ば脅迫にも見えちゃうんですが。
「高山が勝っても認めない」と言っていたJBCは、勝った途端に手のひら返し。協会としても新加入の団体の王者は歓迎したい。が、一応メンツがあるので、間違っても高山に「日本ボクシング界に復帰してくれないかね」と、こちらからはお願いできない。
高山陣営が心を入れ替えて頭を下げ、それを「くるしゅうない。許してやろう」という形になればベスト。それが無理ならせめて「まあまあ、ここはお互い仲良くしましょう。チャンチャン」ということで手打ちにしたいんだけど、中出君、高山君、そのへんわかってるよね?空気読めよ、みたいな。
考え過ぎですかね(笑)。

まあこんな風にあれこれ妄想しながら読むことはできますが、何が言いたいのかはサッパリわかりません。これが一読して「うむ、なるほど」と理解できるようになれたら一人前ということなんでしょう。
2013.05.02 00:09 | URL | #C1S5FS7c [edit]
B .B says... ""
「JBCの威厳というものをどうであれ守らなければならない、それが最後の砦だから」

おそらくこの記事を書いた記者はそう考えているのではないか?そこに大義があると信じているのかも知れない。いや無理矢理そう自分に言い聞かせているようにも感じます。
だとすれば、その主張は僕は理解出来ます。
ただし、その守るべき威厳とはこれまで先人が築いて来た歴史と伝統の裏打ちがあってこそで、それさえも踏みにじる愚行を繰り返す形骸化した現在の組織には断じてありません。
僕は今、腹を決めてそう言います。

ある人は「ボクシングの歴史と記録は文化財なんですよ」と言って何故それを守らないのか!と怒りを露わにされていた。
壊されたものに怒りと悲しみを覚えるのはファンだけでは無かったと正直嬉しく思いましたが・・

記事の中にある「事情」「根回し」からはハッキリ言えない立場の葛藤もあるかも知れない。
しかし中立の立場で事実を伝えるプロとしてはこの時点で失格ではないのか。
言葉の端々にも読み手には公平を欠くのではないか?という疑念しか残らないからです。
しかも最後に「それが高山の幸せなボクサー生活につながるはず」と書いてしまった。


かつての記者の記事は熱かったです。
リング禍をどうしたら防げるか。
ボクシングという競技を理解しつつ選手に対する愛情を持てば、真剣に考えれば考えるほどそのはざまにある矛盾に悩み苦しむテーマです。
ボクシング否定論につながるかも知れないと誰も書かなかったが、彼は恐れずに書いた。
幾つかに分けて発信した彼の文章には熱が確かにあって、一読者だった僕は心底感激したものでした。
2013.05.03 06:00 | URL | #bH1htKmU [edit]
東日本の善良な市民 says... ""
この記事とコメント欄、面白いです!
どうやって迷いこんだか忘れちゃいましたが、今回は外部からの検索じゃなくて中でウロウロしててたどり着きました。今現在のコメントの流れからきっかけをもらえたのだと思います。週末にかけて思いっきり遡って勉強し直します(笑)!
一度は絶対読んでるはずなのですが、読む時期によって読み方(知りたいこと)が違って、周回遅れどころか3年遅れですが。。。
2016.06.08 21:47 | URL | #7SPhLgiM [edit]

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