HARD BLOW !

ドネアvsリゴンドー 衝撃の結末!!

これまでのキャリア(対戦相手)比較や、リゴンドーが時折見せる脳の揺れやすさを考えれば(左フックで二度よろめかされたマロクィン戦が当日ウエィト128lb×134lbだったにしても)、5Rまでにドネアが倒すであろうという私の予想は常識的ではあるが妥当だったと思う。

リゴンドーが勝つパターンとしては徹底的なヒット&アウェーでドネアに打たせないこと。しかもこれまで最もパンプ・アップし好コンディションであったRラモス戦以上の仕上がりと、12R一瞬たりとも揺るがぬ奇跡のような緊張の持続を要してである。仮にそれが可能だとしてもパワーレスのリゴンドーがドネアから12R逃げおおせることはできまい。まして試合前のコメント通り前に出て打ち合えば早いRでのKOは必至…

だからリゴンドーは出ないだろう。モンティエルのようには。と思っていた。

しかしリゴンドーは出た。少なくとも1Rは。そしてポイントを確信すると相手を迎え撃つ従来の自分の戦いに戻した。1Rは勝つために必要なリスクをしっかりとり(とはいえ1Rのスピード勝負には絶対の自信を持っていただろう)、そして自分のボクシングにドネアをはめた。

さらに驚いたのはリゴンドーのタフネス。スタミナもドネア相手に最後まで落ちなかった。10Rのダウンはパワーで飛ばされたもので、体の芯に喰ったものではないが(踏ん張ればダメージを負うことを瞬時に予測して敢えてダウンを選択したか)、それにしてもダメージが少なかった。逆に試合全体で受けたダメージ総量は明らかにドネアの方が大きかった。

ドネアの完敗であろう。

ドネアも私と同じ予想をしていたのではないか。少なくとも対戦待望論が出た時にはリゴンドーに対してプロキャリア、戦い方(人気)の点で低評価だった。直前になって持ち上げていたが盛り上げのためだろう。本気には見えなかった。

ドネアが「持ってる」のは相手を心底「畏怖」した時。そうであればこそ彼のフラッシュ(閃き)は発揮される。その緊迫が今回のドネアには感じられなかった。結果論だが今回の相手は畏怖すべき相手だった。

ところで私は塩な選手が好きで、観衆のブーイング無視のボクサーも大好きだが(リゴンドーには本当はモレノとの塩vs塩対決を先にしてほしかった)、今日のリゴンドーは面白くなかった。離れて戦い過ぎたからではない。巧過ぎて速過ぎるからだ。(私がドネアを応援していたからとういうのもある。)ジョーさんは「ボクシングの人気」の点からリゴンドーのスタイルに懸念を示していたが、人気が下がるのはリゴンドーだけでボクシングではないだろう。リゴンドーがウィナー・テイクス・オールとならなかっただけのことである。それがリゴンドーだ。

それにしても今日の試合を見る限り、再戦してドネアがリゴンドーに勝てるとは思えない。デュランに乱戦でしてやられたレナードが2戦目は足を使って明確に勝ったような、相手を上回れる明確なアドバンテージが見つからない。そしてこれまで自分がしてきたこと(スピードで相手を翻弄)を自分がされてしまったことは極めて屈辱的でその心理的ダメージも心配だ。

もっともリゴンドーもドネア相手にこのテンションで再度戦い続けられるのかは未知数だ。

少なくともドネアはこの階級に留まるだろう。リゴンドーはどうするのか。どちらもまだ証明しなければならないものを残している。

byいやまじで

P.S.
村田諒太の予想はよく当たる。

Comment

B .B says... ""
しかし、記事のタイトル通りショックですわぁ・・

試合の一ヶ月ほど前、友人の比国人元ボクサーとあれこれ展開予想をしてましたが、結論は終盤までにノニトがリゴンドーを捕まえるというもの。

「ボクシングは何と言ってもスピード。ドナイレが今後負けるとしたら自分よりも速く動ける選手。リゴンドーのスピードはドナイレにとってはキャリアの中でも未体験で、序盤はポイントを奪われるかもしれない。」
「しかし、ドナイレは必ず準備してくるはず。目が慣れて来る中盤にはノニトが体格差でも圧力をかけリゴンドーの集中力と心身のスタミナを奪い左でダメージを与えるはず。」
「そのプロセスを作る為に今回は序盤の左ボディと右ストレートがカギではないか?」

これまでノニトのパフォーマンスに圧倒され続けた僕は中盤までには「その時」が来ると信じてました。
でしたから仕事の予定を変更せず、後でゆっくり見ようとしてたところの速報・・


>ドネアが「持ってる」のは相手を心底「畏怖」した時。そうであればこそ彼のフラッシュ(閃き)は発揮される。その緊迫が今回のドネアには感じられなかった。結果論だが今回の相手は畏怖すべき相手だった。

なるほどと思います。
ボクシングは難しい。

2013.04.15 09:03 | URL | #65fpICiI [edit]
オルフェーブル says... ""
おはようございます。ほかにコメント入れてきたけど、ようやく本丸にたどり着きました↓

以前書いたことあるんですが、ドネアはナチュラルタイミングじゃなくて、計算つくされたパンチ(近似解)で、そこが凄いと思ってました。リゴンドーはナチュラルだと思います。ナチュラルタイミングを持った選手はリゴンドーだけではないですが、洗練された度合いが違う。そういったわけで、ドネアがダウンするシーンもあるのではないかと思いつつ、総合力でドネアが勝つと思っていました。

ドネアはメンタル面で、いつもよりテンション低め、きちんと向き合えてるのかなあと思っていました。初回の入りはお互い観察し合うと思っていたこともあって、リゴンドーの良さに驚きましたが、それよりも、ドネアの左フックのタイミングが、かなり遅れていたのにビックリしました。2回あたりは、若干腰が引けていて、いつもは磁石のようにスムーズで細かくも刻めるフットワークは面影なし。余分な力を抜くことに苦労している様子。応援していたのはドネアですが(多少ひいきあるにせよ)やっぱいつもとは違ったと思います。中盤あたり大きいのを狙うところは、出来が良くないと言われた、マサブラ戦を思い出しました。

それと、この試合を左右するのは戦略だと思っていて、名トレーナーと言われているロベルト・ガルシアがついているドネア有利と見ていました。リゴンドーはトレーナーがなかなか決まらなかったようですし。いつもなら、いろんなパターンを考えてくるドネア(陣営)が、今回は最後まで詰める準備をしてこなかったように見えました。もちろん、リゴンドーは速かったし強かった。思い通りにやれたかどうか?という内容的には、採点以上に完敗だったと思いますが、それにしても…です。とても単調でした。

総評としては、ジョーさんが言っていたように、本来お互いが持っているポテンシャルは五分で、戦略のなさが勝負を分けたと思います(『リードが定まらない』というのは面白い着眼点だと思いました)。あとは、一発の狙いすぎ・気持ちや自信の持って行き方。単純なスピードで、あれだけ差があるとは思えません。初回に面食らったことも大きいと思いますが、モンティエルがドネア戦でKOされる直前そうであったように、どうやって試合を構築していくかを迷っている印象うけました。プレッシャーかけていっても警戒して手が出ない。

10ラウンドはプロとアマの違いが出たと思います。でも、ドネアはスマートな戦いが多くて、泥臭くやる(一発狙いで泥臭くなるのではなく)経験が少ないので、打ち合い覚悟にもっていけなかったんだと思います。ダウンとった時は、思わずよっしゃ!と声が出て、あと2つ行くんだとワクワクしたんですが…。11ラウンド、完全に腹くくっているように見えなかった。ひとことで言えば、いやまじでさんおっしゃる『(リゴンドーは)自分のボクシングにドネアをはめた』。まさしく、そんな試合だったと思います。
2013.04.16 06:07 | URL | #cC1WGdRU [edit]
オルフェーブル says... ""
リゴンドーはつまらないつまらないと言われてましたが、自分はこれまでの試合面白かったです。やっぱ惹かれるのは、洗練されたナチュラルタイミング。ただ今回結果出て、これでいいのか?と思ってしまいました。ファンタジーがまるでない。リアルに決着はついたものの、勝敗のコントラストや、KO勝負の鮮烈なカタルシスがない。もちろん試合は凄かったけど。今さら言っても仕方ないですが、リゴンドーはドネアとやる前に、モンティエルだとか、アルセだとか、バスケスjrだとかとやって、実績をつんどいて欲しかったです。強いのはわかったけど、自分の中では別枠扱いみたいになってます。

話大きく変わりますが『日本人は聴くことはできても聞くことが苦手』と言われることがあります。同じように、「みる」にも「観る」と「見る」の二つ。前者がブルー・スリーの世界(だと勝手に思ってる)。ドネアは今回、必死で「見よう」としていて、観えてなかったんじゃないかと思いました。

再戦ですが、ぜひやって欲しいです。減量苦や肩の故障があったようで、それも敗因の一つかもしれませんが、とにかく今回のドネアは心と体がバラバラで、これまでとは別人のようでした。多彩に揺さぶりをかけて、隙をつくってカウンターを狙うとか、攻め込むつもりだったのが、うまくいかなかったのかもしれない。左ストレートが見えなかったのかもしれない。硬いまま終わった理由はいろいろあるでしょうけど、リゴンドー相手だと小細工抜きで、正攻法がベストだと思います。自信に満ちたナイスガイ。フィリピーノフラッシュの復活を期待したいです。

お互い手数が少なくて、つまらない試合だと思ってもいいのに、これだけ時間が速くたつ試合は初めてかもしれません。文字通り、目が離せない試合でしたね。
2013.04.16 06:10 | URL | #cC1WGdRU [edit]
いやまじで says... ""
私がプレビューを書かなかったのは、その内容があまりに常識的だったからで、しかしその割にはこの一戦にそれを越える何かを期待していたところがあり、しかしそれがあまりに何を基にしていいのか見当がつかないところがあったからでもあります。

レナードvsハーンズのように両者がプロキャリアでも伯仲してもう戦うしかないという状況でこの試合があれば(その意味でオルフェーブルさんに同感)、何かとてつもないものが見られるという期待も当然なものになるのですが、どちらかというとドネアよりもリゴンンドーの方に得るものが多く(彼が失うものを持っていなかったというのは誤りだが)、リゴンドーが勝ったとしてもそれほど感銘を受けないのではないかと思っていました。

実際リゴンドーが勝ってみて、ドネアがMaxではなかったからリゴンドーの力を認めないというのではなく、こんな感じでリゴンドー最強!!で終わっていいの? という思いがあります。これはこの試合が名勝負ではなかったと私が感じているところから来ているのだと思いますが、リゴンドーの底が見えない、そのことがリゴンドーに対する不満になっているのだろうと。(リゴンドーには責任がないことかもしれませんが。)

具体的に言えば、1Rの戦い方を全Rとは言わないまでも、試合全体の1/3まで持続していたら、「リゴンドー、スゲー!!」となるんですが、どうもそうはならない。

程度の違いはあれジョーさんと同じことを言うのでななく、こういう選手はもろいと思うのですね。打たれ弱いという意味ではなく。

ですからリゴンドーには証明してほしいですね。別の強豪と戦うことによって。彼がボクシングの極北にいることを。

ドネアはナルバエス戦でセコンドから「Don't get excited!」と何度もアドバイスされていて、テクニックの優れた選手にはスピードもしくはパワーで強引に戦うところがあった。それが今回通用しなかった。ダルチ戦もモンティエル戦も、彼はけっこう決め打ちで勝ってきているた。最近は若い活きのいいのとやっていない。ドネアもまた、完成された選手ではない。そもそも完成された選手というのはいないだろうが。その意味で彼もまだこれからなんだと思います。
2013.04.16 22:31 | URL | #Twj7/TDM [edit]

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