HARD BLOW !

もう一つのJBC裁判 谷川俊規氏の場合6

 ヌコシナチ・ジョイ×高山勝成の再戦は、一戦目から実に一年二ヶ月が経過した2012年3月に、南アフリカ・イーストロンドン行われました。危うく流れかけた試合の命脈を保ったのは谷川氏を含む関係者の尽力の賜物であったのであろうと私は思います。高山選手は残念ながら判定で破れ、この時点でのタイトル獲得はなりませんでしたが、この困難な試合を実現し戦った経験が先般のタイトル獲得という偉業につながったのであろうことは想像に難くありません。さてここで今一度「過去に眼を閉ざす者は、未来に対してもやはり盲目となる」と言う警句を参照したいと思います。「高山くんIBFのチャンピオンになったらしいけど、JBCもIBFを承認加盟(どっちやねん)したからまたライセンス申請したら認めてあげんわけじゃないよ」と言うならば、その高山のタイトル獲得に至るボクシングロードを理不尽な形で行き止まりにさせないために、勤務外の時間を用いて無償で知恵を貸した人を解雇したということとの整合性は一体どうなるのでしょうか?というかそもそも、当の高山選手が新コミッション構想に直接関与しているかのように名指ししたことをもう忘れてしまったのでしょうか?

 ことはジョイ×高山の再戦から約三ヶ月後の2012年6月下旬に突然起こります。日々秘密結社と戦っていることで有名なライター氏の連載が読めることでお馴染みの某オレンジ色のニクイ夕刊紙に唐突に高山選手が登場したのです。なんでも高山選手は新ボクシング団体のエースであり、渡米してIBFの会長とも会見しているというではないですか。高山のトレーナー兼マネージャーである中出博啓氏のブログを覗いてみると当時の氏の心境が伝わって来ます。少し引用させて頂きましょう。まずは2012年6月23日の「なんじゃこりゃ」というタイトルからして困惑気味の日記(以下引用)

 昨日、取引先から夕刊フジに高山でてるでと云う連絡があり「あ、そう 見とくわ!」と・・。新団体のエースですか?カツナリがねぇ・・。(笑)俺はジョイ戦のつけで仕事に追われカツナリは日本におらんぞ。そんな中でいきなり何じゃこれ・・の話です。はっきりさせときます。JBCには引退届を出していますしこの国で行われてるボクシングには興味ありません。少なくとも一人のプロのボクサーが、真の強者を求めて団体を超えた挑戦をしています。その事ではなく関係の無い内紛問題で本人の知らない所で記事にされるのは不本意です。第一 誰からも取材も問いあわせも無いままに憶測で記事にされてもね。
(中略)JBCも揉めている場合では無いと思いますが・・。本当にプロスポーツとしてレベルの高い面白い試合創る工夫をしないとどんどん衰退するんとちゃいます?
(引用以上)

 困惑とともにJBCの内紛にも苦言を呈する至極まっとうなご意見と私は思います。それから一ヵ月後の7月24日の「リングの外で」というタイトルの日記では(以下引用)

夕刊フジに先頃 掲載された内容に関しても取材すら無かったのですが事実としては、先頃のジョイ戦の延期が繰り返された事により俺がボクシングの興業や入札の仕組み 指名期限等の重要性等に関する情報に関してJBCの職員に情報を求めた経緯はありますが新団体設立の謀議などはありません。更に今回は、職員の解雇理由に高山の名前がある事の驚きました。彼がこの件でJBC職員と接触する事自体ありません。入手した文書では高山自身がニュージャージ州まで出向きこの件に関しIBFのトップと会談した等とご丁寧に日付まで記入されています。???高山のパスポートでは出国の記録さえ無いのに・・。改めて、こんなに簡単な事実確認さえせずに主語 述語 日付まで明確に記入した事務局長印のある文書を出すのかと不信感を覚えると同時に大きな驚きです。(引用以上)

 中出氏の「謀議はない」という見解と経緯説明は谷川氏のお話と概ね合致する内容です。高山選手の名前をいい加減な事実認定で文書に記載したことへの怒りと呆れの感情も垣間見えます。裏も取らずに「高山がアメリカに行ってIBFのトップに会った」というウソを解雇理由にされたらそりゃ頭に来るとも思います。

 当の高山選手もブログに当時の心境を綴っています。こちらも少し引用させて頂きます。2012年7月26日の「皆さんへの報告」というタイトルの日記から(以下引用)

少し前にJBC問題に高山が新団体を作るのに関わっているんじゃないか?と匂わす記事が世の中に流れてますが本音で言わせてもらいます。

僕はJBCに対して新団体設立に関わった事はないです。
正直びっくりしました。
更に今回は、職員の解雇理由に自分の名前があると聞いてます。
とても残念です。

僕はJBCに対して迷惑をお掛けするような事はしていませんしJBCからこの様な誤解を受ける覚えもないです。
JBCには感謝していたのに残念です。
(引用以上)

事実でない事で名前を出された上に、それが一個人の解雇に関わっているとなれば困惑するのは無理からぬことと思います。谷川氏の件には関係ない内容ですが興味深い記事もあります。「総会」というタイトルのIBF総会についての日記から(以下引用)

僕がJBCに引退届けを出してワールドチャレンジした瞬間にWBA&WBCの世界ランキングから僕の名前が消えた事・・・(中略)
僕らの邪魔されてる方々ぜひやめて欲しいですね
(笑)

いろんな事が解って総会に参加して良かったです!
(引用以上)

 職員を解雇するために裏取りもせず名前を利用していたJBCが、いざベルトを獲ったらコロッと態度を変えた姿は高山陣営にはどう映っているのでしょうか?その時々の時流・状況にあわせて得する方につく人間が信用も尊敬もされないのはどこの世界でも同じだと思います。JBCは高山陣営に秋波を送る前にまずやることがあるのではないかと思えてなりません。(この項続く)

山中慎介はリリー・フランキーに似てると感じる(旧徳山と長谷川が好きです)

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://boxing2012.blog.fc2.com/tb.php/165-cbc37ca2