HARD BLOW !

もう一つのJBC裁判 谷川俊規氏の場合4

 消化不良のノーコンテストで終わったジョイ×高山戦は本来であれば速やかに再戦が組まれるべきケースです。ところ高山陣営の意に反して、現実はそう簡単にいきませんでした。一旦は南アフリカでの開催がアナウンスされたジョイ×高山の再戦の試合日程が二転三転し、ズルズルと延期されていった過程をご記憶のボクシングファンも多いかと思います。そのゴタゴタの原因は南アフリカのボクシングコミッションの人種間対立からくる機能不全にありました。アパルトヘイト政策の終焉から20年を経ても当地の人種対立は未だに深刻であり、黒人の英雄でありながら白人のマネージャーがついているジョイはコミッションの内部対立の板挟みとなっていたようです。対戦相手の事情で対戦命令が出ているのに試合が出来ないという不条理に巻き込まれ高山陣営は困り果てます。高山陣営の深刻な窮状は当時既に時事通信を退職しJBCの職員となっていた谷川氏も伝え聞くところとなります。根っからのボクシングファンでもある谷川氏は、南アフリカで見たヌコシナチ・ジョイの鬼神のような強さにめっぽう惚れていたこともあり「高山陣営を助けたいというのと、ジョイを日本のファンにも知って欲しい、という気持ちが交叉した」(谷川氏談)と言うファン気質も手伝った状態から、高山陣営とともにジョイ×高山戦がどうやれば開催可能かを模索し始めます。JBCの仕事が終わった後に旧知の仲である高山陣営の為に、対戦命令が出ている世界戦を潰さないための善後策の相談に乗ることはさして問題だとは谷川氏には思えませんでした。ですがその一連の話し合いが結果的に「新コミッションへの策動」の一つと見なされ谷川氏は職場を追われる事になります。その過程でなんと当の高山選手本人にまで思わぬ矢が飛んでくる事にもなります。

 無邪気に「今後、ボクサーライセンスの申請をすれば、資格審査委員会を開いてJBCとして世界王者として認めることになる」と言う森田健事務局長は、わずか数ヶ月前に言われ無き疑惑で高山選手を名指ししたことをもう忘れてしまったのでしょうか?(この項続く)

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