HARD BLOW !

デスブログ

メールを送ろうとしてPCを開いたら、ヤフーのトップ画面に -「デスブログ」いじめの指摘- という記事を見つけました。
とあるタレントのブログに書かれた人や会社・団体などが次々に不幸になる為、「デスブログ」なる呼び方をされているそうで、この山口浩という駒澤大学の教授は、そうした風潮がいじめを生み出す温床であると考えておられるようです。

内容以前に、この文章を一読して、なんだか文章の書き方が私に非常に似てるような気がしちゃいました。
別に私が大学教授並というわけではないですよ。ただ、この山口教授という方は、ちょっとした言葉尻で誤解を受けたりしないように、非常に丁寧に書いたんだろうと思います。
「突っ込まれる隙を与えないように」というのではなく、「正確に意図を伝えようとして」という意味で、です。
ネット上の文章で意思を伝えるには、面と向かった会話より遥かに慎重な言葉の選択が必要だと思いますので。
※しかし実際のところ、私は製本という仕事の性質上、論文集や紀要等を多く扱ってるんですが、特に理系学生・エンジニアといった人たちの作文能力の低さは少し気になります。

で、肝心の中身ですが、文章に対して勝手に親近感を抱いたからということでもないですが、まあ言わんとするところは理解できますし、概ね賛成できる内容だと思いました。
ただ、もし自分がこのテーマで文章を書いて公の場で発信するとしたら、この山口氏のように「いじめの温床そのもの」と断じているところまでは書けないです。今初めてその「デスブログ」なる名前を知ったばかりで、そこまで考察を深めてもおりませんので、せいぜい「いじめの温床ではないだろうか?」と疑義を呈するところどまりでしょう。

その後、画面を下にスクロールしていきますと、一般の方々の意見・コメントが表示されているのに気がついたんですが、ここを読んでちょっと考えてしまいました。
多かったのが「ネタに対してマジレスすんなww」これに近いものに「ネットと現実を混同するな」あとは「このタレントだって売名出来て喜んでる」などなど。
コメンテイターの方々は、在籍してる高校や大学を書いたり(学生か教師かはわかりません)、会社名を書いてる人の中には社長さんも多くいるのですが、これが世間の普通の反応だとしたら恐ろしいですね(大学生だとか社長とかいうのがハッタリで、ただのネットオタクだとしたらまだ安心ですが)。
この山口氏の意見に反対する意見がバンバン出ることは一向に構いません。しかしそこで見た多くのコメントは、意見と呼ぶにも値しないものが多すぎます。

「ネタにマジレスすんな」については、お前のそういうコメントこそ不要だろ、と言わざるを得ないですね。
この山口氏の着眼点が、「ただのネタに過ぎない些細なことを、殊更大げさな問題にまで発展させている」というのであれば、それが「ネタ」であること、いじめの問題とは異なることを筋道立てて説明すべきです。
そもそもこの「マジレスすんな」ですが、私が見る限りこの言葉を使う人間は、「みなまで言わないが、マジレスする必要などないことが分かってる」というのではなく、単なる思考停止に陥っていると思われる場合が多いです(明らかに全員が、おふざけのネタとわかってやってる場合は除きます)。

「ネットと現実を混同してる」というのも意味不明ですね。あのタレントのブログを「デスブログ」と揶揄してるのはネット世界でのことだから、現実世界でのいじめ問題と同列に語るな、ということでしょうか?
だとするならば、これもやはり同列に語れないことを説明しなければ不十分、というか、反論になりません。
いやしかし、ホントに意味がわかりませんので、わかる方がいたら教えてください。

あと「タレント本人も売名出来て喜んでる」ですが、これは本人がそう公言してるんでしょうか?
仮にそうであったとしても、そこで扱われているのは実際に起きた事件や事故で、少なくとも関係者にとってはマイナスな出来事ばかりなんですから、そういうのを「ネタ」にすること自体不健全だと思いますがね。
よく、災害や刑事事件の被害者や遺族がテレビに出たりした際に起こる「被害者バッシング」に通ずるものを感じます。

ネット世界の住人たちの典型的な考えだと思ったのが、かなり多くの賛成(いいね!とかいうヤツ)を集めている意見で「もともとこの話題で騒いでるのは一部だけ。この記事が出てより騒ぎが大きくなる方が問題」という主旨のもの。
騒ぎが大きくなったら問題になるようなことだけど、一部でこっそりやってる分には放っておけばいい、という考えだとすればおかしいと思います。
実際に何人が見てるとか話題にしてるとかいうことに関係なく、インターネット上で発信する以上は、全世界で閲覧できるわけですから、匿名であっても「公共の場」での意見だと自覚すべきでしょう。

この方、いじめ問題を学級会で取り上げるのもよくないと言ってますが、これはその後の報復が激しくなることとかを指してるんでしょうか?
じゃあ見て見ぬふりをしていじめを放置しろ、というわけではないでしょうから、多分個別に相談や指導をした方がいいということなんでしょうが、それならそれで、その方法がなぜ優っているかを説明しなければ適切な反論になりません。
結局、「ちょっと気のきいたコメントを思いついたから書いてみただけ」じゃないの?と思ってしまいますね。

最後に「でも実際にそのブログと出来事が一致してる!」と力説してる方々ですが、大半が冗談で言ってるとは思いますが、もし本当にそう思ってる人がいるとしたら、山口氏が言うように小学校から行き直すか、しかるべき病院で治療を受けることをおすすめします。

ちょっと目にした記事について、こんだけのマジレス長文を書いてしまったのは、まさに私たちが今、ネットとの付き合い方や使い方についてあれこれ考えているからだと思います。
この山口教授、いじめの問題について興味深い着眼点から意見を述べてますが(いじめ「根絶」をめざしてはいけない)、このデスブログ騒動がいじめに相当するかどうかは、様々な意見があるでしょう。まさしく氏が言うように、明確に「いじめだ」「いや、いじめではない」という線引きは難しいかもしれません。

しかしネット世界の言葉であっても、機械が勝手に送信してるわけではなく、生身の人間が発信しているんですから、根本的な人間同士のコミュニケーションをおろそかにしてはいけないと思います。
ですから、友達との会話の中で「デスブログってホントに的中するなw」と話すのはいいと思いますが、それを公衆の面前で(=ネット上などで)堂々と話すのはちょいと品性に欠けてやしませんか?と思いますし、さらには、デスブログ祭りを批判する記事に対し、反論をするなら、多少なりとも根拠を示したものでないと、ただの難癖にしかならないと思います。

今年は、それぞれ自由に意見を発信しようということになったので書いてみました。ですから当然、我らがメンバーの中にも反対意見はあるかもしれませんが、もしそうであればそれも聞いてみたいと思いアップしました。
なんせネット初心者のオジサンですので、賛成・反対に関係なく、ご意見やご教授をいただければ幸いです。

(ウチ猫)

Comment

シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
 某所で「亀田家の呪い」なんてやって私には大変耳の痛いお話でございまして・・・。
 私の私見としましてはこういう揶揄と言うのは「自己イメージと実像が違うじゃん」と言う時ほど面白さがますといいますか、「人もうらやむ優雅な私生活」をアピールしたいつもりが実態が乖離している時に笑いが生まれるのだと思います。

 最近芸人のマキタスポーツさんが「一億総ツッコミ時代」に対して警鐘をならしておられますが、イジられることの大切さと言うのは確かに感じます。人を笑うのでなく、人に笑われる余裕を持つ事。失敗を笑われても受け流して笑いに出来る余裕を持つ事が大事だと思います。この話の主旨とズレてるかな?
2013.01.20 11:12 | URL | #- [edit]
宝瓶宮 says... ""
以前、石原慎太郎氏が経団連会長のことを「タヌキみたいなおっさん」と表現しましたよね。
それを聞いて「まったく同じことを思ってた!」(私はそうでした)
あるいは「ああ、そういえば似てるね」とか「的確な表現だ」とか
家庭や会社でいわゆる井戸端会議的に場が盛り上がる・・・ことはよくあると思うんです。

それがネットではその発言に対しての批判の声も聞こえてくる。
「失礼だ」「公の場で言うべきことじゃない」「石原はほんとに口が悪い」・・・etc

当の経団連会長は太っ腹で
「ははは・・・何とも思いません」と受け流してくれて事なきを得ましたが。

今まで表に出なかったような些細なことが、ネットの普及で大きく取り上げられる・・・
そんな現象の典型ではないでしょうかね。「亀田家の呪い」もそんなひとつだと思います。

だからことさらに「いじめだ」と決め付けられると「それはちょっと違う・・・よ」と。
別々の流れを無理にひとつにして大河にしてしまうような危機感も・・・ないではない。

旧徳さんのコメントの「一億総ツッコミ時代」に関してですが、
関西人は「相手がボケたら即ツッこむ」それが小さい時から当たり前になってますから。
今後そういうこともできない世の中になるのも、なんだかなあ・・・と。

経団連の会長さんの「ははは・・」がとても爽やかに感じたのは私だけではなかった(笑)
なんだか的外れのコメントになってしまいました。申し訳ありません。
2013.01.20 14:48 | URL | #/5lgbLzc [edit]
いやまじで says... ""
日本にいて言論の自由を私が最初に実感したのは東郷健の政見放送ですが、その意味で世の中基本は何でもありなんですが、そもそも自由がなぜ手に入れられたかの意味を忘れている(あるいは無視している)人がいるということはありますね。法律に触れなければいい、罰せられなければいい、その範囲でならどこまでも「悪」を行ってもよいと。

おそらくウチ猫さんの問題意識は、「ネット上でネタにしてる分には何してもいいじゃん」を常識として疑わない人間、あるいは、「そういうヤツはいるから」と状況に対して感覚が麻痺すること、そのことに向かっているのではないかと思います。それが「思考停止」で言われていることではないかと思います。

ネットの問題について言えば、本来ウチ猫さんが仰るように顔の見えないネット上でこそ相手に配慮した物言いが必要なのですが、それを真逆に理解している人がいるのは残念ですね。もっとも、あんまり丁寧だと堅苦しすぎたり慇懃無礼になったりと、そのあたりもネットのコミュニケーションの難しさではありますが。

それとネタにして遊ぶことがごく一部で行われていることだから構わないと考えてしまう点ですね。実際には検索すると不特定多数がそれを拾ってしまうわけで風説流布になる。そういうことをしている人たち自身、自分の行為に対して無責任なんだと思いますね。もっと言うならば、そういう遊びをするなら非公開でするといったこらえ性のない弱い人間だということです。まあ、遊んでるだけだからそう大げさに言わないでよっていうんでしょうが、「おいおいいい加減それぐらいにしとけよ」って言う人間のいないところが問題ですね。

※新しい文科省の大臣が戦後日本人は権利の主張が強くなってよくないなんて言ってましたが、私の実感では「権利」意識はまだまだ低く(「エゴ」は多少評価されるようになったが)、「義務」や「責任」の意識は弱まった(もしくは権利意識の増大との比較で相対的に低下)というところですね。

いじめの問題ってのは、「一般的ないじめ」と「文科省の定義するいじめ」(実際には暴行・虐待・脅迫…)が同じ「いじめ」の一語で語られてしまうので、議論が混乱しやすいのですが、山口氏の「風邪を引かないために無菌室で暮らすようなことはできないのだ。」は正鵠を射ていると思います。学校の無菌室化はもっとおそろしい事態を招きかねない。社会に出ても生存競争の中で「いじめ」の「種」は遍在しているのですから、それに対処する方法や耐性強化の工夫が必要だと思いますね。(「いじめ問題」の多くは「コミュニケーション機能不全」ではないかと思います。)

山口氏の意見は、私見だし一種の問題提起。それをわかっていないツッコミが多いかなと思いました(笑。
2013.01.20 21:03 | URL | #Twj7/TDM [edit]
シジミを品種改良して大きくしたい(旧徳山と長谷川が好きです) says... ""
「ネットだからいいじゃん」と言う意識では確かにダメですね。あと読んで面白いかどうか。有名人への怨嗟の感情だけではダメですね。

2013.01.20 23:16 | URL | #- [edit]
ウチ猫 says... ""
皆様、ご意見ありがとうございます。
私がこんな記事を書いたのも、いやまじでさんのコメントの最後にあるように問題提起であり、また、自分の意見に他の方の意見がぶつかってくることによって、自分が感じていたことが本当はどういうことなのか、というのを確認しようという卑怯な(笑)目論見もありました。
まあしかし、「流石」なんて言葉で表現するのは失礼なんですが、私の考えと言うのは、ほとんどいやまじでさんに総括していただいた通りだと思いました。うーむ流石です(笑)。

あと、ここ数年ネット世界を眺めていて常に感じていることですが、ディベートや議論といったこと以前の段階の、「対話・会話」の技術が低すぎるという点ですね。
反論が出ると「攻撃された」とみなし、賛成か反対かによってすぐ「敵と味方」みたいな分け方をする。自分に分が悪いと薄々思っていても、絶対にそれを認めたくないから、巧妙に話を逸らせて逃げ道を作る。
どんだけ精神的に弱いんだよ、と。

本来なら、お互いの身分や地位に関係なく、いかつい顔に脅されることもなく、自由にものを言えるのがネットの利点の一つだと思うんですが、それを勝手に解釈して「何を言ってもいい」「(殺人予告のようなバカなことだけはせずに)捕まらなければいい」「そういうのが普通なんだから、したり顔で礼儀だの常識を説くな」という風潮が目立つ気がするんですよね。

気軽に発言できる利便性・匿名ゆえの安心感から、その言葉の受け手に対する配慮が無いままに発言しているケースが多いのではないか、ということを強く感じますが、そういう道徳や礼儀というような部類の概念は、社会のありようと「対」になっているものですから、世代や環境によって違うのかもしれません。

そんなこと行ったら法律だってそうですけどね。ほとんどすべての国で「殺人は犯罪」となっていると思いますが、強い動物(個体・種)が弱い動物を殺すのは自然界では普通のこと。
人間という種族の中では、そういう決まりにしておいた方が上手くいくと思われるからそうしてるだけであって、「なぜ人を殺してはいけないのか?」という問いに対し、明確な答え(それが正しいとか間違ってるとかは別にして)を持っている人は少ないんじゃないでしょうか。

著しく脱線しましたが(笑)、件の記事に対する意見を今また見たところ、相変わらず「反論になってないような反論」が人気で、支持を増やしております。
論理的にまるっきり破綻してるとしか思えないんですが、少なくとも、ネット上の記事に対して積極的にコメントを入れるような人たちの間では、そういう考えの方がスタンダードということなんでしょう。
その是非を問う以前に、現実としてはそういうことなんだ、ということを心して振舞わないといけないということは、肝に銘じておく必要があると思いました。
2013.01.21 00:49 | URL | #C1S5FS7c [edit]
オルフェーヴル says... ""
山口浩さんの言うこと、理解できます。いじめに構造とか構図とかあったとして、そこまでではないにしろ、ボンヤリ様相は似てると思います(例えが適切かわかりませんが…形になる前の雲みたく)。本人は最初から嫌だったけど、どうにもしょうがないから、自らネタにしたという経緯だそうですよ。『ネタにマジレスすんな』はどうなんでしょうね。確かにネタと言えるような話は、ネット上に転がっているとは思いますが、この場合は、拡張し過ぎではないかと(拡大解釈)。(例えば)芸能人だから一般人とは異なるという方が理解できます。山口さんの言説に、ちゃんと向き合ったものではないと思います。

ただひとつ。ウチ猫さんの違和感は、ネットを使うにあたっての、距離感の違いというものもあるだろうと思います。ウチ猫さんが考えているのは、近しい人間関係と似通ったもので、自分の場合は、より遠くて割り切ったもの。最初はもっと近くて、オフ会に参加したりしてましたが、今の距離感に落ち着きました。もともとは感覚的な人間で、話に論理的なやり取りをする必要性を感じない方だったのですが、結局のところ、対面とネットは違うんだなと。ネットでは、どうにもならない癖ある人(もしくは完全に割り切ってる人)もいましたが、「他者」を知ることができたのは、良かったと思います。リアルでは知り合えないタイプの人の話も聞くことできましたし。でも現在は、フェイスブックetc.で、近しい関係が主流かもしれませんね。

個人的に、社会や論理ということに関して、思うところがありました。

自分は『なぜ人を殺してはいけないのか?』と思ったことはないですが、「自分が参加してないのに、産まれたら社会のルールが出来上がっているなんて理不尽だ」と思ったことはあります(笑)。それは結局のところ、動物だったんだと思います、まだ人間になってなかった。人間社会に適応はしてましたが、どうにも納得できないところがありました(言葉にすると、おかしなことになってしまいますが、もっと緩い感じです)。

大人になってみると、社会ってキリスト教の精神に影響されているんじゃないか?と思います。世界の共通言語は英語、自然科学の共通言語は数学、そして、善悪の共通言語の母体がキリスト教ではないかと。でも(どういったらいいのかわかりませんが…)日本人って結構、民俗的(≠民族的)に生きているところあって、元来、それを束ねるのに使われていたのが、仏教か神道(自然信仰)だと思います。そういったところで、違和感というか、日本人の身に染み付いていない感じします。

ネット上の論理に関しては、(言ってみれば)「文系の論理」に違和感を感じることの方が多かったです。それだったら、こういう組み立て方もできるのでは?(自分は意見違うけど)という感じ。結局のところ「文系の論理」ってディベートなんだなと思ってます。でも論理的にしっかりしている人が、科学的な考え方では無防備だったりすると、そのギャップには驚きます。エンジニアは、言葉に対する信念や思想がなくて、単なる道具と割り切っている人いますね。自然科学は便利な社会生活にとても役立っていますが、一方では、人間が自然に属する(街のような人工物ではなく生物)ことや、心を持っている(意識の解明なんて始まったばかり)ことを忘れてるんじゃないか?と思うことあります。「理系の論理」ですが、科学的手法は一応知っていても適用範囲を考えることができない人は、結構いるかも。あとは、金銭を、ロジックに組み込む人とそうでない人で分かれるなあと思います。
2013.02.17 07:28 | URL | #v7oMLJuA [edit]

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://boxing2012.blog.fc2.com/tb.php/143-52a21971