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将来のタイトルマッチ!? 戦気杯スペシャルマッチ      前川廉vs梅津奨利

いやまじでさんも記事をあげてくださってますが、11月25日に三谷大和スポーツジム・スパーリング大会「第14回 戦気杯」が開催されました。
例年の「11月第一日曜日」から三週間ほどずれているので、冷え込んだ場合や悪天候時の選手の健康管理、控室をジムとは別の場所にお借りしている為、そこからの移動の際の事故等、充分な配慮が必要でした。しかし当日は好天にも恵まれ、事故や大きなケガもなく、また大会レベルも私が見てきた中では過去最高ではなかったかと思います。
これはこの大会を成功・継続させる為に、出場各ジムの会長さん以下、個々の選手や同伴の保護者の方々に至るまで、すべての参加者が運営に協力してくれた結果であり、技術の研鑚以上に素晴らしいことであると思います。

その中で、今大会の目玉となる注目カードがありました。「模範試合」と銘打たれた「前川廉(協栄)vs梅津奨利(三谷)」の対戦です。
このスパー大会は、1R1分の計2Rで戦いますが、この試合のみ1R2分の3R勝負ですので、観客には堪らないですが、選手にとっては公式試合と同様の厳しさがあるでしょう。
両者ともに各地のU-15大会等で優勝経験を持ち、いずれはプロのリングで大きなベルトを懸けて再び戦うこともあるのではないか、という期待を背負うような選手であります。
近い将来、「この両者の因縁は、とあるスパーリング大会に遡る…」と語られるような、伝説の第一章として三谷会長が提案したこのカード、果たしてその思惑通り、素晴らしい試合となりました。

◆◆◆

この大会では、対戦する両選手に極端な体重差がないかどうかを確認する為、当日朝にヘルスメーターで簡単な体重測定を行う(小中学生のみ)。実際、2,3kgの違いならそのままやってしまうのだが、この試合だけは天秤を使っての厳正な計量が行われた。
どうやら二人とも凄い選手らしいという評判や、天秤の物珍しさも手伝ってか、計量時には写真撮影する人も多く、まさにWeigh inといった趣である。
46kg契約ウェイトのこの試合、両者ともにパンツ一枚になり45.5でパス。これを見ていたイマオカジム・今岡会長は「二人とも、鍛えたところから絞ってきた、これぞボクサーという体ですね」と感心。期待感の煽りとしては大成功だ。

梅津&前川
左・梅津奨利(三谷)、右・前川廉(協栄)

梅津&前川2


サクサクと予定が進行し、いよいよ両者の出番。赤コーナーには三谷ジムの中村トレーナー、青コーナーにはこれまたボクシングファンにはお馴染みの新井史朗トレーナーが陣取り、裁くレフェリーは三谷大和。お膳立ては完璧であろう。注目のゴングが鳴った。

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初回、やや力みのあるオーソドックス梅津に対し、非常にリラックスした入り方をしたサウスポー前川。定石通りに左のストレートで梅津の顔を何度か跳ね上げる。打ち終わりや打ち始めを狙ったり、あるいはリードのような軽い使い方をしたりと、中学生とは思えない技術を披露。出入りのフットワークもよく、まとめるところはまとめペースを握る。

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梅津は離れていては分が悪いとみたか、接近戦に活路を求める。2回からは頭もよく振るようになり、潜ってボディからロープへ詰めるという動きが見られるが、前川も早いジャブで突き放し容易に主導権は渡さない。二人とも、手も足もよく動く。互いに持ち味を出したラウンド。

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最終3回、同様にラッシングをかける梅津に対し、前川は少し疲れが出たか。それまでは手数で、あるいは体を入れ替え梅津の突進を許さなかったが、若干動きが止まるシーンが出てくる。そうした一瞬を見逃さず襲いかかる梅津も大したもの。時折カウンターをもらいながらも、この回は終始押しこんだ梅津か。

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判定の結果は2-1で梅津が僅差を制した。個人的には28-28のドロー。別に予定調和的にそうしたわけではないが、この決着はいつかプロで…ということでいいのではないかな、とも思った。
公式戦ではないが、やはりこのレベルの選手が戦えば、どうしたって白熱するのは必至だ。

梅津はずっと前からスパー大会の表彰者の常連だが、この時期の子どもたちの成長を見るにつけ思うのは、「半年ぶり」という期間は、私たちに驚きを与えるには充分過ぎる時間だということだ。
内山高志は、先日見に行ったトークライブの中で、まるで素質を感じられなかった自身の高校入学当時を振り返ってこんなことを言っていた。
「花咲徳栄のボクシング部の新入部員は何十人といますが、その中で自分と同じ階級は5,6人くらい。最初はその5,6人の中で一番になることを目指しました。それが出来たらレギュラーを目指し、そのあとは試合での一勝を…」
そんな選手が今や押しも押されぬ名王者になったのだから、今日、格の違いを見せつけられた感のある他の子どもたち、特に三谷ジムの中学生たちには是非とも奮起してもらい、来年は俺があの場に!という意気込みで頑張ってもらいたいと思う。

◆◆◆

試合中はカメラを動画に切り替えていたので、写真は撮れていません。携帯でも何でもとりあえず撮っておけばよかったと後悔しております。
この試合映像は是非皆さんにもご覧いただきたいのですが、三谷ジムの選手だけなら問題ないですが、相手の前川選手はテレビに何度も取り上げられている選手ですので、協栄ジムさんに無断で公開したりすると問題が生じる可能性があります。
そのあたりの問題がクリアになるようでしたら、こちらでご紹介したいと思います。

※11月29日追記:私のPCの師匠に、動画から静止画を切り出してもらったので載せておきます。

(ウチ猫)

Comment

いやまじで says... ""
なかなか楽しみな二人ですね。
というか二人の拳のふくらみが鋭い。
やはり中学3年ぐらいになると競技者としての風格というんでしょうかね、雰囲気が漂いますね。
2012.11.26 13:15 | URL | #Twj7/TDM [edit]
B.B says... ""
技術の前川に対しセンスの梅津。
前評判の高い二人の対戦は並みのプロボクサーのそれより興味を惹きました。
仕事が片付かず観戦できなかった事がとても悔やまれます。

ウチ猫記者の記事を読むとやはり技術では前川君が上か。
しかし、ボクシングはそれだけではないですね。
打ちこまれても引かない精神力、攻めどころを察知する能力、躊躇なく前に出る闘志。
シンプルながら上級クラスの資質を梅津君には感じます。

このツーショットは後々貴重な写真になるかも知れませんね。

適当に大事なこと(笑

梅津君ボクサー向きの鼻を持ってます。
耳もやや下についてますから、冷静な判断力と熱血の持ち主。
西岡選手や内山選手と同タイプで晩成型。ゆっくりじっくり育てて欲しいですね。

対して前川君の耳は目とほぼ水平で野性的勘の持ち主。
早熟型で研究熱心は大場政夫さんや長谷川穂積選手と同じか。
縛られず大きく育って欲しいです。
2012.11.26 17:12 | URL | #65fpICiI [edit]

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