HARD BLOW !

WBCユース世界ライト級タイトルマッチ 斉藤司初防衛戦

「Fighting Bee」興行の3回目、今日のメインは斉藤司のユースタイトル初防衛戦である。前回の決定戦と同じくタイ人選手が相手となると、どうしても勝敗の興味が薄れてしまうところは否めないだろう。
しかし彼の場合は、タイ人だからと手を抜いたり驕ったりすることはないし、逆に丸山戦の時のように、復帰初戦がキャリア豊富なランカーだったりしても決して臆することがない。
常に勝つことだけを信じて、ただただ勝つ為の練習に打ちこむことができる男だと思っている。その斉藤が、今回はどんな戦い方をみせてくれるのか。



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初回、やや固さの残る斉藤の動きだが、スロースターター気味のところがあるし、まあそのうちに…と思っていたが、回が進んでいっても、一向に状態が上向かない。
何かを試そうというのは感じられるが、実際にそれが動きに結び付かず、そうして躊躇しているうちにどんどん先手を取られ、ムキになって空転…というのが、悪い時の彼のパターンだが、今日もその悪い流れになることが懸念された。



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しかし今日の相手が、それにお付き合いするように手を出さない選手であったので、波乱の予感を抱くことはなく、5回に放った左ボディフックで10カウント。あっけない幕切れに斉藤本人も「えっ?」という表情だった。

リング上でのインタビューでも、「自分はもっと強いんですよ!いや、まだまだではあるんですけど…とにかくもっと強くなりますので、これからも応援してください!」というコメントをしていた斉藤。一瞬、支離滅裂にも聞こえる内容だが、「相手のレベルに関係なく、もっといい試合を見せれる練習をしてきたはずだった。しかしこんな内容では何も言えない。もっと強くなって試合で証明するしかない」という気持ちではないだろうか。自分への歯痒さを感じていたに違いない。



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控室でも「出てこない相手だったので、それに対して力任せに押していくのは能がない。もっと左で誘うとか足のステップで誘うとか、色々な方法で(相手を)出てこさせるように仕向けなきゃいけない。そういう練習を散々積んだのに、試合で出せなきゃ意味がないです」と話していた。
そして「あーもー、すぐに明日から練習したいです」という斉藤を見て、ああこれなら彼は大丈夫、と安心したが、そこで中村トレーナーが「いや、とにかくまずは休め。それも練習だ」と釘を刺す。以前にも紹介したかと思うが、何人もの世界王者とのスパー経験を持つ松信秀和トレーナーが「司ほど練習するヤツは見たことがない」と評する通り、彼については練習不足よりもオーバーワークの方が心配だろう。これからもチームとしてよくコミュニケーションを取って、最高の状態でリングに上がってくれることを期待する。

また今後の目標については、リング上で「来年は日本か東洋を狙います」と話し、控室でも「ランキングを眺めれば、下位の方にだって強いのはいる。そういう強いのとドンドンやっていきたいです」と言っていた。これは大賛成。
ユースのタイトルも、現在世界で活躍している名選手も獲得した経験があったりするので、色々な海外の選手と戦う経験を得る意味では意義があるともいえるが、一方、どんな選手が出てくるかわからないという面がある。その点、東洋や日本のランキングは一定の評価が定まっているので、いい相手と試合が決まれば、戦前の時点で「これは楽しみなカードだ」と、ファンに期待を抱かせることが出来る。これはチケットセールスにも大いに貢献してくれると思われる。

◆◆◆

実際のところ、私のような「追っかけ」を除く、多くのボクシングファンにとって斉藤司選手とは「ちょっと気になる若手ランカー」という印象ではないでしょうか。今後のプランを三谷会長から伺ったことも何度かあるんですが、「へぇ、今度はあいつとやるのか!」というカードの実現を、是非お願いします。

(ウチ猫)

Comment

B.B says... ""
斎藤選手がやりたがっていた土屋修平選手は階級を上げてしまったし、日本王者の加藤善孝選手にも挑戦状を送ったものの音沙汰無しとの事らしいですね。

ユースタイトルの意義は少し理解しているつもりですが、やはり選手本人が望む通り強い相手との対戦を僕も期待します。上にあげたような事情での路線変更も解りますけど、やはりね・・

そういえばレイジングバトルで優勝しMVPを獲得した頃だったでしょうか「司はじっくりと育て5年計画で世界に向かわせます」と三谷会長が言ってましたね。
勿論ボクシングですから途中での敗戦も想定しての発言だったと思いますが、好感を抱いたのを覚えています。
あれから2年ですから、順調ならあと3年という事になりますが中身の濃いキャリアで駆け登って欲しいですね。
2012.11.22 16:30 | URL | #65fpICiI [edit]
等々力酸素魚雷 says... ""
もっともっと強い相手じゃないと斉藤司自身が燃えないでしょう。
丸山戦の時はブランク明け、2階級上げての無謀とも思える試合のようなハードマッチメイクばかりとは言いませんが、彼は強い選手とやれば余計に燃えるタイプですからね。
今後のマッチメイクに期待します。
加藤善孝、受けてくれないかな。
2012.11.22 16:55 | URL | #ncVW9ZjY [edit]
いやまじで says... ""
長井祐太選手は初めて見ましたがいいボクシングするなと思いました。
ただ打ち終わりに相手の真ん前に立ってしまって相手の左を喰らってましたね。ガード上げるかダッキングするかステップ・バック(orサイド)するかスウェーするか体を寄せるかしないとパンチのある相手にはやられますね。
それとこの日はスーパーフェザー戦でしたが、今後この階級で行くんでしょうか。体を見る限り鈴木淳選手と比べてもかなり小さく見えましたし、その点きついような気がしましたがどうなんでしょうかね。減量きついんですかね。
2012.11.24 14:40 | URL | #Twj7/TDM [edit]
B.B says... "長井祐太選手"
ベビーフェイスでパンチがあり、活きの良いボクシングでデビュー当時からおねえさま方の黄色い声援が絶えませんでしたね。早いもので2001年の全日本新人王も31歳。
途中、ジムが某ジムのサポートしなければ、素直に応援したかった選手です。
(怒られるかなぁ、怒られるだろうなぁ)

気を取り直して・・(笑

長井選手は4連敗して後、約1年振りの試合で二階級あげての再起だったんですね。
その反省材料の中にはおそらく無理な減量があったのではないかと。
このブランクの間も真面目に練習に励んでいたのでしょう。
Sバンタム級王者だった芹江にタイトル初挑戦した(5回TKO負け)試合を見ましたが、あれから暫くぶりに見た長井選手は実に若々しくのびのびとした印象がありました。
動けるこの階級が今後も適正となるのでは、と思います。
そういえば斉藤司選手も二階級上げての再起に成功してましたものね。

最近は無理な減量をさせないジムが増えたと思いますし、これは健康管理から言っても良い傾向。逆にこの日減量が祟ったのは相手選手だったのでは?とも思えました。
対戦相手の鈴木選手はフェザー上がりで3連敗した後、こちらも一年振りの試合。
Sフェザーでも骨格が大きい印象ですから、節制しないと70kgは超えるでしょうね。
しかし、戦績以上に良い選手で強気なファイトには好感を持ちました。
右の打ち終わりに左フックをテンプルに狙うなど研究の跡も伺えましたね。

そして仰る通り長井選手、たしかに打ち終わり正面で見てしまう癖がまた出てました。
特に右の打ち終わり引きが遅いなと。
これまでの連敗もそこを狙われたのかも知れませんね。
しかし、足も使えますから次回はキッチリ修正してくるものと思います。
元々のスピードも左右の強打も衰えていませんから、直ぐにでもタイトルを狙える位置に上がって来ると期待します。
2012.11.24 17:40 | URL | #65fpICiI [edit]
HARD BLOW ! says... ""
長井祐太選手復帰戦の試合映像は当初、限定公開でしたが勝又ジム様のご厚意によりご提供いただきました。どうぞご覧ください。

http://youtu.be/jJ-8mF5O3Wo

http://youtu.be/O8sqND4EHGc

http://youtu.be/BBaalX9os34
2012.11.30 14:48 | URL | #65fpICiI [edit]

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