HARD BLOW !

OPBF ウエルター級戦 強打の渡部、大人のボクシング

11・19 OPBF ウエルター級タイトルマッチ 後楽園ホール

王者 渡部あきのり(協栄)VS 同級1位 プラウェート・シンワンチャー(タイ)

結果:判定3-0 王者 4度目の防衛



WBCスーパーライト級1位にもランクされるプラウェートはデビュー間もなく坂本博之らにKO負けが二つあるものの、その後は順調に白星を伸ばし、2007年にはホセ・アルファロとWBAライト級王座を争った事もある強豪だった。
この日の挑戦者は普段よりも約7ポンド上げてのOPBF挑戦であったが既に35歳。
入場時には腹や背中に余した贅肉に会場からは失笑が洩れるほどで、明らかに調整不足。早いKO決着が予想された。
ところが試合が始まると強打の渡部に対して挑戦者も臆することなく真っ向勝負での強打の応酬に場内が湧いた。
初回サウスポー同士、右フックのカウンター取り合いで緊張のスタートだったが、体格で勝る渡部は冷静に見て右フックの強打をテンプルに再三当て、場内には「ドン」という渡部が持つ特有の低く鈍い音が響き渡る。
挑戦者もダメージを抱えながら王者をロープに押し込み左右の強打をボディから顎へとねじ込むが、王者はここでも老獪なまでに右のカウンターを狙う。
5Rには今度は打ち下ろしの左ストレートでタフな挑戦者からダウンを奪い、9Rには右フックからの連打でたたらを踏むほどのダメージを与えここで試合が決定したかとも思えたが、プラウェートも驚異の粘りで反撃。
これまでこうした展開の中で何度も一発に泣いて来た渡部だったが、けして慌てる事も無くしっかりとキャリアに結びついていた。

以前、真夜中の町で「俺は絶対に有名になる!」と咆哮するあきべぇを目撃した事がある。
燃えたぎった青春の夏だった。
あれから6年・・
幾度の辛酸を舐めながら、この日老練な挑戦者を下した事で渡部信宣のボクシングは完成へと向かうだろう。

by B.B


追記

この日の興行で竹原慎二&畑山隆則ジムから元アマチュア6冠の上林巨人(うえばやし なおと)が6回戦デビューを果たした。
川島 郭志さんを右構えにしたようなきびきびとした動きからのカウンターストレートで、15戦のキャリアを持つ小泉良太(北澤)に2RTKO勝利。
この日はアマ金メダリスト村田諒太選手から激励賞が贈られていたが、一昨日OPBFスーパーバンタム級王座の防衛に成功した小国以載選手とはアマ時代1勝1敗との事。(せりさんのブログhttp://blog.livedoor.jp/serishunya/archives/52032426.htmlから)
プロでの決着戦が望まれる。

この日は他に目を惹いた選手がいた。
ここまで2勝2敗の18歳、玉川裕大(渡嘉敷)だ。
昨年9月高校2年生でデビューしており既に注目されていたようだが、この日は長身で落ち着いたボクシングを見せる根本真也(セレス)相手に若々しいボクシングで対抗。
サウスポーからの右フック、左ストレートで果敢に攻め上げ、最後はアッパーをカウンターで決めて見せる技巧で見事な2RTKO勝利。ここまでの2敗が不思議なほどだったが、楽しみな選手が見つかった。

また行われた月間賞の発表では先月見事なKO勝利でデビューを飾った井上尚哉(大橋)がMVPを獲得。
デビュー戦での月間MVP受賞は史上初となった。






Comment

いやまじで says... ""
>あれから6年・・

6年前といえば亀田家に弟子入りしていた時期ですね。正式には1年間だけですが、「あきべぇ」の名前はどちらかというとマイナスイメージを負っていた。その後、湯場、上石、中川、さらに湯場との再戦と苦い敗戦を味わい、その度にキャリアを作り直してきた。チャンスに恵まれた環境とはいえこうして挫折を乗り越えてきたことにおじさんとしては尊いものを感じてしまいます。もともとアマエリートとしてプロ入りしてきて10年、現在27歳という年齢はボクサーとして心技体の充実期、彼の場合まだ伸びるのではないでしょうか。世界の壁の厚い階級ですが頂点を目指す戦いが楽しみです。
ちなみにこの日の興行は期間限定でニコ動で視聴できるようです。有料ですが協栄さんが仕掛けているマルチメディア戦略にちょっとのって見てみようかと思います。
2012.11.22 02:01 | URL | #Twj7/TDM [edit]

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