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HARD BLOW !

セコンドによるタオル投入を批判する本田明彦会長は、選手の健康や人命を軽視しているのか?

タイトルの通りです。

昨夜の山中慎介×ルイス・ネリ戦で、4Rに中盤からネリの猛攻に晒された山中選手は防戦一方となり、セコンドの大和心トレーナーのタオル投入によるストップ負け、TKOとなりました。

私は、諸事情でリアルタイムの観戦はかなわず、先ほど録画した試合を見たのですが、ダウンしていない段階でのタオル投入は確かに異例っちゃ異例ですが、別にそうおかしくもないよなあ、と感じた次第。山中選手のキャリアに寄り添ってきた大和トレーナー以上に、正確な判断が出来る人がいるんですか?ちゅう話であります。

頭の中が昭和のまま冷凍睡眠になってるアホマニアは「昔の試合はあんな程度でストップしなかったよ」みたいな、やくたいもないこと言ってるみたいですが、そんなもん「だから何?」という話であります。アホちゃうか。

まあそういうアホなオッサンが、視野の狭い思い込みで「もっとやらせろ」「どっちが倒れるまでやれ」「金返せ」とやるのは下品でバカですが、まあシロウトさんやし仕方がない。問題は利害当事者である帝拳の本田会長と、一部タイコモチボクシング記者の言動であります。

多くのスポーツ紙が報じているように、本田明彦会長は試合後にセコンドのタオル投入にあからさまに不満を表し、「あれぐらいでタオル投げるなよ」という旨の発言をしたというのです。

スポーツ紙各紙の報道を見てみましょう。

まずはデイリースポーツ紙。
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帝拳・本田会長怒り心頭「最悪のストップ」タオル投入の判断に

以下に引用いたします。

 山中の王座陥落に、帝拳ジムの本田明彦会長は「最悪のストップ」と試合後、怒りを抑えきれなかった。怒りの矛先は、棄権を示した陣営のタオル投入のタイミングに向けられた。4回中盤、ネリの左右フックでダメージを負った山中は懸命に左ストレートを打ち返すも、嵐のような挑戦者の連打を断ち切れず、ロープを背負って防戦一方となった。2分24秒、ダメージを心配した大和心トレーナー(元日本同級、東洋太平洋スーパーバンタム級王者)がタオルを投げ、レフェリーが試合を止めた。「(通常タオルを投げる時は)相談がある。こんなことは初めて」と本田会長。「あいつはいいヤツで優しいから。魔が差したかな」と、二人三脚で山中とV12ロードを歩んできた大和トレーナーについて語った。
 過去、山中はダウンを喫しながらも逆転KOで仕留めた防衛戦が複数回ある。「展開は予想通り。2、3回倒れても結果KOで勝つという。コンディションは最高だった」。


なんと「2.3回倒れても」予定通りだと言うじゃないですか。本気ですかセニョール?!なんすか、そのダウンありきの作戦?!

岩佐選手との伝説の日本大タイトルマッチから、世界奪取後の長期防衛までずっと山中選手に寄り添ってきた功労者の大和氏が、さしておかしいとも思えないタオル投入をしたらマスコミの前で吊るし上げ食っちゃうというのは、パワハラなんじゃないでしょうかね?

つづいては報知
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山中TKO 陣営の思いに温度差 トレーナーのタオル投入に本田会長「個人的な感情が入った」

帝拳ジムの本田明彦会長(69)は「(トレーナーの)個人的な感情が入った。しのいでしのいで、後半チャンスを待つというボクシングを練習していた。耐える展開は予想通り。トレーナーも分かっていたはず」と早いストップを悔やんだ。大記録を逃した結末を「観客やテレビを見ていた人たちに申し訳ない」とわびた。

帝拳プロモーションの浜田剛史代表(56)は「俺の指示不足かな。山中は効いてなかった」と複雑な表情だった。


どうみても『感情が入って』いるのは本田会長ではないでしょうか?端から見てる分には「日本記録達成を煽って、具志堅さんも呼んで盛り上げてる試合で何してくれてるねん!」とキレてるだけで、冷静さは皆無です。

浜田代表は『指示不足』と謎の総括をしてますが、帝拳はチーフセコンドに決定権がない状態で試合をしているんでしょうかね?

帝拳の選手は試合後の勝利者インタビューで必ず「試合を組んでくれた本田会長ありがとうございます」とリング上で謝意をあらわしますが、勝ったら会長・代表のおかげで、負けたらトレーナーのせいなんでしょうかね?「成果はトップのもの、失点は部下のもの」じゃブラック企業か独裁国家です。

本田会長は、村田×エンダムの後も「村田にポイント入れなかったジャッジは処分しろ!」と『激おこ』でございましたが、最近ちょっと言動が過激になってるようで心配でございます。周囲に諌めるものがおらず、裸の王様になっておられるのではないでしょうか?

そもそも帝拳ジムは、2009年に起きた辻昌健選手の痛ましいリング事故の当事者です。辻選手がポイントでリードしていた為に、セコンドがタオル投入を躊躇したという分析も多かったあの試合のことを、本田会長はもう忘れてしまったのでしょうか?本田会長の叱責によって、今後セコンドがタオル投入を躊躇し、その結果深刻事故が発生したらどうやって責任をとるのでしょうか?業界の『天皇』とも言われ、プロボクシングのイメージを担っている帝拳のトップが、このような粗雑な発言を公共の場所ですることの責任の重さが分かっているのでしょうか?私は呆れてしまいました。

業界のトップが、こうした人命軽視・健康度外視の前近代的発言をしても、さして問題にもならないのはまあお約束ですが、全力でタイコモチを演じる奴もいるというのですから、ボクシング記者の質も落ちたもんであります。

その記者とはネットメデイア『THE PAGE』の本郷陽一記者。亀田大毅×リボリオ・ソリス戦後トラブルの時は検証なしにJBC秋山大本営の発表を垂れ流したり、長谷川穂積選手の三階級制覇の記事で肉親の発言を捏造したり、アクセス稼ぎのヒマツブシメデイアに相応しい活躍を見せてくれる彼氏ですが、今回はなんと本田会長のセコンド批判に丸乗り。

本郷陽一記者のチョウチン記事はこちらから
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V13具志堅超えに失敗した山中はタオル投入の暴走がなければ勝てていたのか

記事のタイトルにあるとおり、非常に妥当なタイミングだったセコンドのタオル投入を『暴走』とむりやり印象操作して、業界の天皇にすりよるイイ仕事ぶりを見せています。以下に特にイイ部分を引用してみます。

 ネリが入念に練った作戦の罠に嵌っての敗北だったが、4ラウンドのTKOは、山中陣営のセコンドが暴走してタオルを投入したことが発端となっていた。帝拳の本田明彦会長は「最悪のストップ。ビックリした。山中も納得していないだろう」と無断でタオルを投げたトレーナーに激怒。山中も「効いたパンチもなかった。期待してくれたファンに申し訳ない」と悔しさを隠さず号泣した。セコンドの暴走がなければ逆転勝利があったのか。それとも……まさかの不完全燃焼で、6年間積み上げてきた記録が止まった34歳の神の左と呼ばれたボクサーは、今後の進退についての明言を避けた。(引用以上)

のっけから『無断でタオルを投げたトレーナーに激怒』『セコンドの暴走がなければ逆転勝利があったのか』と本田会長の忠犬ぶりを遺憾なく発揮。「本田会長と山中は速すぎたストップの犠牲者で、悪いのはセコンド」と印象付けようと必死ですが、あんまり巧く行っているとは思えません。更に引用します。

会見の最中に、廊下に出た本田会長は早すぎるタオル投入をしたセコンドの暴走に怒りを爆発させた。

「ダウンもしておらずタオルを投げるタイミングじゃない。ビックリした。個人の感情が入った最悪のストップ。魔がさして頭が真っ白になったんだろうけど、こういうこと(冷静に判断できないこと)が起きるから私は、親子にセコンドをやらせるようなこともしないんだ。山中は相手のフックを流していた。それを(セコンドが)わかっていない。
 一回我慢してから巻き返し倒して勝つのが山中のボクシング。展開は予想通り。7回や8回で、あの展開ならまだわかるが、今回、山中は練習の段階から肉体が丈夫で強くなっていたんだ。チケットが手に入らないほどの記録のかかった大きな興行。お客さんやファンに申し訳ないし、これからという展開で、ああいうことが起きて、もし私がファンならカネ返せの世界ですよ。タオルはもとより(セコンドが)リングの中に入っちゃっているんだから、取り返しがつかない。山中も納得いかないだろう」

 帝拳ではタオル投入や重要な試合中の作戦指示は、本田会長が出すが、今回は会長の判断を仰ぐことなく、山中と長年タッグを組んでいた大和トレーナーが独断でタオルを投げたという。
(引用以上)

本郷記者自ら『本田会長は早すぎるタオル投入をしたセコンドの暴走に怒りを爆発させた。』と書いてるように明らかに感情的なのは本田会長の方なのですが、なぜか本田会長がセコンドの判断をこき下ろすと、本郷記者は「セコンドの分際で本田天皇に逆らうとは何事じゃ!」と言わんばかりのタイコモチぶりで同調。そこには「展開が速い試合でそんな悠長なことやってて事故が起きたらどないするねん」という安全に対する問題意識は微塵もありません。

本田会長が滔々と述べてる興行にまつわる話も、要は「俺が日本記録煽って話題作って盛り上げてたのに、なんで止めるねん」というゼニカネ+世間体の話で、長年TV中継の屋台骨を支えてきた功労者である山中選手の健康状態への配慮は微塵もありません。

この記事はYAHOOのポータルのほうにも掲載されているので、沢山コメントがついているのですが、上位のコメントは概ね『暴走』と言う表現には批判的で折角の援護射撃も失敗してるようです。

取材章貰ってリングサイドで見せてもらってる本田会長を批判するわけにはいかんのかも知れませんが、こういうセコい記事はどうかと思いますよ本郷さん。

明日から仕事の(旧徳山と長谷川が好きです)