FC2ブログ

HARD BLOW !

大沢宏晋選手帰国後初インタビュー ラスベガスで掴んだ自信と課題 PART2

前回の続きです。PART1は以下のリンクから。
               ↓
大沢宏晋選手帰国後初インタビュー ラスベガスで掴んだ自信と課題 PART1
15409929_1029499413863229_1503909955_o_R.jpg
 この記事の写真は全て大沢宏晋選手から提供した頂いたものです。ありがとうございます!
大沢選手がリングで相対したオスカル・バルデスは、今まで戦った誰とも違う異次元の強さを持ったボクサーでした。

HARD BLOW!(以下HB) 「コンデイションも万全で落ち着いてたし、テレビで見た限りでは一ラウンドは巧く戦っていいスタートが切れたように見えました。バルデスの強さもイメージどおり。ジャブも巧くてフッカーで色んな軌道のパンチが打てると。戦前の作戦では中島さんはそこにショートカウンターを合わせると。大沢さんご本人はジャブがポイントやろうと。それがなぜ巧く行かなかったと思いますか?

大沢選手 「ジャブは一発目がバーンと当たったら二発目打つ前に距離を微妙に変えるんですよ。」
15387472_1029499140529923_850584975_o_R.jpg
ジャブから連打を当てるのは至難だった

HB 「それはステップが巧いということですか?」

大沢選手 「位置取りがうまいです。バルデスはオリンピック出てますけど、プロ向きのタイプやったんやと思いました。やっぱり一線級のオリンピアン(17歳で北京五輪・21歳でロンドン五輪出場、2009年世界選手権銅メダル)は凄い。ロマチェンコとやったら多分僕グチャグチャにされてたと思います。」

HB 「日本では体験したことのないテクニックでしたか?」

大沢選手 「それはもうアジア人にはおらんテクニックやと思います。あいつメキシカンでも最近よくいるタイプじゃなくて、アマのスタイルとメキシカンのスタイルを巧く合わせた、ニューメキシカンスタイルという感じやないですかね。」

HB 「ステップワークとかはアマのいいところを取り入れつつ、メキシカンの攻撃的なスタイルも残しつつという感じですね。」

大沢選手 「パンチ力はそんなに感じなかったんですよ。ただ当て勘はむちゃくちゃいい。ピンポイントでどこ狙ってどこ当てるかという精度が無茶苦茶高い。」

HB 「左フックの印象が強かったんですけど。」

大沢選手 「一発一発じゃなくて、やっぱり削って来ますね。後は詰めですね。最後の嗅覚はすごいなと思いました。一線級の選手です。」

HB 「ストップのタイミングにも納得してますか?」

大沢選手 「止められたときには『えーっ?』と思って、映像でもそういう顔写ってると思います。でも後で映像で見たら『これは止められるわ』と思いました。」

HB 「客観的に見たら納得ですか」

大沢選手 「余裕でアウトです。」

敗れたとはいえ、本場のリングで素晴らしい選手と戦えたことは何物にも変えがたい経験だったようです。完敗となった試合後、大沢選手にさらなる驚きの体験が訪れます。

大沢選手 「見た人からは『相手が悪かった』とか言われるんですけど、アイツと渡り合えたことが嬉しいというか。」

HB 「退場の時にメイウェザーに声かけられたという話ですけど」

大沢選手 「びっくりしましたよ」

HB 「見に来てる事は知ってたんですか?」

大沢選手 「知らなかったんですよ。退場の時に『終わってもうたな』と思って歩いてたら中島さんが 『大沢!大沢!』って呼ぶから見たらメイウェザーがシュっと立ってて。メイウェザーが手招きするからそばに行ったら、腕もたれて肩さすられて『You are very t
ough!』って『お前はタフで勇敢や。よう逃げずに戦ったな』みたいに言われて。そしたら周りの観客の人もめちゃ賞賛してくれて。もうそこで『目の前におるのメイウエザーやんな...』って何がなにやら分からなくなって。」

15368766_1029499403863230_1687555388_o.jpg
 『ザ・マネー』メイウェザーと大沢選手 耳うちで通訳しているのが中島マネージャー

HB 「やっぱり正面からバチっと行って戦術的に逃げるようなこともなかったというのにメイウェザーが何か感じたんですかね?」

大沢選手 「そういうところが目に留まったのかも分からないですね。アジア人嫌いやって聞いてたからそこも意外で。」

HB 「そう言ったらそうですね。憧れの選手でスタイルを真似たりしてたんですよね?」

大沢選手 「昔はしてたんですけど、あれはあの人にしか出来ないスタイルですよね。あっちは黒人こっちはアジア人で、やりたいことと自分に合ってることは違うよなと思って。自分の売りはやっぱりハートのタフさフィジカルのタフさで、メキシカンのスタイル、
マルケス、ジョニゴンとかあの辺がめっちゃ好きやから意識して練習するようになって。」

HB 「勝敗についてはやるだけのことはやった、納得してるという感じですか。」

大沢選手 「それはもう、バルデスは強かったと素直に認めるべきやと思います。ただ僕が弱かっただけです。」

HB 「足りないと感じた部分はどこですか?」

大沢選手 「オフェンスですね。もっと連打で打てるような。スタミナは問題ないんですけど、アグレッシブに展開を作っていける癖をつけたいなと。だから今後は一ヶ月とかの期間でアメリカに拠点置いて。アメリカの人間がどういうトレーニングしてるのかを実際に肌で感じてオフェンスを強化したいなと思ってます。今しか出来ないですから。」

HB 「今回行ったことでアメリカのボクシングに興味がわいたんですね。」

大沢選手 「思い描いてた通りやな、やっぱり本場は面白いなと。」

HB 「アメリカですごした時間は選手冥利尽きるという感じでしたか?」

大沢選手 「やっぱりロマンサにおったから、中島さんが海外で顔が広いから出来たというのは確実にありますね。」

HB 「やっぱり向こうで歓待されたりとかありましたか?」

大沢選手 「いや、中島さんと田中会長の凄さアメリカ行って改めて分かりましたよ(笑)。パッキャオとかブラッドリー、ロデル・マヨール、マイダナとか普通に来るんですよ。」

HB 「そういうところも華やかですよね。松原の小さいジムがそういうリングに繋がってるんですね。」

大沢選手 「違う国やけど同じ地球の上やんという、そういうところもアメリカは新鮮で楽しかったですね。」

負けはしましたが、負けた相手を称え次のステップを語る大沢選手の姿にはやるだけのことはやったという清清しさを感じました。

というわけでPART3に続きます。

亀田との裁判でJBCが展開してる主張内容を聞いて眩暈がした(旧徳山と長谷川が好きです)