HARD BLOW !

井岡は技術で快勝!和気には世界の洗礼! 7・20 エディオンアリーナ大阪

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今回は酸欠状態でもなく、休憩も少なかったです

接近戦はスリルありました

今でも「ボディメーカー」と言ってるファンや関係者が多いエディオンアリーナ大阪。エディオンさんの広告効果が心配になって来ますが、そんなことはさておき、大晦日以来の井岡興行観戦でございます。

井岡興行と言えばお馴染みの『休憩』と『酸欠』の二大地獄への対応が必須ですが、今回はアンダーカードでのタイ人の頑張りとほどほどの集客で、標準的な興行となり拍子抜けすることとなりました。

アンダーカードではグローブチェックのサインを忘れててて、リング上でグローブのバンデージにマジックでサインするシーンが見られたりと相変わらずバタバタ感でJBCの試合管理が心配でございました。

で、それよりも問題と思われたのは、第一試合で安達陸仁選手とウエルター級の4回戦を戦う予定だった太田領選手が、なんと7キログラムの体重超過というデタラメぶりで失格し、試合自体が中止となった事件。

太田選手が試合中止決定後に、ツイッターに上げた悪態なども晒されておりますが、ここまで確信的なウエイトオーバーとなると、「最初から逃げる気だったんじゃないの?」という気すらして参ります。7キロとなると、本人もさることながら、周囲の人間の責任も大きいなと感じました。普段から接してて、計量前に体型見てたらウエイトが落ちてないの分かるでしょ。不思議であります。

というわけで、ただでさえ休憩が長い井岡興行で、一試合飛んだことで恐々としてたわけですが、この日はアンダーカードのタイ人がどうしたことか意欲が高く、やれば出来るじゃないの!という感じの大善戦。特にアダチジムから井岡ジムに移籍した好選手、金泰秀(金山テスから改名)の試合は判定まで行って、大変驚いたのでありました。ムエタイばりのレスリング行為まで繰り出して、悪あがきしたリングマナーはともかくとして、無名タイ人選手が「爪あとを残そう」と言う姿勢でリングに上がるのは結構な話だと思います。日本ランカーの橋詰選手の対戦相手もよく粘って善戦しておりました。

第三試合終了後、短い休憩をはさんで、ここからOPBFタイトルが二試合。まずは、昨年末井岡ジムに移籍した大ベテラン、野中悠樹選手対丸木凌介選手のウエルター級タイトルマッチ。私、古川、音田、新井、と連破した3試合を当時生観戦しておりますが、あの時すでにベテランだったのに、日本人のウエルターとは思えないスピード溢れる華のあるスタイルや、中盤以降スタミナが切れるスリリングな試合振りが魅力的だった野中選手。最近はさすがに加齢の影響かすこしスピードにかげりを感じますが、逆につみ上がった経験やテクニックを駆使して安定感は増しており、一回り年齢が違うような20代の選手相手でも、引けをとらぬ強さを見せています。

この日の野中選手は序盤は、かつてのようなスピードを見せて見事にペースを握りましたが、意外にも中間採点ではドローが一者の2-0野中と拮抗。後半はやはり疲れが出たか、丸木凌介選手の攻勢が目立ち、「まあ僅差で野中勝利かな」と思ったらポイント差が開いていて3-0という結果に????この採点の推移は個人的には謎でありました。

続いてはバンタム級の山本隆寛チャンピオンの防衛戦。対戦相手はフィリピンのレックス・ワオ選手。どんな選手かな?と分析する前に、1R序盤で山本選手の左ボディーで悶絶ダウンすると、もう一発ボディーを叩かれアッサリとテンカウント。なかなか立ち上げれずリングに担架が運び込まれ、なんとか自力でリングをおりましたが辛そうだったな~。これで山本選手は、二試合連続序盤KO。かなり自信になったんじゃないでしょうかね?こういう選手が、意外と大化けしたりするもんであります。今後とも好戦的なスタイルで序盤からバチバチ行っていただきたい。

そこから予備カードを消化して、井岡興行としては破格に短い休憩を挟んでいよいよダブルメインの世界戦。まずは和気慎吾選手×ジョナタン・グスマンのIBFスーパーバンタム級決定戦。

2014年の大晦日リゴンドー戦のオファーを受けながら、陣営の路線対立から対戦を回避した和気選手ですが、その後IBFの挑戦者決定戦に勝って世界戦の権利を手に入れ、この決定戦へと辿り着きました。

対戦相手のグスマンは21勝21KOのパーフェクトレコード。入場時の態度も、ゆっくりと花道を歩いていて憎らしいくらい落ち着いておりました。和気の入場曲に合わせてステップを踏む余裕も。

一方の和気も余裕綽綽といいますか、場の雰囲気を楽しむように笑顔で入場。スター性といいますか、独特の華を感じさせる選手であります。

和気は髪型などで不良的なキャラクターを前面に押し出していますが、ボクシング自体はテクニカルできれいなスタイル。一方のグスマンは強引な詰めが持ち味の強打者です。和気はサウスポーの利点を生かして、打たせず打つスタイルで勝負したいところでしたが...。

結論から言うとグスマンの大胆な踏み込みと強打は今までの対戦相手とは次元が違ったと言うことでしょうか?グスマンは距離のつめ方が鋭く、サウスポー相手ということがなんの関係もないかのように接近して、常に強打を振るってきます。和気は2Rにはバッテイングの直後に少し不運なダウンを喫すると一気にペースを奪われ、終盤にワンツーをクリーンヒットされて二度目のダウン。グスマンはボディストレートの鋭さも印象的で、相手をよく観察しているところもさすが。接近戦での回転力も相当なものです。

今までの対戦相手とは次元が違うということか?展開は一方的となります。グスマンは、3Rと5Rにもダウンを追加して、ポイントで圧倒的にリード。和気は、早くも倒すしかない状況に追い込まれます。中盤以降和気は驚異的な粘りを発揮してストップを拒否し、時折左をクリーンヒットしますが、ダメージは明らか。

和気が圧倒的な不利な状況のまま試合は終盤に。和気の顔面の腫れはかなりひどくなり、再三ドクターチェックが入っております。グスマンは、なんぼアウェイでもポイント差はついていることは分かっているので深追いはせず、パンチを当てながらあわよくばKOという戦術。そして迎えた11R、グスマンのパンチがヒットしたところでレフェリーが試合をストップ。グスマンがTKOで圧勝となりました。バッテイングをアピールしているところを攻められたり、ダウン後に加撃があったりと不運なところもありましたが、正直実力差があったと思います。

グスマンは試合が止まった瞬間の喜びに、この試合に対する思いが溢れていました。後半は確実に勝つための戦略が感じられました。強打だけで勝って来たわけではなく、頭の良い選手なんだなという印象です。踏み込みの良さも印象的でした。

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和気の肩を抱いてリングを一周するグスマン 

そしていよいよ井岡が登場。技術の有無を自分で判断出来ない自称マニアから「ロマゴンが~」とバカのひとつ覚えみたな中傷されてる不幸な彼氏でありますが、彼の技術が日本の歴代最高レベルであることは明らか。テクニックのみならず、対応力や展開を作る能力も特筆モノで、まあはっきり言って彼の試合の面白さが分からん奴は単にみる目がないだけだと思います。

この日の試合も、まさに圧巻で、しつこい手数攻めが身上のファイター相手にあえて接近戦を挑んで、出口を塞いでいくような試合振りはまさに達人の境地。コンビネーションのバリエーションや、会場から自然と拍手が沸いた華麗な防御技術も圧巻でありました。多彩なボディーで弱らせてストレートで倒すという詰め将棋のような戦略も見事。これが分からん奴は頭悪いだけでしょ。

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スポニチの記事では徳山昌守、内藤大助、元チャンピオンが井岡選手の技術を絶賛しています

http://www.sponichi.co.jp/battle/news/2016/07/21/kiji/K20160721013005920.html

 ▼内藤大助氏(元WBC世界フライ級王者)井岡はまるで精密機械のように正確だった。負けるイメージがない。

 ▼徳山昌守氏(元WBC世界スーパーフライ級王者)打たせながらカウンターで合わせ、上を打つと見せて左の強烈なボディーでスタミナを奪った。相手の力を100%出させた上で、その上を行く横綱相撲の試合を見せてもらった。


大味なKOしか分からないアホなファンはほっといて今後ともこのスタイルを極めて欲しいと思います。年末はどんな試合が組まれるのか楽しみに待ちたいと思います。

しかし、本当ボクシングファンってしょうもない感情の吊りに簡単に引っかかるようになりましたね。

JBCが一億円溶かしたことより内藤大助のテレビ解説や井岡の試合の悪口言うことに夢中なんだもんな~。

ガキしかいねーのかな?

ボクシングファンの精神年齢が心配な(旧徳山と長谷川が好きです)