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HARD BLOW !

お隣韓国に学ぶ、決して他人事ではないコミッション分裂の話

 はじめに

 被告JBCによるデタラメな上告で、最高裁まで進んでいる安河内剛氏の地位確認裁判ですが、実はお隣韓国でも似たような法廷闘争があったことを、読者の皆様はご存知でしょうか?

 韓国では内部対立と裁判闘争を経て、2014年にコミッションがKBCとKBFという二つの組織に分裂し、それぞれの組織が正統性を主張して譲らず並立状態にあります。

 多少事情が違うとはいえ、内部抗争を抱えたコミッションの迷走がボクシングの国内市場にどのような悪影響を与えたのか?韓国の事例を参考に、JBCの今後を考えてみたいと思います。これは決して対岸の火事ではありません。そして実はこの分裂騒動と双方の抗争にJBC・JPBA関係者も関与しています。

 というわけで当地のボクシング事情に詳しい某関係者(当ブログでお馴染みのローレン・グッドマン氏でも、取材でお会いしたソン・ジョンオ陣営の方でもありません。念の為)から韓国コミッションの分裂騒動について詳細なお話を伺いましたので、そのことについてレポートします。そして日本のボクシング関係者のこの件に対する関与の仕方について、その問題点を指摘したいと思います。

 分裂の発端

 そもそも騒動の発端は、ユ・ミョンウ(柳明祐)氏が、韓国の国内コミッションKBCの事務局長に就任したことに端を発します。ソナギ(夕立)と異名を取った嵐のような連打がトレードマークで、世界タイトル17連続防衛の名チャンピオン、日本では井岡弘樹との二度の激闘でお馴染みのユ・ミョンウ氏(以下ユ氏)がKBCの事務局長となったのは2009年7月。その当時は、英雄であるユ氏の登場でボクシング界にも明るい兆しがあったのだといいます。

 ところが程なくしてユ氏は出席したWBC総会で同席したKBC幹部とトラブルになり、わずか五ヶ月で事務局長を辞任してしまいます。

 ユ氏はKBCの事務局長という政治力を私的に利用しようとし、そのことで反発を受けたというのがことの経緯のようです。著名人であり強い影響力を持つユ氏は、この事件後、以前からKBCに対して不満を持っていた層と派閥を形成し、KBCと対立状態となります。その際にユ氏が結びついたのは韓国ボクシング界のトラブルメイカー的存在であるジム会長のK氏でした。このK氏はライセンスの発給を巡って60件以上の訴訟を起こしてきた反KBCの代表格といえる人物だとのこと。『敵の敵は味方』ではありませんが、利害が一致した両者は共闘関係となり、KBC総会の無効を訴える訴訟を起こして来ます。


 実力行使でコミッションを乗っ取る

 ここで日韓のコミッションの組織的な相違点について簡単に説明しておきます。日本のローカルコミッションであるJBCは財団法人ですが、韓国のKBCは社団法人です。社団法人は会員(つまりジムオーナー)の集合体であり、JBCとJPBAの機能を兼ねる存在と言えるでしょう。日本ではアマチュアボクシングの日連がKBCと同じ社団法人です。協会とコミッションが一体だと会員同士の利害の調整、試合での判定やレフェリングの中立性の確保が難しいとも言えますが、KBCでは四年に一回、会員による会長選挙が行われます。コミッショナーや評議員が決まる経緯がはっきりとしないJBCと、どちらが民主的な組織なのか?というのは難しいところで、どちらの組織構造にも一長一短があると思われます。

 対立を維持したままにらみ合って来たKBCとユ・ミョンウ派(以下ユ派)ですが、2011年の12月、突然ユ派がKBCの事務所を実力行使で占拠し、対立する職員を追い出すことで物理的に支配してしまいます。事務所を暴力的に乗っ取るというのは、かなり荒っぽい話でありますが、確か日本でも西日本協会で人事抗争があった際、対立している人間を締め出す目的で事務所の鍵を交換しようとして警察沙汰になった事件があったと記憶しております。

 暴力的に権力移譲が行われたKBCは、2012年1月の総会における選挙で、韓国初の二階級王者として国民的英雄であり、日本では金子ジムの特別トレーナーとしてもお馴染みのホン・スーファン(洪秀煥)氏をKBC会長に選出し、ユ氏は自らは表に立たず、事務局長として実権を握る形を取って組織を支配します。ホン氏は当初、KBC内のトラブルについては良く知らぬまま、ユ氏に乗せられる形で会長職についたようで、その後袂を分かつことになります。

 裁判闘争へ

 このときの実力行使と会長選挙は組織の混乱に乗じて行われたものでした。ユ氏の事務局長辞任後の内部抗争によって、KBCの会長は短期政権が続き、実力行使があった時点の会長も『代行』扱いで法的な登録も済んでいない状態でした。ユ派はその間隙をついたのです。

 この強引なやり方に対抗して、実権を奪われたメンバーはKBC総会の無効を求める民事訴訟を提起します。ホン会長が選出された選挙は会員以外も投票しており、明らかに会則に違反したものだったからです。

 それとは別に会長資格取り消しを求める民事訴訟も行い、ホン氏の会長資格は2012年5月に法的に停止されます。この一連の騒動を受けて、公的な仲裁を目的としてボクシング界とは利害関係が無い弁護士がKBCの新会長に選ばれます。

 しかし本来公平であるべきこの仲裁人が、世論の反発を恐れてか、ホン氏やユ氏に配慮した仲裁を行ったことで、このクーデターの首謀者であるはずのユ氏はそのまま事務局長に据え置かれることとなります。

 この時の会長職を巡る騒動を韓国のメデイアがどう伝えたのか?と聞いてみましたが

「ホン氏やユ氏は有名人でイメージが良いので彼らには批判は向かわず、『揉め事ばかり起こしているKBCが良くない』と言うイメージだけが広まってしまった」

という皮肉な結果を生んだようです。

 2012年になるとユ氏は、かつてKBCで健康管理基金を横領して執行猶予付き有罪判決を受けて追放され不満を持っていたという問題人物までKBCに呼び戻すなど、なんでもありの手法で自派閥を強化。その後、子飼いの職員をKBC内に残すことで隠然たる影響力を残した上で、2013年に事務局長職を辞してプロモーターとなります。
 
 筆者の個人的な推測ですが、ユ氏は裁判の情勢が思わしくないので、敗訴したとしても外部からKBCを支配出来るような体制を作りたかったのでは?と思えます。

 判決から分裂へ

 2012年1月のKBC総会の無効を求めた裁判は、一審から上告審(日本と同じ三審制です)まで全てユ氏側の敗訴で、暴力的占拠で生まれたKBCは2014年の1月に法的な正当性を失います。

 その後ユ派の職員は判決に従わずに6月までKBC名で興行を強行するなど抵抗しますが、結局判決を受け入れ、ユ氏に担がれたホン氏も自分が騙されていたことに気付きKBCサイドと和解します。ユ派の職員達もユ氏のプロモート会社に入ることとなり、業界から追放ということにはなりませんでした。

この裁定は

「対立はしたけれどもう水に流して、もう一度一致団結して韓国のボクシングを一緒にやっていこうよ」

という意識の現われだったということです。

 そして2014年の7月に新生なったKBCの総会が行われ、選挙でホン氏が会長に選任され、ユ氏も総会に出席してホン氏と握手して和解をアピール。騒動は収束したかに見えました。

 しかしその二週間後ユ氏はホン会長のところを訪ね、

「自分としてはKBCと和解したいが、自分の部下達が納得しない。だから新団体を作る」

と宣言し、和解はわずか二週間しか続きませんでした。

 こうしてユ氏は有力スポンサーをかついで新団体を設立しました。これがKBFです。ユ氏は実務担当副会長という肩書きになっています。

 KBFはその名前の通りIBFとの関係が濃く、IBFアジアのタイトルマッチなどを行っています。

 現在四大タイトルの統括団体は、WBCとWBOはKBCのみ、WBAはWBAタイトルのみを統括するKBAという団体とKBC,そしてIBFは両団体とも認可するという状態だということです。

日本側対応の問題点

 ここで日本側、JBCやJPBAの態度が問題となります。KBC側はJBCに、法的に正統性が無いKBFの興行に選手を派遣しないように求めていますが、JBCはKBF興行への選手の派遣を容認しているのです。

 ファンの皆様の中で、『韓国でタイ人と日本人の間で行われる予定であったIBFアジアタイトルマッチが中止になった』というニュースをご記憶の方がおられかと思います。あれがKBFの主催興行だったのです。それ以前に韓国であった同じく日・タイのタイトルマッチでは、ファイトマネーの支払いを巡ってトラブルも起きているのだとか。

 「韓国でタイ人と日本人が戦ってチケットが売れるのかしら?」という素朴な疑問そのままのトラブル続きとなっている、この一連のIBFアジアタイトルマッチ。勿論日本の関係者や選手は当地の事情を良く知らずにオファーがあったから受けているのでしょうが、少なくともJBCはことの経緯を知っていたはずです。KBCサイドはJBCにKBFの問題点を指摘し、法的な問題点はすでに告知しているといいます。

 大沢宏晋選手がライセンスを停止された理由は、海外でタイトルマッチを行ったと言う理由でしたが、法的に問題があるコミッションの試合に選手を出すのはなぜに黙認されているのでしょうか?WBAに亀田の世界戦を認めるな!とクレームしたり、あるいは某OPBFランカーについてOPBFに色々余計な働きかけもしてるというJBC様は、一方で法的正当性の無いコミッションをなぜに援護射撃されるのでしょうか?こういうことをしていると、もし日本国内で分裂騒ぎがあった場合、韓国のコミッションは協力してくれなくなる思うのですが。

 またJPBAの大橋秀行会長はユ・ミョンウ氏が主催する日韓戦興行に選手を出し、ご自身も出席されています。これって向こうからすればJPBAがKBFにお墨付きを与えたことになるのではないでしょうか?立場上問題があるのではないでしょうか?

 メデイア側の感度は言わずもがな。「コミッションの分裂を画策することは犯罪だ!」くらいの勢いで飛ばしてたボクシングマガジンは、この問題についてどのように考えられるのでありましょうか?

  韓国ボクシング界の現状
 
 最後に韓国ボクシング界の現状を少しお伝えします。

 長らく男子の世界王者が生まれていない理由を尋ねてみると、トレーナーの高齢化が原因にあるとのこと。かつて名選手を鍛え上げた名伯楽達は高齢化し後継者が育っていない。またボクシング業界内の政治闘争が激しく、会長達が選手の育成に集中していないとの苦言も聞かれました。それはこの分裂抗争の原因にもなった根深い問題だと思えます。

 また入場無料の興行が常態化しており、スポンサーに依存しすぎてなかなかビジネスとして回っていかないという経済的側面も大きいようです。プロモーターは客離れが怖くて入場料を上げられず、結果選手も充分な報酬がもらえず有望な選手がなかなか集まらないとのこと。

 逆にアマチュアボクシングは国家代表レベルになれば1000万円ほど年収があるらしく、アマの選手強化は巧く行っており有望アマは滅多にプロへは転向してこないとのこと。プロは競技力の向上・選手確保のためにも報酬の引き上げが必要だと言う見解でした。

 まとめ

 この度聞いた韓国ボクシングの内情は、まさに他人事という感じが無く、とくに裁判を巡る話は日本のケースと相似形と思われる話が幾つもありました。

 日本は今、歴代最高数の世界チャンピオンを抱えて一見活況に見えますが、同質のトラブルの種を抱えていると思えます。いつまでも地上波テレビとスター待望に依存するのでなく、衰退に抗するような新しいビジネスのビジョンと場当たり的でない継続的なアジア諸国との連携が必要だと感じました。

 また韓国ボクシング界についても、かつてのように日本のライバルとして再興して欲しいと願わずにいられません。人的な交流を通じて高めあうような関係を作って欲しいと思います。

 今や国内旅行と同じような値段と時間で移動できるようになってますので、お互いの市場拡大を目指して巧く連携して欲しいと願わずにはいられません。(了)

 また韓国に行きたくなった(旧徳山と長谷川が好きです)

ツイッターをはじめて見ました

昨日通勤中のこと。最近日課になってる某人のツイッターをチェックしてたら、スマホが文字通りブラックアウト!(実話)

これはもしかして、あの秘密結社の仕業か!と思いきや、強制終了したらすぐ復旧しました。

そんなこんなで?ツイッターをはじめてみました。

これであの人やこの人と連携できたりするんですか?!使い方がさっぱり分からん。

とりあえず記事など更新したらお知らせしていきます。でもやってみたら放置状態かもです。
      ↓
ハードブローのツイッターへのリンク

早分かり 「監禁・恫喝・暴行」ビデオ映像対照表

原告主張とビデオ映像の対比_01_R

 読者の皆様の関心が一際高いと感じられますので(笑)、ロドリゴゲレロ×亀田大毅戦時に使用グローブを巡ってJBC職員と亀田ジム間で起こったトラブルの事実関係について、亀田兄弟を訴えているJBC職員の主張と実際のビデオ映像とを比較した対照表をここに再掲したいと思います。この表は亀田サイドの弁護人が作成しマスコミにも配布されたものです。

 なおビデオ映像については、事実の経緯がこの表の通りの内容であることを我々は見て確認しております。

 この対照表はしばらく常にトップページに掲載しておこうと思います。皆様の検証の一助となれば幸いです。

 旧徳山と長谷川が好きです

 
 

 

 

で結局、この裁判は一体なんだったのか? PART4(社会常識不毛地帯 ボクシングファン編)

検証シリーズの最終回は、我々と同じファンの問題点を指摘して終わりたいと思います。

ファンの方はとにかくまあ~何かと言うと亀田!亀田!亀田!(フリッパーズギターではない)

亀田を出せば思考停止!亀田あったらメシ何杯でも食える!もし無人島にボクサーを一人だけ連れて行くなら亀田!と言う感じであります。

会話形式でやるとこんな感じでしょうかね。(頭の悪いファンの発言部分は赤字です)

「JBCは地位確認の裁判で完全敗訴してブラック企業認定受けたようなもんだよ」

「でも今のJBCは亀田のライセンス止めたから良い体制だよ」

「日本は法治国家だから判決には従わないと」

「でも亀田ジムの加盟認めないなんて偉いよね」

「選手の医療費目的の積み立て金制度も改悪したんだよ。安全管理が心配じゃない?」

「でも亀田を日本から追放したからね」

「今までは黒字経営だったけど安河内が辞めた途端に年間に二千万円の赤字経営になったんだよ」

「でも亀田の世界戦を妨害して止めたんだよ。凄くない?」

「東洋チャンピオンだった大沢選手が裁判に巻き込まれておかしな理由でサスペンドされたんだよ。ひどくない?」

「でも亀田追い出せたらなんでもいいじゃん」

「弁護士費用や裁判で負けて払う賠償金は一億近いって話もあるみたいだけど...」

「でも亀田に厳しく対応してるから良い体制だよ」

「今英語が話せる人もいないみたいだよ。どうやって海外の団体とコミニュケーション取るの?」

「でも亀田に比べたら小さい問題だよ」

「亀田が追放された理由もJBCがルールブック確認してなかったのが原因じゃないの?」

「亀田はブログで『負けたらタイトルが移動』って言ってたんだよ」

「JBCは亀田のブログチェックしてるヒマがあったらルールブック見たほうがいいと思うけどな」

「あんたやけに安河内と亀田の肩持つなあ。これも安河内と亀田がグルな証拠だな」

「亀田史郎のライセンス止めたのは安河内だよ」

「(無視して)亀田ってレフェリーとかジャッジ買収してるでしょ」

「じゃなんで大毅はソリスに負けたの?買収してるならわざわざそんなトラブルの原因になるようなことする?」

「ネットではみんなそう書いてるよ」

「根拠それだけ?」

「オレは自分が信じたいものを信じる。個人の自由だ!」

「もはや信仰だな...。でも事実もなしに他人を犯罪者呼ばわりしたらダメだよ」

「亀田は内藤戦でルール違反したんだから何言われても仕方ないんだよ」

「いや根拠無く中傷するのって単なる犯罪だから」

「そもそもこの裁判も安河内に人望が無かったのが原因でしょ?金もらってボクシング界から出て行くべきだよ」

「完全に不当解雇なのに?」

「今は亀田がいないし、世界チャンピオンは一杯いるし、自分の趣味に合うボクシングの試合が見れたら正直裁判なんかどうでもいいかな」

「ガキと一緒だな。法律なんかどうでもいいの?」

「オレに関係ないからね」

社会性が無い人、頑迷な人、とにかく亀田が憎い人、そういう人が存在する自由は否定しません。

ただそう言う人が「我こそはボクシングファンなり。自分の意見こそボクシングファンの総意なり」と言う感じで発言してるのをみると心底ゲンナリします。

ネトウヨが「我こそは日本人の代表なり」と言う感じで妄言言ってるのと同じ構造だと思いますよ。

ボクシングファンは社会性が無いガキばかりと思われたら迷惑なので、偏った意見は「個人の感想です」と断ってやってもらいたいもんです。

というわけでこの総括シリーズも最終回。これからは過去ではなく、裁判後という未来をにらんでやっていきましょう。

ちゃんとしたファンも沢山いるのにおかしな意見ばかり流通してるのはおかしいと感じる(旧徳山と長谷川が好きです)

疑惑の濁流!?

このほど安河内剛氏とJBCの裁判について取り上げた記事が産経新聞に掲載されたのでお知らせいたします。産経新聞のウェブサイトで閲覧できます。

記事へのリンク
  ↓
【疑惑の濁流】怪文書から始まったプロボクシング界の泥仕合 JBC事務局長解雇訴訟はついに最終ラウンドへ

記事のサブタイトルが「疑惑の濁流」と物騒そうな感じが出てますが、内容は意外と普通(笑)です。

『最終ラウンドへ』と書いてありますが、「JBCは全てのラウンドでダウンして両拳骨折・両目が塞がっている状態なのにセコンドがなぜかタオルを投げない」という感じの最終ラウンドであることが記事からは伝わらないですね。

一応形として最終ラウンドは残っているものの、99.999999999999(以下永遠に続きます)%JBCが負ける試合であることを伝えておいて欲しかったなあと思います。

あと『泥仕合』とありますが、JBCが判決に従ってれば泥仕合にはなってないわけで、ウダウダと裁判が継続している理由は殆どJBCに責任があるということを知っておいて頂きたいと思います。

『疑惑の濁流』の過去記事を調べてみると、問題企業などを取り上げるシリーズ企画のようです。スポーツニュースの枠でなく、事件ネタの範疇で取り上げられたことが分かります。このことからもこの事案がスポーツ界に止まらない社会的な問題と認識されつつあることが分かります。

しかしJBCサイドが出した「係争中の事案であり、コメントできない」って言うコメントが、問題企業の王道コメントと余りにも丸カブりで笑ってしまいました。実質的に敗訴してるのに悪あがきして『係争中』にしてるだけでしょ?

しかし怪文書騒動時にデタラメ記事であらぬ疑惑を煽った夕刊フジと同じ系列のメデイアがこういう記事を配信するというのも時間の経過を感じますね。

疑惑の濁流に飲み込まれたくない(旧徳山と長谷川が好きです)



水曜スペシャル!!JBCに一審・二審とも勝訴した安河内剛氏はマカオに実在した!

当HARD BLOW!は一部熱烈なマニア読者の嗜好に応えるニッチな記事を、恥ずかしながら日夜発信しております。

そんな『狂人がやってる過疎ブログ』とは比較にならぬ、信頼と実績を誇る人気ボクシングブログとしてお馴染みのボクシングマスター様(ボクシングマスター様へのリンク)に、安河内剛氏の近況が取り上げられております。

JBC復帰確実・安河内氏 in マカオ

なんとオカマじゃなくてマカオにいたらしいじゃないですか?商店街の福引で当たったのかなあ~?

と思ったらトップランクの興行があった由で納得。勝訴が確定的な裁判の顛末などを海外の関係者に説明でもされたのでありましょうか?

現在のJBCのスタッフの皆様も統括団体のコンベンションで足しげく外国に通っておられるようですが、「英語もできないのに何しに行ってるの?」と訝しんでる関係者が多々おられることを僭越ながらお伝えしておこうかと思います。

JBCのスタッフには英語力は必須である!と感じる(旧徳山と長谷川が好きです)

で結局、この裁判は一体なんだったのか? PART3(無責任マスコミ人編)

 先週末、私が住んでる関西では台風で公共交通が大混乱でした。私もJRが予告無く運休したことで、友人・知人が止まった電車に閉じ込められたり同僚が遅刻したりちょっとした影響があったわけですが、まあなんだかんだ言ってJR西日本は福知山線の大事故の記憶がまだまだ生々しく「無理は出来ないんだろうなあ」と感じました。

 福知山線の事故の以前には、信楽高原鉄道の衝突事故や、尼崎の踏み切りで人身事故に対応していた救急隊員を通過電車が轢いた事故など先触れとなる事件が色々ありました。その時にマスメデイアが感度のある対応をしてJRの安全軽視・利益優先の体質を指摘できていれば悲惨な事故は防げていたかも知れません。

 公権力や大企業を監視し、大事件や大事故の先触れとなる事案をいち早く報じるのもメデイアの大きな役割です。ただそこには公益性が無ければなりません。まして公権力や大企業の走狗となって無実の人間に濡れ衣を着せるというようなマスメデイアは、その本義を忘れているということを通り越して、有害な存在ですらあります。

 JBCが毛先一本ほどの勝ち目も無い裁判を上告し、終わりの時をいたずらに引き伸ばしておりますが、これは完全な金と時間の無駄使い。一切公益性の無い行為であります。当方の『情報源』からは上告の際に提出する印紙代だけでも20万円だとか、弁護士費用が4000万円だとかいう真偽の定かならぬお話も漏れ聞こえて参ります。今までは当方も「ウン千万のJBCの予算が」という形で表現して参りましたが、こりゃどーも億単位の損失の可能性もあるのでは?と思えてきます。

 JBCの年間予算は一億八千万程度で収支計画では年間二千万超の赤字(安河内氏の時代は赤字運営では無かった)です。その程度の予算規模の組織がこの負担に耐えられるのでありましょうか?

 この馬鹿げた勝ち目も大義も無い裁判の原因となった一連の懲戒解雇を一貫して批判してきたのは、手前味噌ながら当HARD BLOW!だけであります。運送屋や自営業やってるドシロウトのオッサンが仕事の片手間に無い知恵を絞ってやってるブログでもちょっと調べれば分かることが、なぜ業界内にいる人や取材のプロである記者に分からないのか?当方には大変不可解でありましたが、さすがに高裁判決が出て業界人やメディアの対応も変わって参りました。「どうもJBCがおかしいのではないか?」「莫大な裁判費用を勝ち目のない裁判で無駄使いした責任は誰にあるのか?」という当たり前の批判の機運が少しづつですが出てきております。弁護士ドットコムといったスポーツとかかわりの無い業界の記者の方が「おかしいんじゃないか?」という声を上げ始めたことも大変に大きいと思います。実際この事案はスポーツの統括団体で起きた人権侵害であり、れっきとした社会事件なのです。

 もっとも不作為で『取り上げなかった』記者の皆さんは、今後いくらでも挽回のチャンスはあります。

 より悪質なのは事件の実相である「怪文書を利用して違法な手段でJBCを乗っ取った」という事実を知っていながら、その不正義な違法行為をした側に加担していたメディアの連中であります。構造的な冤罪事件ともいえる問題なのです。

 先月の高裁判決当日、司法記者クラブで記者会見が行われましたが、二誌ある専門誌のうち『ボクシングビート』からは記者が派遣されており、自身のwebサイトで写真付で速報記事もアップしています。記事中には『この手の労働裁判で上告する例は極めてまれだという』という一文も入っており、上告することの問題点についての指摘もあります。

 もう一方の『面白くない方』の専門誌ボクシングマガジン様は此度の高裁判決をどのように報じておられるのやら...と、書店でページをめくってみると、ありましたよ!路傍に咲いた名も無い花のような小さなベタ記事が!

 小さい記事なので事実を伝えているだけかと思いきや、なんか短いながらも余計なエッジが効いた一文が挿入されております。以下に引用いたします。

 この判決についても納得のいかないJBCは、7月上旬、最高裁に上告。徹底抗戦の状態はなおも続いている。(引用以上)

 刀折れ矢尽きても負けを認めず、一ミリも勝ち目が無い裁判を続ける暴走JBCを『徹底抗戦』と雄雄しく表現するとは!ほとんど大戦末期の官製報道か極左党派の機関紙のような様相であります。

 違法行為・人権無視のJBCを援護射撃する提灯記事を乱発してきた茶坊主ぶりは相変わらずで、一審二審のボロ負けを受けても変節しないその頑固さは敬服に値します。

 しかし先述したとおり、JBCの違法行為が原因のこの裁判で浪費された経費は億に迫るのではないかとすら心配されている状況です。

 ボクシングマガジン誌2013年7月号に掲載されたゲテモノ記事「日本ボクシング界の秩序を守るために」で、記事の筆者であるボクシングマガジン誌の編集子氏(今更ながら無署名で腰が引けてますね)は裁判において全て覆された懲戒解雇を援護射撃する為

JBC職員に支払われる給与は、過去現在の有名無名のボクサー、あるいは練習生たちが直接、間接にJBCに支払った金の集積によるものである。

と殊更大袈裟に慨嘆されておられます。であるならボクサーや練習生から集めた金を勝ち目が全く無い裁判で何千万もジャブジャブ使ってる今のJBCは批判しないのですか?と素朴な疑問が浮かぶのですが...。

そもそもこの記事自体がJBCを擁護し、解雇された職員を糾弾するという内容で、判決と明らかに相違する結論に読者をミスリードしたものです。取材姿勢や執筆姿勢に明らかな問題があったと断じざるを得ません。ボクシングマガジンが記事を掲載すれば、裁判官が「こういう報道があるんだからきっと正当な解雇なのであろう」と誤認するとでも思ったのでしょうか?

このようなバイアスが明らかな姿勢で民事裁判に関与するのは、ジャーナリズムとして一線を越える行為です。ボクシングマガジン誌と記事中登場するジャーナリスト二氏には、なぜに違法行為をしたことが明らかだったJBC側に立って訴訟を支援したのか説明をする責任があると思います。

この記事は裁判では何一つ実体を証明できなかった安河内氏らの「新コミッション」を構想を糾弾する内容なのですが、もう一つの新コミッション構想、森田氏や浦谷氏がぶち上げた新団体についてはなぜか全く批判しておりません。一審判決文では

森田,浦谷及び羽生らによる行動は,まさに被告とは別のコミッションの設立を企図したものと評価し得るにもかかわらず,被告は,森田らの上記行動に対して何らの処分もしていないのであるから,(中略)原告につき懲戒解雇事由に当たるとするのは,明らかに均衡を欠き,平等原則にも反するというべきである。

と書かれています。普通に考えりゃこういう結論になるでしょう。なぜ一方の『新コミッション構想』だけを「秩序破壊だべ~」と騒ぎ立てるのか、是非ボクシングマガジン様の持論を伺いたいと思います。

そしてこの裁判に巻き込まれて不当なサスペンドを受け、キャリアの絶頂期で世界ランカーとしての一年を棒に振った大沢宏晋選手と未だにライセンスが回復していない関係者、不当な中傷を受けた高山勝成選手の名誉の回復も責任あるメディアであるなら絶対に行わなければならないと思います。

ブラック企業まがいの労働事件を起こして裁判でボロ負けし、組織の社会的信用を毀損するとともに大金を浪費し、なお裁判を続けるJBCの行為こそ、私にはボクシング界の秩序破壊だとしか思えないのですが、ボクシングマガジン様は『JBCは徹底抗戦』と未だ能天気なムード。判決を受けても変化ゼロということでしょうかね?

さてここまでは一応事実を伝えることが前提のジャーナリストや専門誌の問題点。こっから先はジャーナリズムの枠外の安もんのゴシップライター、フリーライターの世界のお話です。嘘八百でも適当でも良いという売文屋には「ジャーナリズムがどうたら」という建前論は意味を成しません。彼が書くものには全然信用がおけないのが前提だからです。

怪文書が出た当初彼は大騒ぎしました。安河内氏が極悪人で人格破綻者であるかのように書きたて、読者を煽って動員して市民団体という名の圧力団体も企画しました。「飲食代金以外の不正の証拠がある」とぶち上げました。

でそこまでやった彼は極悪人であるかのように書きたてた安河内氏の裁判についてその後きちんと続報を取り上げたたでしょうか?新たな不正の証拠を出したでしょうか?判決に見解をのべたでしょうか?我々のような記者でも何でも無いアマチュアが入れた司法記者クラブの記者会見に「入れなかった」という奇妙な言い訳はなんなのでしょう?

それはインディープロレスの練習生が事故死したと言う時も同様です。

彼はいつもぶち上げて、騒いで、食い散らかして飽きたら終わり。関わった人たちも使い捨てです。代表作どころか単独での著書もなければ、スクープも無い。文体は常に憶測調。ブログの記事に対して裁判が起こされたら文責者なのに「ブログの管理人の責任です」と逃げる。

そんな彼が流布した実像とはかけ離れた安河内氏の悪辣なイメージを判決が下りたあとも頑なに信じている頑迷な情報弱者の皆さんが多々いらっしゃいます。まあ勿論信じる奴もどうかしてるわけですが、それにしても罪深いことだと思います。

ただ彼はジャーナリズムの人間ではない。書きっぱなし、やりっぱなしの売文業で面白けりゃいい人間です。議論が成立するような対象ではないですから、裁判で実像を明らかにするしかないのかも知れません。

ただこういう人間とコミッションの内部の人間が密接に交際して、バックステージでのトラブルなどの内部情報が筒抜けになっていることは大変な問題だと思います。「使い出があるから」と利用したコミッション内部の人間の責任を、ファンは忘れてはならないと思います。

そういうわけで次回はファンの責任について触れたいと思います。

専門誌はちゃんと総括する責任があるよと感じる(旧徳山と長谷川が好きです)



で結局、この裁判は一体なんだったのか? PART2(弁護団検証編)

 最高裁に上告し、いよいよ一線を越えてしまった感のあるJBCとその仲間の皆さん。

 とにかく時間が稼げりゃいいと思ってるのかも知れませんが、JBC側の代理人弁護士の先生方は、なんでこんな無茶な上告を止めなかったのでありましょうか?

 そもそもJBC側の訴訟戦術は証人の意見がバラバラだったりで、シロウト目にも「杜撰だよなあ...」という感じだったのですが、一審・二審とボロ負けしたにもかかわらず、99パーセント勝てない上告審に突き進む弁護団の皆様は一体何を考えているのでありましょうか?

 連戦連敗のJBCを支える頼もしき弁護団の一員であられる谷口好幸弁護士は、JBCや後楽園ホールの家主でもある株式会社東京ドームのインハウスローヤー(社員弁護士)であります。上場企業の一員でもある谷口様が、ブラック企業まがいの労働裁判で完膚なきまでに敗訴されたということからして、個人的に「この人大丈夫?」と思うのですが、それ以上に店子にあたるJBCの財政事情も鑑みず上告してしまったことが不思議でなりません。

 「それがクライアントの意向ですから」と言うことなんでしょうが、勝ち目が一ミリもない裁判を続けた結果、クライアントが財政的に破綻するかもしれないのに知ったこっちゃないじゃ、何のための顧問弁護士でありましょうや?

 そんな谷口弁護士が所属する東京ドーム様のウエブページには以下の文言がございます。以下に引用いたします。(東京ドーム株式会社HPへのリンク

「コンプライアンス行動規範」において、法令遵守はもとより、人権を尊重し、差別やハラスメントを行わない旨を定め遵守しています。

 勝ち目のない裁判を続けて違法状態を引き伸ばすことは法令を遵守している姿勢と言えるのでありましょうか?大変疑問です。

 弁護団のもう一人、堤淳一弁護士はJBCの評議員という肩書きもお持ちです(JBC役員名簿へのリンク)。中立的であるべき評議員が、ガッツリ代理人弁護士になっている(しかもボロ負けの敗訴)というのは、職責としておかしくねえ?というような疑問はもはや瑣末なことにすら思えます。まともな組織なら大問題になるようなことでも、なんか麻痺してきて小さい問題に見えますね。

 解雇された職員は不当な裁判で辛酸を舐め、人生の一時を無駄にしました。JBCはこの裁判で何千万という経費を使って完膚なきまでに敗訴し、財政的に破綻する危険すら指摘されています。

 一方的に負けた裁判でも弁護士費用は満額頂けるもんなのでしょうか?やらずぶったくりとまでは申しませんが、とてもまっとうな商売とは思えません。

 というわけで次回はメデイアの問題について検証したいと思います。

(旧徳山と長谷川が好きです)

分かっちゃいたけどやっぱりやりました JBC様が金と時間をドブに捨てる上告でいよいよ破滅へのカウントダウンへ

日本ボクシングコミッションが上告 懲戒解雇めぐる訴訟

まあ噂には聞いてましたが、ここまで往生際が悪いとは思いませんでした。
過去の判例から見ても99パーセント勝てない裁判に組織ぐるみで突っ込む姿は、どう考えてもまともとは思えません。
JBC側の金と安河内氏の時間のみならず、国民の税金で運営されている裁判所に無用な作業をさせてる意味でもとてつもなく無駄な訴訟です。反社会的とすら言えるでしょう。

当方が複数の関係者から得た証言によりますと、今回の上告に際してJPBAは大橋会長を筆頭にかなり強硬に反対したそうです。

まさに暴走としか思えないJBCの愚行を業界関係者やメデイアはいつまで容認し続けるのでしょうか?

判決は年内に出ると聞いている(旧徳山と長谷川が好きです)