田中恒成 vs フリアン・イエドラス 20150530 (WBOミニマム級王座決定戦 愛知・パークアリーナ小牧)

序盤4R、田中がアッパーを再三ヒット。
中盤、イエドラスが前に出て盛り返す。
終盤、田中はパンチをもらわないものの自身もクリーンヒットがなく、
相手の攻勢にポイントが流れて最悪判定負けもありと見ました。
判定は…
115-113、117-111,117-111
試合内容としてはポイントほどの差はなかったと思います。
終盤もう少しラウンドを明確に取るシーンが必要でした。
田中選手、いい選手ですが、まだパンチをもらうところがあり、スタミナもしくはペース配分に難ありですね。
まだまだこれからでしょうが今後楽しみな選手です。
by いやまじで
体重超過して開き直った選手の活躍が目立つ最近のボクシング界ですが、そりゃー無理も無いわという唖然とするランキングがWBOから発表されました。
↓
WBO2015年5月度ランキング
当方が記事でも「こらあかんわ」と言う形で取り上げた粟生×ベルトランの決定戦ですが、その結果を受けたランキングの変動がなんと、ベルトランがJrウエルター(スーパーライト)の4位で粟生はライト級の圏外へ...。
体重なんか守って戦う奴は損をするという結果になりました。ひどいっすねえ。
銅メダリスト清水のサスペンドにもかなりゲンナリした(旧徳山と長谷川が好きです)
今日明日、長谷川穂積選手の危険な復帰戦や、亀田一家の命運を握ると言っていい亀田和毅選手の世界戦が残ってますが、地球が止まる試合も含めて個人的な感想などを。
三浦×ディブは三浦選手の強打で序盤にあっさり試合が決まり、三浦選手の充実振りだけが印象に残りました。一方のディブは吹いてたわりには余りにもデイフェンスがルーズで、ステップもスピーディーとは言いがたく期待はずれでありました。それと当HARD BLOW!推薦ボクサー山口賢一選手(現在OPBF2位!)からダウンをとられているのに、「ダウンしたことが無い」と言い放ち、マスコミがそれを訂正もせずそのまま流しちゃうのもなんだかなあ~という感じ。
村田選手の試合は、対戦相手のアタイデが闘志充分で距離を詰めて果敢に打ち合ってくれたことでアクションの多い好試合となりましたが、パンチ力の差が出たフィニッシュはインパクト充分でありました。問題はここからのマッチメイクで、上位ランカーとは試合を組むこと自体大変でしょうからどれくらい我慢強く陣営が支えられるかでありましょう。次戦はアメリカでということですが、好戦的な試合で当地のファンにアピールしてほしいものです。
しかし三浦選手、内山戦の敗戦をバネにグイグイと強くなって、敵地防衛戦も圧勝でクリアし、ついに地上波で全国ネット中継までついたのに扱いがメインじゃないというのも不憫といいますか...。テレビ局様の意向かなんか知らんけど、世界戦がセミでノンタイトルがメインっていうのはおかしいと思います。
粟生×ベルトランは先日の記事に書いたとおり、体重超過した選手が元気一杯体格差を生かして勝つという、競技の根幹を揺るがすデタラメ試合。聞けばベルトラン選手はウエイトオーバーしても平然としてたようで、世界タイトルの価値もすっかり舐められたもんでございます。亀田和毅×マクドネルを統一戦として認めなかったことで一部偏狭なボクシングファンから「タイトルの権威を守った」と言われたWBOでございますが、「別にベルトなんかいらね~し」とばかり開き直った態度とられても無力であったようでございます。まあ認定料入ってきたらなんでもいいのかな?日本じゃ天皇なんて言われて、WBCでは相手を選んで決定戦を出来るくらいの帝拳様も所詮本場ではまだまだアジアのローカルプレイヤーと言うことか?アメリカでWBO相手となると色々とままならないようでございます。口惜しいですが粟生選手は踏み台にされてしまった格好となりました。
続いてメイウエザーが「地球が止まる」とまで煽ったわりには、世界中がおいてけぼりを食ったような形になったメイウエザー×パッキャオ戦。かくいう自分も試合が近づいても驚くほど気分が波立たず「おかしいなあ」と思ってはいたのですが、蓋を開けてみれば「なんだかんだいってこうなるんじゃないかなあ」というボクシングファンの悪い予感(?)があたる形となりました。いや勿論緊張感はあったし、テクニカルでいい試合だったんですよ。しかしこの試合のファイトマネーが両者100億円越えとか言われると「そこまでの内容であったかしら?」という素朴な疑問が。メイウエザーは今回はトラッシュトークも控えめで、パッキャオを持ち上げ、『地球が止まる』、『史上最高』だと煽りまくってかなり期するものがあった風でした。それが試合後にパッキャオが「ホントは肩が痛くてベストじゃなかったんだよねえ」と負け惜しみ(?)言ったもんだからギクシャクしたりしてほんとなんとも間が悪い。どうせもめるなら試合前にやった方が盛り上がったのにねえ。ちなみに私は、昼間は外出しておりまして、情報断ちした上で録画をボクシングにそんなに関心がない人と一緒に「この二人はスーパースター同士で、これは歴史的な試合なんですよ」と説明しながら見てたのですが、その人は試合前は前のめりだったのに試合中に退屈してどこかに行ってしまいテレビの前に戻ってくることはなかったです...。
ところで前座のロマチェンコの試合が大変面白かったのですが会場はガラガラ。勿体無いなあと思ってみてたのですが、亀田和毅選手のWBOタイトルの防衛戦の時会場ガラガラの様子をやたら嘲笑するような書き込みがネット上で見られましたがロマチェンコも似たようなもんですね。亀田がやってるからという理由でなんでもかんでもケチつけるのはおかしいですよねえ。
田口×クワンタイはクワンタイが殴られすぎで本当に心配になりました。物凄く危ない試合でした。田口選手は化けたと言いますか、倒す技術がついて試合振りに華が出てきました。立場が人を作るなんて言いますが、まだまだ成長途上だと感じる試合振りでありました。
メインの内山×ジョムトーンはまさに圧巻。自信過剰と見えたジョムトーンの鼻っ柱を叩き折る圧倒的なKO劇でした。内山はジョムトーンの頭が来る位置があらかじめ分かってたんじゃないかと思うような、打ち抜くストレートでありました。中継局は三浦選手との統一戦を盛んに煽っておりましたが、個人的には海外でのビッグネームとの試合の方が見たいです。内山選手の口からはニコラス・ウオータースの名前なんかも出たようですが、確かに面白いですねえ。
しかし大晦日興行の影響で試合スケジュールが被りまくる傾向はなんとかならないもんでしょうかね?集客や報道量などにも悪影響があると思うのですが。
内山選手の試合のほうが地球が止まる試合よりよっぽど面白かったと感じた(旧徳山と長谷川が好きです)
『ガバナンスが崩壊したと思しき(←個人の感想です)JBCの放置姿勢でやたらと長引いてる亀田兄弟のトラブル』、の元凶となった「体重超過した選手が、体調抜群でタイトルマッチを勝ってしまう」ケースがまた発生。
今回の被害者は帝拳の粟生隆寛選手。メイウエザー×パッキャオの世紀の一戦の露払いとなった試合でありますが、試合は序盤からパワー差が明らかで、一方的に打ち込まれて2ラウンドでTKO負け。試合前の控え室では、外国人インタビュアーが「ベルトランは体重超過でコンデイションが悪いと思われますが...」みたいなトンチンカンなこと言ってましたが、最近のトレンドをご存知ないのでありましょうか?
私以前から、嫌いな選手を腐す時にはやたら「タイトルの権威がどうしたこうした」という偏狭なファンの皆さんが、体重超過にことのほか寛容なのが不可解でございまして。
タイトルマッチにウエイトを作れない人間が一番タイトルの価値をないがしろにしてると思います。そしてそういう選手を「勝ったから」と言う理由で持ち上げ、負けた選手を腐しちゃうファンやメディアも問題。こういうのがまかり通るとタイトルの価値はますます無くなって行きますよ。
ブログにウソ書いたとかなんとかそういうことより、競技にとってはこっちのほうがよっぽど深刻なモラルハザードでっせ。
大晦日興行の影響で興行サイクルが偏るのはよくないので、年末のタイトルマッチを設定する日を分けるべきと考える(旧徳山と長谷川が好きです)