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HARD BLOW !

休憩地獄からの開放!意外とテンポが良かった高山×ファーラン、レベコ×井岡ダブルタイトルマッチレポート

 さて久々の世界戦生観戦は、大晦日以来の井岡興行。

 会場の大阪府立体育館では直近に山中慎介選手の防衛戦もあったのですが、しがない運送屋の自分はそうそう高いチケット代も出せずでして、純粋にカードからこちらの興行を選択いたしました。

 大晦日の体験からまたも客ギューギューの酸欠地獄&休憩と言う名の放置プレイ連発かと覚悟を決めて臨んだのですが、あにはからんや興行の進行もまあまあテンポ良くそこまでストレスをためずに試合を見ることができました。あれはやっぱりTBSの奇妙なテレビ中継の形式に原因があったんだよなあと再認識致しました。

 夕方五時過ぎに入場すると、丁度宮崎亮選手が試合中。相手のタイ人はダウンしてもすぐにピョコンと立ち上がり、KOされた後もキビキビと挨拶をしておりなんかこう色んな意味で複雑な心境になりました。宮崎は長身でスタイリッシュなテクニシャンが多い興国高校→井岡ジムという選手達の中にあってとても個性的なので、是非噛み合うような相手との打撃戦を期待したいと思います。

 休憩を挟んで楽しみにしていた石田匠×江藤大喜の日本タイトルマッチ。自分の予想では名前通りの『匠』という感じのテクニシャン石田選手が貫禄を見せて楽々防衛では?と予想していたのですが、蓋を開けてみると、タフで荒っぽい江藤のスタイルに手を焼いてチャンピオンは大苦戦。江藤選手は的確なヒットは少ないものの、石田の正確なジャブやカウンターにもひるむことなく前進し距離を潰してプレッシャーをかけまくる。対して石田は前半は持ち前のスピードと距離感で巧く対処したものの、後半になると江藤の前進の前にスタミナが切れたか失速気味。結果明確な差を見せることのないまま判定へ。的確性自体は圧倒的に石田ながら江藤のアグレッシブな姿勢も評価されたか判定結果は僅差の2-1。辛くも石田の防衛となりました。これはホープにとってはちょっとミソをつけてしまう試合となりました。技術があることは分かっているので、次はチャンピオンらしく試合を支配するところを見せて欲しいと感じました。一方の江藤については、タフネスや頑丈さは感じましたがパンチ自体は的確性に欠け、試合振りが荒っぽいなと感じました。それと採点について、江藤の前進する姿勢が評価されたのでしょうが、パンチが当たっていない選手を勝ちにするのってどうなの?と感じました。期待していたほど面白くなかったなというのが本音であります。

 そこから休憩を挟んで、まずは一つ目の世界戦、IBFミニマム級の高山勝成×ファーラン・サックリンjrの一戦。ファーランは宮崎亮や井上拓真と対戦していて、高山選手にとっては否応無く試合ぶりが比較される相手。その辺も注目している中ゴングが鳴るや、高山が猛ダッシュ!相手コーナーに飛び込んで挨拶代わりのパンチ。実はその時にファーランと足が交錯して怪我をしていたらしいですが、そんなことは微塵も感じさせぬ軽快なフットワークでその後も追撃。ファーランは明らかに出鼻を挫かれてペースを失います。高山がスピード充分の出入りでファーランのボディーを叩くと、ファーランは露骨に嫌な表情を浮かべます。この辺は若さか?
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 ただファーランは接近戦も意外にうまく、単発気味ながら高山に強いパンチ返し反撃。アッパーやフックもかなり正確で力強いと見受けられます。しかし徐々に高山がプレッシャーを強めて優位に立ち、ロープやコーナーに詰まったファーランに連打を浴びせ、ファーランは相打ち覚悟でカウンターをとる作戦に活路を求めます。近距離で両選手の夥しい数のパンチが交錯し、ファーランも打たれながらも何発か強いパンチを高山に返して必死の反撃を試みますが、いかんせんヒット数の差は歴然。
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 8Rは二分近くもコーナーに詰めての連打が続き、形成は一方的となってきますが、ファーランが時折繰り出すパンチもまだ力強い。スリルを残したまま9Rに入ったところで、バッテイングによって切れた高山選手の瞼にチェックが入り、一旦試合は再開されますがもう一回ドクターチェックが入ったところで試合はストップ。負傷判定となり3-0高山勝利。タイジャッジの1ポイント差はご愛嬌ですが、順当な結果となりました。ファーランの調子も良かったとは思いますが、高山選手がチャンピオンとして明確な差を見せました。IBFタイトルをとってからの選択試合の防衛戦は本当に安定感がありますね。今後はWBA王者ベッキー・ブドラーとの統一戦を目指すとのことですが、これは噛み合った良い試合になると思うので個人的にはとても見たい試合です。またこれからも楽しませて頂きたいと思います。大変お疲れ様でした。

 井岡興行としては短めの休憩(『メインイベントは九時頃から』と言うファジーなアナウンスには腰が砕けましたが)を挟んでメイン。選手の呼び込みをする俳優さんがレベコの名前を忘れると言うミステイクを後ろの看板を見ることで挽回したあたりの流れがなかなかスリリングでありました。
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ファンカルロス...誰だっけ...さん。有名俳優らしいが同行者全員誰も知らず...。
 入場してきたレベコはさすがに雰囲気充分、落ち着き払っていてさすがの貫禄であります。一方のチャレンジャー井岡はやや堅い表情ながらもこちらも気合十分という感じ。このカード本当に良いカードだと思うのですが、未だに「ローマンから逃げた井岡は亀田と同類で~」とか「統一チャンピオンがいるからレベコはチャンピオンとは言えず~」式の論理で躍起になって井岡のやることに難癖をつける向きが後を絶ちません。でも帝拳のチャンピオンだってここんところ決定戦ばっかりだよねえ?西岡も世界取ったのは顔が利くWBCの決定戦だよねえ。リナレスは三階級全部決定戦だよねえ。山中は挑戦者決定戦が突然王座決定戦になって、ドネアが『私はまだ返上してないのに』って抗議してたよねえ。村田のマッチメイクってカマセを凄い強敵みたいに宣伝してるよねえ。長谷川穂積は結局徳山ともサーシャとも試合しなかったよねえ。本田さんはあれこれ理由つけてたけど当時バッシングされたっけなあ?大体WBCタイトルへの挑戦を殆ど一プロモーターが独占してるほうが業界事情を歪めてない?というような本質的な業界への批評は「ローマンから逃げた」式の低脳ファンの口からほぼ聞かれません。

 政治力を使って相手を選んだり、マッチメイクの妙で世界王者になったりということは国内のプロモーターならどこでも大なり小なりやってることです。その中で叩きやすい対象を探して生贄化して、『そういう選手をたたくのが通だ』というような虚しい虚勢をはる一部ボクシングファンの姿は誠に見苦しく恥ずかしいものです。そして自分の目でボクサーの真贋や技術を見る目が無いのかしら?とも感じます。井岡一翔は日本のボクシングの歴史の中でも傑出した技術を持った努力型の技巧派選手です。一方のレベコは過去来日したボクサーの中でもトップクラスの本物の強豪です。この二人の試合が日本で見れることに一体何の異存があるのでしょうか?

 というわけで観戦の感想へと映ります。1ラウンドはさすがに両者様子見か、その中でも井岡のジャブの鋭さが予想以上だったかレベコは思うように距離を詰められず有効打を放てません。2ラウンド井岡は自信を深めたかジャブを中心に攻勢。距離感も良くレベコのジャブやフックを捌き終了間際には体を入れ替えるところで見栄えの良い左フックをヒット。この辺のテクニックはさすが井岡であります。またパンチの正確さも印象に残ります。
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試合後レベコも褒めていた井岡のジャブ
 井岡のスピードとテクニック、距離感とも冴え渡りこのままペースを握るかと思われましたが、さすがにレベコ相手にこのまま終わるはずもなし。経験豊富なレベコはここから怒涛の巻き返しを開始。プレスを強めると正確で力強いフックをふるって井岡を下がらせると、ジャブには果敢に踏み込んでカウンターを合わせて井岡のペースを乱します。印象的だったのはレベコのスピードで、日本人の中でもかなり速い井岡とも遜色なく、ハンドスピードに到っては井岡の軽打と同じくらいのスピードでバンバンとパワーパンチが出て来る。またのそのつなぎが速く、竜巻のような回転力を前にして井岡もやや腰が引けてパンチに力が入らなくなってくる。井岡は体格差を生かして得意のボディ打ちでレベコのスタミナを削りにかかりますが、レベコはスタミナも旺盛でスピードも連打の勢いも変わらぬまま、思い切った踏み込みで距離を潰して井岡に迫り、試合は一進一退。その中でも6、7Rはレベコがペースを掌握したと見えました。
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緊張感溢れる展開
 これでポイントの優位もなくなった、さあどうする井岡と言う展開で後半へ。ここで井岡はフットワークを使って距離を作って迎撃。長い距離からボディ打ちやアッパー、レベコが出て来れば打ち終わりにフック、ストレートを合わせて再びペースを掌握。レベコも6、7と飛ばしすぎたかやや打ち疲れの感があります。9Rもレベコを動かして井岡が迎え撃つ展開。レベコが休んでいる場面では積極的に先手も取って攻勢をアピール。しかしレベコも10Rには再びプレッシャーを強めまたも怒涛の連打で井岡に迫り、井岡は思ったように距離が作れない展開に。そこで井岡は場面場面で接近戦に応じ的確なボディ打ちでアピール。レベコ優勢ですが、井岡は打ち負けず食い下がります。後半2ラウンドはレベコが驚異的なスタミナを発揮し再び豪快な連打で井岡に迫り、井岡は距離をとりつつヒットを稼ぐ展開。この辺はポイントは大丈夫と言う読みがあったのか無理に打ち合いに応じることもなく、井岡らしいスタイルで試合は終了。一緒に観戦していた人の間でも「僅差で井岡かなあ?」「いやドローじゃない?」「いやレベコでもおかしくないよ」と意見が割れる中採点は2-0で井岡!手数とヒットは井岡ですがそのヒットを有効打と捉えるか?レベコの攻勢を評価するか?で採点は分かれると思いますが、井岡の顔はきれいなままで見栄えの良いヒットも明らかに多かったと思うので個人的には妥当な判定だと思います。

 試合が終わって印象的だったのは井岡の集中力。ミッションを達成するための我慢強さは勿論ですが、攻撃できるポイントを見つけ出し方法を選択する反応の速さも印象的でした。パンチの正確さもいつもどおり。特にボディ打ちは冴えわたっていました。ただフライ級では若干パワー不足なのかな?とも感じました。現状なら適正階級はやはりライトフライではないでしょうか?

 一方のレベコはパンチ力は勿論、スピードと体力も印象的でフィジカルの強靭さには驚嘆しました。また序盤の展開を挽回し中盤にペースを引き戻した戦略も見事。後半の頑張りも印象に残りました。彼のビッグパンチが流れの中で一つあたれば全く違った展開になった試合だと感じました。それをさせなかった井岡の防御技術と集中力もまた素晴らしかったと思います。

 息詰るような技術戦であり、またお互いの防御意識の高さも印象的でとてもレベルの高い好試合でした。個人的は再戦が見たい試合です。レベコサイドにはオプションがあるのではないでしょうか?期待して待ちたいと思います。

 井岡選手は試合後のインタビューで自分が「サラブレッドだ」と言われてきたことに言及してましたが、彼はどう見ても努力型・技術型の選手で天才肌とかハードパンチャーとかじゃないよなあと思います。自分は彼のボクシングが大好きなので、しょうもないイチャモンつける連中は無視して、今後も御自分の道を邁進して欲しいなと感じます。

 と言うわけで選手の皆さんお疲れ様でした。

アムナットもいいけどレベコとの再戦が見たいなと感じる(旧徳山と長谷川が好きです)

安河内剛氏地位確認訴訟の高裁判決期日が確定 

氏のブログによると高裁の判決は6月17日。
           ↓
安河内氏のブログ

高裁での審理は一回で即日結審となり、JBC側の証人申請は全て却下だそうです。そんな証人がいるなら一審で出しとかんかいという至極当然の判断ですね。ほんとJBCの訴訟戦術は低レベルですね。

いよいよ確定判決となることが濃厚な判決が出ます。

安河内氏を陥れてまんまとその地位を手に入れた人、混乱に乗じてJBCの中枢に入り込んで好き勝手やった人、試合役員からJBC職員になった人、違法な手段を弄して他人を陥れて公器であるスポーツの統括団体を乗っ取った人は覚悟が出来ていますか?

背任横領や新コミッションの構想について煽った専門誌、ノンフィクションライター、ゴッシプライターの皆さん、判決に備えて心の準備は出来ていますか?あなた達のやった言論活動は厳しく検証させてもらいますよ。あなた達が陥れた人たち、分けてもキャリアに重大な影響を受けた選手にはきちんと謝罪してその損害を賠償してくださいね。

悪の亀田のライセンスを止めたから今のコミッションは良い体制だ、安河内は金をもらって辞めるべきだ、亀田はJBCの職員を監禁して暴行したに決まってる、火のないところに煙は立たないとブログやツイッターで書き散らしている単細胞のファンの皆さん、ド素人だからと言ってどんなことを書いても言ってもいいというわけじゃないことを分かってますか?

「プロレスについてしか知らない人はプロレスについて何も知らない」と言う格言がございますが、「ボクシングについてしか知らない人はボクシングについて何も知らない」ともいえると思います。

プロボクシング界という閉鎖社会は今回の判決で、実社会から試されることになります。みなさん準備は出来ていますか?

井岡×レベコの面白さが分からないやつは見る目が無いと感じる(旧徳山と長谷川が好きです)