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HARD BLOW !

12月5日 日経新聞スポーツ面

日経亀田記事

   12月5日付け 日本経済新聞より

 
 「試合の管理は本来ローカルコミッションの役割と自覚する必要がある」。ちゃんと仕事しろって言われてますよ
 

高山選手の凱旋試合を見て感じた事 高山勝成×ビルヒリオ・シルバノ

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 一緒に開催された亀田の試合が、プロボクシングの歴史の中でも珍しいような変な結末になったが為になんだかおいてけぼりになってしまった感のある高山選手の国内復帰戦。かく言う私もついつい亀田いじりが先になり高山選手の試合感想が後回しになってしまいました。同じ興行で開催された亀田兄弟の試合とは比較するとか何とか言う次元でなく「これが同じスポーツなのか?」と感じるような落差がありまして、なんだか同じ地平で語るのが憚られまして。

 それでは気を取り直して高山選手の試合の感想です。

 まず最初に驚いたのは正確な距離感でした。クロスレンジでのパンチを外していく目の良さ、ステップの正確さ。踏ん張らない羽根のように軽いフットワークを駆使して最小の動きで間合いを見切ってパンチを外し、旺盛なスタミナで休まずに反撃する。そして決して同じ位置にとどまらない事でシルバノは的を絞れない。高山はただ動き回るのでなく、防御の動作が次の攻撃と一体化しておりダッキングしてボディフック・アッパー、サイドステップして死角からショートストレートとシルバノの打ち終わりに必ずパンチを合わせる。

 従来からの高山の持ち味であるハードワークを厭わぬ攻撃ボクシング、回転の良い連打も健在。極めてオーソドックスなサウスポー対策で、左回りで前足の外に出るポジショニングをキープしつつ、ジャブと右ボディを有効に使って対戦相手のシルバノを迷わせる。フェイントでガード上げさせてボディ。ボデイを意識させて死角からのフック。ロングフックのイメージを利用してガードを割ってのストレート。もともとあった、フィジカルの強さに「相手を動かす」ベテランらしいサイコロジーが加わってペースは一方的に。中盤以降はレバーブロー、ショートアッパーも織り交ぜて多彩なアングルからパンチを打ち込み続ける。

 
 シルバノは接近時にはフィリピン人ファイターらしい思い切ったパンチを放つものの、スピードの違いは歴然で、一方的な展開を打開することが出来ない。ポイント差から言っても相打ちでビッグパンチを当てるしか無い状況だが、8Rにパンチ(バッティング?)で高山の瞼を切ることに成功。傷口が広がればTKOもありうる状況を作る事で、後半に一縷の希望を残す。一方高山はここまで一方的に攻めながら、TKOになる危険が発生。この状況をどう乗り切るか?

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 終盤4Rも高山のボクシングは前半と同じクオリティを維持するが、シルバノはスタミナが切れて明らかな失速。高山にすればポイント的には無理する状況ではないが、打ち合いにも応じてパンチの交換でもシルバノを上回る余裕。後半はアッパーも有効で更なる引き出しも見せました。

 終わってみれば印象どおりの高山の完勝。クリンチもほぼ皆無の気風の良い打ち合いで、非常にスポーツライクな爽やかな試合でありました。

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 以前お話を伺ったときに中出博啓トレーナーは「アンジロ・ダンディーが好き」と仰ってましたがなるほど、アリやレナードのような打たせず打つスタイルが理想なんだなあと再確認致しました。

 一方で一緒に観戦した人や知り合いのファンから「もう少しパンチがあれば」「もっと完璧な試合が出来た、出来るはず」という感想が多かったのも事実。国内活動時代から見ればパワーアップは顕著でしたが、今のスタイルの延長上で更なる進化を見せて欲しいと思います。それができるボクシングスタイルであり、高山にそのスキルがあるはずと期待すればこその声だと思いますので。

 私が考える彼のボクシングの良いところは相手を選ばない、相性を問わない自在味といいますか、誰とでも噛み合いそうというところ。更なる強敵との痺れるような試合を期待して待ちたいと思います。


 テレビの録画映像を見て鬼塚の解説のまともさに大層驚いた(旧徳山と長谷川が好きです)