何とか仕事も一段落し(まだ終わってない)ふと時計を見るともう17時30分。
今年こそ世界戦展望に力を入れようと思いましたが・・来年こそはがんばるぞ~!ということで。
なんかパッとしないタイトルですんません。
昨年の大晦日は河野公平選手による大番狂わせがありましたからねぇ、今日もそんな予感を感じながらのテレビ観戦になります。
王者・内山高志vs進境著しい金子大樹
金子選手の練習を見たと言う元ランカーは「元々センスもあったが、ここのところ目茶苦茶強くなってる」との事。
初回からスタミナを考えず、王者がエンジン全開になる前に積極的に攻めて行って欲しい。
序盤に強打を決められれば、波乱もあるか?
初挑戦で固くなり思いきった攻撃が出来なければ、王者が中盤までに試合を決めると予想。
王者・三浦隆司vsダンテ・ハルドン(メキシコ)
これは打ち合い必至。三浦選手の左が火を噴く!
王者・井岡一翔vsフェリックス・アルバラ-ド(ニカラグア)
18勝15KO無敗を誇るニカラグアの新鋭を迎え撃つ井岡。
ロープに詰まるような事が無ければポイントアウトが濃厚と予想。
フェリックスの1年前の試合です。
この選手、実は日本で見た事あるんだよなぁ。
某兄弟のスパーリングパートナーとして一昨年に来日経験があったような記憶が・・。
自信と若さに溢れ、とても強そうでした。
byB.B
一般財団法人として今日も絶賛赤字運営中の日本ボクシングコミッションによる、最新の日本ランキングが12月26日に更新されましたが、今何かと話題の亀田大毅くんの名前がなぜかどこにもありません。
最新日本ランキング
↓
http://www.facebook.com/l.php?u=http%3A%2F%2Fwww.jbc.or.jp%2Franking%2Frank%2F2013%2Fj%2F201312j.pdf&h=xAQEcgJ54
現在のJBCは気に入らない奴は問答無用でサスペンドしたり、チャンピオンとして認めなかったりランキングから外したりするシステムで運営しているみたいですね。
事実確認も出来ていない状態で、正式なサスペンドの前に処分を既成事実化するようなことをするのはおかしいですね
とか書いてもどうせボクシングファンは「悪の亀田はチャンピオンじゃないぞ。やったぜJBC!」「大毅は返上しろ。それで丸く収まる」っていう感じなんだろうなあ...感情の捌け口さえ作っとけば何やっても認めるんだから、こりゃ舐められるわけだわ。サッカーや野球のようなメジャースポーツの背中は一向に見えて来ないですね
明日の試合についての記事は全然書けなかった(旧徳山と長谷川が好きです)
詩人・劇作家・映画監督という沢山の顔を持ち、競馬エッセイの名手としても知られた寺山修司は「馬券の収支はトータルで儲かっているのですか?それとも損していますか?」と言う質問をされると決まって「まだ途中ですから収支は出ていません」と答えていたそうです。なんとも粋なアンサーじゃありませんか。
そう、人は皆旅の途中。それぞれの旅の収支は旅が終わる時=死の瞬間にしか分からない。逆に言えばギャンブラーの生き方とはその収支決算をいかに引き伸ばすかに懸かっているのやも知れません。
だれもが憧れてやまないギャンブラーのような生き方...そんなライフスタイルを実践している財団法人があることを皆さんご存知でしょうか?そう我が栄光の日本ボクシングコミッション、東京都労働委員会に不当労働行為の認定を受け、のみならず「解雇の理由は勤怠や背任行為でなく内部抗争の結果だよ」と言われてしまったあのJBCです。
なんと彼らは解雇した職員から提起されている複数の地位保全訴訟の結果を待たずに、安河内剛氏と谷川俊規氏を相手にそれぞれウン百万円の損害賠償を求めて堂々訴えて出たのです。来年には結審&判決を迎えることが予想される被告としての裁判の終了に備えて、新たな相場を張るとはさすがギャンブラー。こうしておけば「まだ裁判してるから我々は負けてない!」と言い張る事が可能です。収支決算の時を徒に引き伸ばして、カミカゼが吹くのを待つ作戦を取るとは!JBCサイドにはかなり優秀な軍師がいるようです。
え訴訟費用が嵩むんじゃないかって?もう忘れたんですか?JBCには一般会計に繰り入れた健保金という強ーい味方があるじゃないですか!アレに手をつこっめば弁護士費用なんかドンと来いですよ。なーに勝つまでやりゃいいんですよ。そうやってダラダラ裁判やってたらそのうち村田とか井上がスターになってボクシングブーム来て、JBCに一兆円くらい入ってきますって。
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しかしボクサーが積み立てた血の出るような金を吸ってる弁護士の先生って何考えてるんでしょうか?自分がもうかりゃいいのかと一ファンとして思います。
弁護士の先生に良いように食われてなけりゃいいけどと心配してる(旧徳山と長谷川が好きです)
それは11月下旬のことでした
「済州島で亀田興毅と対戦したソン・ジョンオ(孫正五)選手とその陣営がこの間の試合結果を受けて、日本のメデイアに色々言いたいことがあるみたいですよ。HARD BLOW!さんでインタビューしませんか?」
なんとそんなお話が届いたのです!しかし誰しも多忙を極める師走、果たしてそんな急な話に対応できる人間が…俺いけるじゃん!自分は確かに重いものを右から左に運んで生きてる単純労働者なので休日は比較的自由に取れるのですが、「たかがブログで海外取材ってなあ」という思いも浮かんで二の足を踏んでしまいます。ですが「こんなチャンスは滅多に無いよなあ」なんて迷ってると、大毅×ソリスでボクシング界が大紛糾。「みんな騒いでるけど亀田の試合のバックステージって実際のところどうなっているんだろう?」と言う好奇心も強くなってきます。
みんなアレコレと想像してるけど実際のとこ、どうなんだ?大雑把に言うとそんな興味から私はソウル行きを決めました。幸い関西空港には、貧乏人の味方ピーチアビエーションがございます。いそいそと大二枚程度の往復チケットを手配し、ソウル市内の安ホテルを押さえて機中の人となった私。「これ新幹線で東京行くのと時間も金も大して変わらないじゃん」と気づいて『海外取材』などと構えているのも大して意味があるとは思えなくなりました。
「向かい風が強くて」という芸人の言い訳みたいな理由で若干ディレイした飛行機は、無事に東アジアのハブ、仁川空港に着陸。ハブになり損ねた関空は仁川の下請けになり、格安航空でせっせと観光客を運んでるんだなあ。夕方3時のソウルの気温は氷点下1度。寒い寒い。
空港には既にソン・ジョンオのマネージャー兼トレーナーのキム・アンサン会長と、興毅×ソン戦でマッチメイカー・通訳・渉外を勤めた韓国在住のアメリカ人ローレン・グッドマン氏とその愛犬が迎えに来てくれており、キム会長がハンドルを握る車でソウル市内へと向かう。キム会長は少し、グッドマン氏は凄く日本語が話せる。彼らが二人で話すときは日本語。ソウルにいる韓国人とアメリカ人が日本語で話してるのはおかしな光景。

愛犬にヤキイモを与えるローレン・グッドマン氏
車中ではキム会長のお話を伺う(記事中キム会長とソン・ジョンオ選手の発言は赤字で表記しています)
キム会長「亀田はチャンピオンがあんな試合して恥ずかしくないの。ソン・ジョンオは自分でジムやってる引退が近い選手で、準備したのは二ヶ月だけだよ。そんな相手にチャンピオンがあんな勇気ないボクシングして!判定もおかしい。盗まれた。泥棒だよ。ルールミーテイングで手を突いたらダウンだってちゃんと話したのに、亀田が何回ふらついてキャンバスに手をついてもダウンとらない。おかしいよ」
と判定への当然の不満をのべる。
キム会長>「亀田プロの日本人スタッフは大変そうだったよ。昼間はなんかあったらすぐ史郎に怒鳴られて。夜は夜で『飲め!飲め!』って言われて酒注がれてガンガン飲まされてね。
洲鎌(栄一)って今何してるの?レフェリーになったの?レフェリーもやめた?ああそう。私は池仁珍の最後のトレーナーだったんだよ。もう洲鎌との試合のころは体重が落ちなくて大変だったよ。『ベルトも要らない、チャンピオンも要らないって』って弱音吐くんだ。ウエイト作るのほんと大変だった。昔山口圭司と小熊阪も見てたんだよ。色んな選手を教えたんだから」
車は漢江に沿った高速道路上で渋滞に捕まり、車内は夕焼けでオレンジ色に染まっている

「ソン・ジョンオももう33だからね。6~7年前のソン・ジョンオはそりゃー良い選手だった。強かった本当に。あの時チャンスが来てたらと思うよ。亀田はもう一回ソン・ジョンオとやらなきゃおかしいよ。私達はどこでやったっていいんだよ。興毅がダメなら、大毅でも和毅でもいいんだ」
キム会長の口調には、『愛弟子ソン・ジョンオの時間はもう限られている。なんとかチャンスを作りたい』という思いが滲んでいて、こちらとしてはグッと来ました。その他ここにはとても書けないような日韓ボクシング裏話を伺っているうちに、キム会長にインタビュー場所として予約して頂いていたレストランに到着。ソン・ジョンオ選手は後から合流するとのこと。車を降りて店内に入るとそこにはなぜかキム会長の奥様のグループがお食事中。

ソウルでは大変お世話になったキム会長
家族サーヴィスと取材対応を同時進行で行う恐るべき策士キム会長に、日本で買って来たボクシング専門2誌をお土産として差し出し、興毅×ソン・ジョンオ戦の記事を見てもらう。まずは3ページを割いてこの試合を紹介していたビートをチェック。キム会長に「これなんて書いてあるの?亀田の勝ちだって書いてる?」と聞かれたので「いや亀田が不利だったって書いてますよ」と説明すると「やっぱりそうだろ」と破顔一笑。さらにマガジンの方のソン・ジョンオのストレートが興毅の顔面を捉えている写真を見ると「おー!この写真いいね!」と声を上げ、奥様のテーブルまで雑誌を持っていって同席者に「ほらソン・ジョンオだ。見てみろ」と見せて回る会長。ほんの一瞬ですがマガジンに感謝したい気分になりました。
そうこうするうちに、ついにソン・ジョンオ選手が登場。

ソン・ジョンオ グッドマン キム会長 チームソン・ジョンオの面々
自己紹介するとはにかみながら握手に応じてくれた彼は、試合振りから押し出しの強い豪快な人間かと思いきや、礼儀正しく温和でシャイな青年で周囲の空気を柔らかくするような優しげな雰囲気。
ソン選手の放つ和みのオーラに包まれながら、さあ早速インタビューと思いきや問題発生。なんと通訳として当てにしていたグッドマン氏が実はあんまりハングルが出来ないということが判明!この辺がシロウト取材の悲しさですが、持参したスマホでGOOGLE翻訳を使って簡単な質問からインタビュー。
まずはチェジュ島の試合について
この間の試合の判定には不満ですか?
ソン選手「はい」
再戦したいですか?
「したいです」
亀田選手の印象はどうでした?
「強かったです」
今まで対戦した日本の小松選手や吉山選手と比べるとどうですか?
(かなり考えて)「亀田選手が一番だと思います」
次に戦えばKO出来ますか
「そうできたらいいですね」
亀田選手が日本で嫌われているのは知っていましたか
「知ってました(笑)」
準備期間が二ヶ月しかなかったというのは本当ですか
「本当です」
試合後有名になりましたか
(少しという仕草をしながら)「はい」
一つ一つの質問に対してジックリ考えて落ち着いて答えてくれるソン選手。答えも「あんなの大したことない!次はKOだ!」的な景気の良いコメントが出るかと思いきや、謙虚そのものでこちらの好感度はますますアップ。

柔和でシャイなソン・ジョンオ青年は色んな意味で亀田兄弟とは対極的なキャラクターの持ち主
ボクシングを始めたのいくつの時ですか
ソン選手「18歳です」
なぜボクシングをはじめたのですか
「強くなりたかった。肉体ではなく心が弱くて悩んでいて。心を強くしたかった」
アマチュア経験は
「ありません」
減量はどれくらい落としていますか
「今回は6~7キロです。フライ級からバンタム級までどの階級でも試合できます」
コリアンハリケーンというニックネームの由来は?
「韓国のコミッションの人がつけたものなので私には分かりません」
自分ではどんなニックネームがいいと思う?
「今のままでいいです(笑)」
チェジュ島で使っていた入場テーマはなんていう曲ですか
「知らない曲です。いつも決まった曲はないので…」
と万事におおらかなソン選手
試合のあと日本のメディアはどこか取材に来ましたか?
「どこも来ていません」
亀田と戦ったことで時の人になった彼の声を聞こうと言う日本のメディアがいないということは少し寂しく感じました。
目標とする選手はいますか?
ソン選手「最初はフライ級だったのでポンサクレック選手が目標でした。ボクサーとして好きなのはリカルド・ロペスとロイ・ジョーンズjrです」
ロイ・ジョーンズ?ソウルオリンピックの試合は見た?
「見ました(笑)」と困ったように笑うソン選手
あの試合をどう思う?
「ロイ・ジョーンズの勝ちです(笑)」
「ロイ・ジョーンズが好きなあなたが、チェジュでは彼のようになったわけだ」とグッドマン氏が聞くと黙って微笑むソン選手
また日本で試合がしたいですか?という質問をしたところソン選手は何か意図が分からない様子で長く考えて
「世界戦ならしたいです」と答える
ここでマッチメイカーのグッドマン氏が話を継いで「今回の試合で名前は売れたし世界ランクも上がったので、日本からも金額の良いオファーも来ています。ただ彼は地域タイトルとかはもう興味が無いようです」と教えてくれる
ここまで来たところで、ソン選手がしきりに携帯を覗き込んでそわそわとしている。何か予定でも入っているのかと気になって尋ねると、なんと「私の兄が日本企業に勤めていたことがあって日本語が話せるので、彼に電話で通訳してもらってもいいですか?」という驚きの提案が!どうもシャイな彼はなかなか言い出せなかったらしい。インタビュー相手に通訳まで用意してもらっていいのかとかなんとか今は言ってる場合じゃない!早速ソン選手に電話をかけて頂くと、電話の向こうのお兄さんから「どうもはじめましてソン・ジョンオの兄です。完璧とは行きませんが出来る限り頑張ります」という完璧なアンサーが帰ってくるじゃないですか。「いやいや歪曲を『湾曲』と読んじゃう人よりも素晴らしい日本語力です」とは言わなかったですが、お兄さんの御厚情に感謝しつつインタビュー再開。

ソン・ジョンオ選手のはからいで電話の向こうのお兄さんに通訳してもらってインタビュー お兄さんどうもすいません!
ソン選手の試合を見て自分は映画の『ロッキー』を思い出しました。チャンピオンが弱い選手を選んでかっこよく防衛しようとするが、ずっとチャンスを待っていた選手は発奮しチャンピオンを追い詰める。そこに日本のファンは感情移入したと思います。普段は韓国や韓国人選手に批判的なインターネット上のサイトでもソン選手を応援すると言う異例の事態が起きました。亀田が嫌われてると言う事を差し引いても、ソン選手のファイトは感情をゆさぶったと思います。そのことについてどう思いますか
ソン選手「今そういうリアクションがあったと聞いてビックリしました。日本の方の応援に感謝します。大阪や東京に行って直接ファンにお礼を言いたいくらい。そんな風に日本のファンの印象に残れたのなら嬉しい。
『ロッキー』みたいといわれたけど、『ロッキー』にもパート2、パート3があったでしょ。亀田との試合も映画のように続きがあってほしい。興毅がダメなら私は大毅でも和毅でも誰でも大丈夫です」
とそこでお兄さんから「ソン・ジョンオーがどうしても伝えたいことがあると言っています。お伝えしてもいいでしょうか?」と問われ、是非にとそのメッセージを訳してもらうと以下のような内容でした。
「ソン・ジョンオーはベテランで正直体調も若い頃のように完全ではないです。試合間隔も開いていたので亀田との試合のオファーも周囲は良く考えるように言っていたのです。ただ弟は『どうしても世界戦がしたい。これを逃したらチャンスが無い』というので、家族も認めました。それがあのような判定になって…。
ソン・ジョンオはどうしてももう一度世界戦がしたい亀田三兄弟でも、WBCの山中慎介選手でも、フライ級の八重樫選手でも誰とでもやります。日本のジムに直接売り込みに行きたいくらい。どうやったら出来るのか、力になってください」
ソン選手がこの時だけは思わず気圧されるような熱意を見せました。
「こちらは大して読者がいるわけでもないブログでどれだけ力になれるかは分からない、ただ日本で必ずソン選手のメッセージは記事にします」とだけ伝えましたが、一見柔和で優しげな彼が内に秘めている闘志と兄弟の絆には胸が熱くなりました。実際興行的視点からいえば、リマッチすればさらに盛り上がるでしょうし、亀田家からすれば三兄弟誰とでも戦える便利な選手。避ける理由がないように思えるのですが…。
聞けばソン選手も亀田と同じ三兄弟で弟さんは韓国フェザー級のチャンピオンだったのだとか。
「同じ三兄弟でも全然違いますね」というとまたも無言で笑うソン選手
弟さんがボクシングをしているのはソン選手の影響ですか?
ソン選手「そうです。今はジムでトレーナーをしています」
ジムを経営されてるそうですね
「はい」
ソン選手のジムに有望な選手はいますか?
「4回戦でまだまだの選手しかいません。自分がしてきたような練習はしていない」
こう答えた時のソン選手には「おれはやって来たんだ」という自負心が見えました。

WBAのベルトを巻いたソン・ジョンオ 判定結果に不満を持った韓国ボクシング界のOBが『真の勝者』ソン・ジョンオのための記念撮影をした時のものということ
通訳を勤めてくれたお兄さんにお礼を言って電話を切ると、奥様と一緒のテーブルにいたキム会長が突如やってきて「ハイここはもう時間だから!タクシー来たから乗って乗って!ホテルはどこ?」と怒涛のように我々を追い立てる!えそうなんですか会長?でも冷麺がまだ食べかけで…と言う間もなく、ソン・ジョンオに別れの挨拶を済ませると店の前に泊まっていたタクシーに押し込まれてインタビューは唐突に終わった…。
キム会長!インタビューをアレンジして頂いた上に豪華な食事までご馳走して頂いて本当にありがとうございました。
というわけで次回はチェジュ島の亀田興毅×ソン・ジョンオ戦で何が起きたのか。関係者へのインタビューをお送りします。
仁川空港のセキュリテイチェックでお土産に買ったコチジャンを取りあげられた(旧徳山と長谷川が好きです)
12月20日の後楽園ホールの興行で深刻事故が起きました。
以下にデイリースポーツの記事を引用いたします
試合後に意識不明…デビュー戦のボクサーが頭部の緊急手術
デイリースポーツ 12月21日(土)6時59分配信
「ボクシング4回戦」(20日、後楽園ホール)
スーパーフライ級4回戦に出場した岡田哲慎(21)=ランド=が、試合後に意識不明になり、都内の病院で頭部の緊急手術を受けた。急性硬膜下出血で、手術は成功したものの、意識不明の状態が続いているという。
デビュー戦だった岡田は、同じくデビュー戦だった神山匡史(32)=フラッシュ赤羽=に4回TKO負け。その後、意識がなくなり、病院に緊急搬送された。
(引用以上)
まだ21歳だという岡田選手のご快復をお祈りするとともに、ご家族にもお見舞いを申し上げたいと思います。
安全管理をいくら徹底しても、ボクシングという競技の性質上事故というのは必ず起こる。その時にどのように対応するか、どのようなセイフティ・ネットが用意されているかが重要になります。そのセイフティ・ネットの最重要要素の一つが、公益法人時代のJBCが選手のファイトマネーから徴収し管理していた医療費目的の積立金、いわゆる『健保金制度』でした。
今回のケースは、自己負担分の医療費を全額補償する『健保金制度』から10万円という支払い上限が設定された『健康管理見舞金制度』に改変されてから初めての深刻事故であり、制度の運用がどうなっているのかが不透明でした。そこで関係者に問い合わせたところ「JBCから支払われる以上の治療費がかかる場合は、ボクシング協会の積立金から支払われる」とのことでした。もともと協会の積立金は医療費目的ではないのですが、健保金制度がなくなり現在その積立金の使途が問題になっているため緊急避難的にとられる措置ということのようです。
健保金制度の打ち切りを一方的に宣言したJBCと、積立金の保全と制度の維持をを訴える多くのジムオーナーが対立していることは既に記事化した通りであります。今回、健保金制度の維持を訴えるジム関係者が危機感をもって声を上げたことで、協会が積立金の運用を決めたのであり、このような尽力が無ければ今回の事故をなんの対策も講じぬままに迎えているところでした。まさに危機一髪です。
このような関係者の行動の原点となった一枚の文書があります。本来は事故が起こる前に公開し、ファンに周知するべき物でした。そのことについては率直にお詫びしたいと思います。また結果的にJBC批判をするために不幸な事故に便乗しているかのような印象を与える事も事実でありましょう。しかし我々は決して「そら見たことか」というような目線で今回文書を公開するわけではありません。不幸な事故にどのような対処するか、業界のインサイダーもファンも情報を共有し真剣に討議する材料となるよう願っています。

トクホン真闘ジムの会長佐々木隆雄氏とマネージャー舟木肇氏の連名で8月15日付けで提出されたこの要望書はJBCの秋山弘志理事長に当てられたものであり、健保金の廃止を一方的に通告してきたJBCに対する抗議の意志と、いつ起こるか分からない事故への危機感が強く滲むものとなっています。ここで挙げられている疑問点はすべて至極普通の感覚から発せられたものであり、原点にして網羅的であると言えます。特に末尾の「健保金をやめるというならJBCの存在意義ってある?」という指摘はまさに寸鉄を帯びた言葉と言えるでしょう。
これに対するJBC側の8月28日付け森田健事務局長名での回答はこちらです


そもそも質問にまともに答えていないのですが、その上「試合での事故の第一義的責任はジムにある」「制度の廃止でなく発展的解消だ」という見解も凄いものがあります。これは「網膜はく離になった選手を再びリングに上げる許可を出す」という制度変更の際に示された「何かあっても選手の自己責任でJBCは責任を負わない」という見解と軌一するものであり、JBCの健康軽視と無責任な体質が透けて見えます。
この回答書に対して再度、9月17日付けで要望書が提出されます。この要望書は20のジムの連名で書かれており、JBCだけでなくJPBAも対象となっています。

試合での怪我はジムの責任というJBCの見解に異議を唱え、制度改変に対する統一見解を出せないJBCに疑問を呈しています。また先程のJBCの回答書に「JPBAにも周知している」旨の記述があったため、きちんと説明を受けたと言う実感が無い協会員がJPBAに緊急総会の開催を要望しています。
この20のジム連名の要望書を受けてJBC職員同席で行われたJPBAの緊急総会の報告書が以下の文書です

「討議は紛糾した」とあるとおり、内容はまさに唖然とするようなものです。「このままでは選手が納めた積立金を食い潰してJBCの経営は破綻する見込みだが、有効な対策はない」と認めているのです。これは金銭にとどまる問題ではありません。明日にも起こるかも知れない事故対策のコストだったはずの健保金が日々消尽され、選手の健康が危機に瀕しているのです。
亀田との闘争がさも重大問題のように耳目を集めていますが、JBCは下らないメンツ争いに血道をあげているヒマがあるなら健康管理の問題に真剣に向き合って欲しいと今一度申しあげておきます。
そしてファンも「亀田憎し」で思考停止せず、ボクシングの未来を真剣に考えて欲しいと思います。
(職能が無い人は退場して欲しいと考える)旧徳山と長谷川が好きです
一方的にJBCからのリークネタで攻撃されていた亀田家がやっと今日声明を出しました
亀田陣営が反論 JBCは不快感
見解が異なる意見を聞くための機会で、当然の反論が来たら不快感を表明するとはなんと子供っぽい対応でしょう。
自分達に逆らう物には極めて攻撃的になることは、高山選手に『新団体画策』の濡れ衣を着せた事件や、大沢選手のサスペンドの際に分かっていることなので驚きは無いといえばないのですが...
世間の大人がやってる問題解決のための議論というのは、問題を整理して論点を絞っていこうとするのが通常ですが、JBCのやってることは未だに「採点発表直後にタイトルが移動しない旨のアナウンスがあった」という前提すら踏まえていないように見受けられます。
無駄な堂々巡りを避けるためにも今一度疑問点を整理したいと思います
まず亀田側
・前日にルールミーティングで「タイトルの保持」が合意されていたなら、なぜテレビ番組の放送内容やマスコミの報道を訂正しないのか?
・なぜブログなどで間違った情報を発信したのか
これは確信的にウソをついたにしろ、試合後に合意をひっくり返したにしろどっちも不正であります
あと個人的に気になるのは(笑)
・なぜ大毅は、三人目のジャッジの判定結果を読み上げられる前に指一本を立てたガッツポーズしようとして『アレ』っていうリアクションをしていたのか?なんであの内容であそこまで自信があったのか?
対するJBC側
・試合後に英語でタイトルの移動がない旨アナウンスがあったことになぜ気付かなかったのか?
これは『英語が出来る人間が居なかったのでは』という疑念を裏付けるものです
・またルールミーテイングで立会人のタッカーが「タイトルが空位になる」という発言をした部分のビデオがあるならなぜ公開しないのか?
これを出せばあらゆる議論が一瞬で終わり、亀田とIBFが共謀してルールミーティングを反故にしたことが証明されるのですがなぜか出してこない 一体何のための自主規制しているのでしょうか?
・タイトルの移動がないことを決定したIBFになぜ抗議をしないのか?
・なぜその場で立会人のタッカーに抗議しないで、IBF本部にメールするような迂遠な方法を取るのか
亀田相手にはイケイケドンドンなのになぜかIBF相手には腰が引けている不思議
・なぜルールミーテイングの合意内容を文書にしてサインさせなかったのか?
これをしてれば何があっても大丈夫だったのに
・タッカーとソリスと亀田がコミニュケーションをとるには少なくとも三ヶ国語の通訳が要るはずですがJBCサイドに語学力のある人間は本当にいなかったのか?
もしそれが事実なら、亀田の用意した通訳に丸のりで厳格な試合管理など出来るのでしょうか?それに亀田サイドの用意した通訳の語学力に問題があった場合どういう対応をするつもりだったのでしょうか?
次は中継局であるTBS
・なぜウソの内容を伝えられていたのに怒らないのか?
あんだけ連呼してたことをひっくり返されたら、報道機関としては致命的なダメージだと思うのですがなぜか煮え切らないTBS。現在のヌル~い対応の根拠は一体...。余りに不可解です
続いて報道・メデイア
・タッカーが確かに「タイトルが空位になる」と明言したのならそれはIBFの不正の証拠となるが、なぜ問題視しないのか?
・なぜ亀田サイドの言い分を取材して聞かないのか?
そしてファン
・もし亀田がゴネて裁定が覆ったならそれはIBFと合作の不正なのに、なぜIBFには怒りが向かないのか?
・試合直後にタイトルの移動がない旨のアナウンスがあったことをなぜ無視するのか?
未だに『試合後にタッカーが控え室に入っていって』式のガセを信じて亀田批判してる人がいるんですよね 事実を調べましょう
・なぜ『頑張れJBC』になるのか
亀田と敵対してるから正義というこの短絡…
最後にJBCの茶坊主広報サイトやってるゴシップライター
・常習的な嘘でさんざん人を騙してきた彼がなぜ亀田の嘘を批判するのか?
亀田も嘘つきか知らんけどあんたも嘘つきじゃん。ありもしない秘密結社に付け狙われてるって言ったり、襲撃されるって嘘ついて自分の読者に身辺警護させたり。亀田を批判出来るような倫理的な正しさはあなたにはありません。
という感じで私は論点整理しております みなさんはいかがですか?
ウコンの力のCMの『忘年パーティー』という単語に虫唾がはしる(旧徳山と長谷川が好きです)
亀田サイドがJBCの聴聞に対して弁護士を同席させたことについて、ファンや一部自称ジャーナリストが「裁判でもないのに弁護士同伴なんて、やましい事があるとしか思えない」みたいなこと書いてて大変ビックリしました。まあその自称ジャーナリストは「民事訴訟やってる人間が選挙に出るのは問題」みたいなスットコドッコイなこと書いてた奴だからなあ。この程度の教養でジャーナリストを自称する根性は大したもんです
ドラマとか映画の影響か弁護士の業務と言うのは訴訟の弁護だけだと思ってる人が世の中には結構いるんですね。
プロ野球の年俸交渉の代理人業務は日本では弁護士しか出来ませんが、『亀田基準』に倣うと代理人に交渉を任せてる野球選手は心にやましい事があるのでしょうか?
依頼人が同席を求めれば弁護士が来るのは当り前です。逆にJBCは弁護士に同席されたら困るようなやましい事でもあるのでしょうか?
『密室でライセンスの発給を人質にして亀田を屈服させようとしたのに弁護士が出てきて台無しになっちゃったよ!参ったなあ』とか思ってなければ良いのですが...。
亀田側が抗議したという「リーク」についても彼らの怒りは当然です。「事実確認の為に聴聞する」と言ってるのになんで一方当事者の言い分を聞く前にマスコミに情報がバンバン出るのでしょうか?こんな『聴聞』が客観的な調査足りえるのでしょうか?
私が個人的に信頼していたジャーナリストの方まで、最近はJBCの言い分のみで記事を構成しています。半ヨゴレのゴシップライターはともかく、尊敬していたスポーツジャーナリストの方まで「嫌われ者の亀田だから、まあ何書いても良いだろ」と言うような感覚で記事を書いていることには大変失望しました。
こういう思慮の無い報道の影響か「JBCに楯突くと言うということ追放ということ」みたいなことを書いてるファンまでいて目が点になりました。なんぼミスリードされてるとはいえ、社会性が無い事を堂々書く人が多くてホントビックリしています。亀田への怒りが正気を失わせているのか...?
プロの方にはせめて双方取材と言う原則は守って欲しい(旧徳山と長谷川が好きです)
負けて防衛!大毅“救済ルール”で前代未聞の大逆転/BOX
というこの記事で判定結果の読み上げ直後に英語でIBFタイトルが移動しない旨アナウンスされたと書いてあるのに、事実を無視して試合後に亀田がゴネてIBFのインスペクターを翻意させたかのような情報操作をしてる人がいますね。
もしIBFがルールミーテイングの決定を反故にしたのなら、それはIBFの責任でありIBFに抗議し亀田のタイトルを剥奪しタイトルを空位にさせるべきですがそういう働きかけをしているのでしょうか?
タイトル移動がない状態でタイトルマッチをしていたことには興行の主催者として道義的責任はありますが、亀田にまんまと出し抜かれたJBCのマヌケさや仕事の出来なさ、IBFに抗議できないフニャフニャぶりはなぜ批判対象にならないのでしょうか?
ガセを広めてるゴシップライターが『スポーツジャーナリズムがどうたら』などとは盗人猛々しいですな。
どうせこんなセコイ事やってるのはJBCの茶坊主なのでしょうが恥ずかしく無いのでしょうか?亀田以上に厚顔無恥なんじゃないの?
乗せられてるファンもしっかりして下さい。「大毅は返上しろ」ではなく「JBCはIBFに抗議してルールミーテイングでの合意どおり空位にさせるべし」というのが正しいルールの運用でありスジでしょ。
亀田憎しで「ファンがキライな亀田を攻撃してるからJBCは正しい」では余りに短絡と言う物です。JBCは試合管理の失敗を亀田批判する事で誤魔化そうとしてるだけですよ。ほんと皆さん頼みますよ。このままじゃボクシング界全体が笑いもんですよ。
係争において双方に問題があるというのは現実では良くある事です。それを短絡化して一方が正義で一方が悪であるかのように宣伝する奴がいる。それにまんまと乗る奴がいる。ほんと気持ちが暗くなります
寒い国から帰ってきた(旧徳山と長谷川が好きです)
◇Aブローナー vs Mマイダナ
(WBAウエルター級世界戦)

ブローナー、前戦までと比べてスリムに見えた(実際ブローナー144.5lbに対しマイダナ146.75lb)。スピード重視の作戦なのかと思いきや、実際にはプレッシャーをかける戦い。(この階級での体力勝負をテストか?)
ところが初回いきなりマイダナの右うちおろしが頭頂近くをかすめブローナー、ダウン寸前のピンチ。
2Rにはマイダナの左ロングを顔面に喰ってダウン。
ブロ-ナーは3Rから中盤持ち直してポイントをとるが、8Rに再びダウンを奪われる。
どちらも明確なダメージがあり、足下ガクガクだったが、マイダナのスタミナロスもあってKOは免れ、逆にプレッシャーをかける。
終盤完全にガス欠のマイダナだが、よく手を出す。ブローナーはプレスはかけるが手数・ヒットともに少なく、勝負は判定に。
私の採点では114-111でマイダナ。エキマ解説陣の採点は微差でブローナー。判定は、115-110、116-109、117-109の3-0でマイダナ。
半身に構えて後傾し、スウェイとショルダー・ブロック(あるいはショルダー・スライド)で相手のパンチをかわすブローナーのディフェンス。これに対しておそらく有効ではないかと思われたマイダナの左ロング・フック(右構えの)は最後まで機能していた。これはマイダナサイド(トレーナーはロベルト・ガルシア)が研究してきたのだろうが、メイウェザー攻略のヒントにもなるだろう。
またマイダナは接近してからのパンチがたいがい4連続ぐらい出、しかも上下に散らされるので、相手が対応できない瞬間をつくることができた。
これらがマイダナの勝因。
ブローナーはあの体型であればスピード、ディフェンス重視で戦うべきところ、逆に体力押しで戦ったのは判断ミス。相手あるいはこの階級を過小評価した結果ではないか。いつもよりもディフェンスにおける反応も鈍いように思われた。
スーパースター候補の敗戦には、ある種の心理的衝撃と興奮がともなうが(どこまで強くなるのかという期待と、こんな強い選手がどうやって負けるのか見てみたいという欲求と)、これは当のボクサーのパフォーマンスが良ければ良いほど強まる。その意味でこの試合、非常に面白い試合だった。
ただブローナーのファイトにはやや物足りなさを感じた。油断したかどうかは知らないが、彼のスタイルは相手の攻撃をディフェンスで無力化した上での攻撃。途中をすっ飛ばすならそれなりの準備が必要。まさかキャリア晩年に陥りがちなブル・ファイター化に至ったわけではあるまいが。
byいやまじで
なんかボクシングファンのブログ色々見てると「とにかく亀田をなんとかしろ!」と吹き上がってJBCガンバレ一色ですが大丈夫でしょうか?
今回JBCが怒っているのは「ルールミーテイングを反故にしたから」じゃなくて「亀田ジムの人間がJBCをバカにした・批判した」からですよ。これまでやりたい放題やらせて、自分たちがコケにされたら激怒。何でこんな連中を熱烈応援できるのでしょうか?
不当なサスペンドをされた大沢選手の苦境や、選手たちが納めてきた健保金の浪費などには何の反応も起きないのに亀田が絡むとかくも簡単に吹き上がっちゃう。
ハッキリ言って、今回の問題の状況を見ると近視眼的なファンにもかなり問題があると思います。
「なんでもいいから処分して俺たちの鬱憤を晴らしてくれ」式に焚きつけた結果、事実に齟齬が生じたらますます亀田一家が増長するだけです。事実に基づいた批判・検証をと今一度言っておきます。
そういうわけで今週末、私は事実を求めてちょっと取材に行ってきま~す!
処罰感情による吹き上がりに迎合する事は冤罪の温床であると感じる(旧徳山と長谷川が好きです)
ボクシング村内では紛糾がやまない『亀田大毅負けても王者のまま問題』でありますが、一般社会のリアクションはことのほか薄く、テレビニュースやワイドショーはガン無視と言っていい状態です。よく「人間は刺激に飽きる」と申しますが、同工異曲のスキャンダル路線ではおのずと限界も来ようというもの。いくら燃料を投下してもボヤ程度で終わって一向に延焼しない世間の冷めたリアクションを見ると、亀田兄弟の賞味期限が終わりを迎えていることがよく分かります。
そんな落日の亀田一家と泥舟JBCが絡んだら何かが起こらぬ訳が無い!ポンコツ同士が『計量失敗』『内容低調』『試合後仰天』と良いところ無し・史上最低レベルの世界戦の責任を巡って、「そっちのせいだ」「俺は悪くない」「言った言わない」の低レベル極まる第二ラウンドをおっぱじめ、一部好事家(含む俺)がその推移に大いに注目しています。
この一連の『対立』の経緯をいち早く報じたのは、論スポ編集長にして藤原トレーナーとの豪華ゲストトークショーのホストとしてもおなじみの本郷陽一記者による『JBCが亀田陣営と全面対決 最悪、ジム消滅も』と言う記事でありました。
記事冒頭に出てくる、JBCからの『中間報告』だというコメントで浦谷事務局長代理は「JBCには落ち度は無い」(注;要するに『俺達は悪くない』と言ってるのと一緒)と元気一杯断言した上で「事実を湾曲(注;歪曲のことか?)したものがいる」と大見得を切るわけですが、本当にJBCに落ち度が無いなら責任は事前の合意を反故にしたIBFにあるということになります。ところが浦谷事務局長代理(肩書きなげーな)の怒りはなぜか亀田ジムの嶋マネージャーに向かい、「虚偽を述べ事実を湾曲(注;本郷記者がこのような初歩的な日本語の間違いを連発するとは考えられず、浦谷氏の発言を改変せず伝えると言うジャーナリステイックな姿勢を取っているが故と思われる)して伝えている」とおかんむりのご様子。
IBFがルールミーテイングでの合意内容を違えたのであれば、それは重大な信義違反であり、IBFがどう言おうがJBCは頑として認めなければいい話であります。ところが会場で当事者であるタッカーを問い詰め抗議するわけでもなく、メールでIBF本部に確認すると言う眠たい対応をしているうちに既成事実化されてしまう始末。これじゃIBFにも亀田にもなめられる一方だよと思うのですが。
ですがこの記事を読んでいてふと大きな違和感に行き当たりました。どうもJBCは「ルールミーテイングで合意した内容が覆った」という本質論で怒っているのでなく、「ルールミーティングの内容が覆ったことの責任をJBCにかぶせることは許さん!」という枝葉末節かつセコイことに怒っているだけのようなのです。要は「確かに合意内容はひっくり返ったけどJBCは悪くないもんね」と言ってるだけなのです。
バンコク愚連隊氏が当ブログのコメント欄でおっしゃるように「テレビや新聞であんだけ連呼してた対戦条件が事実でないことを、亀田ジム側が知っていて沈黙していたというのはありえない」のはその通りであり、プロモーターとしてもテレビ視聴者、観衆を馬鹿にした話です(私も当日の有料入場者でしたので言う権利はあるはずです)。聞けば亀田ジムの嶋マネージャーは中継局であるTBS出身だと言う話、そんな彼が報道機関でもあるTBSの信用を毀損するようなことをわざわざするでしょうか?そう考えてもなんらかの掌返しはあったのではないかというのが私の個人的な見解です(この辺は他のメンバーとは見解の相違はあるかも知れません)。
ただそれもJBCが頑として突っぱねれば済む話であり、大毅が負ければ空位という合意があった証拠を突きつけて亀田であろうとタッカーだろうとIBFだろうとキャンと言わしてやれば良いのです。なぜそれが出来ないのか?密室で亀田ジムの嶋氏に枝葉末節についての聴聞をすることに執着するのか?なぜ現場で腰砕けになったあと亀田との対決にのみ意欲を燃やすのか?
プロボクシングの信頼回復には一切貢献しない、「JBCは悪くない!謝れ!でないと処罰するぞ!」という戦いに血道をあげるJBC。いったい何の展望があってこんな無駄なことをしているのでしょうか?
あとひとつ不可解なのは、満天下に誤報を流す結果になったTBSから怒りの声が全く聞こえてこないことです。あんだけ連呼してたことがウソになってしまって平気なのでしょうか?世間が無関心だからいいと言う次元の話では無いような気がするのですが…
それにつけてもメデイアへの抗議にまで言及するJBCのエキセントリックな姿勢には驚きを禁じえません。
それと「亀田とJBCどっちが悪いか」みたいな単純化をする議論は厳に避けなければなりません。亀田の試合レベルやマッチメイクがひどいこととJBCのガバナンスがポンコツなのは質の違う問題であり一方が正しく一方が間違っていると言うようなものではありません。両者の対立は価値観の対立ではなく利害の対立に過ぎないのです。
浦谷氏の発言を『湾曲』させずにそのまま記事化したところに何か感じる(旧徳山と長谷川が好きです)
ここのところ飛び回っていて、ため込んだ映像を見る時間も無かった。
ピノイプライドも23回目を数えたが、今回は12月1日マニラのアラネタコロセウムで行われたWBOライトフライ級とミニマム級タイトルマッチ。
先日、日本での凱旋試合に快勝した高山選手の対抗王者がダブルメインイベントの一つに登場した。
WBC,WBA(暫定)、IBFと続き高山選手が狙う4本目のベルトがこのWBOだ。
一応のこと付しておくが、メルリトは12月8日現在Boxrec 世界第9位、挑戦者第10位。おそらく、挑戦者はこの試合が評価されて浮上したか。そのレーティングはこれまでの実績から数値化したものを基準に格付けされているようで、必ずしも実力とは一致しない。
あたり前だが戦ってみなければ、どちらが強いか明らかな判断は出来ないのがボクシング。
ただ、これまでどんな強豪と戦ったか、そして試合の結果、さらに内容まで吟味すればおおよその序列というものが見えてくる。
ちなみに高山選手は現在、世界が認めるこのクラス第1位。上には誰もいない。
4団体を制覇してこのクラス最強を示し、更に帝王の待つ舞台へ。
そうした期待を胸に秘めながら、王者として挑戦を受ける身でもある。
データを取るつもりでレコーダーのプレイボタンを押した。
WBO ミニマム級タイトルマッチ
Merlito Sabillo vs Carlos buitrago
王者 メルリト・サビリォ(比国)対 挑戦者カルロス・ビィトラゴ(ニカラグア)
世界初挑戦とは思えない落ち着きを見せる21歳ニカラグアの挑戦者ブィトラゴ。
初回、右構えから腰を落としてのキレのある右ストレート、切り返しの左フックをブン!と飛ばす。
一瞬戸惑った王者だったが主導権を取らせまいとして、左構えから真っ直ぐに伸びる左ストレート、そして右フックを強引に振って出る。
最軽量級ながら両者の武器が早くも交差する緊張感溢れるスタートだ。
パワーの挑戦者は下がりながら要所でカウンターを取る。出入りのフットワークと手数で王者。
序盤はほぼ互角。
中盤からはこれが21歳になったばかりのボクサーか?と思わせるほどのクールさで王者を脅かす。常に前に出るのは比国人だが、ダメージングブロウをともなったクリーンヒットではニカラグア人。中盤までやや挑戦者かと思われたが、ここは王者のホームタウン。ジャッジはどちらに優劣をつけるか興味深い。
9ラウンド、挑戦者の強打が火を噴いた。
開始ゴング直後、これまでやや劣勢と感じたのか王者が勢い良く攻勢に出て挑戦者をロープに詰めに行く。しかし、瞬間狙いすました挑戦者の右フックがカウンターで飛んで来た。
避ける間も無い。
王者は大きく腰を落とし体が後方に傾く。ロープが無ければ仰向けのダウンとなっただろう。明らかに効いている。強引にでも出れば決定的な場面だ。
しかし、もういつでも倒せると考えたのか、挑戦者は強引には詰めに行かない。
助けられた形になった王者だが良く踏ん張って立ち直りをみせた。
結果的にこのラウンドがこの試合の分岐点になったように思う。
ダメージを引きずるメルリトだがこれがキャリアなのだろう、自ら圧力を掛けるでもなくカウンター狙いの挑戦者に10、11ラウンドと手数で対抗。
ここは何としても取ると腹を決めた王者は被弾も覚悟の必死の攻勢をかけ、執念で最終回もポイントを奪った。
さすが百戦錬磨のALA陣営。ホームであっても冷静にポイントを計算している。
この試合一番の手数と気迫で挑戦者を(その戦略でなく)初めて圧力で後退させた。
自分の採点は中盤までの貯金で113-115 カルロス・ブィトラゴ。
オフィシャルは115-113 113-115 114-114 三者三様の引き分けで王者の防衛となった。
ちなみに日本から派遣の島川氏はドロー採点だった。
パワーでは明らかに比国人を上回ったニカラグア人。一見老獪な上手さも見せたが、しかしやはり挑戦者は自ら前に出て行かなければダメだという見本のような試合だった。
挑戦者は惜しい試合を落としたが、王者を攻略するポテンシャルは充分にあるところは見せた。
強打も冷静さも魅力のブィトラゴ。だが、それでも日本の高山選手を捕まえる事はまだ出来ないだろう。
WBO ライトフライ級タイトルマッチ
Donnie Nietes vs Sammy Gutierrez
王者 ドニー・ニエテス(比国)対サミー・グチェレス(メキシコ)
比国の強豪ニエテスが迎えた挑戦者はBoxrec 42位まで後退したメキシコ人。
この挑戦者は直前の試合でもTKOで敗れているが何故世界タイトルに挑戦出来たのかが不可解だ。
試合はといえば案の定スピードと強打で圧倒的に勝るニエテスが、初回にいきなり2度のダウンを奪い3ラウンド残り数秒のところで痛烈な右を決めTKO勝ち。
メキシコ人はニエテスのジャブや右の強打にもまったく反応出来ず、玉砕覚悟の前進を続けるのみで明らかなミスマッチ。
楽勝だったニエテスは試合後のインタビューでモチベーションを聞かれ「上を目指して精進するだけです」とお決まりの文句。
こんなマッチメークではレーティングを下げるばかりだ。
実際に、先月韓国でも下位挑戦者にチャンスを与えるという理由で日本人が不可解な世界戦を挙行したが、彼は現在も王者でありながら17位まで格付けを落とした。
世界タイトルを持ちながら実質世界ランク圏外という珍しい記録でも狙っているのか?
冗談はさておき、こうした世界戦としては価値の無い試合があちこちで続いている。
ここは序列を作っておくべきだと思うがまたの機会にして、ここではライトフライ級の上位を並べて置く。
WBO王者ニエテス、Boxrecでのレーティングは世界第8位.。
IBF王者の同国人のジョン・リエル・カシメロは第5位。
WBA王者、日本の井岡一翔は第4位。
第3位にはカシメロに負けているペドロ・ゲバラが何故かここにいてboxrecのレーティングも怪しさは漂う。
第2位はWBC者エイドリアン・ヘルナンデス
世界1位はもちろん帝王ローマン・ゴンザレス。
誰もが認める真の王者だ。
他団体、複数タイトル乱立でもこうして並べるだけでも、王者以下のおおまかな序列は出来てくる。
何度も言うがボクシングは強者の系譜。
その頂点に立つ者だけが真の王者だ。
いやぁ、目茶苦茶勉強になります。
巷で汚染されたファンの質もこれ見りゃ多少は上がるでしょう。
脱皮して日本のファンの目が世界で一番になりますように・・
勝手に紹介させて貰います!
B.B
http://boxing.seesaa.net/
さてさて紛糾が続く「亀田大毅は負けたけどチャンピオンのまま」問題ですが、ボクシングブログの老舗『ボクシングマスター』からもJBC批判が飛び出しました。
IBF会長 大毅戦 「ルール通り!」 vsJBC不信
話題がニッチ過ぎてちっともアクセス数が伸びない当ブログとは比較にならないほどの信用と人気を誇るボクマス様からのJBC批判となると、ファンへの影響も多々ありそうであります。以下記事文中の一部を抜粋致します
「ルールは把握していたが統一戦は特別ルールの場合もあるので」と、JBC浦谷事務局長代行の弁明は苦しい。
ボクシングの勝負は、その場その時の一回限り。ルールの確認も、その場その時に、おざなりにせず行っていれば、今回の混乱はなかったように思います。(引用以上)
「しっかり仕事しろよ」というトーンですね。ちなみにJBCの質問書に対するIBFの回答は「ルール通り」だったそうです。代理人が来てるんだからメールなんかしないで問い詰めりゃいいじゃんと思うんですが、JBCの職員の皆さんは最近の若者のようにメールでしか本音が言えないシャイな性格なのかも知れませんね。なんにせよ「ルール通り」という取り付く島もない結論にいかに対応するのか、しないでほっとくのか心の片隅で気にかけておこうかと思います。
そんなボクマスさんの記事中のリンクで見つけた12月4日付毎日新聞記事
ボクシング:「JBCに不信感」日本協会 タイトル混乱で
この記事は八重樫×ソーサの調印式でとった大橋会長と八重樫選手のコメントによって構成されています。八重樫選手は「選手に責任はない」と言った上で「ルールの管理をしっかりして欲しい」と苦言を呈していますが、肝心のJPBA大橋会長は「6日の試合でボクシングへの信用を回復したい」とチャッカリ試合の宣伝をした上に「このままではJBC(日本ボクシングコミッション)への不信感も高まる」などと他人事のように語るのみ。ちょっとまてあなたはJBCの理事だろ!と。
大橋氏はいつもこうやってヌエのように自分の立場を使い分けています。あるときはJBCの理事、あるときはJPBAの会長、あるときは大橋ジムの会長にしてプロモーター。そして新聞紙上では評論家としてコラムまだ連載しています。このように立場を使い分けていればどんな場合にも責任を回避出来るような気がするのですが...。言っちゃアレですがJBCの語学力や交渉力に疑問があることは健保金問題や高山選手に濡れ衣を着せた問題で従前から分かっていたことであります。いまさら驚かれても困るわけで...。
JBCの皆さんには、もはや「JBCは悪くない、悪いのは亀田だ!」とイエロージャーナリストを使って煽ったところで手遅れだという事を自覚して頂きたいと思います。口上がどんどん長くなってる「王子様のようないでたちで選手より目立ってしまっているJBC職員」氏あたりは、自分が目立つ事ばかり考えずにボクシング界の為に誠実に仕事して頂きたいものです。
ブラック企業まがいの手法で不当労働行為の認定を受けた上に、本職もガタガタ、財務規律もグダグダ。どこまで落ちるか心配なJBCの現状であります。
このままでは相撲協会や柔道連盟のようにならないかと心配な(旧徳山と長谷川が好きです)

12月5日付け 日本経済新聞より
「試合の管理は本来ローカルコミッションの役割と自覚する必要がある」。ちゃんと仕事しろって言われてますよ

一緒に開催された亀田の試合が、プロボクシングの歴史の中でも珍しいような変な結末になったが為になんだかおいてけぼりになってしまった感のある高山選手の国内復帰戦。かく言う私もついつい亀田いじりが先になり高山選手の試合感想が後回しになってしまいました。同じ興行で開催された亀田兄弟の試合とは比較するとか何とか言う次元でなく「これが同じスポーツなのか?」と感じるような落差がありまして、なんだか同じ地平で語るのが憚られまして。
それでは気を取り直して高山選手の試合の感想です。
まず最初に驚いたのは正確な距離感でした。クロスレンジでのパンチを外していく目の良さ、ステップの正確さ。踏ん張らない羽根のように軽いフットワークを駆使して最小の動きで間合いを見切ってパンチを外し、旺盛なスタミナで休まずに反撃する。そして決して同じ位置にとどまらない事でシルバノは的を絞れない。高山はただ動き回るのでなく、防御の動作が次の攻撃と一体化しておりダッキングしてボディフック・アッパー、サイドステップして死角からショートストレートとシルバノの打ち終わりに必ずパンチを合わせる。
従来からの高山の持ち味であるハードワークを厭わぬ攻撃ボクシング、回転の良い連打も健在。極めてオーソドックスなサウスポー対策で、左回りで前足の外に出るポジショニングをキープしつつ、ジャブと右ボディを有効に使って対戦相手のシルバノを迷わせる。フェイントでガード上げさせてボディ。ボデイを意識させて死角からのフック。ロングフックのイメージを利用してガードを割ってのストレート。もともとあった、フィジカルの強さに「相手を動かす」ベテランらしいサイコロジーが加わってペースは一方的に。中盤以降はレバーブロー、ショートアッパーも織り交ぜて多彩なアングルからパンチを打ち込み続ける。
シルバノは接近時にはフィリピン人ファイターらしい思い切ったパンチを放つものの、スピードの違いは歴然で、一方的な展開を打開することが出来ない。ポイント差から言っても相打ちでビッグパンチを当てるしか無い状況だが、8Rにパンチ(バッティング?)で高山の瞼を切ることに成功。傷口が広がればTKOもありうる状況を作る事で、後半に一縷の希望を残す。一方高山はここまで一方的に攻めながら、TKOになる危険が発生。この状況をどう乗り切るか?

終盤4Rも高山のボクシングは前半と同じクオリティを維持するが、シルバノはスタミナが切れて明らかな失速。高山にすればポイント的には無理する状況ではないが、打ち合いにも応じてパンチの交換でもシルバノを上回る余裕。後半はアッパーも有効で更なる引き出しも見せました。
終わってみれば印象どおりの高山の完勝。クリンチもほぼ皆無の気風の良い打ち合いで、非常にスポーツライクな爽やかな試合でありました。

以前お話を伺ったときに中出博啓トレーナーは「アンジロ・ダンディーが好き」と仰ってましたがなるほど、アリやレナードのような打たせず打つスタイルが理想なんだなあと再確認致しました。
一方で一緒に観戦した人や知り合いのファンから「もう少しパンチがあれば」「もっと完璧な試合が出来た、出来るはず」という感想が多かったのも事実。国内活動時代から見ればパワーアップは顕著でしたが、今のスタイルの延長上で更なる進化を見せて欲しいと思います。それができるボクシングスタイルであり、高山にそのスキルがあるはずと期待すればこその声だと思いますので。
私が考える彼のボクシングの良いところは相手を選ばない、相性を問わない自在味といいますか、誰とでも噛み合いそうというところ。更なる強敵との痺れるような試合を期待して待ちたいと思います。
テレビの録画映像を見て鬼塚の解説のまともさに大層驚いた(旧徳山と長谷川が好きです)
亀田大毅とリボリオ・ソリスとの間で行われた「IBF・WBA世界スーパーフライ級王座統一戦」では、まず前日の計量でソリスが大きく体重超過し、この時点でWBA王座は剥奪。
これを受けて、この試合に懸かるタイトルの扱いについて「ソリスは勝ってもいずれのタイトルも得られない。大毅は勝てば二冠王者だが、負けた場合はIBF、WBA王座ともに空位となる」と発表されていたにも関わらず、大毅が負けた直後に、IBFのタッカー氏が「IBFルールに基づき、亀田大毅は負けても王者のまま」と言いだした為、ネット上やスポーツ紙では「またしても亀田のスキャンダル」と大層な賑わいである。
正直なところ、この日同じリングに上がった高山勝成の誇り高き軌跡に比べ、毎度毎度繰り返されるこの一家のトラブルにはゲッソリ、という気分になるが、今回の件で何が問題なのかということは、与えられた情報の中で冷静に判断する必要があると思う。
「この事態を収拾させるには大毅が自主的に返上するのがよい」などという意見もあるが、果たしてそれが道理に合うことなのだろうか?
まず、IBFに「挑戦者が体重超過の場合、王者は負けても王座を保持する」というルールがあるのは事実であり、このルールの正当性には疑問はないだろう。
王者が体重超過をしたなら、タイトルマッチに臨む義務を果たさなかったということで王座を剥奪し、真面目に準備した挑戦者にのみ王座獲得のチャンスを与えるのは当然である。しかし、負けても失うものが無い挑戦者が体重超過(不真面目)の場合に、守るべきものがあり、かつ真面目に準備してきた王者の側のみが「もし試合に負けたら王座は空位」というリスクを負うのは理不尽だからだ。
これはWBAも同様であり、昨年12月に行われたアブリル対リオスの試合でも、太った挑戦者リオスに負けたアブリルの暫定王座はそのまま保持された。
WBCには明確な規定があるかどうかは不明だが、実務上はやはりそのように対応することになる可能性が高いのではないだろうか(実際にそういうケースが起こったことがあるかどうかも当方はまだ未確認)。
よって、このルールに従う限り、(IBF側から見た場合)王者の大毅が計量をパスし、挑戦者のソリスがオーバーした時点で、「試合の結果如何に関わらず、IBF王座の移動はない」というのは理に適っている。
では、なぜ今回の騒動が起きたかといえば、それは試合前日の「大毅が負けたら両王座とも空位」という発表と、試合後の「ルールに基づき大毅は王者のまま」という裁定との齟齬にあることは明白なのだが、ここでいったん立ち止まって「何が原因でこうなったのか」「誰に責任があるのか」「どういう裁定・処理をするべきだったのか」ということを、慎重に考えることが必要ではないだろうか。
結果的に王座保持という「メリット」を享受したのが亀田だったからといって、「また亀田がインチキしたのか」「負けたんだから潔く返上しろ」という安易な結論に飛びつくのは、いささか早計ではないかと思うのである。
まず肝心要の「何が原因か」についてだが、たとえばJBCが何らかの勘違いをして「両王座空位」と発表してしまい、前日の時点でその発表に気づかなかったIBFが、試合後に慌てて訂正した…というようなケースなら、単純な手続き・意思疎通のミスであり、今後は気をつけろとしか言えない。
しかし前日には、当のIBFのタッカー氏自ら「大毅負けで両王座空位」と話していたということだから、まずこのタッカー氏が原因の一つであることは間違いないだろう。一貫して「両王座空位」を主張しているJBCに対し、試合前と試合後で異なる主張をしているのはタッカー氏だけだからだ。ではそこで、なぜ言うことが変わったか…ということについてだが、ここから先は現時点では推測になってしまう為に断定はできない。
前日の時点で、その気が無いのにJBCに合わせて「両王座空位」と言ったのか、その時は本当に「両王座空位」にしようと思っていたけど、いざ大毅が負けてしまったという時に、急に本来のルールを守ろうとしたのか…いずれにしても、統括団体の立会人としては非常に不適切な言動であることは間違いなさそうだ。
一方、開催国のローカルコミッションであるJBCの対応はどうだったか。
世界タイトルマッチは、原則としてその王座を管轄している統括団体のルールに則って行われるが、有名な例で言うと、米国の試合ではWBCの公開採点が採用されていなこと等に見られるように、開催国によって若干の違いがある。
そもそもそういうこと自体が、個人的にはボクシングの「スポーツらしさ」を削いでいる部分だと感じているのだが、ともかく、お国の事情に合わせて統括団体のルールに干渉できる権利を持つのが、米国でいえばACであり、日本でいえばJBCである。
この「権利」は、当然のことながら「責任」と表裏一体であるのだから、タイトルマッチのスムーズな進行について、JBCはIBFと同じ責任があるはずだ。
普通の世界戦でも、外国人選手の側にしたたかなエージェントがついていたりすると、ルールミーティングでひと悶着あったりするのはよくあること。それが今回はニ団体の統一戦に加えて、一方の選手(片方から見れば王者であり、反対から見れば挑戦者)が体重超過を起こしたという特殊なケースである。
この時点で、IBF・WBA双方の、統一戦に関するルール、体重超過に関するルールを参照した上で、公平・適正なルールの設定に努めるのがJBCの役割だと思われる。であるならば、両団体ともにルールブックに記載されている「挑戦者が体重超過なら王座はそのまま」というルールに気がつなかったというのは、お粗末と言われても仕方ないのではないだろうか。
「いやいや、それもちゃんと確認したし、その上で両団体・両陣営も納得の上で「大毅負けなら両王座空位」に決定したんだよ」というのであれば、この件は完全にタッカー氏の暴走ということになり、それならばJBCは頑としてルールを守らせるべき。今さらピープルズにメールでお伺いを立てる必要などないし、ましてや森田事務局長が発した「IBFが認めるなら従わざるを得ない」という言葉なんかは、何とも情けない…というか許されざる発言である。
原因については、これ以上推測に推測を重ねても仕方がないので、ではこの試合、どのような形で行えばよかったのだろうか。
ルールの性質上、IBF王座に関しては移動しないのが筋だと思う。よって、IBF王者が挑戦者となるWBAタイトルマッチで、その王者(ソリス)が体重超過をした、ということで試合をすればよかったのではないか。
たとえるならば、渡辺二郎とパヤオ・プーンタラットの試合だろうか。実質的には他団体の王者同士の対決であるが、ルールの解釈上、統一戦とはならない、と。長谷川穂積とモンティエルの試合も近い感じかもしれない。
これらの試合も、勝者が二冠王者とならないことはファンも事前に知っていたが、それでも「勝った方が真の王者」ということで盛り上がった試合だ。
直前まで「正真正銘の統一戦」だったものが、片方の選手のミスでパーになったとなれば締まらない話だが、試合後に後付けのような印象を持たれるくらいなら、最初から「ソリスのせいでWBAタイトルのみ」とした方が、はるかにわかりやすかったはずだ。
ここでまた推測を出すのもなんだが、「どうせソリスは調整ミスだし、大毅が負けた時のことはそんなに神経質に考えなくても…」なんて考えがあったとしたらこれは論外。そんなことではなかったと思いたい。
次は今後の展開について。
野球等では、微妙な判定で(あるいは、明らかな誤審に見えるような時)片方の監督が抗議に出てきても、九分九厘、判定が覆ることはないが、ごく稀に「一厘」の目が出てひっくり返ったりすると、今度は反対の監督が血相変えて飛び出してくることになる。
今回の件も、いったんこのようにこじれてしまうと、どのような決着になってもしこりが残ってしまうのは避けられないと思われる。
どうであれ統一戦ということで試合をした。ソリス側は勝っても無冠という罰を受けたし、タッカー氏も「これはタイトルマッチ」と言ってる以上は、前日に発表したタイトルの扱いについての決まりを遵守すべき、ということになれば、大毅は無冠、王座は空位になるんだろう。
しかし、階級制のスポーツであるということを考えると、計量を諦めてコーラをがぶ飲みするのは自由だが(←こんなくだらないことばかり強調してるメディアが多いが、それが面白いと思って書いているんだろうか?)、当日に多少なりとも体重を合わせようとする努力もせずに、自分を3.5キロ上回る体重で出てきたソリスに負けたからといって、当日のリバウンドも守ってウェイトを作った大毅が王座を失うというのは、個人的にはおかしいと感じる。
ミドル級とかならいざ知らず、スーパーフライ級近辺で3.5キロといったら二階級分に相当する差であり、普通なら試合をすることすらしない体重差である。タイトルマッチとして挙行し、体重(ルール)を守った王者が負けた時にベルトを失う、というのが成立する為には、最低でも当日の計量で両者がほぼ同じ体重という条件でなければ、体重制の競技という大前提が崩れてしまう気がするのだが。
そういえば少し前に、日本タイトルマッチにおいて挑戦者側が大きくウェイトオーバーしながら、そのままタイトルマッチとして試合が行われたということがあり、その時も確か「王者が負けたら王座は空位」というルールではなかったか。
実際は王者が勝ち事なきを得たが、ルールを守らず増量してきた相手に負けたら王座陥落というのはおかしいのではないか、ということは、当ブログでも書いたことがある。
あの時少しでも疑問を感じている人間がいたなら、このようなことは未然に防げたのではないかという気がしてならない。
亀田側は事前に「負けても王者のまま」ということを知らされていた、なんてことが報道されていることもあってか、最初に書いたように「大毅が返上すれば収まる」という意見がけっこう多いのだが、私はまったくそうは思わない。
本当はIBFも「負けたら空位」と思っていたのに、まさかの敗戦に焦った亀田側が、恫喝したり金を積んだり、ありとあらゆる手を使って裁定を捻じ曲げた…というのならば、これは返上どころか永久追放モノだが、今わかっている情報だけで考えれば、亀田側も二転三転する裁定に翻弄された被害者といってもいいかもしれない。
※こういうこと書くと、すぐ「擁護派」のレッテルを貼られてしまうのだが(笑)、私は好みで言えば彼らのことは嫌いだし、悪いことをすればきちんと批判する代わりに、味噌もクソも一緒にはしない、というだけである。
これは、JBC・IBF、一歩下がってWBAという、試合を管理・運営する立場の組織の不手際が原因であり、その上で、ではなぜそんな不手際が起こったかということを徹底的に調査し、今後の対応策とともにきちんと発表することが彼らの責務ではないかと思う。
ここできっちりと事態を処理できなければ、世界戦においてJBCは不要(いてもいなくてもいい、ではなくて、いても混乱させるだけだから邪魔=いない方がいい)ということになってしまうのではないか。
間違ってもそのようなことにならないことを願いつつ、今後も推移を注視したいと思う。
IBFミニマム級タイトルマッチ12回戦 12月3日 於 大阪府立体育館
王者 カツナリ・タカヤマ(日本)対 挑戦者ベルヒリョ・シルバノ(比国)
結果:判定3-0 120-108 118-110 118-110 王者初防衛

高山選手の凱旋試合は、ほぼ完ぺきな内容での勝利だった。
直前まで仕事に追われ、挙句それを放り投げて新大阪へ向かう列車に飛び乗った。
これまでの高山選手のボクサーとしての想いと苦難の道程を知って、何がなんでも、どうしてもこの試合だけはこの目に焼き付けておきたかったのだ。
正直に言えば相手のシルバノは若く有望な選手だが、王者の技巧の前では相手にならないはずと思っていた。
しかし、王者は一切手を抜く事無く全力でこの若者を潰しに行った。
高山選手は王者でありながら、いまだ大いなる挑戦者だからだ。
比国人挑戦者は王者にパンチが無いと思っていたはずだ。
それを初回中盤には、威力が増した右をいきなりオーバーハンドで決めて挑戦者を驚かせた。

スパーリング相手に「視界から消える」と言わせた自由自在なフットワークを右に左にと操り、サウスポーの右からの攻撃を尽くジャブで潰し、さらに上下の連打で圧倒する。
攻撃時のポジショニング、特に前足の位置と方向は常に機先を制し、相手の反撃を無にするものだった。
くわえてパリングやストッピングでバランスを崩された挑戦者はもはや打つ手が無くなり、意を決して左強打の相打ちを狙うしか策が無くなった。
攻撃が更に単調になればますます王者の思うつぼ。
そうさせたのがまさに王者の技巧で、ここに刮目すべきだ。
闘志を失わない挑戦者も時折りは、意地でその左を決めて見せたが大勢に影響しなかった。

しかし、この試合に限って欲を言えば、冒頭に書いた「ほぼ完ぺき」でなく完璧を期待した。
それは派手なKOだけでない。一切触れさせない、一方的に打つ完全試合だ。
試合前に王者は「蝶のように舞い、蜂のように刺す」有名なモハメド・アリの言葉を引用した。
そしてそれを体現して観客に見せ、そして魅せた。
実際にフルマークを付け完全試合を認めた審判もいた。
だが、どうであれ他は2ポイントも取られてしまった。
ボクシングのフルラウンドにおいて、それは奇跡的であるという事も解っている。
自分は無責任で貪欲なファンだ。
しかし王者である高山選手のスキルと更に目指す頂点が前人未到なものだけにそう期待してしまうのだ。
試合を見届け、また直ぐに今度は東京行きの列車に飛び乗った。
車中でひとり祝杯を挙げながらふと思った。
高山選手のこれまでの偉業とさらに目指すべきものへの想いをファンはどう評価するのだろう。
いや、それは関係ない。
自分はといえば、今や意味を成さなくなった世界王者の権威と価値、そしてプライドを取り戻す為に戦う一人の闘士が厳然といた!その事を一人のボクシングファンとして子供らに伝え残す。
真の王者を目指す若者と同じ空気を吸う・・一瞬の、ただその為に来たのだから。
そう自分に言い聞かせる。
しかし、どうしても・・止むに止まれずだ。
王者は強者の系譜でなければならない。
強者とは強敵を恐れず、目の前の戦いに全力を傾ける者の事だ。
ボクシングの勝敗は残酷で、だからこそ鮮烈だ。
たとえ負けたとしても、それを踏み台にしてより強いものが上に行く。
正々堂々ボクサーのプライドを賭けた戦いの軌跡は引き継がれる。
そうして頂点に立った者だけが真の強者といえるのだ。
それがボクシングであり王者の称号なのだと信じる。
B.B
こんな事書くと「当り前じゃないか」と思われるかも知れませんが、私にとってはボクシングを観戦するということは楽しみ、喜びであるはずでした。まして世界戦ともなればチケットを持って会場に入るときは高揚感に包まれているべきであり、試合中は時間を忘れてゲームの展開に没頭しているはずであり、試合が終わった後は心地よい余韻の中で試合についての感激や感想を仲間と意見交換したいと思うはずのものでした。

親しくない親戚の葬式に出席してる時のようなテンションの観客達 喜びも悲しみもない無の状態か?
これは亀田大毅×リボリオ・ソリス戦終盤における観客席の様子です。疲れきった横顔の群れの中には、居眠りをしている人も見受けられます。WBAとIBFの王座統一戦という大一番の後半、まさにここを見ずにどこを見ると言うポイントで、観客席には一切熱がありませんでした。
アリーナの北面の一角を占める黒いTシャツを着た大毅応援団から大毅のパンチに合わせて振りつけられたような歓声と拍手が起こる以外は場内は水を打ったような静けさに支配され、起伏の無いまま試合は淡々と進行していきます。
自分がいたアリーナ西面の中段には亀田ファミリーを応援している中学生くらいの少年の一団がいました。和毅や大毅が密着してオープンブローのボディーをポカポカと連打すると「ボディー効いてるよ!」と叫んでいた彼らも、ロングラン興行終盤には完全に退屈モードに突入。実際には「ボディー効いて」ないことも相俟ってか、「疲れた」「帰って宿題しないと」と雑談を始める始末。一方対面の東面スタンドに目を転じてもそこにいた観客の群れは身じろぎもせず、まるで『ひょうきんプロレス』の書き割りの観客のような生命の息吹が一切感じられぬまさに異様な雰囲気。
それにしても体感での時間の流れが遅い!フローリング工場のベルトコンベアの前で検品作業のバイトをした時以来の時間の流れの遅さであります。興行の開始直後にあった高山選手の試合が遥か昔に感じられる...。いやこれは同じ現実の出来事なのか...。歪む時空の中で意識が遠くなります。
試合は皆さんご存知の通り2-1でソリスの判定勝ち。判定結果のアナウンスがあった直後も特に会場に落胆の色もなく、かといって「あの『最後まで立ってりゃ勝ち』の亀田が負けた!」という驚きもなく「やっと終わった」と言う安堵感のみ。
五時間以上続いた興行から10時過ぎに開放され、会場から吐き出された人々はほぼ無言であり、普通のスポーツイベントでは散見される興奮して試合について語っている人は皆無でした。
その後観戦仲間と遅い夕食をとりながらネットのニュースをチェックしていると「大毅は負けてもIBFのチャンピオン」という仰天するような情報がもたらされます。「WBAは体重超過で剥奪でIBFはそもそもベルトは移動しないならこれってタイトルマッチじゃないよね?」と言う根本的な疑問は興行の都合の前では意味を成さないのでしょう。タイトルマッチだと謳って切符も売っている、テレビ中継もついている、今更ノンタイトル戦には出来ないよということか...。でもこれがまともなスポーツでしょうか?
試合前は計量失敗体重超過、試合本番はお見合いに終始する凡戦、試合後は勝敗やタイトルの移動を巡るグチャグチャ。いいところが一つもないひどい試合でした。
大毅はコンビネーションが打てず、どころか安全な局面でしかパンチを打たないので、飛び込んで単発と離れ際のドサクサ&グチャグチャ攻撃だけ。パンチを打たなくてもポイントが取れる『亀田判定』に甘やかされた結果手数も極端に少なくなり、試合はお見合いのシーンばかり。面白くない上に試合にも勝てないじゃ一体誰が何の為にやってるんだよと思いました。
オマケの最終兵器和毅の試合はまさに『論評に値せず』と言う感じ。試合のシーンをピックアップして「これは何ラウンドでしょう?」と聞いても、本人にも分からないんじゃないかなー?と言うくらいの一本調子で展開に乏しい試合でした。相手にパンチを当てても、そこから追い討ちせず自分から距離をとるスタイルは『ザ安全運転』と言う感じで、これじゃあ到底人気は出ないだろうなあと思いました。
とにかく疲れました

剥奪されたベルトを持って入場したソリス 何がしたかったんだこの人
亀田の試合を見て心を無にする瞑想法が出来るのではと考えた(旧徳山と長谷川が好きです)
中出トレーナーが言われたように、良いも悪いもグチャグチャで基準を喪失したかに見えるボクシング界。基準が曖昧であればこそ、やる側も見る側も個々の見識が問われると思います。
4年ぶりに日本のリングに立つ高山選手。『男子三日会わざれば刮目して見よ』なんて言いますが、どのように変っているか楽しみに待ちたいと思います。動いて打つ自在なスタイルで圧倒して欲しいと思います。
明日はいよいよ高山勝成選手の凱旋試合。仕事も適当に切り上げて試合に駆けつける算段はバッチリでありますが、ついでと言っちゃアレなんですが亀田三兄弟の試合を生観戦するのは初めてでキンチョウしています!一時は『病的』とまで言われたアンチ亀田の私がまさか亀田プロモーションの興行に行く事になろうとは、運命の悪戯というやつですね。もし亀田ファンに囲まれてヤキを入れられたら、拉致されて瞼が閉じられない状態で頭をTVモニターに固定されて亀田兄弟の試合映像を延々と見せられる人格改造を受けたら...。いや、もしかしたら生で試合を見たら物凄く感銘を受けて、亀田ファンになる可能性もゼロとは言えません。
そんな重大な覚悟をして死地に赴く覚悟だった(適当)、私の心の準備をあざ笑うような事件がやっぱり起きてしまいました。なんと亀田大毅と試合するリボリオ・ソリスが体重超過で王座剥奪と言うじゃありませんか。これで大毅が勝ったら日本初の統一王者なんですか?
統一戦なのに試合を投げてるかのようなソリスの態度は「どうせ外国でベルトを落とすなら、楽して稼げるところでやるか」という心境なんじゃねーの?と醒めた目で見る私。大好きなはずのスポーツの試合を見る前にこんな気持ちになるなんて...。
日本最初の三階級王者、WBO王者、そして統一王者まで全部亀田兄弟になりそうだなんて...。まあ分かっちゃいたけどそういう方面への心構えがいるようでございます。
高山選手の試合の後は亀田ファンウオッチングに集中したい(旧徳山と長谷川が好きです)