HARD BLOW !

セコンドによるタオル投入を批判する本田明彦会長は、選手の健康や人命を軽視しているのか?

タイトルの通りです。

昨夜の山中慎介×ルイス・ネリ戦で、4Rに中盤からネリの猛攻に晒された山中選手は防戦一方となり、セコンドの大和心トレーナーのタオル投入によるストップ負け、TKOとなりました。

私は、諸事情でリアルタイムの観戦はかなわず、先ほど録画した試合を見たのですが、ダウンしていない段階でのタオル投入は確かに異例っちゃ異例ですが、別にそうおかしくもないよなあ、と感じた次第。山中選手のキャリアに寄り添ってきた大和トレーナー以上に、正確な判断が出来る人がいるんですか?ちゅう話であります。

頭の中が昭和のまま冷凍睡眠になってるアホマニアは「昔の試合はあんな程度でストップしなかったよ」みたいな、やくたいもないこと言ってるみたいですが、そんなもん「だから何?」という話であります。アホちゃうか。

まあそういうアホなオッサンが、視野の狭い思い込みで「もっとやらせろ」「どっちが倒れるまでやれ」「金返せ」とやるのは下品でバカですが、まあシロウトさんやし仕方がない。問題は利害当事者である帝拳の本田会長と、一部タイコモチボクシング記者の言動であります。

多くのスポーツ紙が報じているように、本田明彦会長は試合後にセコンドのタオル投入にあからさまに不満を表し、「あれぐらいでタオル投げるなよ」という旨の発言をしたというのです。

スポーツ紙各紙の報道を見てみましょう。

まずはデイリースポーツ紙。
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帝拳・本田会長怒り心頭「最悪のストップ」タオル投入の判断に

以下に引用いたします。

 山中の王座陥落に、帝拳ジムの本田明彦会長は「最悪のストップ」と試合後、怒りを抑えきれなかった。怒りの矛先は、棄権を示した陣営のタオル投入のタイミングに向けられた。4回中盤、ネリの左右フックでダメージを負った山中は懸命に左ストレートを打ち返すも、嵐のような挑戦者の連打を断ち切れず、ロープを背負って防戦一方となった。2分24秒、ダメージを心配した大和心トレーナー(元日本同級、東洋太平洋スーパーバンタム級王者)がタオルを投げ、レフェリーが試合を止めた。「(通常タオルを投げる時は)相談がある。こんなことは初めて」と本田会長。「あいつはいいヤツで優しいから。魔が差したかな」と、二人三脚で山中とV12ロードを歩んできた大和トレーナーについて語った。
 過去、山中はダウンを喫しながらも逆転KOで仕留めた防衛戦が複数回ある。「展開は予想通り。2、3回倒れても結果KOで勝つという。コンディションは最高だった」。


なんと「2.3回倒れても」予定通りだと言うじゃないですか。本気ですかセニョール?!なんすか、そのダウンありきの作戦?!

岩佐選手との伝説の日本大タイトルマッチから、世界奪取後の長期防衛までずっと山中選手に寄り添ってきた功労者の大和氏が、さしておかしいとも思えないタオル投入をしたらマスコミの前で吊るし上げ食っちゃうというのは、パワハラなんじゃないでしょうかね?

つづいては報知
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山中TKO 陣営の思いに温度差 トレーナーのタオル投入に本田会長「個人的な感情が入った」

帝拳ジムの本田明彦会長(69)は「(トレーナーの)個人的な感情が入った。しのいでしのいで、後半チャンスを待つというボクシングを練習していた。耐える展開は予想通り。トレーナーも分かっていたはず」と早いストップを悔やんだ。大記録を逃した結末を「観客やテレビを見ていた人たちに申し訳ない」とわびた。

帝拳プロモーションの浜田剛史代表(56)は「俺の指示不足かな。山中は効いてなかった」と複雑な表情だった。


どうみても『感情が入って』いるのは本田会長ではないでしょうか?端から見てる分には「日本記録達成を煽って、具志堅さんも呼んで盛り上げてる試合で何してくれてるねん!」とキレてるだけで、冷静さは皆無です。

浜田代表は『指示不足』と謎の総括をしてますが、帝拳はチーフセコンドに決定権がない状態で試合をしているんでしょうかね?

帝拳の選手は試合後の勝利者インタビューで必ず「試合を組んでくれた本田会長ありがとうございます」とリング上で謝意をあらわしますが、勝ったら会長・代表のおかげで、負けたらトレーナーのせいなんでしょうかね?「成果はトップのもの、失点は部下のもの」じゃブラック企業か独裁国家です。

本田会長は、村田×エンダムの後も「村田にポイント入れなかったジャッジは処分しろ!」と『激おこ』でございましたが、最近ちょっと言動が過激になってるようで心配でございます。周囲に諌めるものがおらず、裸の王様になっておられるのではないでしょうか?

そもそも帝拳ジムは、2009年に起きた辻昌健選手の痛ましいリング事故の当事者です。辻選手がポイントでリードしていた為に、セコンドがタオル投入を躊躇したという分析も多かったあの試合のことを、本田会長はもう忘れてしまったのでしょうか?本田会長の叱責によって、今後セコンドがタオル投入を躊躇し、その結果深刻事故が発生したらどうやって責任をとるのでしょうか?業界の『天皇』とも言われ、プロボクシングのイメージを担っている帝拳のトップが、このような粗雑な発言を公共の場所ですることの責任の重さが分かっているのでしょうか?私は呆れてしまいました。

業界のトップが、こうした人命軽視・健康度外視の前近代的発言をしても、さして問題にもならないのはまあお約束ですが、全力でタイコモチを演じる奴もいるというのですから、ボクシング記者の質も落ちたもんであります。

その記者とはネットメデイア『THE PAGE』の本郷陽一記者。亀田大毅×リボリオ・ソリス戦後トラブルの時は検証なしにJBC秋山大本営の発表を垂れ流したり、長谷川穂積選手の三階級制覇の記事で肉親の発言を捏造したり、アクセス稼ぎのヒマツブシメデイアに相応しい活躍を見せてくれる彼氏ですが、今回はなんと本田会長のセコンド批判に丸乗り。

本郷陽一記者のチョウチン記事はこちらから
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V13具志堅超えに失敗した山中はタオル投入の暴走がなければ勝てていたのか

記事のタイトルにあるとおり、非常に妥当なタイミングだったセコンドのタオル投入を『暴走』とむりやり印象操作して、業界の天皇にすりよるイイ仕事ぶりを見せています。以下に特にイイ部分を引用してみます。

 ネリが入念に練った作戦の罠に嵌っての敗北だったが、4ラウンドのTKOは、山中陣営のセコンドが暴走してタオルを投入したことが発端となっていた。帝拳の本田明彦会長は「最悪のストップ。ビックリした。山中も納得していないだろう」と無断でタオルを投げたトレーナーに激怒。山中も「効いたパンチもなかった。期待してくれたファンに申し訳ない」と悔しさを隠さず号泣した。セコンドの暴走がなければ逆転勝利があったのか。それとも……まさかの不完全燃焼で、6年間積み上げてきた記録が止まった34歳の神の左と呼ばれたボクサーは、今後の進退についての明言を避けた。(引用以上)

のっけから『無断でタオルを投げたトレーナーに激怒』『セコンドの暴走がなければ逆転勝利があったのか』と本田会長の忠犬ぶりを遺憾なく発揮。「本田会長と山中は速すぎたストップの犠牲者で、悪いのはセコンド」と印象付けようと必死ですが、あんまり巧く行っているとは思えません。更に引用します。

会見の最中に、廊下に出た本田会長は早すぎるタオル投入をしたセコンドの暴走に怒りを爆発させた。

「ダウンもしておらずタオルを投げるタイミングじゃない。ビックリした。個人の感情が入った最悪のストップ。魔がさして頭が真っ白になったんだろうけど、こういうこと(冷静に判断できないこと)が起きるから私は、親子にセコンドをやらせるようなこともしないんだ。山中は相手のフックを流していた。それを(セコンドが)わかっていない。
 一回我慢してから巻き返し倒して勝つのが山中のボクシング。展開は予想通り。7回や8回で、あの展開ならまだわかるが、今回、山中は練習の段階から肉体が丈夫で強くなっていたんだ。チケットが手に入らないほどの記録のかかった大きな興行。お客さんやファンに申し訳ないし、これからという展開で、ああいうことが起きて、もし私がファンならカネ返せの世界ですよ。タオルはもとより(セコンドが)リングの中に入っちゃっているんだから、取り返しがつかない。山中も納得いかないだろう」

 帝拳ではタオル投入や重要な試合中の作戦指示は、本田会長が出すが、今回は会長の判断を仰ぐことなく、山中と長年タッグを組んでいた大和トレーナーが独断でタオルを投げたという。
(引用以上)

本郷記者自ら『本田会長は早すぎるタオル投入をしたセコンドの暴走に怒りを爆発させた。』と書いてるように明らかに感情的なのは本田会長の方なのですが、なぜか本田会長がセコンドの判断をこき下ろすと、本郷記者は「セコンドの分際で本田天皇に逆らうとは何事じゃ!」と言わんばかりのタイコモチぶりで同調。そこには「展開が速い試合でそんな悠長なことやってて事故が起きたらどないするねん」という安全に対する問題意識は微塵もありません。

本田会長が滔々と述べてる興行にまつわる話も、要は「俺が日本記録煽って話題作って盛り上げてたのに、なんで止めるねん」というゼニカネ+世間体の話で、長年TV中継の屋台骨を支えてきた功労者である山中選手の健康状態への配慮は微塵もありません。

この記事はYAHOOのポータルのほうにも掲載されているので、沢山コメントがついているのですが、上位のコメントは概ね『暴走』と言う表現には批判的で折角の援護射撃も失敗してるようです。

取材章貰ってリングサイドで見せてもらってる本田会長を批判するわけにはいかんのかも知れませんが、こういうセコい記事はどうかと思いますよ本郷さん。

明日から仕事の(旧徳山と長谷川が好きです)


亀田ジム吉井会長と嶋マネージャーライセンス復帰 高山勝成選手のアマ活動を支援する会が発足 大橋ジムがクラウドファウンデイング?! 金平会長のネトウヨ化(笑)

様々な話題について簡単に。速報的な感想については随時ツイッターのほうで触れておりますので、そちらをご参照ください。
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亀田大毅×リボリオ・ソリス戦後のゴタゴタについて、秋山-森田-浦谷(腰巾着のリングアナと関西事務局のS含む)時代のポンコツJBCが自分達の無能さを糊塗しようと亀田サイドに全責任をおっかぶせたアホアホ処分が撤回されて、旧亀田ジムの会長、マネージャーのライセンスが復活しました。

ライセンス再交付を命じるスポニチの記事
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亀田ジム・吉井会長らライセンス再交付へ JBCと和解/BOX

すでに亀田和毅選手及び亀田興毅氏のライセンスは発給されており、JBCの処分の前提は崩れたも同然で、予想通りの顛末ではありました。あの騒動当時「亀田を追い出せ!」と騒いでた低脳ボクシングマニア連中は今どうしているのでしょうかね?自分達の主張がいかに法的にも道義的にも誤った反社会的な主張であったかを、今一度反省していただきたいものです。書いたら書きっぱなし、言ったら言いっぱなしの無責任な連中が「われこそはボクシングマニアなり!」という態度で偉そうにボクシングを論じている状況は、まさプロボクシングの恥であります。

亀田ジムサイドに置かれましては、ライセンスも復帰したことだし一刻も早く亀田ジムを再興していただき、旧弊な日本のボクシング界に風穴を空けて頂きたいと思っております。

ちなみにJBCの理事を訴えた損害賠償訴訟は和解せず継続中です。

もう一つは高山勝成選手のアマライセンス発給を支援する団体が発足し、署名や陳情などの活動を行っていくということ。
サンスポの記事 
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アマで東京五輪目指す高山の支援集会開催/BOX

報道では地方議員の方や著名人も賛同者に名を連ねて、大変な盛会になったようです。高山選手が五輪予選にエントリーできないことは、シンプルに現在のIOCとAIBAの方針と矛盾しており、日本ボクシング連盟のルール違反に過ぎない問題なので、一刻も早くIOCのルールと方針に基く正常化が成って欲しいと祈るばかりです。一方この問題のカウンターパートとなる日本ボクシング連盟(以下日連)は、元オリンピアンで近大ボクシング部の監督をしていた鈴木康弘氏が、教え子の女子部員へのセクハラ(音声を録音されて告発されるという最低ぶり)で解任・除名されたり、同部の総監督がコーチへの暴行で辞任したりとガバナンスがグラグラ状態。IOCやAIBAの方針に従わないという不可解な運営方針や山根明氏の個人支配と併せて、果たしてこの組織にオリンピック競技を統括する能力があるのか?という懸念が起きます。

東京五輪から正式競技となる空手の統括団体である全日本空手道連盟(全空連)のHPを見てみますと、トップにオフィシャルスポンサー企業のバナーがございます。
 
全空連のHP
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公益財団法人全日本空手道連盟

そもそも公益財団法人として認可がある点でボクシングのJBCや日連と差があるわけですが、スポンサーにも一流企業が名を連ね、メデイア企業として全国紙も二紙入っています。
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これまでボクシングに選手を供給してきた伝統空手がオリンピックの正規競技になったことで、少子化のなかでこれからは若年選手の争奪戦がおこることは確実になりますが、ボクシング界はプロもアマも不透明な人脈支配が横行しておりIOCの方針も守っていません。国体競技の開催も二年に一回となりボクシングを取り巻く状況が厳しくなる中で、日連にとっても『旧来どおりの運営体制でいいのか?』ということを考える時期に来ているのではないでしょうか?

さて次は大橋ジムがクラウドファウンデイング(以下CF)で資金調達というお話。

日刊スポーツの記事
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大橋ジム クラウドファンディングで世界挑戦の資金

井上兄弟と八重樫東を擁し、フジテレビの全国中継がついている業界最大手の大橋ジムが資金難でもないでしょうに、なんでまたクラウドファウンデイング?といぶかしんで記事を読んでみると、大橋会長が趣旨を説明されています。以下に引用します。

大橋秀行会長は「SNSの普及で選手との距離も短くなり、いままでの環境とは大きく変わってきています。大橋ジムに所属する選手を直接応援してもらい、夢を乗せてほしいと思っています。ボクシング界では初めての挑戦になりますが、日本から世界への夢に参加してもらえれば」と説明した。全国のファンが参加できる環境作りを求めており、クラウドファンディングを実施する運びとなった。

『金出すのが直接応援』という趣旨もイマイチ不明瞭なのですが、CFにつきもののリターンがなんちゅうか出資額に対していかにもセコいというか薄いと感じるのであります。

こちらのサイトから詳細をご覧下さい
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夢を夢で終わらせない!日本から世界に挑戦!大橋ジムを応援してくれるサポーター募集

1000円から300万円(!)まで様々コースがありますが、お手軽な5000円以下のコースの特典は、メッセージのみ!(形式は不明)。1万円コースではじめてタオルという有形のリターンが現れ、5万円でTシャツとタオルとトレーニングウエア、10万円の特典はそこにサイン色紙と練習の見学がつくという内容。例えばプロ野球やサッカーチームのファンクラブなら1万円も出せば、チケットやレプリカユニフォームがもらえて、ファンクラブ向けの冊子やメールマガジンが購読できて、試合の入場やグッズの割引、ファンミーテイングへの優待やスポンサー企業からの特典などがついているのが当たり前であります。

それが1万円でタオル一本ちゅうのはいかにも貧弱。地方のファンが直接応援できると謳っておられますが、10万出したら飛行機乗ってホテルとってチケット買って普通に観戦出来るのでそっちの方が全然いいんじゃないでしょうかね?

勿論「意義があればリターンなどいらん!」というのが、本来のCFです。商業活動になじまないような意義ある社会活動をやるNPOやNGO、先見的なアイディアをもっている企業家やアーティストのプロジェクトを支援するのがあるべき姿。それがなんでプロスポーツをやっている人が「夢を応援」という曖昧な形でファンから浄財を集めるのか?というのがどうにも見えないわけであります。と思ってこのサイバーエージェントさんがやってるCFサービスMakuakeを良く見てみたら、なんか通販やクーポンのサイトとあんまり大差がないのであります。飲食店の会員募集とか、アイデア商品やデジタルガジェットの通販が殆どで「こういうもんなのね」と合点がいった次第。あつまるといいね お金!

というわけで最後は小ネタです。協栄ジムの金平会長のツイッターがネトウヨそのもので、そのあまりの無防備さのフルチン具合に私は大きな衝撃を受けたのでありました。
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青山繁晴議員のガセネタにショックを受けてフェイクニュースへの耐性の低さを露にする金平会長

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ご神木に枯葉剤というネトウヨ向けのガセネタに憤る金平会長

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アカウント名から書き込み内容までヘイトしかないコメントをリツイートして憎悪を煽る金平会長

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『本当の社会的弱者』を勝手に決めちゃう金平会長

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自信満々の都議選予想は大外れでした(笑)

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天下国家を憂えるのは良いのですがご自分の発言には責任を持っていただきたいものです!

野球やサッカーの関係者がやったらただじゃすまないようなネトウヨ言動も、ボクシング界なら不問というところにプロボクシングの置かれた状況が現れております。マイナースポーツでよかった...。

今週はボクシングに行こうか悩んでいる(旧徳山と長谷川が好きです)

メイウエザーVSマクレガー決定の衝撃

日本時間の6月15日早朝、引退を宣言していた無敗の六階級王者、フロイド・メイウエザーjrがツイッターでカムバックとなるファイトをアナウンスしました。相手となるのは、総合格闘技のメジャープロモーションUFCと契約する人気ファイターで、フェザー級とライト級の二階級を制したコナー・マクレガー。(UFCの階級はフェザーは65.8キロ以下、ライトは70.3キロ以下、とボクシングよりかなり重くなっております。)

昨年来、メイウエザーとマクレガーは双方とも対戦の可能性に言及しており、今年に入っていよいよ本決まりかいう報道が何度も出ては消えていましたが、ついに正式発表。二つのプロ格闘技ジャンルのトップ同士が対戦する、まさに前代未聞の対決であります。ファイトマネーは双方100億円規模とのことですが、両者の実績や知名度、話題性を考えれば妥当な金額に思えます。

この試合はボクシングルールで行われるということで、マクレガーは既にボクシングライセンスも取得。まあはっきり言って、彼が勝つ可能性はおっそろしく低いとは思いますが、だからこそ実現した対決だとも言えます。マクレガーはボクシングルールで戦うことによって、総合格闘技で稼げる金とは一桁違う報酬を得ることが出来ます。負けたところで本業以外の余技であり、知名度を上げて総合格闘技に戻れば、更なるファイトマネーの上積みが期待できます。どう転んでも損の無い話です。一方のメイウエザーもボクシングのトップファイターに比べれば楽な相手と戦って大金を稼げるという、これまた美味しい話。目立ちたがりでお金が大好きな彼にはうってつけの試合であります。UFCにとっても、新興格闘技が伝統あるプロボクシングの歴代最高レベルのトップファイターを引っ張り出して肩を並べたという成功体験になり、これまた結構な話。引退選手やロートルを引っ張り出して、有利なルールで負かすのでなく、相手の土俵でやるということに価値があるわけです。一方のプロボクシングにとっても、業界の外からビッグマッチがカモネギ状態で来てくれたわけで、これまた結構な話。そしてそれが見たいという大衆が世界中にいる。まさにWINWINといいますか、これ以上ない結構なお話であります。これぞエンタテイメントですね。

この試合を猪木×アリに例えるような向きも結構いらっしゃいますが、私には的外れに感じられます。猪木は当時世界的には無名でしたが、マクレガーはすでに世界中にファンがいるスーパースターです。試合のルールも奇妙なミックスルールの他流試合ではなく、技量の差があるもの同士のプロボクシングなので退屈な膠着試合になる可能性は皆無です。今回はいわば昭和のアヤシイ他流試合でなく、平成のスポーツライクなエンタテイメントなのですが、対戦する二人のギミックも含めたアンチヒーロー的な佇まいが不穏さを演出して、いい塩梅になっとるわけです。

でまあ前代未聞すぎて色々な反響があるようで...
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メイウェザー「ファンが望むからやる」批判も多数

デラホーヤが「これはサーカスだ」と言ってるのは、コット×亀海に試合をぶつけられ怨み節ともとれますが(笑)、まあ正しい。伝統的なボクシングの価値軸に沿っていないことは事実です。ですがそんなこと言ったら、あなたのやったパッキャオ戦もサーカスなんじゃないの?と言いたくもなります。常識の枠をはみ出すようなチャレンジは、ショウビジネスには時に必要なものです。

リングマガジンに至っては『過去の多くのボクサーがキャリア終盤、こうした“道化芝居”を演じたとして、アントニオ猪木と対戦したモハメド・アリのケースをはじめ、アーチー・ムーア、ジャック・ジョンソン、フロイド・パターソンら歴代レジェンドたちの“愚行”を列挙』して、試合を「ダークコメディ」と評したそうですが、そうした過去の前例とは異質な試合であることは前述の通りであります。しかしこのリングマガジンの表現には、総合格闘技への抜きがたい差別意識を感じますなあ。いまやUFCは世界規模のビッグビジネスであり、選手のファイトマネーもボクシングに迫る段階まで来ています。スポーツ競技としても洗練されてきており、ショウアップの手法などはっきり言ってボクシングより進んでいる面も多々あります。タイトルマッチも興行事情でランキングがコロコロ変わり、体重超過が頻発し権威が低下したプロボクシングのベルトよりしっかり運営されているとさえ言えます。

恐らくメイウエザー本人は、そうしたUFCの躍進や、若年層へのカルチャーとしての浸透振りを理解して、カネになると感じたから動いているわけです。この辺は亀田興毅氏のやったAbemaTVの一千万円企画と同じ。大衆の求めるものを提示する、皮膚感覚があるか?ないか?という話であります。


と思ったらこんな志の低い動きも...
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WBC メイウェザーJr vs マクレガー 「ダイヤモンドベルト承認?」

ボクシングマスター様によると、WBCが頼まれてもいないのに、この試合の勝者をダイヤモンド王者に認定しようとしているのだとか...。WBCといえば、カネロ×チャベスjr戦の際、頼んでもない特別ベルトを勝手に作って、カネロに贈呈しようとして拒否されるという事件があったばかりですが、これじゃベルトの押し売りでっせ!承認料欲しさに『特別ベルト』を乱発する姿を見て、権威低下もここまで来たか...と脱力。こういうときだけフットワークが軽いWBCも困ったもんであります。

まあそれもこれ、莫大な金銭が動くが故のこと。何も全てのボクサーがこういった派手な話題宣伝をする必要はなく、試合で全てを表現するという選手も大変に魅力的ではありますが、こういう予想のつかない斬新なイベントもボクシング界には必要だと思います。未だ地上波テレビ頼みで、昭和から一切ビジネスモデルに進歩のない日本のボクシングも大いに刺激を受けて欲しいと思います。

私は楽しみに試合を待ちたいと思います。

マクレガーが意外と知られてないということが意外だった(旧徳山と長谷川が好きです)




高山選手の五輪挑戦宣言で浮かび上がったもの

高山勝成選手が今月6日、アマ申請を断られたということが議論を呼んでおります。
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高山氏、アマ申請受理されず 門前払いに「筋違いでは、と言われた」

この記事についてるコメント読んだら「15分面談してもらってるから、門前払いではない」みたいなこと書いてる人がいて、眩暈を禁じ得ません。申請書類を受け取らなかったことを「門算払い」と言ってるのを、字面通り『玄関で追い返すこと』だと思ってる人がいるんですね...。スゲー国語力。

高山選手が、所属している大学がある愛知県で申請をするのは制度上当たり前のことで、ワンマン企業や独裁国家じゃあるまいし社団法人が『会長に直談判して許可を得ろ』と要求するのは明らかに異常であります。

育成してきたトップ選手をプロに一方的に供給してきた日連にとって、トッププロの選手が「アマの競技に参加したい」と願い出ることは本来願ったりなはずです。なぜにこのような不毛なねじれを生んでしまうのか、理解が出来ません。

さらに驚いたのが日刊スポーツに載ったらしいこの記事。飲み屋でクダ巻いてるオッサンの愚痴を聞かされたような、低レヴェルな内容であります。
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プロ高山勝成、東京五輪へアマ転向も…なんだかなぁ

『オリンピックはアマの祭典』という、モントリオールオリンピック以前のようなオリンピック観にも思わず仰け反ってしまいますが、
スポーツ紙の記者という専門家の立場なのに、現在のオリンピックについてなんの知識も無くていいんでしょうか?スポーツ紙の記者ってそんなヌルい仕事なんでしょうか?例えば経済紙に、高度成長期やバブル期の知識のまま現代の経済について記事を書いてるような記者がいるでしょうか?ちゃんと日々勉強して、知識をアップデートして記事を書いてるはずであります。ウサバラシ&時間ツブシ媒体とはいえ、余りにアナクロで不勉強であります。

繰り返しになりますがプロ選手の参加を奨励しているのはIOCとAIBAであり、オリンピックの確固たる方針であります。「最高の競技レベルの選手の参加」というIOCが架した努力義務を履行しない競技は、容赦なく正式競技からはずされていくだけです。

記事中、日連の山根会長は「「プロはお金のために戦うけど、アマは無償で戦うんです。日本のアマチュアはみんな、五輪を目指して頑張ってる。」と発言してますが、これ選手はカスミを食って生きていけちゅうことでしょうか?陸上や水泳や器械体操と言ったオリンピックの花形競技の日本人選手達もとっくにプロ化しているので、内容的にもウソですし...。

リオ五輪からのプロ解禁の流れも「それは世界の話で、日本は別」と譲る気配はない。ともありますが、日連は「山根会長が法律」という非民主的な社団法人なのでありましょうか?IOCやAIBAの方針に弓を引くなら、論理的な根拠が必要だと思うのですが。

「こんな認識で東京五輪を迎えて大丈夫かしら?」と他人事ながら心配になった次第です。

スポーツ紙や専門誌はオリンピックについてちゃんと調べて書いて欲しいと思っている(旧徳山と長谷川が好きです)







乗松優著「ボクシングと大東亜 東洋選手権と戦後アジア外交」

 最近面白いボクシング本がないなあ、とお嘆きの貴兄にお勧めの一冊でございます。
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ボクシングと大東亜 東洋選手権と戦後アジア外交

 この本の著者は『スポーツ社会学者』の乗松優さん。ともすれば情念が先走りがちなボクシングノンフィクションの世界にあって、学者らしく冷静な筆致と実証的な調査で、戦後のアジアボクシングの歩みを鳥瞰する優れた内容となっております。と言うのも偉そうです、本当に面白いです。

 本書のメインテーマは「戦後の日比関係とプロボクシングがいかに関連していたか?」ということですが、その他にも戦後の混乱期のボクシング興行事情や日本でテレビ中継が始まった経緯、後楽園スタジアムがなぜボクシング興行に関与するようになったのか?OPBFタイトルはなぜ生まれたのか?アジア主義者や岸信介がボクシング東洋選手権にどのように関与したのか?などなど、興味深い題材が数珠繋ぎ。

 その時代の東洋選手権を戦った日本の名ボクサー達、金子繁治氏、矢尾板貞夫氏、勝又行雄氏や、当時を良く知るトレーナーのスタンレー・イトウ氏などから、著者が直接聞き出した当時の体験談も興味深いことこの上なし。大変貴重なオーラルヒストリーが満載であります。

 一族から二人の大統領を生んだベニグノ・アキノ上院議員が、ひいきのボクサーの敗戦直後にショック死したエピソードなど、掲載されている事実の面白さや、分析の鋭さ・深さにも感服。ジャーナリズムやアカデミズム界隈で話題になった理由が良く分かる歯ごたえのある良書でございました。

 ちょいちょいボクシングネタを入れてくることでおなじみ、TBSラジオの『荻上チキ セッション22』でも、荻上さんと乗松さんの対談が放送されましたがそれも大変興味深かったですねえ。こちらから聞けます。
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来週末は天草に行く(旧徳山と長谷川が好きです)