HARD BLOW !

ネリ×山中再戦決定?!も議論なきボクシング界にゲンナリ


 分かっちゃいたけど決まってしまったドーピング野郎ルイス・ネリと山中慎介選手の再戦。

 山中選手のマネージャーにしてプロモーターの帝拳ジム本田明彦会長は、TKO負けの直後はタオルを投入したセコンドを罵倒し、試合後はなぜか「ネリとの再戦でなければ引退させる」というトンチンカンな方針を表明し、ドーピングが発覚したあとは「負けは負けだから、タイトルが剥奪になっても返還は拒否する」と、あらゆる局面でビタ一文理解できない主張を展開してファンを唖然とさせてきました。

 で結局、長年の癒着信頼関係の賜物か、この度めでたくWBCから本田会長の希望通りの再戦命令が下り、山中選手はまたしてもドーピング野郎とリングで対峙することとなりました。

 マッチメイカーとジャーナリストと言う二つの顔を自己都合で使い分ける、コウモリ人間ジョー小泉さんもボクシングビート誌に連載中のコラムで、フニャフニャの対応してるスライマンjrの『大岡裁き』を「スライマン・ジュニアは統率力があり、なおかつ柔軟性があるリーダーに育っている。それは世界一の大所帯であるWBCにとり好ましいことだ。」絶賛!なんと分かりやすい茶番でありましょう。

 ジョーさんの言う「統率力があり、なおかつ柔軟性がある」というのは、要は「長い付き合いのあるプロモーターの意向を尊重して、適当にルール運用してくれるから、おれたち儲かるよね」と言ってるのと同じであります。ジョーさんももう70歳を超えるご高齢であり、お金も残されたでしょうから、あまりビジネスの匂いが漂う生臭い発言ばかりせず、たまには業界の未来につながるような見識を見せていただけないでしょうかね?薬物で汚染されたボクサーに日本ボクシング界の宝を潰されたらあなたの責任ですよ!

 ジョーさんだけでなくスポーツ紙や専門誌もことごとく問題意識ゼロ。帝拳大本営発表の情報を垂れ流すとともに、ネリのインタビューで言いたい放題言わせてファンのヒートを煽ると言う稚拙な戦略。

 こうすればファンは熱くなって「ネリをぶっとばせ!」とばかり山中を応援するだろうとでも思っているんでしょうなあ。 

 再起に際して山中選手がネリとの再戦を希望している旨のコメントが出ましたが、そもそもそれは敗戦直後から本田会長が広言していた既定路線であり、山中選手の自由意志が反映されているとは、私には微塵も思えません。

 さらに、ネリ陣営にすれば、ジルパテロール服用が不問になったことで、薬物の使用を止める動機付けもなくなります。

 帝拳の言うまま再戦を煽ってるジョーさん!スポーツ紙!専門誌!あんたらもうかりゃいいのか?面白けりゃいいのか?事故があったら責任取れるのか?

 タオル投入批判→再戦という流れ見れば、本田会長の人権感覚やボクシングマスコミの問題意識の無さは明らか。ボクシングにおけるドーピング行為の危険性は一切理解せぬまま、昭和のままの根性論と精神主義で再戦に突き進めば、命の危険を冒すのはリングに上がる山中選手だけです。ファンはこれを許容するのでしょうか?

 ドーピングと言うゲームの根幹をゆるがす不正の問題が、いとも間単に再戦ビジネスに転換し、内部からの憂慮の声は村田諒太選手のFACEBOOK投稿のみ。「こういうの、なんか一回あったな」と思ったら、亀田大毅×リボリオ・ソリス戦の体重超過問題の時でした。

 ルールに拘らないならスポーツなんか見てもしゃあないでしょうに。

 議論の無さに呆れる(旧徳山と長谷川が好きです)

 




高山勝成選手のアマ資格登録を求める署名活動が開始 山根明氏を告発する『文春砲』で日本ボクシング連盟が激震!

先日発足した『高山勝成選手のアマチュア登録を支える会』ですが、早速FACEBOOKページが立ち上がるとともに、請願の署名活動が始まっています。署名用紙をダウンロードして署名を集める方法と、電子署名の二つの方法が可能です。皆様のご協力をお願いいたします。

詳しくはこちらをごらんください
    ↓
高山勝成選手のアマチュア登録を支える会のFACEBOOKページ

署名希望の方は以下のリンクからどうぞ
          ↓
署名用紙のダウンロードはこちらから

電子署名はこちらから

繰り返しに成りますが、IOCのルール上はプロ選手の参加を妨害することは出来ません。一刻も早くアマ選手登録が出来ることを望みます。

IOCとAIBAの方針に逆らって、プロ経験者のアマ登録を妨害している、そんな日本ボクシング連盟(以下日連)が、思わぬトラブルで激震しております。なんとびっくり、週刊文春というドメジャーな媒体が山根明会長の告発記事を掲載したことで、記事の一部内容がYAHOOのトップにも掲載され、一連の問題は広く周知されました。これは、プロボクシングを統括するJBCの一連のスキャンダルと同様の病理といいますか、要はプロアマ問わずボクシング業界自体が極端な村社会であり、チェック機能を持たないことからくる構造的問題であります。

週刊文春記事のダイジェストはこちらから
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村田諒太も犠牲者「日本ボクシング連盟」のドンを告発

 山根氏への告発の端緒となったのは近畿大学ボクシング部を舞台にした、鈴木康弘元監督によるセクハラ・パワハラ問題であります。鈴木氏は女子部員へのセクハラや男子部員へのパワハラなど数々の問題行動で、すでに諭旨解雇されており、監督就任期間はわずか一年強でありました。スパーリングで学生選手を『制裁』するというような陰湿なこともやっていたようで、なんとも人格を疑うような話であります。

NHKが詳しく報じております
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近大ボクシング部監督 諭旨解雇

 週刊文春によると、ロンドン五輪代表で自衛隊出身の鈴木氏は、山根明氏の孫娘と結婚しており、近畿大学監督就任も山根氏の政治力によるものだということ。報道が事実であれば、近畿大学ボクシング部にとっても、大学当局にとっても、まさに迷惑千万であります。そもそも鈴木氏は北海道出身で拓殖大学から自衛隊という経歴で、関西にも近畿大学にもなんのゆかりもなく、山根氏との縁戚関係をみれば政治的な登用であったことは問題発覚前から明らかでありました。彼のやりたい放題の問題行動も、日連の絶対権力者である山根氏の威光を借りたものであってこそ、だと私には思われます。したがって山根氏にとっても決して他人事ではないのです。


 山根氏の個人支配の問題性は、アマチュアボクシング界では公然の事実であり、アマ選手のプロ転向を妨害する『村田ルール』から始まって、清水選手のAPB参加を巡るトラブルや、IOCの方針を無視したプロ選手の排除宣言など、属人的で非民主的な組織統治は従来から明らかでありました。あの独特のファッションも含めて「オリンピック競技を統括する団体の長である」ということを客観視する素養がないことは明白であると思います。

 近大のスキャンダルに置いても、山根氏は自分の責任は棚に上げて鈴木氏を批判していますが、今回文春の記事で実名の告発者となったのは、元近畿大学ボクシング部のコーチと総監督を歴任し、日連では理事も務め山根会長の側近と言われた澤谷廣典氏。近畿大学や日連の内実についてもっとも詳しいと言ってよい人物です。私が高山選手のスパーリングの見学に行った際も、澤谷氏に現場で取材対応をしていただいたことがございます。当時は現役選手でもあった青年監督の浅井大貴さんと元世界チャンピオンの名城信男ヘッドコーチが選手を指導し、澤谷氏は部全体を統括するというような役割分担に見受けられました。

近畿大学ボクシング部に訪問した際の過去記事二本を以下に再掲しておきます。
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高山勝成公開スパーリングin 近畿大学ボクシング部レポート
異例の二団体同時決定戦へ!高山勝成インサイドレポート&スパーリングレポートin近畿大学

 その澤谷氏がコーチに対する暴力事件で辞任したことが、6月にまずボクシングビートで報じられ、7月に入って鈴木氏のセクハラ・パワハラが一般紙にも載るようなニュースになり解雇され、その後今度は名城信男ヘッドコーチのアマ会場への立ち入り禁止がアナウンスされると言う奇妙な事態が起こります。

名城コーチへの出入り禁止処分を伝える記事
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名城・近大ヘッドコーチ、アマ試合出入り禁止

 この名城コーチに対する処分は、全く不可解で不当なものであると思います。ぶっちゃけ鈴木監督の問題行動を告発した近大ボクシング部に対する、山根氏サイドからの意趣返しだと見えるのですが穿ちすぎでしょうかね?そうでないとタイミングが余りに不自然です。近大のボクシングに近親者を送り込んだものの、問題行動で排除されたことを逆恨みして、試合時にコーチが選手の指導をすることを妨害しているとしたら、これは競技そのものへの冒涜です。

 日連は学校の部活動も統括管理する立場であり、教育現場に顔向けできないような行為をしている人物がトップにいることは大変な問題だと思います。現場で選手を指導するアマチュアボクシング関係者は、選手と業界の未来の為にも自浄作用を発揮して組織の刷新を果たして欲しいと思います。

 そしてこれはプロにとっても決して他人事ではなく、JBCの秋山氏も山根会長と同様の、個人支配による様々な弊害を生んでいることを自覚してほしいと思います。極端な個人支配が生まれる背景には、周囲の人間にも少なからず責任があるのです。

 しかしライセンスの発給をちらつかせて他人を支配するってプロもアマもやってること一緒やん。ボクシング界ってこんなゲスしかトップにおらんの?

日連がどうなるか着目している(旧徳山と長谷川が好きです)

格闘技のアマチュア育成と底辺拡大を考える アマチュアキック大会『PETER AERTS SPIRIT』大成敦代表インタビュー

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(記事中の写真は全てPETER AERTS SPIRIT実行委員会より許可を得て掲載しています)


 今回の記事は、当HARD BLOW!としてはちょっと異色の、立ち技格闘技・キックボクシングについての話題です。筆者である私は数年前、ある問題の取材過程で偶々大阪在住のキックボクサー・格闘技トレーナーの樫山賢一氏と知遇を得ることが出来、以来氏と交流しながらキック選手の視点から見たボクシング界や格闘技界についての知見などを伺うことで、記事執筆の際に大いにヒントを頂いて来ました。

 その樫山氏が関わる、キックボクシングのアマチュア選手の為の大会が、現在全国で行われています。そのイベントの名称は『PETER AERTS SPIRIT』。90年代以降の立ち技格闘技のブームを支えてきた、皆様ご存知のレジェンド、ピーター・アーツ氏がエグゼクティブ・プロデューサーを務めるというこの大会は、ジュニア選手の育成を目的としており、現在全国各地で予選の真っ最中。樫山氏はその関西大会の実行委員です。

PETER AERTS SPIRIT』のHPはこちらのリンクから
    ↓
PETER AERTS SPIRITのWEB

 HPで大会のスケージュールを見てみると、全国七地区で予選大会を行い11月に全国大会が行われるという、かなり大規模なイベントであることが分かります。

PETER AERTS SPIRIT 2017」大会スケジュール

【全日本大会予選】

7月16日(日)九州大会 さざんぴあ博多(既に終了)
7月30日(日)中部地区予選大会 春日井市総合体育館(既に終了)
8月6日(日)関西大会 大阪府平野区民ホール(12時開始)
8月11日(金・祝)東北地区予選 夢メッセMIYAGI(12時開始)
8月13日(日)関東地区予選大会 大田区総合体育館(12時開始)
9月3日(日)沖縄地区予選大会 環境の杜ふれあい体育館(12時開始)
9月17日(日)北海道地区予選大会 K&Kボクシングジム(12時開始)

【全日本大会】11月19日(日)2017年全日本大会 夢メッセMIYAGI(12時開始)


 入場無料で観戦できるということなので、関心のある方は是非会場で観戦してみてください。私も関西大会にお邪魔して観戦させて頂きます。

 少子化・人口減少時代の到来が確実となっている昨今、各スポーツ団体はジュニア選手の底辺を拡大することにに躍起になっています。野球やサッカーのような人気競技ですら例外ではありません。格闘技界においては、伝統空手がオリンピックの正式競技となったことで、ジュニア選手が他競技に転向せずに競技を続ける動機付けが強まり、ボクシングやキックにとってはジュニア選手のが確保がさらに困難になることが予想されます。

 キック系のイベントは一時低迷していたK1の人気が復活しつつあり、もう一方で那須川天心選手や梅野源治選手といったスターを擁するKNOCKOUTも、人気が急上昇中。わけても、ヒジありルールのKNOCKOUTは、新日本プロレスを巧みな戦略でV字回復させて日本の格闘技ビジネスに革命を起こした、株式会社ブシロードが運営主体であり、チケットの手売りを否定するスタイルなどから顕著なように、格闘技興行をタニマチ頼みの打ち上げ花火から、収益の上がるビジネスに脱皮させる可能性を秘めています。海外に目を転じれば、中国発のクンルンファイトが大人気で、K1に出ていたブアカーオやキシェンコ、内山高志選手と国際式ボクシングルールで戦ったジョムトーンなどが出場して高額のファイトマネーを得ており、プロボクシングを凌ぐ勢いを見せています。実際、ボクシングもキックも両方見る筆者の知人によれば、興行の華やかさやファンサービスで比較すれば、チケット代に対する満足度はキックやシュートボクシングの方が高いことが多いといいます。会場にいるファンもキックは若い女性や子供が多く、中年男性が多いボクシングの会場とは明らかに好対照になっています。

 自助努力でジリジリと人気を回復させつつあるキック界で、選手育成の一翼を担うことを期待される『PETER AERTS SPIRIT』は果たしてどのような方針をとっているのか?代表である大成敦(おおなりあつし)氏に書面にてインタビューを行い、その目指すところ伺いました。(大成氏の回答は赤文字)

Q 『PETER AERTS SPIRIT』のカテゴリー、参加資格、ルールはどのようなものでしょうか?

「年齢は、アンダー8から、10、12、15、17と、それ以上は一般部とし、国際的に対応出来るようなクラス分けをしています。また層の厚い部分は女性の部もあります。 基本的な参加資格は、国内のキックボクシングジムに所属していること。 ルールは、基本的な技術であるパンチとキックの攻防を重視したものにしています。」
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Q この大会の目的はなんでしょうか?

「目的はキックボクシングを通じて、青少年の健全な育成に寄与し、世界に通じるキックボクサーを輩出することにあります。」

Q 出場選手のバックグラウンドやレベルはどのような感じでしょうか?

「現在はキックボクシングジムの所属選手が殆どですが、例えば空手やボクシングなどの類似格闘技や総合格闘技などの他種競技との入口や接点として、また各大会でジュニアへのセミナーを開催し、正しい技術や新しい層へのキックボクシングの普及に努めています。」
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Q 優勝するとどのような特典がありますか?

「昨年は、最優秀賞を獲得した選手を、オランダにあるピーターアーツのジムへ派遣しました。」

Q 今後海外との連携はありますか?

「来年は他の国とのアマチュア団体と提携し、中東や北米、ヨーロッパなどに、優秀な成績を残した選手を派遣する予定です。」

Q 今キックはK1の人気が復活し、一方でヒジありルールのKNOCKOUTがブレイクしようとしていま す。また中国ではクンルンファイトで100万ドルファイトが実現したり徐々にキックの興行事情は上向いて いると思います。今後日本で立ち技格闘技のビジネスをさらに大きくするにはどのような施策が必要だと思い ますか?

「特にプロフェッショナル団体との提携は考えていません。国籍や所属団体などに偏らず、ルールに則って、誰にでも公平であるべきアマチュア団体であると自負しております。 先ずは底辺の拡大とレベルの向上が、私共の責務であると考えています。」

Q 伝統空手がオリンピック競技になりジュニア選手が空手に定着することで、ボクシングやキックはジュニ ア選手の獲得がさらに難しくなることが予想されます。キックは学校の部活動もなくジュニア選手の獲得は大変だと思います。キック界はジュニア選手にどのような目標や夢を設定出来ると思いますか?

「ボクシングや空手、レスリング、柔道はオリンピック競技のため2020年の東京オリンピックという目標がありますが、 キックボクシングの選手にとって我々のプロジェクト『PETER AERTS SPIRIT』の世界大会が同様の目標になるような大会を作り上げることが私共の責務であると考えています。」

 大成氏の回答を通して、底辺の拡大とアマ選手にとっての目標設定というのが当面の趣旨であることがはっきりと伝わって来ました。立ち技格闘技はプロモーション同士の交流が途絶状態で興行主体が乱立していますが、一方でJBCや日連のような強健的な存在がないゆえに、風通しが良く色々なことが試せる状況でもあると思います。
 ボクシング界の閉鎖性や後進性を見ると、若者が夢を持って飛び込める世界になっていないと感じる一方で、伝統空手の堅実な組織運営や、立ち技・総合格闘技の明るく自由なイメージは魅力的に映ります。
 
 各競技が生き残りをかけてどのような戦略をとっていくのか?を今後も注視していきたいと思います。

 メイウエザー×マクレガーのDAZN中継が決まって嬉しい(旧徳山と長谷川が好きです)

日本タイトルの権威を貶めているのは誰なのか?

 いやーロマゴン負けましたね。いかなロマゴンとはいえ、昇級即チャンピオン級と連戦というのはちょっと無理があったようです。でロマゴンが負けた後、一斉に「井上との対戦が消滅」みたいな報道が出たのですが、あれなんででしょうね?

 ロマゴンが負けたことでファイトマネーは下がるし、WBCから統一戦の承認を得る交渉も必要なくなります。今回ロマゴンのファイトマネーが6000万ということから推測すると、統一戦となれば井上選手のファイトマネーと合わせれば二団体に支払う承認料だけでウン千万?となりそうですが、それがWBOだけで済むならむしろ実現はしやすくなったと思うんですけどね。山中×モレノだって、モレノがWBAのチャンピオンじゃなくなったから実現したわけで、要はやる気次第。何のことは無い

「ロマゴンのファイトマネーが下がる」+「WBCを噛ませられない」+「井上に負けそう」=「帝拳に旨みが無いから消滅」

ということならファンをバカにした話だと思いますが。まあ別にビジネスだからより多く儲けたいというのは当然のことですが、じゃ「帝拳にとって利益に対してリスクが大きすぎるから中止になりそう」って書けばいいのにね。

 そういえば、村田諒太選手の世界戦も海外の報道が出た後に、帝拳の本田会長自らがコメントを出して打ち消すという珍事がありましたね。どうも契約前に情報が出たことで、相手陣営がファイトマネーの吊り上げに出たということのようです。やれセニョールだ天皇だと言って見た所で、世界に出てみりゃWBCの軽量級以外では大した影響力の無いローカルプレイヤーに過ぎません。粟生選手のベルトラン戦も、体重超過した相手にボコボコにされるという理不尽な目にあいましたが、海外で中量級以上となると、とんと『神通力』が薄れるようでございます。国内で普段自分がやってる政治力の行使を、海外でやられて困ってるという構造ですね。ついでですが、報道されたのは亀田や井岡がやったときは人非人のごとく叩かれたWBAの複数王者がいる階級の、しかも発表当時第三王座という試合(結局第二王座に昇格)でしたが、亀田と井岡の悪口が何よりのご馳走という低脳マニア連中は見事にスルーという対応。権威に弱く思考力も無いという彼らの本質が見事に露呈されました。

 でようやく本題です。

 WBOのアジアパシフィックタイトル(以下WBOAP)の認可以降、アナクロで思考停止の一部マニアが「WBOAPの認可は日本タイトルやOPBFタイトルの権威が低下するからやることはまかりならねえ!」「そうじゃ!まったくじゃ!」とばかり、世界のボクシング界の辺境在住者に相応しい田舎もんマインド全開で吹き上がっておりますが、日本タイトルやOPBFの権威の低下など別に今に始まったこっちゃありません。

 元々OPBFはWBAとWBCの分裂時に、WBC側についたプロモーターが創設したタイトルですが、今やWBCとの関係も形骸化しており獲得して防衛を重ねたところでWBCの世界ランキングに大きく反映されることもありません。結果、世界挑戦に結びつかないという現状では、タイやフィリピンのプロモーターが力を入れている選手を出してくることも無くなったマイナータイトルになっています。日本のファンや業界関係者に思い入れがあることは分かりますが、現実的には他の地域タイトルより別段グレードが高いというもんでもないのです。そもそも地域タイトルが増えていることは時代の趨勢であり、ゴネたところで昔には戻れません。

 本格的な4団体時代を迎え、ますます変化する業界環境の中で、日本タイトルの権威低下を象徴するような酷い事件が先日起こりました。なんと日本タイトルマッチが試合二週間前に、選手の自己都合で一方的にキャンセルされたのです。

 その試合は4月2日に大阪のエディオンアリーナで開催予定だった、日本ライトフライ級タイトルマッチ拳四朗×久田哲也戦。チャンピオンの拳四郎選手が日本タイトルを返上するということで興行のメインだった試合は中止になりました。天災や傷病でなく一方的な返上で、直前に試合中止になるというのは恐らく前代未聞でありましょう。

 この発表と前後して、拳四朗選手が世界戦に出場するのではないかという情報が業界を駆け巡りました。まあ、世界戦が決まったので日本タイトルマッチをする必要がなくなったちゅうことなんでしょうね。

 3月21日に情報を知った久田選手はツイッターで怒りを表明しましたが、それは極めて正当な感情でありましょう。やっと日本タイトルマッチに辿り着き、追い込んだ練習をしながらチケットを売っていたであろう彼の心境は、少しでもボクサーと交流がある人なら想像することが出来るのではないでしょうか?

久田選手による怒りのツイート
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試合キャンセルが報じられる前夜のツイート。磨き上げられた肉体から試合に向けた思いが伝わって来ます。チケットを買ってくれた旧友への感謝の言葉もグッと来ます
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 ここで様々な疑問が生じます。なぜにここまで発表が遅れたのか?なぜこのような身勝手な返上が認めれらたのか?なぜ久田選手の承諾前に情報が発表されたのか?なぜメインが中止になったにも関わらず、プロモーターであるダンガンからチケットの払い戻しがアナウンスされていないのか?

「今はただ受け入れるしかない」という言葉は重く苦いですね
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 拳四朗選手が出場すると言われているのは、5月20日21日二日連続で行われフジテレビが中継するというイベント。井上尚哉選手、村田選手の試合を含む5試合の世界戦が組まれると言われています。此度の理不尽なキャンセルは、まあ言うたらプロモーターの帝拳と大橋ジム、中継するフジテレビの都合に合わせた結果であります。彼らにしてみりゃ日本タイトルマッチの対戦相手の事情や心情なんかどうでもいいのでありましょう。

 本来ならこの試合のプロモーターであるダンガンが試合の実現に向けて尽力しなきゃいけない立場だと思うのですが、実はダンガンは2014年に似たような問題でトラブルになったことがあります。
 騒動を報じる当時の記事
       ↓
<ボクシング>異色のリーゼント王者が事実上の引退危機

 ダンガン興行に出場していた和気真吾選手がTBSが中継する大晦日の興行でのリゴンドー戦をオファーされ、所属ジムサイドは一旦承諾したものの実質的なマネジメントをしていたダンガンはフジテレビとの関係が強く路線対立が発生。和気選手はダンガンと所属ジムの板ばさみとなり結局試合は流れてしまいました。この騒動当時、和気選手には先約でOPBFタイトルマッチの試合契約があり(試合直前ではない)ダンガンサイドは「すでに認定した試合契約を破棄したらとんでもないことになる」と主張したと報じられています。にもかかわらず、今回は試合契約どころか試合直前なのに日本タイトルマッチをキャンセルしており対応が一貫していません。まあはっきり言うてご都合主義です。

 結局今回のトラブルは、ボクシングをコンテンツの一つとしか認識せず念願のタイトルマッチに向けて練習してきた選手の心情など省みない傲慢なフジテレビと、国内ボクシングの事情をよく知っていながら金と自己都合だけでフジテレビに迎合する帝拳と大橋ジム、そういったテレビ局や認定団体とパイプがあるプロモーターに追従するダンガンという三者の合作であります。当事者である拳四朗選手だけを責めて済む問題ではありません。

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 なんと久田選手はチケットの回収・返金とお詫び行脚をしているということですが、なんで一方的に理不尽な目にあった久田選手が『お詫び』をする必要があるのでしょうか?一般社会なら中止の責任がある当事者であるプロモーターが払いもどしに応じることを即発表し、実質的な業務もするのが当然です。

 お詫びするべきはスケジュールを無視して横槍を入れたフジテレビと帝拳・大橋ジムとそれを許容したダンガンではないでしょうか?

 今年は他にも辰吉寿以輝選手が怪我をして試合が中止になったら興行自体が中止になるというひでー事件もありました。これも辰吉選手が出ないならテレビ中継がなくなるから「じゃあ中止にするか」という判断でありましょう。試合に向けて練習してチケットを売っていた選手の心情は置き去りの、プロモータ-のゼニ勘定だけの判断であります。

 TBSが中継する大晦日のイベントは、ここ何年も中継スケジュールに合わせる為に、チケットを買って入場した観客は監禁状態で何時間も会場に閉じ込められるのが恒例になっていますが、興行側はなんら対策をせず放置状態です。

 こうしたテレビ局に迎合した、世界戦スケジュールの極端な偏重と興行サイドの精神的な荒廃が現場にもたらすであろうものを想像する必要があると思います。

 まあやってくる試合をブロイラーのように消費している皆様には所詮大きなお世話なのでしょうかね?

 ファンから怒りの声が出なくて驚いている(旧徳山と長谷川が好きです)
 
  

 

地上波TV局に迎合した、年末の興行集中はいいかげんやめるべき

皆様あけましておめでとうございます。

というわけでいきなり本題、タイトルの通りであります。

昨年の大晦日、私は夕方ザッピングしながらストリーミングでUFCと田中恒成の世界戦を見て、夜は京都と東京の世界戦中継をこれも録画しつつザッピングで鑑賞。その前日は井上×河野と八重樫×サマートレック戦がございました。4団体加入で劇的に増えたとはいえ、ボクシングにとっては一番のビッグイベントである世界戦をなんでまた同じ国内でここまで密集して行う必要があるのでありましょうや?大森将兵選手と井上拓真選手がWBOのタパレス選手を取り合って、結局両方試合ができないなどの興行集中による弊害も出ております。ギャラがつりあがって外国人選手は喜んでるかも知れませんが不健全ですよね。

一試合あたり報道の量は減るし、注目度はそがれるし、生観戦派は重複する試合が見れないしファンにとってはあんまりメリットが無いように思います。

それとTBSの中継は、人気選手がオフシーズンの小遣い稼ぎでやってるバラエティ企画とボクシングの試合をシームレスに中継するという構成が最悪の一語でありました。殊勲の戴冠となった小國選手の試合は、中継時間の告知すらなく、放送が始まったのは日付が変わろうかという真夜中。しかも内山選手の試合と放送時間がドン被りという最悪ぶり。数少ないボクシングファンを奪い合ってなんか意味があるんでしょうか?現場目線で言えば、年末のTBSが中継する興行はテレビ中継のスケジュールに合わせる為に、毎年毎年現場は阿鼻叫喚の休憩地獄。チケット買って観戦してる客を舐めております。

しかも、そこまでやってるのに、TBSは視聴率的にも惨敗(同時間帯全国ネットキー局最低)だったそうで、一体あんな中継スタイルにしたことに何か意味があったんでしょうかね?普通に『何時から何時はボクシング』で中継しろよ...。かつて日本の陸連が、TBSが世界陸上の中継で選手を珍奇なニックネームで呼ぶことに抗議したことがございましたが、JBCもちょっとああいう中継スタイルには一言あってもいいんじゃないでしょうかね?

テレビ中継があるならなんでもいいという節操の無い態度ではろくなことにならんと思うのですが...。

というわけで今年も陰気な記事から始まりましたが、この感じでボチボチやります。よろしくお願いします。

年末は田中恒成の試合が一番良かったと感じる(旧徳山と長谷川が好きです)