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『努力の天才』高山勝成選手の冒険が終わるとき 全日本選手権東海地区予選レポート


 残念無念!

 2013年以来当ブログでおいかけて来た高山勝成選手が、去る8月31日に岐阜県で行われたボクシング全日本選手権東海予選で敗退し、目指していた東京五輪への出場は夢と終わりました。この東海予選にはライトフライ級で全日本四連覇し昨年フライ級で三位の実績を持つ自衛隊の坪井智也選手もエントリーしていたことから、プロアマトップ同士の異次元対戦が実現するか?と期待されましたが、高山選手は初日の抽選で宇津輝選手と対戦することになり、坪井選手とグローブを交える前に敗退しました。

 まずは試合当日の振り返りから…。

 高山選手は軽量級で試合順が早いと言うことで、当方も競技開始一時間前に会場の岐阜工業高校に到着し(笠松競馬場に寄り道したので裏口から…)、学生さんに道を聞いてアップスペースにたどり着くと高山選手はフィジカルトレーナーのケビン山崎氏とアップ中。鉄棒のような大きな機材を持ち込んでストレッチをする高山選手の周りは報道陣やプロ時代からの応援団が取り巻いています。

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 一方高山選手以外の選手たちはアップスペースの反対側に陣取ってお互いにミットを持ったり、シャドーをしたり、話したりしながらリラックスした様子で競技開始を待っています。広大なアップスペース二分する両陣営の様子を見る限りは、高山選手とアマ出身選手との交わりはまさに異文化の衝突という趣でありますが、それもこれも第一歩。高山選手が扉をこじ開けたことで発生している現実であります。

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 高山選手をサポートする山口賢一氏やトレーナーの中出博啓氏にもご挨拶して少しお話を伺いましたが、調子はとても良いとのこと。7月の愛知県予選でも動きはプロ時代と遜色なく、色んな意味でそのブレなさに驚かせてもらいましたが、経験豊富なチームらしく「やることはやった」という落ち着きが感じられます。

 高山選手の試合は二試合目で、会場の半分は高山応援団で埋め尽くされており大きな声援が飛びます。

 3ラウンドダッシュのアマスタイルへのスタイルチェンジは果たして更に進化しているのか?対戦相手の宇津選手はサウスポーの現役大学生。高山選手との年齢差は実に16歳。親子でもおかしくない対決であります。

 ゴングが鳴ると高山選手は前戦のサークリングするスタイルではなく、サウスポーに正面で対峙してプレッシャーをかけてジャブからボディを狙いますが、宇津選手は速いステップとハンドスピードを生かして高山選手の打ち終わりに左を合わせて攻勢。高山選手は宇津選手のスピードについていけず苦しい立ち上がりとなります。

 2Rは序盤に宇津選手が立て続けに見栄えのいい左を当てて、高山選手の頭を跳ね上げて明確にリード。高山選手はスピードと距離勘の良さに手を焼いてなかなか頭に届くパンチが打てず、ボディを打ちに行けば頭の低さを注意される苦しい展開。しかし諦めずにかけ続けたプレッシャーが徐々に効いて、2Rの後半からしつこいボディうちが奏功。宇津選手のフットワークが目に見えて鈍くなる。

 3Rも高山選手は愚直に前進し、ボディに左右のパンチをふるって前進。宇津選手はみるみる失速し、手数も足も鈍くなります。しかしフィジカルとスタミナとメンタルの強さで底なしの『高山地獄』に飲み込むには3Rはいかにも短すぎたか。序盤許したリードは致命的で、宇津選手を仕留めきれず試合は終了。

 判定はジャッジ三者とも1と2Rを宇津選手、3Rを高山選手にふって2-1で宇津選手の勝利。試合後高山選手の応援団がかなり不服さをアピールしていましたが(ああいうのは選手のイメージが下がるので良くない)、判定は妥当であったと思います。

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 試合後の取材で潔く敗北を認めたという高山選手。3Rの試合形式の難しさを率直に認めたのはきっと本心であったと思います。実際プロ時代はあのままラウンドを重ねて相手を飲み込んでいくのが高山選手の恒例のスタイルで、スパーでも序盤は元気な相手にやられても、プレッシャーと手数で気持ちを折っていくのがいつものことでした。日本ボクシング連盟やAIBAの不合理な方針によって競技参加が遅くなり、ぶっつけ本番で全日本選手権のワンチャンスにかける形になりましたが、もう少し準備期間があり3Rの試合に順応できていればまだまだやれたのに、と思わずにいられませんでした。

 高山選手がプロアマの間にあった重い扉をこじ開け、全日本選手権予選のリングに上がって未経験のルールで二勝を上げたことは、ほんの数年前には想像も出来なかったような非現実的な『事件』でありました。高山選手と彼のチームは、ずっとそうやって一見荒唐無稽なことに挑んで、前人未踏のキャリアを切り開いて来ました。ミニマム級の小さなボクサーが、「やりたい」と言う一念で突き進んだことで実際に何度も歴史を変えてきたのです。

 思えば高山選手のキャリアは挑戦の繰り返しでした。キャリア当初からジム移籍を繰り返して世界のベルト追いかけ、その後JBCのライセンスを返上して海外を転戦して当時未公認だったIBFのベルトを敵地メキシコで戴冠し、国内復帰後はまたも敵地で統一戦に挑んで敗れたもののIBFとスポーツイラストレイテッドの年間最高試合に選ばれ、同一階級での4団体制覇を実現し、なぜか高校に入学して学生ボクサーになり、そのまま大学に進学したと思ったら東京オリンピック出場をぶちあげて本当にアマのリングに上がってしまった。

 クラブ制度の日本のプロボクシングではタブーとされてきたことを繰り返してきたキャリアは、時にワガママでエキセントリックだと映ることもあったでしょう。彼が閉鎖的なムラ社会で波風を立てながらもキャリアを全うできたのは、実際に行動を起こしたとき常に『結果』を出してきたからです。そういう点で彼は紛れもないプロでした。コンデイショニングや練習態度、試合に臨む姿勢は常にマジメ一徹でムラがなく、苦しい試合でも決して諦めない強靭なメンタルをもっていました。だからこそ周囲の人も彼に賭けることが出来た。公私に渡って彼を支えて来た山口賢一氏は高山選手を評して「努力の天才」と言いましたが本当にその通りだと思います。

 私が思う高山勝成の人物像は『好き勝手にやるために、徹底的にマジメに生きた人』というものです。彼のマジメで決して手を抜かない人間性があったからこそ、世界を転戦して最終的にオリンピックを目指すというところまで物心両面でそれが出来る環境を維持できたのだと思うのです。

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 高山選手が近畿大学に出稽古に行ったときのこと、自分の練習を終えたあと初心者の新入生にジャブの撃ち方から教えている姿を見て「自分の練習に来てるのに、なんでそんなことするんですか?」と尋ねたことがあります。そのとき高山選手は「自分も海外でジムにいたときひとりぼっちだったから、ああやって一人で鏡に向かってる子の気持ちがなんか分かるんですよ。だから『良かったらなんか一緒にやろうよ』っていうそれだけなんですよ」と答えてくれました。彼はいつも偉ぶらない人でしたが、一方で試合前の追い込みになると、普段の優しくて穏やかな姿とは全く違う鬼気迫るような集中力を見せ、その豹変振りに何度も驚かされました。

 名もない少年だった高山選手の才能を見出し、20年以上に渡ってチャレンジを支えて来た中出博啓氏は、日本のボクシング界では極めて異端的なフリーランスと言っていいトレーナーでした。会社経営をしながら南アフリカやメキシコを転戦してきた中出氏のスタンスは日本のボクシング界のムラ社会文化とは断絶しており、軋轢もありましたが結果的にその独特の立ち位置故に高山選手の自由なチャレンジを支えることが出来たと思います。その時々の対戦相手に対する中出氏の分析や試合展開予想はいつも驚くほど的確で、その会話の中で私はボクシングの見方を何度も学ばせて頂きました。

 当方が関わったのは高山選手のキャリアの晩年ではありますが、現場での生の体験を通じて大変有意義な勉強をさせて頂き、より深くボクシングを学ぶことが出来ました。今一度感謝させて頂きたいと思います。山根明氏の問題を追及して来たのも、高山選手のオリンピック出場の一助になればと言う思いでやっていたことは間違いありません。オリンピック挑戦のリングに立つ高山選手が見れたことは何よりの喜びでした。

 高山勝成と彼のチームが長い旅を通じて成し遂げたことは、今後日本のボクシング界に多大な影響を与えて、改めて評価される日がきっとくると思います。

 本当にお疲れ様でした。

 坪井選手の対戦が見たかった(旧徳山と長谷川が好きです)

高山勝成がアマのリングで歴史的勝利 

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 山が動いたと言いましょうか、2019年7月6日と7日、ついに高山勝成選手がアマのリングに上がりました。

 「東京五輪に出場して金メダルを目指したい」

 高山選手が2017年にぶちあげたその目標は、当初完全な絵空事と捉えられていました。ファンも関係者もその実現可能性を真剣に受け止めた人は多くなかったでしょう。当時オリンピックボクシングを統括していたAIBA(国際ボクシング協会)はプロ選手の出場に資格制限を設けており、日本ボクシング連盟(以下日連)もプロの参加に否定的でした。山根明氏の一般的な知名度も、ほぼ皆無に近かったと思います。ファンやメデイアの中には、「高山選手の行動はワガママで自分勝手だ」というような論調すらありました。

 その当時の中出博啓トレーナーのインタビューはこちらから
          ↓
 『高校卒業→大学入学』からの『世界王者のままプロボクシング引退!』からの『東京オリンピック挑戦宣言!』 中出博啓マネージャー兼トレーナーに聞いた、展開がダイナミックすぎる高山勝成選手の今までとこれから PART1

『高校卒業→大学入学』からの『世界王者のままプロボクシング引退!』からの『東京オリンピック挑戦宣言!』 中出博啓マネージャー兼トレーナーに聞いた、展開がダイナミックすぎる高山勝成選手の今までとこれから PART2


 オリンピックの主催者であるIOCはあらゆる競技でプロ選手の参加を奨励しており、本来なら高山選手の参加意思表明は歓迎すべきものです。高山陣営は署名活動やIOCやJOCやAIBAへの陳情、スポーツ調停の申し立てなどあらゆる手段を通じて競技参加への道を探り、プロアマの間に横たわる時代遅れな厚い壁を破ろうともがいて来ましたが、日連やAIBAの反応は極めて鈍いものでした。

 このまま時間だけが過ぎていくのか?と思われたおよそ一年前、皆様の記憶にも新しい山根明氏のスキャンダルが起こります。一連の内紛は『奈良判定』などの不正が発覚したことで社会問題となるほど大きな騒動を呼び、結果的に山根氏は失脚しました。一方国際組織のAIBAも、ガフール・ラヒモフ会長の麻薬犯罪との関わり(どんな組織やねん...)や競技における判定や審判の問題などから今年5月にIOCによって五輪競技からの排除を勧告されます。高山選手の競技参加を阻害していた勢力は自滅に近い形でボクシング界から去り、あれよあれよという間に視界が開けました。

 そして7月にはもう、高山選手は予選のリングに立ちました。プロで四団体のベルトを奪取して頂点を極めた男が、30代の半ばを過ぎてもう一度違う目標の為に、地方予選から戦いを始めたのです。わりと当たり前に受け止められていますが、これはかなり奇跡的なことです。

 高山選手が出場した試合の会場は、名古屋の住宅街の中にある専門学校の体育館でした。会場の入り口には来場者の靴が溢れんばかりに乱雑に脱いであり、観客も大半は同日行われた少年の部の試合の関係者や父兄です。華やかとは言えませんが、これまでも南アフリカやフィリピン、メキシコと未知のリングに裸一貫で上がって道を切り開いてきた高山選手にはかえってふさわしい舞台にも思えます。

 個人的には 「プロアマの壁を壊して世界チャンピオンがリングに上がる歴史的な試合が無料で観覧できるのに、あんまりファンは関心ないんだなあ」と少し寂しく思いましたが、報道の関心はかなり高く、記者席は満杯でその後ろにはテレビカメラの三脚が並んでいました。

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 少年の部の試合が15試合続いた後、そのまま成年一試合目の高山選手がリングに入場。リング下には中出博啓トレーナーやケビン山崎氏、山口賢一氏も集まってプロ時代さながらの臨戦態勢。緊張が高まります。

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 自分が一番注目していたのは、実戦は三年ぶりという高山選手の試合勘でした。まして彼の年齢はもう36歳。ハードワークでスピード命のスタイルが身上の高山選手にとって、加齢という残酷な事実を突きつけられる可能性もあります。

 当然プロのようなコールもなく、淡々と試合は始まりました。高山選手はプロの時代と変わらない上から吊られているような体軸のぶれないフットワークに、旺盛な手数で攻め立てて相手のパンチへの反応も良く上々の立ち上がり。捨てパンチを生かしたコンビネーションやフェイントからのビッグパンチなどテクニックも以前のままでした。対戦相手は中央大学の藤原幹也選手。序盤はサークリングしてパンチを当ててくる高山選手を攻めあぐねていましたが、徐々に圧力を強めて接近し打ち合いに持ち込んで捕まえにかかります。藤原選手は高山選手のストレートの軌道にも徐々に対応してパンチを返していきます。2Rでは高山選手が前進を受け損なって背中を向けて注意を受ける場面もあり、パンチを貰っても苦にせず前進してくる藤原選手が攻勢をアピール。ヒットは高山選手が多いものの、藤原選手は下がらずに手を出し続けて前進し、最後は打ち合いになって会場は両者の応援が入り乱れてやんやの歓声となりました。

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 終わった時点では高山選手がとったかな?と感じましたが判定結果は割れて2-1で高山選手の勝利。負けた藤原選手は大きくのけぞって悔しさを滲ませました。3Rの中に展開があり面白い試合でした
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 一者がフルマークで藤原選手という採点結果を見た瞬間、リング下にいた中出トレーナーは「えーっ一人フルマーク?」と驚きの声を上げていました。3Rでここまで採点結果が真逆になるというのは私も疑問でした。藤原選手が勝っていたという感想を持っておられる方も結構いたので、勝ち残るためには3Rという短いラウンドで圧倒的な差を見せる必要を感じました。

 試合後に中出氏に少しお話を伺うと、4月に視察したアジア選手権の採点傾向も分析したうえで、採点基準への対応の必要性を力説されていました。高山選手の仕上がりについては「アジャスト出来とったでしょ?サークリングしてパンチを当てていくのはエディジムに居たころの昔のスタイルに近いと思う」とのこと。

 試合が終わってみれば高山選手の力量はプロ時代から維持されており、さらにトーナメントの連戦に併せた調整法、採点基準に順応することで上がり目はあると感じました。ただフィジカルの強いトップ選手と当たった時に、今のサークリングして交わすスタイルでは難しいとも思います。実際試合後藤原選手は「手数は凄いけどプロ選手特有の一撃のパンチ力は感じなかった」旨のコメントをされていました。プロアマのトップ同士の対戦はまさに未知の世界であり、何とかそこまで勝ち上がって試合を見せて欲しいなと一ファンとして思います。
 
 東海予選も観戦に行きたい(旧徳山と長谷川が好きです)

全ては山口賢一から始まった 映画「破天荒ボクサー」初日レポート

久々の更新であります。コメントの反映も遅くなり申し訳ありません。

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本日は当ブログでもすっかりお馴染み、日本ボクシング界の革命児にして改革者である山口賢一氏(以下ヤマケンさん)のドキュメンタリー映画「破天荒ボクサー」の公開初日でありました。

ヤマケンさんと当ブログのお付き合いもなんだかんだで4年弱。バイタリティに溢れいつでも新しいことにチャレンジをしている彼は、常に話題を提供してくれます。

山口賢一についての過去記事はこちらから
          ↓
インタビューでは独特の感性でボクシング界を渡ってきた波乱のキャリアと様々な爆笑のエピソードを伺い
イズム全開 山口賢一インタビュー&スパーリングレポートPart1                         
イズム全開 山口賢一インタビュー&スパーリングレポートPart2 
イズム全開 山口賢一インタビュー&スパーリングレポートpart3
イズム全開 山口賢一インタビュー&スパーリングレポートpart4
イズム全開 山口賢一インタビュー&スパーリングレポートpart5 完結編

レジェンドボクサー、ギジェルモ・リゴンドーともまさかの邂逅
レジェンドが来た!ギレルモ・リゴンドー接近遭遇レポートin大阪天神ジム

日本未公認のWBFタイトルマッチの波乱に満ちた顛末
日本ボクシング界の風雲児 山口賢一選手が来週大阪でWBFタイトルマッチ!
『先駆者 山口賢一』 WBFタイトルマッチの意義
本邦初!WBFタイトルマッチリポート 山口賢一VS小林健太郎
WBFタイトルマッチの余波色々 西日本協会は緊急理事会を召集し引き締め&組織防衛!

そして日本ではタブーとされていたプロボクシング自主興行
JBCだけがプロボクシングにあらず 5.3観戦記
JBCだけがボクシングにあらず 11/5 WBFアジアタイトルマッチ

まさに『ヤマケンの動くところ事件あり』であります。

現在はジムオーナー兼マネージャーとして多くの日本人ボクサーを育成しアジアに送り出しながら、プロモーターとして自前の興行もこなし、愛知県の高校でボクシング部のコーチもしつつ映画まで作ってしまったヤマケンさん。

本日公開された武田倫和監督「破天荒ボクサー」( →公式サイト)はそんなヤマケンさんの目まぐるしい日常に密着したドキュメンタリー作品であり、クライマックスは2016年のWBFタイトルマッチになっています。そこにたどり着くまでの紆余曲折や、日本のプロボクシングが抱える問題点、ファンにはなかなか窺い知れないプロボクサーの行動原理などが良く分かる作品となっています。

映画『破天荒ボクサー』予告編動画
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公開初日の劇場は補助イスと立ち見も出る盛況で、入場できなかった人も出たそうです。

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上映後は舞台挨拶とトークもあり、東京五輪を目指す高山勝成選手も登場。客席から中出博啓トレーナーもマイクを握ってコメントしました。

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映画タイトルには「破天荒」とありますが、自分にとってヤマケンさんは海外に飛び出してメジャー4団体加盟を促進し、閉鎖的なクラブ制度の非合理性を行動で指摘し、プロ選手の五輪参加への道筋をつけた理論と行動のバランスのとれた実践家でもあります。そして義理堅く、細やかで人間味がある人でもあります。山口賢一の魅力が映画を通して伝わることを祈っております。

来週末は岡山に遠征する(旧徳山と長谷川が好きです)

風雲!山根体制落城でどうなる日本ボクシング連盟

 あっという間の出来事でした。

 昨年来当ブログでもしつこくお伝えしてきた、日本ボクシング連盟(以下日連)の内部抗争ですが(過去記事はこちらから→お中元企画 日本ボクシング連盟記事詰め合わせ)、毎日新聞がオリンピック選手への助成金をめぐる疑惑を報じる記事が発火点となり一気に炎上。その後10日ほどニュースやワイドショーを席巻することになりました。
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 リオ五輪 ボクシング助し成金流用 連盟、対象外選手に分配

 ビートたけしさんがフライデー事件を振り返って「鉄砲でシラサギを撃ったと思ったら特別記念物のトキに当たっちゃったようなもの」と評したことがありましたが、当方としても「ここまでおおごとになるとは...」と呆気にとられるばかりでした。

 テレビをつければ何度もインタビューした澤谷廣典氏がいつもの調子で「オンドレコラ」と山根会長のドスの利いたトークを迫真のモノマネで再現していたかと思えば、インターハイの会場は報道のカメラで一杯で「控え室にカンロ飴があるのかないのか?」なんてやってて大騒ぎ。そのうち山根元会長ご本人が報道の前に降臨し、「自分で説明すれば説得できる」という目論見が完全に裏目に出る独演会を生放送で披露して見事自爆。その後またも毎日新聞の報道で山根会長と暴力団組長との長年の交際が明るみに出て(→会長、組長と交友 19年前、連盟理事時代)、磐石に見えた山根体制は僅か2週間で崩壊しました。

 報道洪水のドサクサで捏造ライター片岡亮氏がなぜかワイドショーに出ずっぱりになるという珍現象まで発生。まるで国際経営コンサルタントのショーン・Kさんや元警視庁刑事の北芝健さんのような人気ぶりでした。テレビの身体検査ってどうなってるんでしょうかね?

 陰気な記事ばっかりでろくに更新もしてない当ブログのアクセスも急激に増え、昨年来の地道な活動が少しだけ報われた気分になりました。当時は周りの人にも「なんのメリットもないから関わらない方がいいよ」って反対されたなあ~。その後ネットメデイアのTABLOさんにも体験談をもとにした記事を掲載して頂きました(総力取材・アマチュアボクシング界激震 日本ボクシング連盟・山根明会長を追い落としたのは誰か――!)。

 昨年来、アマ関係者と連携しながら告発のお手伝いをしてきた当方としては喜ばしいことではあるのですが、新体制つくりはむしろこれからが本番。東京五輪へのタイムリミットも刻々と迫っています。そして当ブログとは6年のお付き合いになる高山勝成選手のアマ資格が認められるのか?という懸案もこれから議論が始まる段階。民主的な体制で組織を刷新し、若者が夢を持って飛び込める世界になって欲しいと切に願っております。

 世の中に人は山根会長に飽きて新しいオモチャに関心を移して行くと思いますが、当方は今後もしつこく顛末を伝えるとともに、折角出来たご縁ですのでアマチュアボクシング関連の情報も発信していこうと思っております。

木村×田中が楽しみな(旧徳山と長谷川が好きです)

山根明会長に退任要求!どうなる日本ボクシング連盟

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日本国内のオリンピックボクシングを統括する、日本ボクシング連盟で長らく強権を振るってきた山根明会長に対して、地方の組織から退任要求が突きつけられました。

はたして今後事態はどのように進展するのでしょうか?文書中で言及されている『不正経理』とは果たして何を意味するのでしょうか?

今後も進展があり次第、経過をお伝えして行きます。

文責 旧徳山と長谷川が好きです