HARD BLOW !

健保金問題 電子署名サイト

署名サイト_R

電子署名・キャンペーンサイトとしてお馴染みのchange.orgにおいて、健保金問題の究明を求める電子署名ページが設立されました。

電子署名サイトへのリンク    
    ↓
プロボクサーの納めた健保金を守ろう

change.orgは国境なき医師団や三遊亭円楽師匠も利用している電子署名サイトです。署名用紙を郵送する手間なども省けますので大変便利です。

このページは、昨晩設立されてすでに50筆近くの署名が集まっています。署名用紙と併せて皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

この記事はしばらくトップに固定しておきます。

HARD BLOW!一同

日本タイトルの権威を貶めているのは誰なのか?

 いやーロマゴン負けましたね。いかなロマゴンとはいえ、昇級即チャンピオン級と連戦というのはちょっと無理があったようです。でロマゴンが負けた後、一斉に「井上との対戦が消滅」みたいな報道が出たのですが、あれなんででしょうね?

 ロマゴンが負けたことでファイトマネーは下がるし、WBCから統一戦の承認を得る交渉も必要なくなります。今回ロマゴンのファイトマネーが6000万ということから推測すると、統一戦となれば井上選手のファイトマネーと合わせれば二団体に支払う承認料だけでウン千万?となりそうですが、それがWBOだけで済むならむしろ実現はしやすくなったと思うんですけどね。山中×モレノだって、モレノがWBAのチャンピオンじゃなくなったから実現したわけで、要はやる気次第。何のことは無い

「ロマゴンのファイトマネーが下がる」+「WBCを噛ませられない」+「井上に負けそう」=「帝拳に旨みが無いから消滅」

ということならファンをバカにした話だと思いますが。まあ別にビジネスだからより多く儲けたいというのは当然のことですが、じゃ「帝拳にとって利益に対してリスクが大きすぎるから中止になりそう」って書けばいいのにね。

 そういえば、村田諒太選手の世界戦も海外の報道が出た後に、帝拳の本田会長自らがコメントを出して打ち消すという珍事がありましたね。どうも契約前に情報が出たことで、相手陣営がファイトマネーの吊り上げに出たということのようです。やれセニョールだ天皇だと言って見た所で、世界に出てみりゃWBCの軽量級以外では大した影響力の無いローカルプレイヤーに過ぎません。粟生選手のベルトラン戦も、体重超過した相手にボコボコにされるという理不尽な目にあいましたが、海外で中量級以上となると、とんと『神通力』が薄れるようでございます。国内で普段自分がやってる政治力の行使を、海外でやられて困ってるという構造ですね。ついでですが、報道されたのは亀田や井岡がやったときは人非人のごとく叩かれたWBAの複数王者がいる階級の、しかも発表当時第三王座という試合(結局第二王座に昇格)でしたが、亀田と井岡の悪口が何よりのご馳走という低脳マニア連中は見事にスルーという対応。権威に弱く思考力も無いという彼らの本質が見事に露呈されました。

 でようやく本題です。

 WBOのアジアパシフィックタイトル(以下WBOAP)の認可以降、アナクロで思考停止の一部マニアが「WBOAPの認可は日本タイトルやOPBFタイトルの権威が低下するからやることはまかりならねえ!」「そうじゃ!まったくじゃ!」とばかり、世界のボクシング界の辺境在住者に相応しい田舎もんマインド全開で吹き上がっておりますが、日本タイトルやOPBFの権威の低下など別に今に始まったこっちゃありません。

 元々OPBFはWBAとWBCの分裂時に、WBC側についたプロモーターが創設したタイトルですが、今やWBCとの関係も形骸化しており獲得して防衛を重ねたところでWBCの世界ランキングに大きく反映されることもありません。結果、世界挑戦に結びつかないという現状では、タイやフィリピンのプロモーターが力を入れている選手を出してくることも無くなったマイナータイトルになっています。日本のファンや業界関係者に思い入れがあることは分かりますが、現実的には他の地域タイトルより別段グレードが高いというもんでもないのです。そもそも地域タイトルが増えていることは時代の趨勢であり、ゴネたところで昔には戻れません。

 本格的な4団体時代を迎え、ますます変化する業界環境の中で、日本タイトルの権威低下を象徴するような酷い事件が先日起こりました。なんと日本タイトルマッチが試合二週間前に、選手の自己都合で一方的にキャンセルされたのです。

 その試合は4月2日に大阪のエディオンアリーナで開催予定だった、日本ライトフライ級タイトルマッチ拳四朗×久田哲也戦。チャンピオンの拳四郎選手が日本タイトルを返上するということで興行のメインだった試合は中止になりました。天災や傷病でなく一方的な返上で、直前に試合中止になるというのは恐らく前代未聞でありましょう。

 この発表と前後して、拳四朗選手が世界戦に出場するのではないかという情報が業界を駆け巡りました。まあ、世界戦が決まったので日本タイトルマッチをする必要がなくなったちゅうことなんでしょうね。

 3月21日に情報を知った久田選手はツイッターで怒りを表明しましたが、それは極めて正当な感情でありましょう。やっと日本タイトルマッチに辿り着き、追い込んだ練習をしながらチケットを売っていたであろう彼の心境は、少しでもボクサーと交流がある人なら想像することが出来るのではないでしょうか?

久田選手による怒りのツイート
IMG_4640_R.jpg

試合キャンセルが報じられる前夜のツイート。磨き上げられた肉体から試合に向けた思いが伝わって来ます。チケットを買ってくれた旧友への感謝の言葉もグッと来ます
IMG_4641_R.jpg

 ここで様々な疑問が生じます。なぜにここまで発表が遅れたのか?なぜこのような身勝手な返上が認めれらたのか?なぜ久田選手の承諾前に情報が発表されたのか?なぜメインが中止になったにも関わらず、プロモーターであるダンガンからチケットの払い戻しがアナウンスされていないのか?

「今はただ受け入れるしかない」という言葉は重く苦いですね
IMG_4642_R.jpg

 拳四朗選手が出場すると言われているのは、5月20日21日二日連続で行われフジテレビが中継するというイベント。井上尚哉選手、村田選手の試合を含む5試合の世界戦が組まれると言われています。此度の理不尽なキャンセルは、まあ言うたらプロモーターの帝拳と大橋ジム、中継するフジテレビの都合に合わせた結果であります。彼らにしてみりゃ日本タイトルマッチの対戦相手の事情や心情なんかどうでもいいのでありましょう。

 本来ならこの試合のプロモーターであるダンガンが試合の実現に向けて尽力しなきゃいけない立場だと思うのですが、実はダンガンは2014年に似たような問題でトラブルになったことがあります。
 騒動を報じる当時の記事
       ↓
<ボクシング>異色のリーゼント王者が事実上の引退危機

 ダンガン興行に出場していた和気真吾選手がTBSが中継する大晦日の興行でのリゴンドー戦をオファーされ、所属ジムサイドは一旦承諾したものの実質的なマネジメントをしていたダンガンはフジテレビとの関係が強く路線対立が発生。和気選手はダンガンと所属ジムの板ばさみとなり結局試合は流れてしまいました。この騒動当時、和気選手には先約でOPBFタイトルマッチの試合契約があり(試合直前ではない)ダンガンサイドは「すでに認定した試合契約を破棄したらとんでもないことになる」と主張したと報じられています。にもかかわらず、今回は試合契約どころか試合直前なのに日本タイトルマッチをキャンセルしており対応が一貫していません。まあはっきり言うてご都合主義です。

 結局今回のトラブルは、ボクシングをコンテンツの一つとしか認識せず念願のタイトルマッチに向けて練習してきた選手の心情など省みない傲慢なフジテレビと、国内ボクシングの事情をよく知っていながら金と自己都合だけでフジテレビに迎合する帝拳と大橋ジム、そういったテレビ局や認定団体とパイプがあるプロモーターに追従するダンガンという三者の合作であります。当事者である拳四朗選手だけを責めて済む問題ではありません。

IMG_4643_R.jpg

 なんと久田選手はチケットの回収・返金とお詫び行脚をしているということですが、なんで一方的に理不尽な目にあった久田選手が『お詫び』をする必要があるのでしょうか?一般社会なら中止の責任がある当事者であるプロモーターが払いもどしに応じることを即発表し、実質的な業務もするのが当然です。

 お詫びするべきはスケジュールを無視して横槍を入れたフジテレビと帝拳・大橋ジムとそれを許容したダンガンではないでしょうか?

 今年は他にも辰吉寿以輝選手が怪我をして試合が中止になったら興行自体が中止になるというひでー事件もありました。これも辰吉選手が出ないならテレビ中継がなくなるから「じゃあ中止にするか」という判断でありましょう。試合に向けて練習してチケットを売っていた選手の心情は置き去りの、プロモータ-のゼニ勘定だけの判断であります。

 TBSが中継する大晦日のイベントは、ここ何年も中継スケジュールに合わせる為に、チケットを買って入場した観客は監禁状態で何時間も会場に閉じ込められるのが恒例になっていますが、興行側はなんら対策をせず放置状態です。

 こうしたテレビ局に迎合した、世界戦スケジュールの極端な偏重と興行サイドの精神的な荒廃が現場にもたらすであろうものを想像する必要があると思います。

 まあやってくる試合をブロイラーのように消費している皆様には所詮大きなお世話なのでしょうかね?

 ファンから怒りの声が出なくて驚いている(旧徳山と長谷川が好きです)
 
  

 

スポーツツーリズムを考える旅?!WBOミニマム級王者決定戦in天草 モイセス・カジェロス×福原辰弥

IMG_4369_R.jpg


 予告しておいた通り、熊本県上天草市で行われたWBOミニマム級王者決定戦、モイセス・カジェロス×福原辰弥戦を観戦して参りました。

 私大阪市在住ですが、会場までの距離は500キロ超!しかも試合会場は島でございます。島嶼部での世界タイトルマッチは恐らく具志堅用高×ペドロ・フローレス以来ではないでしょうか?こんな珍しい試合もそうそうないので、好奇心も手伝って現地観戦に行って参りました。

 私が純粋に観戦目的で遠出したのは、名古屋が最長。東京での観戦はすべて出張旅行のついででありまして、観戦のためにホテルまで取るのはこれが始めて。とはいえ観戦仲間の友人・知人には、泊りがけで国内のボクシング観戦に行かれている猛者が沢山いらっしゃいます。げにマニアの情熱と言うのは凄いものであります。HARD BLOW!絡みでは、昨年大沢宏晋選手がラスベガスのトップランク興行に出場した際は、多くの大沢ファンや後援者、ジムメイトが海を渡って観戦に赴かれました。昨今では音楽やスポーツイベントの観戦のために遠出をする層が増加しており、ひとつの文化を形成しつつあります。わけても贔屓のチームの応援の為なら海外でもホイホイと行ってしまう、サッカーファンの移動距離は凄まじいものがあります。プロ野球の広島カープはHP上で、スタジアム近隣のホテルの特典つき宿泊予約が出来るサーヴィスを展開しています。昨年始まったプロバスケのBリーグでもこれからそういった観戦文化が育っていくことでありましょう。

 というわけで私も来るべきスポーツツーリズム時代に備えて、後学のために一泊二日で熊本まで行って参りました。

 試合前日の25日土曜日に新幹線で博多まで移動し、そこから途中温泉に入ったりしながら在来線を乗り継いで熊本県の三角まで移動。
IMG_3347_R.jpg
IMG_3352_R.jpg
IMG_3356_R.jpg
IMG_3400_R.jpg
IMG_3398_R.jpg

 その日は三角で安宿に一泊。三角駅前からは天草に渡れる観光船が発着しております。あけて翌日、午前中に船で天草に上陸し、ぶらぶらと歩いて会場の松島総合センターアロマに到着。
IMG_3407_R.jpg
IMG_3428_R.jpg
IMG_3444_R.jpg
IMG_3453_R.jpg
IMG_3459_R.jpg
IMG_3463_R.jpg
IMG_3477_R.jpg

 今回の試合が天草での開催になったのは、昨年発生した大地震の影響で熊本市内の体育施設が軒並み被災したことが原因。当初試合会場が見つからず開催が危ぶまれましたが、自治体の知名度を向上したいと考えていた上天草市サイドの意向と、地元開催を模索していた福原陣営の思惑が一致したことで試合が実現したとのこと。自然災害にも負けず柔軟に開催を模索した本田フィットネスジムの粘りが、行政を動かした結果であります。



 そもそも暫定王者決定戦の出場選手としては、当初違う日本人選手の名前が上がっていました。昨年10月のWBO総会で、テレビでお馴染みの『国際マッチメイカー』ジョー小泉氏が、「真正ジムの山中竜也選手とカジェロス選手の決定戦が認定された」とぶち上げましたが、上位ランカーの福原選手陣営が頭越しでの試合決定発表に抗議し、WBOの裁定をひっくり返して決定戦を実現したと言う経緯があります。この時のジョー小泉氏の動きのおかしさについては、当方でも記事にしております。
                  ↓
WBOミニマム級暫定王座決定戦に福原辰弥選手も名乗り!
(真道ゴー選手の『世界王座勝手に返上騒動』でも生臭い動きをした上に、ファイトニュースで一方的に真道を批判する記事を書いたジョー小泉氏は、そりゃあボクシングについては詳しいのか知りませんが、どうも「強気を助け弱きを挫く」傾向があるような気がしてなりません。)

 第一試合開始30分前に会場に辿り着くと、玄関ホールではゲストの亀田興毅氏によるサイン会の真っ最中。
 IMG_3467_R.jpg
IMG_3474_R.jpg
 1000円以上を募金するとサインがもらえるというシステムでしたが、サインを求める人の長蛇の列が出来ていました。チャリティでサイン会をやって復興の為の募金を集めてる人と、捏造記事を書いて訴えられた裁判の費用を読者から集める募金をした人とを比較したら、人間力の差は一目瞭然ですな。
IMG_3489_R.jpg

 会場のアロマさんは国体のボクシング会場として作られたということで、観戦しやすい非常にいい会場でした。中に入るとリング上は、アイドル『少女隊』のライブの真っ最中。なんでもメンバーの方の一人が熊本出身で、震災を体験していると言うことでMCでも募金をよびかけておられましたが、なぜか声がベテランスナックママのようにガラガラでした。集められた募金はリング上で上天草市長に託されました。

 上天草市長はなかなか宣伝に熱心な方のようで、お笑い芸人のロバート秋山さんのなりきり芸『クリエイターズファイル』とのコラボでプロモーションしたりと、面白い試みをされております。
 
 上天草市のHP 
      ↓
上天草市シティプロモーション動画を制作しました!


 この日第二試合の新人王予選に登場した、本田フィットネスジム所属の池田知也選手はなんと国境なき医師団にも所属する外科医で、2015年に二度イエメンに派遣されて、地雷の被害者などの治療に当たられたとのこと。凄い人がいるもんであります。

IMG_3498_R.jpg
青いグローブが池田選手。トランクスには文武両道の文字が...。

池田知也選手を紹介する記事のリンクを挙げておきます
      ↓
 国境なき医師団のWEBに掲載された池田選手のインタビュー
Huffingtonpost「一人の社会人としてのキャリアプラン 医師として、プロボクサーとして」 

 アンダーカードが終わるとセレモニー。リングにはやっと復帰した安河内剛事務局長も登場。ほんと余計な遠回りをしたもんであります。
 IMG_3531_R.jpg
IMG_3490_R.jpg

 コールによって呼び込まれた福原選手は、音楽が鳴るとすぐに登場。自信に満ちた表情で、落ち着き払っています。

 IMG_8975_R.jpg
IMG_8978_R.jpg

 一方のカジェロスはソンブレロを被って登場。
 IMG_8991_R.jpg

 サウスポーでボディ撃ちが巧い福原選手ですが、外国人との対戦はタイ人との二試合のみ。はたして好戦的なメキシカンのスタイルに順応できるか?少しさびしい客入りだった会場もいい感じに埋まって(観衆は2500人くらいとのこと)いよいよゴング。

 1R、なんとオープニングヒットは福原選手の左ボディストレート。オーソドックスの選手のレバーに、いきなりパワーパンチが当たって、会場はやんやの喝采。一方のカジェロスは、ひるまず勇気を持ってフックをふるって前進。パンチはかなり強そう。カジェロスの圧力に福原選手はさがる場面が多くなりますが、下がりながらも左は的確にボディを捕らえており、戦い方は悪くないと見えます。
 
 2Rに入るといきなりカジェロスの右が福原の頭を捕らえて、福原の腰ががくんと落ちる。ひやりとしましたがここは巧みにクリンチでカバー。ムキにならず一旦引いて、落ち着いて立て直すとラウンド終盤に頭への左をヒット、クレバーなところを見せます。

 3Rも福原の左ボディは良く当たりますがカジェロスの左右フックも強烈。福原はプレッシャーの前に下がる場面が増えますが、的確性は明らかに福原という展開が続きます。
 
 IMG_3711_R.jpg
 カジェロスの強烈なフック
IMG_3808_R.jpg
コーナーからボディで逆襲
 IMG_3621_R.jpg
 返しの右も有効だった
 
 4Rはボディを意識するカジェロスに上への左パンチが再三ヒット。左のあとの右も有効で、カジェロスに迷いが見れる。
 しかし5Rに入るとポイントも意識してかカジェロスが大逆襲。ゴングと同時に前に出て、休みなくパンチを繰り出して福原は我慢の展開になるが、最終盤に打った福原のボディでカジェロスの背中が丸まると会場は大歓声。打ち続けてきたボディでカジェロスにダメージが蓄積されてきていることが伝わってくる。

 IMG_3571_R.jpg
 カジェロスのすさまじいプレッシャー
IMG_4067_R.jpg
 福原の右クロス

 中盤になると試合はさらに激しくなり、全くアクションが止まらない壮絶な打撃戦となる。6Rに福原はバッテイングで小さな切り傷が出来るが、セコンドのリカバリーで出血は少ない(この試合二人とも頭は低いのにバッテイングは少なかった)。福原は我慢強くプレッシャーをいなしながらのボディ撃ち、カジェロスもダメージを感じさせながら失速せずしつこく手を出して展開は一進一退だが、有効打は福原が多く見える。

IMG_4074_R.jpg
 強烈な相打ち
IMG_4082_R.jpg

IMG_4053_R.jpg
 左ボディでカジェロスの体が曲がる
IMG_4087_R.jpg
 頭が下がったカジェロスにアッパーを合わせる

9Rに入るとまたもカジェロスが仕掛けてきて強烈なラッシュ。福原は嵐のような連打を受けながら、隙間にボディうちを叩き込みついに終盤カジェロスが目に見えて失速。福原は更に攻勢を強める。

 壮絶な打撃戦になったことで会場は自然と熱を帯びるが、インターバルでセコンドが観客をさらにもりあげる。

 IMG_3981_R.jpg

 福原は終盤も手数は落ちず、ボディブローも好調のまま。一方カジェロスも執念で食い下がるが
IMG_4298_R.jpg
 福原の頭を跳ね上げるアッパー
IMG_4262_R.jpg

試合終了のゴングの瞬間会場は大歓声に包まれました
IMG_4407_R.jpg
IMG_4415_R.jpg
 健闘を称えあう二人 
カジェロス陣営は肩車で勝利をアピールしますが、私の印象では有効打で福原の優位は動かない、と見えましたが果たして採点は?

 ジャッジ構成はタイ二人、フィリピン一人。カジェロスの圧力と攻勢を取るか?福原の的確性とボディ打ちを取るか?タイジャッジ一人目が2ポイント差でカジェロスと出て、会場からは「え~?」という声が上がりますが、残り二人のジャッジが116-112が二者で福原勝利!「新チャンピオン」というコールで歓声が起きましたが、決定戦なのでどっちが勝っても新チャンピオンでした(笑)。
IMG_4448_R.jpg
IMG_4463_R_20170304154130e63.jpg

 勝利者インタビューで福原選手は5Rで目が腫れて苦しかったけれど声援が力になったとコメント。壮絶な打ち合いを冷静に振りかえる様子からメンタルの強さが滲み出ておりました。泣き崩れたり感情を爆発させることなく意外と淡々としていた福原選手からは、勝つべくして勝ったという自信がみなぎっていました。カジェロスはやはりボディー打ちへの対策が最後まで出来なかったことが致命傷となりました。サウスポーもあんまり得意じゃないないのかな?

 最後はリング上で歓喜の胴上げ!
 IMG_4472_R.jpg
 
 試合後は大急ぎでバスに乗って、私より更に遠方からきた観戦仲間と。、熊本駅まで喋りながら帰ったのですが、会場からでる車列で渋滞が起きており、かけつけた警察官が驚いておりました。地元に祭りを提供できたのであればこれもまた貢献ですね。

 暫定とはいえ地方ジムから頂点へ駆け上がった福原選手と本田フィットネスジムの皆様、大変おめでとうございます。今後も地方から新しいボクシング文化を発信して頂きたいと思います。

 試合も良かったし、なかなか面白い旅でございました。皆様も是非地方の興行に足を運んでみてください。

 船でボクシングに行くことになるとは思わなかった(旧徳山と長谷川が好きです)

乗松優著「ボクシングと大東亜 東洋選手権と戦後アジア外交」

 最近面白いボクシング本がないなあ、とお嘆きの貴兄にお勧めの一冊でございます。
ボクシングと大東亜 表紙_R

アマゾンへのリンク 
    ↓
ボクシングと大東亜 東洋選手権と戦後アジア外交

 この本の著者は『スポーツ社会学者』の乗松優さん。ともすれば情念が先走りがちなボクシングノンフィクションの世界にあって、学者らしく冷静な筆致と実証的な調査で、戦後のアジアボクシングの歩みを鳥瞰する優れた内容となっております。と言うのも偉そうです、本当に面白いです。

 本書のメインテーマは「戦後の日比関係とプロボクシングがいかに関連していたか?」ということですが、その他にも戦後の混乱期のボクシング興行事情や日本でテレビ中継が始まった経緯、後楽園スタジアムがなぜボクシング興行に関与するようになったのか?OPBFタイトルはなぜ生まれたのか?アジア主義者や岸信介がボクシング東洋選手権にどのように関与したのか?などなど、興味深い題材が数珠繋ぎ。

 その時代の東洋選手権を戦った日本の名ボクサー達、金子繁治氏、矢尾板貞夫氏、勝又行雄氏や、当時を良く知るトレーナーのスタンレー・イトウ氏などから、著者が直接聞き出した当時の体験談も興味深いことこの上なし。大変貴重なオーラルヒストリーが満載であります。

 一族から二人の大統領を生んだベニグノ・アキノ上院議員が、ひいきのボクサーの敗戦直後にショック死したエピソードなど、掲載されている事実の面白さや、分析の鋭さ・深さにも感服。ジャーナリズムやアカデミズム界隈で話題になった理由が良く分かる歯ごたえのある良書でございました。

 ちょいちょいボクシングネタを入れてくることでおなじみ、TBSラジオの『荻上チキ セッション22』でも、荻上さんと乗松さんの対談が放送されましたがそれも大変興味深かったですねえ。こちらから聞けます。
     ↓


来週末は天草に行く(旧徳山と長谷川が好きです)

亀田興毅氏がトレーナーライセンスを取得と聞いて感じたこと

先日1月20日、国内ボクシングに復帰した亀田和毅選手(WBASバンタム級5位)の復帰戦の日程と、亀田興毅氏が申請していたトレーナーライセンスが発行されたことが発表されました。

ボクシングニュース様の記事へのリンク。
    ↓
亀田和毅3.10世界ランカー戦、兄・興毅にライセンス

和毅選手の対戦相手(IBF8位のマイク・タワッチャイ)がこれまた絶妙なチョイスで、『亀田健在なり』を感じた次第。

最近はテレビであんまりみかけない自己陶酔タイプのリングアナウンサーが、敏腕捏造ライター片岡亮氏と結託して起こした捏造事件の被害者になって大迷惑を蒙った興毅氏と和毅選手ですが、遅ればせながら国内復帰の環境が整ったことは大変よかったと思います。

ところでJBCは未だに亀田興毅氏とは旧亀田ジムの会長とマネージャーライセンス停止を巡る裁判の真っ只中であります。JBCは一方では「こんな連中にはライセンスは出せん!」という無謀な裁判を継続しつつ、その裁判の原告に現場復帰のライセンスを「どうぞ」と出してしまう、と言うもはや何を考えているのか分からない迷走振り。『病膏肓に入る』という感じであります。こういう一事を見ても、ガバナンスなき組織の『末路』が見えてきたと感じます。

天草の世界戦へ行こうと計画中の(旧徳山と長谷川が好きです)