HARD BLOW !

健保金問題 電子署名サイト

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電子署名・キャンペーンサイトとしてお馴染みのchange.orgにおいて、健保金問題の究明を求める電子署名ページが設立されました。

電子署名サイトへのリンク    
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プロボクサーの納めた健保金を守ろう

change.orgは国境なき医師団や三遊亭円楽師匠も利用している電子署名サイトです。署名用紙を郵送する手間なども省けますので大変便利です。

このページは、昨晩設立されてすでに50筆近くの署名が集まっています。署名用紙と併せて皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

この記事はしばらくトップに固定しておきます。

HARD BLOW!一同

セコンドによるタオル投入を批判する本田明彦会長は、選手の健康や人命を軽視しているのか?

タイトルの通りです。

昨夜の山中慎介×ルイス・ネリ戦で、4Rに中盤からネリの猛攻に晒された山中選手は防戦一方となり、セコンドの大和心トレーナーのタオル投入によるストップ負け、TKOとなりました。

私は、諸事情でリアルタイムの観戦はかなわず、先ほど録画した試合を見たのですが、ダウンしていない段階でのタオル投入は確かに異例っちゃ異例ですが、別にそうおかしくもないよなあ、と感じた次第。山中選手のキャリアに寄り添ってきた大和トレーナー以上に、正確な判断が出来る人がいるんですか?ちゅう話であります。

頭の中が昭和のまま冷凍睡眠になってるアホマニアは「昔の試合はあんな程度でストップしなかったよ」みたいな、やくたいもないこと言ってるみたいですが、そんなもん「だから何?」という話であります。アホちゃうか。

まあそういうアホなオッサンが、視野の狭い思い込みで「もっとやらせろ」「どっちが倒れるまでやれ」「金返せ」とやるのは下品でバカですが、まあシロウトさんやし仕方がない。問題は利害当事者である帝拳の本田会長と、一部タイコモチボクシング記者の言動であります。

多くのスポーツ紙が報じているように、本田明彦会長は試合後にセコンドのタオル投入にあからさまに不満を表し、「あれぐらいでタオル投げるなよ」という旨の発言をしたというのです。

スポーツ紙各紙の報道を見てみましょう。

まずはデイリースポーツ紙。
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帝拳・本田会長怒り心頭「最悪のストップ」タオル投入の判断に

以下に引用いたします。

 山中の王座陥落に、帝拳ジムの本田明彦会長は「最悪のストップ」と試合後、怒りを抑えきれなかった。怒りの矛先は、棄権を示した陣営のタオル投入のタイミングに向けられた。4回中盤、ネリの左右フックでダメージを負った山中は懸命に左ストレートを打ち返すも、嵐のような挑戦者の連打を断ち切れず、ロープを背負って防戦一方となった。2分24秒、ダメージを心配した大和心トレーナー(元日本同級、東洋太平洋スーパーバンタム級王者)がタオルを投げ、レフェリーが試合を止めた。「(通常タオルを投げる時は)相談がある。こんなことは初めて」と本田会長。「あいつはいいヤツで優しいから。魔が差したかな」と、二人三脚で山中とV12ロードを歩んできた大和トレーナーについて語った。
 過去、山中はダウンを喫しながらも逆転KOで仕留めた防衛戦が複数回ある。「展開は予想通り。2、3回倒れても結果KOで勝つという。コンディションは最高だった」。


なんと「2.3回倒れても」予定通りだと言うじゃないですか。本気ですかセニョール?!なんすか、そのダウンありきの作戦?!

岩佐選手との伝説の日本大タイトルマッチから、世界奪取後の長期防衛までずっと山中選手に寄り添ってきた功労者の大和氏が、さしておかしいとも思えないタオル投入をしたらマスコミの前で吊るし上げ食っちゃうというのは、パワハラなんじゃないでしょうかね?

つづいては報知
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山中TKO 陣営の思いに温度差 トレーナーのタオル投入に本田会長「個人的な感情が入った」

帝拳ジムの本田明彦会長(69)は「(トレーナーの)個人的な感情が入った。しのいでしのいで、後半チャンスを待つというボクシングを練習していた。耐える展開は予想通り。トレーナーも分かっていたはず」と早いストップを悔やんだ。大記録を逃した結末を「観客やテレビを見ていた人たちに申し訳ない」とわびた。

帝拳プロモーションの浜田剛史代表(56)は「俺の指示不足かな。山中は効いてなかった」と複雑な表情だった。


どうみても『感情が入って』いるのは本田会長ではないでしょうか?端から見てる分には「日本記録達成を煽って、具志堅さんも呼んで盛り上げてる試合で何してくれてるねん!」とキレてるだけで、冷静さは皆無です。

浜田代表は『指示不足』と謎の総括をしてますが、帝拳はチーフセコンドに決定権がない状態で試合をしているんでしょうかね?

帝拳の選手は試合後の勝利者インタビューで必ず「試合を組んでくれた本田会長ありがとうございます」とリング上で謝意をあらわしますが、勝ったら会長・代表のおかげで、負けたらトレーナーのせいなんでしょうかね?「成果はトップのもの、失点は部下のもの」じゃブラック企業か独裁国家です。

本田会長は、村田×エンダムの後も「村田にポイント入れなかったジャッジは処分しろ!」と『激おこ』でございましたが、最近ちょっと言動が過激になってるようで心配でございます。周囲に諌めるものがおらず、裸の王様になっておられるのではないでしょうか?

そもそも帝拳ジムは、2009年に起きた辻昌健選手の痛ましいリング事故の当事者です。辻選手がポイントでリードしていた為に、セコンドがタオル投入を躊躇したという分析も多かったあの試合のことを、本田会長はもう忘れてしまったのでしょうか?本田会長の叱責によって、今後セコンドがタオル投入を躊躇し、その結果深刻事故が発生したらどうやって責任をとるのでしょうか?業界の『天皇』とも言われ、プロボクシングのイメージを担っている帝拳のトップが、このような粗雑な発言を公共の場所ですることの責任の重さが分かっているのでしょうか?私は呆れてしまいました。

業界のトップが、こうした人命軽視・健康度外視の前近代的発言をしても、さして問題にもならないのはまあお約束ですが、全力でタイコモチを演じる奴もいるというのですから、ボクシング記者の質も落ちたもんであります。

その記者とはネットメデイア『THE PAGE』の本郷陽一記者。亀田大毅×リボリオ・ソリス戦後トラブルの時は検証なしにJBC秋山大本営の発表を垂れ流したり、長谷川穂積選手の三階級制覇の記事で肉親の発言を捏造したり、アクセス稼ぎのヒマツブシメデイアに相応しい活躍を見せてくれる彼氏ですが、今回はなんと本田会長のセコンド批判に丸乗り。

本郷陽一記者のチョウチン記事はこちらから
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V13具志堅超えに失敗した山中はタオル投入の暴走がなければ勝てていたのか

記事のタイトルにあるとおり、非常に妥当なタイミングだったセコンドのタオル投入を『暴走』とむりやり印象操作して、業界の天皇にすりよるイイ仕事ぶりを見せています。以下に特にイイ部分を引用してみます。

 ネリが入念に練った作戦の罠に嵌っての敗北だったが、4ラウンドのTKOは、山中陣営のセコンドが暴走してタオルを投入したことが発端となっていた。帝拳の本田明彦会長は「最悪のストップ。ビックリした。山中も納得していないだろう」と無断でタオルを投げたトレーナーに激怒。山中も「効いたパンチもなかった。期待してくれたファンに申し訳ない」と悔しさを隠さず号泣した。セコンドの暴走がなければ逆転勝利があったのか。それとも……まさかの不完全燃焼で、6年間積み上げてきた記録が止まった34歳の神の左と呼ばれたボクサーは、今後の進退についての明言を避けた。(引用以上)

のっけから『無断でタオルを投げたトレーナーに激怒』『セコンドの暴走がなければ逆転勝利があったのか』と本田会長の忠犬ぶりを遺憾なく発揮。「本田会長と山中は速すぎたストップの犠牲者で、悪いのはセコンド」と印象付けようと必死ですが、あんまり巧く行っているとは思えません。更に引用します。

会見の最中に、廊下に出た本田会長は早すぎるタオル投入をしたセコンドの暴走に怒りを爆発させた。

「ダウンもしておらずタオルを投げるタイミングじゃない。ビックリした。個人の感情が入った最悪のストップ。魔がさして頭が真っ白になったんだろうけど、こういうこと(冷静に判断できないこと)が起きるから私は、親子にセコンドをやらせるようなこともしないんだ。山中は相手のフックを流していた。それを(セコンドが)わかっていない。
 一回我慢してから巻き返し倒して勝つのが山中のボクシング。展開は予想通り。7回や8回で、あの展開ならまだわかるが、今回、山中は練習の段階から肉体が丈夫で強くなっていたんだ。チケットが手に入らないほどの記録のかかった大きな興行。お客さんやファンに申し訳ないし、これからという展開で、ああいうことが起きて、もし私がファンならカネ返せの世界ですよ。タオルはもとより(セコンドが)リングの中に入っちゃっているんだから、取り返しがつかない。山中も納得いかないだろう」

 帝拳ではタオル投入や重要な試合中の作戦指示は、本田会長が出すが、今回は会長の判断を仰ぐことなく、山中と長年タッグを組んでいた大和トレーナーが独断でタオルを投げたという。
(引用以上)

本郷記者自ら『本田会長は早すぎるタオル投入をしたセコンドの暴走に怒りを爆発させた。』と書いてるように明らかに感情的なのは本田会長の方なのですが、なぜか本田会長がセコンドの判断をこき下ろすと、本郷記者は「セコンドの分際で本田天皇に逆らうとは何事じゃ!」と言わんばかりのタイコモチぶりで同調。そこには「展開が速い試合でそんな悠長なことやってて事故が起きたらどないするねん」という安全に対する問題意識は微塵もありません。

本田会長が滔々と述べてる興行にまつわる話も、要は「俺が日本記録煽って話題作って盛り上げてたのに、なんで止めるねん」というゼニカネ+世間体の話で、長年TV中継の屋台骨を支えてきた功労者である山中選手の健康状態への配慮は微塵もありません。

この記事はYAHOOのポータルのほうにも掲載されているので、沢山コメントがついているのですが、上位のコメントは概ね『暴走』と言う表現には批判的で折角の援護射撃も失敗してるようです。

取材章貰ってリングサイドで見せてもらってる本田会長を批判するわけにはいかんのかも知れませんが、こういうセコい記事はどうかと思いますよ本郷さん。

明日から仕事の(旧徳山と長谷川が好きです)


PETER AERTS SPIRIT 2017 ローンチ・パーティー レポート+関西大会 観戦記

 先日お伝えした、育成目的のアマキック大会『PETER AERTS SPIRIT』が8月6日に大阪市内で開催され、私も観戦して参りましたのでレポートいたします。

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 過去記事はこちらから 
    ↓
 格闘技のアマチュア育成と底辺拡大を考える アマチュアキック大会『PETER AERTS SPIRIT』大成敦代表インタビュー

 まずはその前に、大会前日に行われたローンチパーティ(ローンチ=launch→『立ち上げ』のことだそうです)に実行委員会関西事務局の樫山賢一氏よりお招きを頂き、お邪魔してきたので、その様子から...。
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 パーティーにはピーター・アーツ氏も参加されて、盛況の中で行われました。東京五輪挑戦を宣言した高山勝成選手も来場しており、会場でアマ活動認可の請願署名集めも行われ、ピーター・アーツ氏も笑顔でサイン。

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現代のガリバー旅行記か?
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 この時点では瞼の手術の為の入院直前だった高山選手でしたが、出術は無事成功したようで、大変良かったです。先日、自身の後継王者である福原辰弥選手に遭いに、熊本を訪問した時の感想を尋ねると

「福原選手は、カジェロス戦で序盤ビッグパンチ貰っても慌てずに立て直したように、メンタルは素晴らしいと思います。ボディ当てるのは巧いですが、精度を上げればもっとよくなる。みぞおちでもレバーでも、もっとピンポイントで打てるようになれば、さらに強くなると思います。」

という見立てでございました。

 試合当日物凄い酷暑で、フラフラで会場に辿り着くと、エアコンが効いていて一安心。

 試合ルールは2分2ラウンドで、ヘッドギアあり、ヒジうちと顔面へのヒザ蹴りなしというールール。キッズから高校生、一般まで様々な年齢の男女選手がワンマッチで戦い、全国7ヶ所での地方大会で行われた試合の内容から、大成敦代表が選考した選手が全国大会でトーナメント戦を戦うとのこと。

 会場で関西大会実行委員会の樫山氏にお話を伺うと「力のあった選手同士でマッチメイクしている」とのことでしたが、確かに試合は拮抗した内容が多く、これは育成目的の試合では大切なことだなと感じました。

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 ピーターさんもリングサイドで全ての試合を観戦。大阪の片隅の入場無料の大会に、レジェンドがいるというのも不思議な感じであります。

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女子選手の試合もハイレベルでした

 試合の合間にはピーターさんによるセミナーも行われ、『パンチをブロックしてローキックから、両手を前に出してヒザ蹴り』という現役時代を思わせるコンビを通訳を介して直接指導。短い時間でしたが、有名選手と同じリングに上がればキッズにもきっと励みになることでありましょう。

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 ピーターさんの双子のお子さんもキックボクサーだそうで、セミナーで子供達を指導しました。
 
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 全ての試合が終わると表彰式。実行委員とピーターさんが選んだ選手に、ピーターさんから賞状とトロフィーが授与されました。2分2ラウンドということで、ポイントを取るために接近戦でパンチとミドルキックを多用する選手が多い中で、井上大斗選手の長いキックも多用した落ち着いた試合振りが個人的に印象的でしたが、みごと優秀選手賞を受賞。長いラウンドだと更に持ち味が出るのではないか、と感じましたが、

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 ピーターさんは総評として「優秀選手の選考はとても難しく、二転三転しました。今日負けた選手も勝った選手も、みんな才能があると思うので、キックを辞めずに続けてください」大意そのようなこと仰って、選手を激励しました。

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 最後に大成代表から全国大会出場選手には後日通達があることと、関西で年内にもう一度ワンマッチの大会を開催することがアナウンスされて、この日の大会は終了となりました。

 全体を通して私が感じたのは、全国大会出場という目標設定や、ピーター・アーツというビッグネームが実際に会場で試合を観戦してセミナーを行うことなど、出場する選手やジムから見ても魅力的なイベントになっているのではないか、ということでした。採点やレフェリングも公平で、ダウンやストップの判断も適切だったと思います。入場無料で観戦できることも驚きでした。

 このまま大会が大きくなって、存在が周知されていくことお祈りしております。

 『PETER AERTS SPIRIT2017』の日程は以下の通りです。

7月16日(日)九州大会 さざんぴあ博多(既に終了)
7月30日(日)中部地区予選大会 春日井市総合体育館(既に終了)
8月6日(日)関西大会 大阪府平野区民ホール(既に終了)
8月11日(金・祝)東北地区予選 夢メッセMIYAGI(既に終了)
8月13日(日)関東地区予選大会 大田区総合体育館(12時開始)
9月3日(日)沖縄地区予選大会 環境の杜ふれあい体育館(12時開始)
9月17日(日)北海道地区予選大会 K&Kボクシングジム(12時開始)

【全日本大会】11月19日(日)2017年全日本大会 夢メッセMIYAGI(12時開始)

全国大会が見たくなった(旧徳山と長谷川が好きです)

高山勝成選手のアマ資格登録を求める署名活動が開始 山根明氏を告発する『文春砲』で日本ボクシング連盟が激震!

先日発足した『高山勝成選手のアマチュア登録を支える会』ですが、早速FACEBOOKページが立ち上がるとともに、請願の署名活動が始まっています。署名用紙をダウンロードして署名を集める方法と、電子署名の二つの方法が可能です。皆様のご協力をお願いいたします。

詳しくはこちらをごらんください
    ↓
高山勝成選手のアマチュア登録を支える会のFACEBOOKページ

署名希望の方は以下のリンクからどうぞ
          ↓
署名用紙のダウンロードはこちらから

電子署名はこちらから

繰り返しに成りますが、IOCのルール上はプロ選手の参加を妨害することは出来ません。一刻も早くアマ選手登録が出来ることを望みます。

IOCとAIBAの方針に逆らって、プロ経験者のアマ登録を妨害している、そんな日本ボクシング連盟(以下日連)が、思わぬトラブルで激震しております。なんとびっくり、週刊文春というドメジャーな媒体が山根明会長の告発記事を掲載したことで、記事の一部内容がYAHOOのトップにも掲載され、一連の問題は広く周知されました。これは、プロボクシングを統括するJBCの一連のスキャンダルと同様の病理といいますか、要はプロアマ問わずボクシング業界自体が極端な村社会であり、チェック機能を持たないことからくる構造的問題であります。

週刊文春記事のダイジェストはこちらから
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村田諒太も犠牲者「日本ボクシング連盟」のドンを告発

 山根氏への告発の端緒となったのは近畿大学ボクシング部を舞台にした、鈴木康弘元監督によるセクハラ・パワハラ問題であります。鈴木氏は女子部員へのセクハラや男子部員へのパワハラなど数々の問題行動で、すでに諭旨解雇されており、監督就任期間はわずか一年強でありました。スパーリングで学生選手を『制裁』するというような陰湿なこともやっていたようで、なんとも人格を疑うような話であります。

NHKが詳しく報じております
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近大ボクシング部監督 諭旨解雇

 週刊文春によると、ロンドン五輪代表で自衛隊出身の鈴木氏は、山根明氏の孫娘と結婚しており、近畿大学監督就任も山根氏の政治力によるものだということ。報道が事実であれば、近畿大学ボクシング部にとっても、大学当局にとっても、まさに迷惑千万であります。そもそも鈴木氏は北海道出身で拓殖大学から自衛隊という経歴で、関西にも近畿大学にもなんのゆかりもなく、山根氏との縁戚関係をみれば政治的な登用であったことは問題発覚前から明らかでありました。彼のやりたい放題の問題行動も、日連の絶対権力者である山根氏の威光を借りたものであってこそ、だと私には思われます。したがって山根氏にとっても決して他人事ではないのです。


 山根氏の個人支配の問題性は、アマチュアボクシング界では公然の事実であり、アマ選手のプロ転向を妨害する『村田ルール』から始まって、清水選手のAPB参加を巡るトラブルや、IOCの方針を無視したプロ選手の排除宣言など、属人的で非民主的な組織統治は従来から明らかでありました。あの独特のファッションも含めて「オリンピック競技を統括する団体の長である」ということを客観視する素養がないことは明白であると思います。

 近大のスキャンダルに置いても、山根氏は自分の責任は棚に上げて鈴木氏を批判していますが、今回文春の記事で実名の告発者となったのは、元近畿大学ボクシング部のコーチと総監督を歴任し、日連では理事も務め山根会長の側近と言われた澤谷廣典氏。近畿大学や日連の内実についてもっとも詳しいと言ってよい人物です。私が高山選手のスパーリングの見学に行った際も、澤谷氏に現場で取材対応をしていただいたことがございます。当時は現役選手でもあった青年監督の浅井大貴さんと元世界チャンピオンの名城信男ヘッドコーチが選手を指導し、澤谷氏は部全体を統括するというような役割分担に見受けられました。

近畿大学ボクシング部に訪問した際の過去記事二本を以下に再掲しておきます。
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高山勝成公開スパーリングin 近畿大学ボクシング部レポート
異例の二団体同時決定戦へ!高山勝成インサイドレポート&スパーリングレポートin近畿大学

 その澤谷氏がコーチに対する暴力事件で辞任したことが、6月にまずボクシングビートで報じられ、7月に入って鈴木氏のセクハラ・パワハラが一般紙にも載るようなニュースになり解雇され、その後今度は名城信男ヘッドコーチのアマ会場への立ち入り禁止がアナウンスされると言う奇妙な事態が起こります。

名城コーチへの出入り禁止処分を伝える記事
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名城・近大ヘッドコーチ、アマ試合出入り禁止

 この名城コーチに対する処分は、全く不可解で不当なものであると思います。ぶっちゃけ鈴木監督の問題行動を告発した近大ボクシング部に対する、山根氏サイドからの意趣返しだと見えるのですが穿ちすぎでしょうかね?そうでないとタイミングが余りに不自然です。近大のボクシングに近親者を送り込んだものの、問題行動で排除されたことを逆恨みして、試合時にコーチが選手の指導をすることを妨害しているとしたら、これは競技そのものへの冒涜です。

 日連は学校の部活動も統括管理する立場であり、教育現場に顔向けできないような行為をしている人物がトップにいることは大変な問題だと思います。現場で選手を指導するアマチュアボクシング関係者は、選手と業界の未来の為にも自浄作用を発揮して組織の刷新を果たして欲しいと思います。

 そしてこれはプロにとっても決して他人事ではなく、JBCの秋山氏も山根会長と同様の、個人支配による様々な弊害を生んでいることを自覚してほしいと思います。極端な個人支配が生まれる背景には、周囲の人間にも少なからず責任があるのです。

 しかしライセンスの発給をちらつかせて他人を支配するってプロもアマもやってること一緒やん。ボクシング界ってこんなゲスしかトップにおらんの?

日連がどうなるか着目している(旧徳山と長谷川が好きです)

格闘技のアマチュア育成と底辺拡大を考える アマチュアキック大会『PETER AERTS SPIRIT』大成敦代表インタビュー

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(記事中の写真は全てPETER AERTS SPIRIT実行委員会より許可を得て掲載しています)


 今回の記事は、当HARD BLOW!としてはちょっと異色の、立ち技格闘技・キックボクシングについての話題です。筆者である私は数年前、ある問題の取材過程で偶々大阪在住のキックボクサー・格闘技トレーナーの樫山賢一氏と知遇を得ることが出来、以来氏と交流しながらキック選手の視点から見たボクシング界や格闘技界についての知見などを伺うことで、記事執筆の際に大いにヒントを頂いて来ました。

 その樫山氏が関わる、キックボクシングのアマチュア選手の為の大会が、現在全国で行われています。そのイベントの名称は『PETER AERTS SPIRIT』。90年代以降の立ち技格闘技のブームを支えてきた、皆様ご存知のレジェンド、ピーター・アーツ氏がエグゼクティブ・プロデューサーを務めるというこの大会は、ジュニア選手の育成を目的としており、現在全国各地で予選の真っ最中。樫山氏はその関西大会の実行委員です。

PETER AERTS SPIRIT』のHPはこちらのリンクから
    ↓
PETER AERTS SPIRITのWEB

 HPで大会のスケージュールを見てみると、全国七地区で予選大会を行い11月に全国大会が行われるという、かなり大規模なイベントであることが分かります。

PETER AERTS SPIRIT 2017」大会スケジュール

【全日本大会予選】

7月16日(日)九州大会 さざんぴあ博多(既に終了)
7月30日(日)中部地区予選大会 春日井市総合体育館(既に終了)
8月6日(日)関西大会 大阪府平野区民ホール(12時開始)
8月11日(金・祝)東北地区予選 夢メッセMIYAGI(12時開始)
8月13日(日)関東地区予選大会 大田区総合体育館(12時開始)
9月3日(日)沖縄地区予選大会 環境の杜ふれあい体育館(12時開始)
9月17日(日)北海道地区予選大会 K&Kボクシングジム(12時開始)

【全日本大会】11月19日(日)2017年全日本大会 夢メッセMIYAGI(12時開始)


 入場無料で観戦できるということなので、関心のある方は是非会場で観戦してみてください。私も関西大会にお邪魔して観戦させて頂きます。

 少子化・人口減少時代の到来が確実となっている昨今、各スポーツ団体はジュニア選手の底辺を拡大することにに躍起になっています。野球やサッカーのような人気競技ですら例外ではありません。格闘技界においては、伝統空手がオリンピックの正式競技となったことで、ジュニア選手が他競技に転向せずに競技を続ける動機付けが強まり、ボクシングやキックにとってはジュニア選手のが確保がさらに困難になることが予想されます。

 キック系のイベントは一時低迷していたK1の人気が復活しつつあり、もう一方で那須川天心選手や梅野源治選手といったスターを擁するKNOCKOUTも、人気が急上昇中。わけても、ヒジありルールのKNOCKOUTは、新日本プロレスを巧みな戦略でV字回復させて日本の格闘技ビジネスに革命を起こした、株式会社ブシロードが運営主体であり、チケットの手売りを否定するスタイルなどから顕著なように、格闘技興行をタニマチ頼みの打ち上げ花火から、収益の上がるビジネスに脱皮させる可能性を秘めています。海外に目を転じれば、中国発のクンルンファイトが大人気で、K1に出ていたブアカーオやキシェンコ、内山高志選手と国際式ボクシングルールで戦ったジョムトーンなどが出場して高額のファイトマネーを得ており、プロボクシングを凌ぐ勢いを見せています。実際、ボクシングもキックも両方見る筆者の知人によれば、興行の華やかさやファンサービスで比較すれば、チケット代に対する満足度はキックやシュートボクシングの方が高いことが多いといいます。会場にいるファンもキックは若い女性や子供が多く、中年男性が多いボクシングの会場とは明らかに好対照になっています。

 自助努力でジリジリと人気を回復させつつあるキック界で、選手育成の一翼を担うことを期待される『PETER AERTS SPIRIT』は果たしてどのような方針をとっているのか?代表である大成敦(おおなりあつし)氏に書面にてインタビューを行い、その目指すところ伺いました。(大成氏の回答は赤文字)

Q 『PETER AERTS SPIRIT』のカテゴリー、参加資格、ルールはどのようなものでしょうか?

「年齢は、アンダー8から、10、12、15、17と、それ以上は一般部とし、国際的に対応出来るようなクラス分けをしています。また層の厚い部分は女性の部もあります。 基本的な参加資格は、国内のキックボクシングジムに所属していること。 ルールは、基本的な技術であるパンチとキックの攻防を重視したものにしています。」
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Q この大会の目的はなんでしょうか?

「目的はキックボクシングを通じて、青少年の健全な育成に寄与し、世界に通じるキックボクサーを輩出することにあります。」

Q 出場選手のバックグラウンドやレベルはどのような感じでしょうか?

「現在はキックボクシングジムの所属選手が殆どですが、例えば空手やボクシングなどの類似格闘技や総合格闘技などの他種競技との入口や接点として、また各大会でジュニアへのセミナーを開催し、正しい技術や新しい層へのキックボクシングの普及に努めています。」
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Q 優勝するとどのような特典がありますか?

「昨年は、最優秀賞を獲得した選手を、オランダにあるピーターアーツのジムへ派遣しました。」

Q 今後海外との連携はありますか?

「来年は他の国とのアマチュア団体と提携し、中東や北米、ヨーロッパなどに、優秀な成績を残した選手を派遣する予定です。」

Q 今キックはK1の人気が復活し、一方でヒジありルールのKNOCKOUTがブレイクしようとしていま す。また中国ではクンルンファイトで100万ドルファイトが実現したり徐々にキックの興行事情は上向いて いると思います。今後日本で立ち技格闘技のビジネスをさらに大きくするにはどのような施策が必要だと思い ますか?

「特にプロフェッショナル団体との提携は考えていません。国籍や所属団体などに偏らず、ルールに則って、誰にでも公平であるべきアマチュア団体であると自負しております。 先ずは底辺の拡大とレベルの向上が、私共の責務であると考えています。」

Q 伝統空手がオリンピック競技になりジュニア選手が空手に定着することで、ボクシングやキックはジュニ ア選手の獲得がさらに難しくなることが予想されます。キックは学校の部活動もなくジュニア選手の獲得は大変だと思います。キック界はジュニア選手にどのような目標や夢を設定出来ると思いますか?

「ボクシングや空手、レスリング、柔道はオリンピック競技のため2020年の東京オリンピックという目標がありますが、 キックボクシングの選手にとって我々のプロジェクト『PETER AERTS SPIRIT』の世界大会が同様の目標になるような大会を作り上げることが私共の責務であると考えています。」

 大成氏の回答を通して、底辺の拡大とアマ選手にとっての目標設定というのが当面の趣旨であることがはっきりと伝わって来ました。立ち技格闘技はプロモーション同士の交流が途絶状態で興行主体が乱立していますが、一方でJBCや日連のような強健的な存在がないゆえに、風通しが良く色々なことが試せる状況でもあると思います。
 ボクシング界の閉鎖性や後進性を見ると、若者が夢を持って飛び込める世界になっていないと感じる一方で、伝統空手の堅実な組織運営や、立ち技・総合格闘技の明るく自由なイメージは魅力的に映ります。
 
 各競技が生き残りをかけてどのような戦略をとっていくのか?を今後も注視していきたいと思います。

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